Utakata
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傾いた 店でパン屋を 営んだ アッパレ神戸の 叔母の生き様
4
忘れまいテレビの中の惨状にただふるえてたあの日の朝を
3
その努力復興なんて言葉ではあらわせるまい三十余年
3
えんぴつをころがすようにやすやすと答え出せない恋のマークシート
3
暗い部屋 この目覚めを 平日に したいと願う 休日の朝
0
僕だけのブラックホール なにもかも君に想えて全て無に帰す
2
肋間に貼りしホカロン寝てる間に腰をも癒しルンバのごとく
5
「ありがとう」の五音を脱げぬもどかしさ母の言葉の棘 素手で受く
6
お昼時 選べぬままに 微笑んで よそのお皿に 恋して迷う
4
雪道の両側が大きく盛り上がり行き交ふ車の屋根こすれ合ふ
2
冷え込みぬ宵 ウインターソング聴き ホットミルクで 白いひととき
8
父母
(
ちちはは
)
と布団に
包
(
くる
)
まれホッとした 息子に残る三歳の記憶 /忘れない。阪神淡路
13
「ごめんね」を言えぬまま積む言の葉の 尖りて母を、僕を傷(いた)める
11
やっと来た群れ作らずも良き時代 至福となりや一人の時間
13
公園の隅の厠に臘梅の
一枝
(
いっし
)
隠れて春を呼びおり
17
「また明日」西日が照らす 交差点 仄かに薫る クチナシの花
9
冬ざれや 取り残された柿の実に 真白き雪が覆い隠せり
12
一番を飾る門出は古希からの再スタートでずっと青春
10
震災後 三十一年 過ぎし朝 竹灯籠に 祈りを込めて
19
突き詰めた 先に出てくる 口癖は 『人生なんて こんなもんです』
5
今日もまた 狭い世界を 走り抜け 気づけばいつも 夢の入り口
7
怨み節直球投げても良いのなら数多飛び出す堪忍袋
17
お金では私の傷は治らないこのトラウマも脳障害も
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あなたがさ別れる前に待ったのは『慰謝料いらん.!』の言葉だったか
13
そうだよねよく解ったよ心まで動かすものが札束なのかい
12
綺麗事口にしていた恥ずかしさ『心はカネで買えないじゃない』
17
すみません 謝る際に 呼ぶ時も お礼の意味と 便利な言葉
5
人として どうなんですか 人として そう言わせたら そろそろ終わり
4
真夜中の目覚めとなりにいたの夢だったALS妻はもう
12
良質な 睡眠求め スマホ断ち 迷い込んだの 本の世界に
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