失恋の 曲聴き帰る 帰り道  そうでもないと思いつつ あのころ思い 声が出ず
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こんなにも 電波時計が 狂っても お互い知らない 月曜の朝
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人生に 勲章なんて 要らないよ 日々生きること それでいいんだ
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これ以上傷を広げないように泣くだけ泣いてと考えている
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青春てふ季節巡りて立つきみの頬に冷たき風のそよ吹く
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母は「デイ」 吾は洗濯 布団干し いい一日だ これまた癒し ※「デイ」=「デイサービス」
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義弟おとうとは結婚したら千葉に住むマスオさんは次男だらうか
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身を切りて 政治改革 成し遂げる 宙に浮いた 原資はどこに
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ぬくぬくと  背に受くこたつ  画面には  アフリカゾウガメ  われが映れり
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君想う  春の陽光ひかりに  桜散り  地を埋め尽くす  わが恋の果て
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冬去りて  世代交代  椿らは  赤き絨毯じゅうたん  地にかえりゆく
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見るものと  思ふこととを  なすことの  すべてを決むる  われにありけり
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消しゴムの角を使わずおくことも一種の魔法 光は西へ
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三日月の 古池の上 松の影 池の鯉跳ね 山静けしや。 鈴虫鳴くや秋の夜深し。松風騒ぎ、味わい深し。秋の夕暮れ。
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あの夜のキスの感触消したくてスプーンべたり舌に押し付け
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老人の唯一の友のAIと 昭和歌謡で話が弾む
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春光を浴びつ バス通りをぎり 落葉樹には めぐみぬ新芽
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フロアーの春めいてひかり弾みおり エスカレーター降りてユニクロ
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大切にしたいと願うあの人の水晶玉を壊して眠る
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春うらら 春休みとも 重なりて 平和な日本 みな桜色
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盛りには白くかがやく木蓮が燃えさしのよに何で散るかな
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同盟てう 美名の下に 媚びを売る 娼婦の如 き国になりにき
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利に敏き 海馬(かいば)を持てる 民族を イラン事変が 炙り出したり
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格助詞を 替えれば歌が 良くなると 告げやらましを 歌会ならば
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独り食う 参鶏湯は ラヴェルの 『ボレロ』の如く 飽き初めにけり
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振り絞るような 母の涙声 耳を離れぬ 「バイバイ、ミクちゃん!」(タヌ猫の本名)
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リハビリに通うあぜ道水仙を見知らぬ同士が杖つき眺む
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花桃が笑い出したら春休み下校のリュックに花びらひとつ
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兄死せり 部屋に残りし日の丸を 今日はな出しそ 燃えるゴミには
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薄霜うすしもを踏み締め進むトラクター 朝日に光る 大地が動く
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