一歩ずつ 君との距離が 縮んでく 過ぎていく日々 各駅停車
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沈黙の 時間さえ愛を 語り出す 声が途絶えて 眠りに溶ける 
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無機質な 電波の波に 怯えてた 今は体温 探す命綱
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いいことが あってもなくても ここに来て レジのおばさん 笑わせて帰る
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おにぎりを二つ買ったらお茶オマケおっと嬉しいおこわが美味い
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できるだけゆっくり咲いてと願かける、つぼみふくらむ通勤路にて。
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憧れが醒めてようやく恋を知る 産毛の光るきみの横顔
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あの人がマスクを外すたび気づく口元のほくろ。花粉の季節。
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白霜の ろうのかげそふ ふゆの夜に 遠くにほへり うらもえのはな
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近似して 綺麗に綴る 言葉より 君の丸めた 誤差が知りたい
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エネルギー保存が真というならば 君に渡した 熱の行方は
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学ランを 抱きしめるのも 今日までか 君の金ボタン 金ボタンだに
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夕方に螺旋を描く筋雲と同じ形の物を持ってる
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雨音が私を過去に引き戻す 現在いまを選んだ22の春
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春雨は気まぐれ乙女さらさらと目にはうるわし頬に冷たし
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街灯がぼんやり照らす港町潮の香りを夜風が誘う
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この世には素敵な言葉が多すぎる 修了式でもらう手紙に
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「元気でね」 手を振る君を 追いかけて 引退しても 心に宿す
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己の価値観もち込み秩序を軽んじる職場の若葉は伸び放題で
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愛された子らの瞳の輝きを守りゆくためこの場所に立つ
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雨降りで日が暮れたあと寒くって足首の上カイロ貼ってる
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ほほつたひ 涙を隠す 春雨は 在りし日思ふ 弥生のしらべ
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一歩ずつ踏みしめてゆく長い路ゆっくりでもとまっててもいいよ
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春寒し 吹かれこぼれる 枝垂れ梅 おぼろ月夜に 夜の影朧 月に舞い消ゆ
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きみのいる世界にぼくも触れたくてしゃがんでみたりおなじ目線に
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泡と泡弾けるような一瞬のふれあいのため尽くす一日
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閉じられたきみの世界に触れたくてシャボン玉吹く繋がるように
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指先も鼻も瞼も唇もすべて使ってみているあなた
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言葉なき頃の静寂しじまに戻れたら世界平和は訪れるのか
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眼に映るすべてに心弾ませて発語なき子と手を繋ぎゆく
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