Utakata
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稲妻が掛け巡ることで初めて身体が定義されし夏の日
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透き通る一等星越しの太陽は地面に着くなり陽炎と化す
9
ろくでなし僕を形容する五文字簡潔であり適切である
7
学生服鮮烈に夏無謬にも影に見えるはその後の暗喩
5
目論見の範疇である仕草にも日夜鏡が練習台
5
名前など分かるはずない贈り物君がくれたもの名前はいらない
6
道すがら食べたことない食パンの味がした気がしたさようなら
5
触覚がないので感じることがない私に恋する数多の人を
3
待ち侘びたあの娘の寂しさやってくるけれども僕はまたもや寂しい
5
難しく考えすぎる方がいいそうでなければ人生ではない
6
酩酊の15時過ぎに春一番向かうところは敵だらけだなと
4
君はもう夏の暑さが分からないそれほどまでに冷たくなった
6
霧散する痺れる午後の坂道に彼らが見ている情景描写
5
梅雨が死にビールと線香の煙篭った熱は馴れ初めの風
4
風鈴の音で救われる命今年も夏と会うことができた
7
言葉にも心地よい住処があって露出を好む傾向にない
4
散りばめた平行四辺形の愛で夕立によるガソリンの街
4
黒い目が見つめる先の枯れた街夜は鼠も恐れ慄く
5
バランスと吐き出す一過性の斜視で入水した冬信じるほかなく
4
誰しもが誰かの神様になりたい私は私の神様がいい
8
今すぐに読みたい本を読むことを人は自分勝手と呼んだ
5
度が強い眼鏡をかけて見る世界あなたが私を見ている世界
8
颯爽と推進力を与えられ水や炎を駆け抜ける生
5
鳴くことが規定されにし鳥でしてそれ以外には死ぬことすらも
4
暇なので明日の朝には爆弾をそして午後には身支度をする
4
住み慣れた経年劣化の最果てに後ろめたくも見出す美学
7
サイコロを振る神だっていてもいい光の速さを知ってはいない
5
吐き捨てたガムの匂いで暖を取り知らず知らずのうちに消灯
5
春嵐湿ったトンネル心地よく金平糖の形の幸せ
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昼下がり真夏の光に刺されてもガラスのリンゴは熟しはしない
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