休暇得て午前の二度寝に目醒めれば 三十路に還った心地になりぬ
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憂いたる暴走、妄想、黙想癖 若者三人 日本の未来
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基地局を小型ドローン左見右見とみこうみ調査か健気けなげに青空を飛ぶ
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気持ちよく寝過ぎた朝の腰痛に悩みせしまに師走となりぬ
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毀誉褒貶激しき「ときの落ち葉」踏み 秋の残り香 聞くひとひとり
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聖橋 少し下ると 喫茶ショパン あんプレスに 念仏と成る
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青空よ 寒さ忘るる 美しき 青をたたえて 我らを染めよ
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僕の名もサンタの名簿に載ってない Muchas gracias. ザ・クロマニヨンズ
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寒くってとっくりのシャツ着ようかなタートルネックと今は言うのか
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聖橋 少し下ると 喫茶ショパン
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今朝雪は真冬みたいにサラサラでなのにくっつくスノーダンプダンプべたぴた
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観覧車 空とハートにタッチする 今がてっぺん 一瞬の夢
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なぜ傘をさしているんだい? 月の光が眩しいからよ
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地に眠る白き裸体を温めて 蕩けるこの身 どうぞ召しませ
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受験期にしぶしぶ覚へし古文語が 今役立ちて雨月物語読む
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カーテンを開けると ぱあっと日がさして 明るい未来を 指し示すやう
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ちま猫ちゃん けさも にうにう牛乳 のみました ごっきゅごっきゅと いいおとたてて
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護るチカラ この手に宿れ 月光よ 月よ星よ風よ 無限の力を
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寒い朝深めにニット帽被り首を竦めて猫背で歩く
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寒空さむぞらに 風に叩かれ 舞ふ紅葉もみじ 我も叩かれ あかぎれ痛し
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講堂の時計の灯りが月のごと 大隈通りは人影もなく
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乱れ髪 待っていたら 固まった笑
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かまびすし駅のホームのベンチにて むしろ静かな心地で眠る
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木枯らしにイルミネーション寒々と分倍河原のまちは眠りぬ
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残余てふ時を数える年の暮れ 「忘年会」を誘う罪びと
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五円玉 穴から覗いた幸せは 蝋石・チウインガム・紙芝居
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公園のならの落ち葉の乾く音もオレンジ色に染まる夕暮れ
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友の妻ギラン・バレー免疫暴走で夭折す げに恐ろしやワクチンの痕
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七十九歳しちじふくのMRIを「完全に正常だ」と言ふホワイトハウス
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降車せしホームにて腑と見返りぬ ひむがしの十三夜の視線
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