いつもより 幾分早く 家を出る 話せるかもと 期待を胸に
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水温み駆け足でゆく白き砂ちいさき手をひくためらいもなく
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霧雨の花はしとりと散りゆきて繋ぐ手解く「さよなら」もなく
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はなやかな長い旅路で見たものは図鑑にもない黄色い魚/折句・ハナミズキ
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賞味期限の中で目一杯踊ればきっと忘れないヒカリゴケ
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きみが今やっと笑ってくれたんだ嬉しいのにさ泣いちゃったよね
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鳩羽色の 出尻鳩胸 押し寄せる 陽のあたる坂に ジャスミン笑み交わす
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ちょろちょろと おれのうしろを ついてくる こねこにあげる おにぎりちぎり
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亜麻色の 出尻鳩胸 押し寄せる 陽のあたる坂に その影長く ジャスミン香る 乙女去りぬ
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亜麻色の 出尻鳩胸 押し寄せる 陽のあたる坂に ジャスミン笑み交わす
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言語のなき猫の仕種しぐさに 憶測をしては ナレーション入るるつま
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生足のミニスカ娘に気を取られ 狸寝入りは薄目を開けて
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「帰ったら『だれかきた』って言われた」と昭和の父の乾いた笑い
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商品∶ 梱包対比率 簡素化に 努めたことを ここに称える
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父が刺すボタン外れしワイシャツも窓打つ雨もみずいろの濃し
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夏物の背広を羽織ってちょうど良し 少しひいやり心地よき朝
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目覚めると 隣に君の息 足元に寝てたはずなのに 寂しかったんだね
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朝まだ早し ひんやり風に首すくめ 薄手の上着襟立て歩く
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青冴えしえんどう豆をともに剥く母の指先ふと見つめおり
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山吹の花をかはづと惜しむらむ春の終りの井手の里人
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花散りて 桜の枝先若葉萌ゆ 季節ときは巡りて新緑の風 
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出口まで「さんぽしましょ」と看護師の白き温き手 明日へ背を押す
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報道に 節度なければ パワハラで 数多あるはず いわれなき傷
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夕焼けの 陽の矢射し  引いては寄せる 貝殻ひとつ 拾いてこぼれ 秋の夕暮れ
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日の出前 空気の揺れと 鳥の声 住宅街は 気配に満ちて
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最初から わたしのことを 狙ってた? 「確信犯」じゃん いや「愉快犯」
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寝る前に 話したことを 振り返り ウケたところを 反芻して寝る
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かんがえる なぜにんげんは かんがえる にんげんだけが なぜかんがえる
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ポケットに賢治の詩集お守りに深夜は道の真ん中歩く
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モノクロの 古き乙女の 写真から 初恋乗せた 馬車の音きこゆ 
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