火事花カジバナと忌まれ手折れぬタニウツギ 謂れ知らずもには飾れぬ
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失礼なヘルスメーター スクワットしてても筋肉足りないと出る
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偏向の秤持たぬは悲劇なり異論を溶かす仕組みはメディア
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初孫の 我をもっこに ひょいと載せ 野良の仕事に 連れゆきし祖父 
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「トイレット  ペーパーの買いだめは  控えて」に 続けて「お尻は  増えませんから」…と   →経済アナリスト談
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フュスンという少女、土耳古トルコを駆け巡るファスナー閉じてAllegroに舞え
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カートへと 重ねし欲望 クリックの 指の震えを ポチが押し切る お題「クリック」
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ひたむきに生きた証が散らばった服や文具の配置に宿る
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シャッターを開ければ燕風に乗りふわり飛び来るまた翻る
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葉に残る春の名残りを洗い去り五月の雨は緑を濃くす
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我が娘 笑顔で歌う 終奏に 涙ではなく 広がるはウロ / 娘の引退ライブにて
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今願う奈落の底に堕ちるため剣を握り貫く心
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「ゴミ・タバコ・拭き紙・等を・捨てないで」トイレに書かれたリズムをまもって
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にょきにょきと立派なアスパラ顔を出す 昨秋の施肥のお陰なら嬉し
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九つの薬飲む朝 炭酸の抜けてしぼまる 春日の欠片
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めくるめく 月日に目眩を起こしつつ こよなく愛でる カーテンの先
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自画像を 命削って 描きだす 繋がり求めて 孤独のカフェテラス お題「ゴッホ」
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初めての黄色い雨靴嬉しくて 水溜りバシャッと踏み入る一年生
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弾丸を右に左に交わすチャリ浮けばツバメさ狙いが甘い!
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新しい アルゴリズムの 軽やかに 出逢える歌と 順 環の妙
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食べたいものわからず何もする気もないサイテーな吾を救うカップ麺
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ひとことと野菜いくつか描いてある武者小路実篤の色紙
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車両にて 戸の脇に立ち 教科書を読む 制服姿の少年
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父さんの言いたいことが分かるのは私だけよと母さんの声
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娘より五連休には帰れない瞼に浮かぶ両の腕中
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傘を干す暇なき我が町憂いては ニュースが映すダムの底見ゆ
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強風の まにまに上下 左右へと 弧描く雲雀 岸の樹へ消ゆ /改悪か改善か
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石焼は 名ばかりにして お焦げなく 世界一不味い ビビンバを食う /イオンモールKYOTO
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ガラス戸の わずかの隙間 吹き抜くる 風ぞ笛ふく ソプラノに似て /虎落笛
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等伯の 墨絵のごとき 夕空に 機首を下げつつ プロペラ機過ぐ /長谷川等伯
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