曙光射し金色鈍く光る山浄土の色の漏れ出るよう
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資源ゴミ 捨てにいったら 寒すぎて 丸まる背中を グンと伸ばした  
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集まり散じて人が変われば 仰ぐ理想は流転するもの(赤茄子日本翁へ返歌)
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みそひとの呂律の波の荒ぶれば詠み手読み手の櫂の抜き差し
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老爺ひとり峠を下る杣道の目に映りしは苫の煙か
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花笠の紅梅香る木の肌の皺に触れば温き木の精
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好きですと言われて心が跳ねたのは 君が最初で未だに最後
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公園のパンジー美し花の道 春は隣と五感に感ず
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吟醸酒 嗜むほどに酔ふほどに 人肌恋し如月の夜
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老眼にハンダごて持ち思い出す子供の頃の鉱石ラジオ
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生き終えた細胞で覆う脂肪の身 離せやしないし今世は脳幹
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美しい言葉が一生似合えない 百合の花より窒素がほしい
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目覚ましの アラーム音が なる前に 必ず起きて アラームを消す
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けふもわたしが生きてゐると云ふダダイスム也 爪を噛み
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未だなほ 流異譚の積もりで眺むる ひとの群れ
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砂場ではルールは無用、誰彼も好きなお城を拵えるのです。
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言質なし 青い宰相 見て思う 轢かれたレールで 「喜怒哀楽」
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笑み浮かべ 逝きしあなたの 想ひ出を 独りたどるは 梅花の旅路
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大発見ポンカン三つで頭痛OFFノーベル賞って貰えるのかな
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悪代官お酒に呑まれ顎骨折あらあら大変ご自愛ください
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将来を夢に描いて捨てて来た過去はきっちり抱えています
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オリンピック 静かな実況 好ましき その瞬間に 身を合わす
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子供らが初めて食べる「おいしい」をあとどれくらい見れるだろうか
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報われぬ 悲しい夜に 付き添いす 懐中電灯 ファンヒーター
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夕月夜 なれにし袖の梅の香を標とぞせむ 夢の通ひ路
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日々生きる 意味をつとから 考える 「お早う」 「お休み」 「行ってきます」
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 残されたいのちのリミットわかるなら 今より優しい自分で居たい
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時差のせい こんな時間に 始まるの 遅いというか 朝早過ぎる
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甘夏の甘酸っぱさが忘れさす吾を悩ます飛び散る花粉
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襟巻を巻いての散歩正解も風強き日はつまらん散歩
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