散る花の如く去るのが美徳だと思っていたけど泣いて縋った
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ダンボール一つで何でも創れるよ小さく偉大な錬金術師
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忘れたい 悲しき心の奥でただ明滅しているあなたのかたち
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生きるの狭間が見つからないから大晦日に消してくキャッシュ
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プレゼント贈るも所詮自己満で喜ばなけりゃ逆ギレをする
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おどろおどろしい思い出も今となってはジャカランダと夕焼け
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横顔を見る権利はいらないからもう一度だけ声を聴かせて
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ミシュランマンとミシュランガイドは同じ会社かなりむちむち
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ケミカルな思い出に心躍る 本当の懐かしさはイナズマ
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チャイムに合わせて戻る 机いっぱいのゴミ忘れてたまるかよ
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経歴で軽んじられる首の下 君と同じ入構証
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ノイズキャンセリングが繰り出す街の喧騒は微睡み
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ズートピア世論を動かすのはポッドキャスター 立ち位置を睨む
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クッキーをかじってミルクを少し残す いつもの朝がやってくる
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靄のなかサヨナラバスと呟いて 君に別れを告げようと冬至
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50円のクロワッサンを 2個買っても いいよねべつに クリスマスだもん
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評判のかんばしくなき病院のERにて 命をいただく
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イブを越しクリスマス朝広がるは曇天の空と祭りあと感
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教会の人とほんとによく会うな 「よいお年を」と言ってきました
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冬すだれ 心のあくたひと回し 缶蹴り遊び 思い出したり
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いるいないたまに戻ってきたりするこのプロセスは要る気がするな/認知症
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わからない息子だったろわからない母さん見てて思ったりする
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枕もと イケメン彼氏 期待するが 今年もサンタは 現れなかった
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雪だるまころころ転がり大きくなり陽に抱かれ溶けて空へと還る
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氷河ゆく太古の叫び閉じ込めて氷の刃が世界を削る
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寝取られた夢みし聖夜あの顔は好きだつた人「ちゃん」で呼ぶ奴
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ウラメシヤ ハンデをもちて れし子に あきらめろばかり 強いる母なり
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雪だるまのように優しく溶けるなら 君の温もりで溶かしてほしい
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そりゃ生きているのだけれどもういない違う人だな今の母さん/認知症
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叱られてばかりだけれどプレゼントちゃんとくれたよやさしいサンタ
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