Utakata
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コーヒーが氷を壊す音をして解釈していく毎日である
7
寂しげな街の電話ボックスはあの日の二人を未だに匿う
8
枕元数えた羊の亡骸を抱えることなく明日に託して
8
雪の日のカーテン越しに日光は君であるかのように呟く
6
喧騒の服を着る街とりとめのない人々の甘い残光
6
ガラガラの朝の電車で端っこに座らないのは君を待つから
7
足繁く通った商店街の本屋二ヶ月後にはメガネ屋になる
9
冷たさの意味を不気味に調べるとそこに確かな温もり一つ
5
走らせる風になったあの人は今私の隣に留まりはしない
6
ある朝がさよならになる憧憬に耳を澄ませてひたすら眠る
5
猛烈に八分音符で満ちる熱元の形を誰も知らない
9
昇華した思い出の春風の街ロマンスの赤適度に震える
3
目覚めると伸びた前髪絡みつき私の今日を勝手に占う
8
僕だけを必要とする人がいて僕もその人を必要としたい
12
脈々と波打つ色気の奥底に穴があっても入りたくない
4
その頬の色で感じた秋があり冬はいつまでも来ないと思った
6
摩耗した時間の数を本棚と肯定していき終いに辿る
8
例えばの話と切り出す君からの聞きたくなかった方の将来
8
沈殿を繰り返していく週末に終止符を打つ冷めないコーヒー
5
こんなにも狭くて大きな夜が来て月が一人でほんとに良かった
6
眼をまなこ四月を卯月と呼ぶ君に名前をつけて呼ばれる子らよ
5
秋空に馳せた想いと裏腹に一途なままの君見て笑う
7
秋雨が呼んだくしゃみと笑い声羽織る予定の上着をあげる
5
頼むから好きなら好きと言ってくれ決して僕には言えないけれど
3
曇天が似合う僕には雨傘のような貴方が必要だった
9
床落ちる冷たい水の一滴も私の一部になるはずだった
4
したためた恋文の末明くる日の月が照る夜明滅の夜
5
いつも右足から履いた靴下を今日は左から今日はここから
7
まるで恋しているように色づいて揺らす葉なんだかわざとらしいな
7
瓦解するホメオスタシスの闘争は未来における淋しさの意味
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