逆風で腹一杯の鯉のぼり。吾にはなきその強きメンタル
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白雲をまばらに隠す鳥たちは天国なんて目指していない。
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季違いのもがり笛熄む丑三つに 蛙の鳴き音ふいに戻りぬ
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さっきまで てをつないでいた ははおやが レジまえにいる このひとはだれ?
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薫風が だるい背中を 押してった まだ動くかな やる気スイッチ
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手はなさば 生きて帰らぬを重ね 二度目の春の 横顔盗む
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生きていく沢山の花を抱えて歩いていく砂場の裸足に
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喪失の 度に一首を 創出す 一種の素質が 自死阻止続ける
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自閉症のアーティスト居る床屋さん稼げるほどのマネージャーが居て
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夢はあるすっと画家だけ目指してた絵を見てもらう術を知らない
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財布の中1000円札の数を見て千円札を旧札と知る
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働きたいでも障害が邪魔をするそれでも出来る仕事をしたい
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マイカーでガソリン入れて走るよりタクシー使え?矛盾している
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金が無きゃ気持ちを込めて作れない買えもしないよ生活保護で
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風光る 水面に届けや 葉桜の 風にひらひら 舞い空埋み 五月晴れ
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「このそらは全部オレの!」と神木は緑の腕を伸ばし続ける
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ボイジャーが宇宙の果てを目指すころ私は部屋の灯りを点ける
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死とは何か 忘れることか 居ないことか 離れることか なんだよ ずっと頭に居るくせに
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花冷えの 夜風にぬるい くしゃみして 心を清め 思う君かな
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高々と 波の傾斜が 上下する 船の遊具の 名は走馬灯
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雪の岸 山猫群れて カワウソに 狙いを定め 眼光冴ゆる
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何度でも ミスを重ねて ふわトロの オムレツ出来て からが始まり
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パッバシャッバッ 川瀬の鮭を 噛りたる 巨大な熊の 速さ恐ろし 
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濡れツツジ仄かに甘く香り立ち公園通りに夏呼び込んで
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極北の 氷河溶く陽に 水岸や 若葉と花の 満ちてゆきけり
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あなたにも わたしのために 人知れず 涙する夜 あればいいのに
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揚げたての 豚カツサクっと ジュワりには ふわシャキ春の キャベツで元気
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 夜の道の ネオンが並び マンションの 窓の灯多く 眩しきな我
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街の灯の 酒に迷うが 相棒の バイクが我の十字架になる
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命尽く ラストページは静寂の すでに届かぬ 我知らぬ父
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