Utakata
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菜の花や
真宵
(
まよい
)
飲み干す 黄の波に
0
過ぎし日に 土筆の袴 子らと剥ぎ 湯がいて食した春の味わい
0
玄関先で 靴揃え 来たる春への 足並み揃え
0
もうやめろ 母とか犬とか海だとかあの日の彼女を思い出すのを
1
今はなき 人の温もり 聞くチャイム
1
山笑い 頬を染めゆく 桃色や
1
息ころし 隙間で
温
(
ぬく
)
と過ごせしか
現
(
あらは
)
れ
出
(
いで
)
し 越冬カメムシ
3
Blossoms 蒼きひとみに
溢
(
こぼ
)
れちる いにしえのはな なごりの風に
2
散る花と咲く花ありて弥生末 じゅんさい池の鴨は羽ばたき
9
機種変の 逝きしひとの名 ゆびに触れ ふるさとに聞く 在りし花の香
3
手の冷ゆる 彼岸の午後の 徒然に 甘めの紅茶 時かけて飲む
6
ねびまさる 川井郁子の ヴィオロンを 直(ただ)にし聴かず 春さりにけり
3
焼きすぎて 硬き餅(もちい)を 詫びながら 鶴屋茶房の ぜんざいを食む /鶴屋八幡餅付きぜんざい(鶴屋茶房)
2
塩漬けの 桜を添えて 色も香も 雅になりぬ 酒饅頭は
7
春風に少年は駆けるよああいまもむかしもさあいけ何がなくとも
2
役割を終へし器物に
労
(
ねぎら
)
ひの気持ちを添へ そうっと
芥箱
(
ごみばこ
)
へ
8
一人城 引き揚げてきた三男の 荷物が我が家の居間占領し
8
わが旅は葉ずれの音の合間より太平洋をはるかに望む
7
足下にてんとう虫の歩み観て単車休憩牡鹿の海よ
11
興冷めなプラのちょうちん連なりて 地域振興さくら祭の
9
子どもらが 欲しいともらった 風船を すぐに手放し 手を振り笑う
2
おむすびをリュックサックに放り込み 勇んで来たがまだ一分咲き
10
才能があれば書けるし才能がなければ書けない 諦めなさい
3
晴天から俺を四六時中監視する何者かを見返す目は無い
2
しなやかにうつろふ水を見つめつつ流れの果てに夢を解き放つ
4
わくちんを すませてやれやれ つかれたね うでまくらさんで ねんねするニャ
8
春風よ いつまでも疼くこの心 そっと包んで 癒しておくれ
12
また不意に 寄せて返すこの悲しみは われら家族を しばらく去らぬ
14
暇
(
いとま
)
あり 読書しようと 意気込めど わずか十分 やる気は失せて
5
春よ来い 呼ばれてすぐに 行くものか 季節の意思は 思春期のよう
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