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投稿数
242
よろめいた渚に情緒を溶かすほど生きとし生きて浮かんで消える
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冬枯れの木々に実った雨粒は光を灯して雨を呼ぶ花
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知らぬ街知らぬ道でも隣には知っている君僕をすべてを
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雲行きは怪しいけれどこのままでいられるほどは強くない僕
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雲を割る斜陽を浴びて濛々と雲を目指すはいつかの言の葉
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過ぎ行くは季節も時もあっけなくされどたしかな轍を描く
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不意打ちの春の息吹に耐えかねて右手に託した厚手のコート
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トンネルの中が外より涼しくてふと立ち寄った春の気配だ
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抽象の最果てに住む怪物を叩き起こしてしまった僕ら
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瞬間の重なりが恋を定義する膨張を悟る宇宙のように
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春風に刺されて漏れ出す感情が宙を舞うたび呼吸を知った
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この世には不要なものが多すぎる最たる例が君の不幸だ
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風景のパーツを知った翌朝は森を感じた指の先まで
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手袋を買いに出掛けたあの日から冬は一層儚くなった
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檸檬から香る黄色と雨の音君の手の平美の展開図
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この春の蕾に込めた一房の実ることなき世界の仕草
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和らいだ寒さに触れた指先で凍った春を微かに溶かす
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真っ白な君を頼りに咲き乱る灰雪はいゆきまばらに憧憬を付す
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淋しさの居場所は今しがた降る誰もが感じる雪の儚さ
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綻んだ星の軌跡を一掴み敢えて見えないように輝く
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湯を沸かし生を授ける即席麺予定以上の長居は冒涜
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存在を肯定できない永遠を体現していたあの日の僕ら
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跨がった昼夜の谷で見上げれば昨日無くした夜の裏側
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魔が差して殺してしまった感情を集めて燃やして暖をとりたい
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願わくば星座になりたい今日という光にいつか名前をください
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この街にありふれていく雑踏はカルマを灯した赤い彗星
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盲目の恋を濁したこの夜は誰も見てない私を見つめて
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機種変の反動で消えるトーク履歴思い出せなくなりそうな日々
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擬態した淋しさリトマス紙に浸り空の青さを知る旅に出る
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肩透かし春風吹いても春は来ずあなた想ってもあなたは来ない
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