散歩出る時刻に雨が降っていて今日も部屋着で過ごす一日
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日も長く 暖かい日も 増えてきて 所々に しっかり春が
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満たされたい 夢小説読むのやめられない もはや自傷の域だよ
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ダメなこと わざとやるとき ねこはただ あぴーるしたい ときもあるんだ
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普段より早めに薬を飲みまして うっかり寝てもこれで安心
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芯残るアルデンテ良し。ボロネーゼ食みつつ目指す芯ある大人
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何者になれぬ自分が悔しくて波立つ海に船を浮かべる
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カーテンの隙間から入る眩しさで初夏を感じる寝ぼけまなこで
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散り桜積もる朝方長年の重ねる1歩汚れたピンク
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頭にや、玻璃玉ふたつ転がして、舌のピアスが凶を引く
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「ねえ元気?」「めっちゃ元気」「噓!」スプーンで掬ってくれるようだ優しき
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香水も 引く紅も全て 自分のため 貴方だけで 染まるわけじゃない
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熱い熱 溢れる吐息 その瞳 私だけとは 言えなくて
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手も入れずほったらかしの庭藪の樹の下陰に著莪シャガの輝き
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検索の履歴が美しくなってゆく新しい歌集を読めば
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恋をした あの日の私を 破壊した 知らない女に 微笑む表情
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ストゼロに ストロー挿して モルヒネを 切り傷だらけの 腕にも刺して
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花束💐のスタンプ送り「ありがとう🙏」 「グッジョブ👍」返す母に敵わず😊
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水商売 辞めても残る 偽りの 資本のキスと シャブの幻覚
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わたしたち おんなじ気持ち だったのね きみの名前は 今日の季語になる
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死にたいと 咽ぶ私に 溜め息を メンソール混じりの 捨て台詞とか
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まだ寒い 夜風に揺れる 七分袖 リスカの痕を 見て欲しいから
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ひと息にさくらを散らす強き風きっと春への終止符なんだ
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月命日 あなたのいない 六畳間ワンルーム 冷蔵庫には あの日のビール
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サルビアの蜜の味だった内緒話 今でも口でころがしている
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耳から垂らす金属と血液がおなじ温度で肉叢を焼く
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幸せに なってねなんて 言えなくて わたしのためにと 付け足してみた
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不安なり日頃家事などせぬ息子焼肉奉行を引き受けると言う
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水張田みはりだに整列し居るさき苗 雲越しの陽がやわく温める
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いつまでも 続く苦しみ いつの日か 雨雲晴れる 奇跡願って
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