ひーちゃん
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残りしが吾で良かったと思う夜庭の虫の音しみじみと聞く
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コガネグモ巣に卵嚢の三つあり思案の末にしばし留め置く
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目覚めれば空気冷んやり神無月庭にひとむら白彼岸花
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黒トンボ君の化身か吾のそばで翅を休めて秋空へ発つ
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子と同居されど二世帯日に三度食事は作る自立の為に
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稔り田をさわさわ揺らす涼し風差しくる朝日心伸びやか
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リハトレをこなせば心晴れやかに楽し語らい幸せ時間
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デイケアは利用者みんな年上でBGMは昭和メロディ
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てくてくと通院帰りまだ暑く空き地一面キバナコスモス
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向い家の垣はみ出したクチナシの色付きし実をぬらす秋雨
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庭隅を陣取りしままコガネグモいつまで居るや雷雨もめげず
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人は皆免れぬ老い 父母義父母 夫も送りて我も老い行く
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ストレスは溜め込まぬよう愚痴も言い 自分のケアが一番大事/元気じゃないと力が出ない
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姑送り十年の時流れたり介護の日々も遠き思い出
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介護は一人で背負うの無理ですよデイやヘルパー頼れる場所を/きのぽ様
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介護には先の見えない辛さあり愚痴こぼしつつ日々奮闘す/姑の介護十二年
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できたてのおはぎと煎茶夫の前しばし語らん日々のあれこれ
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亡き夫の好みしおはぎ供えんと朝から小豆コトコトと煮る
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花言葉「悠々自適」秋空に黄の花ヘチマ実もぶら下がり
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徒歩五分表記時間の倍かかる のんびり行けと夫のささやき
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石垣に垂れ下がる葛花咲きてシジミ蝶いく蜜を吸いつつ
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遊歩道日暮れ通らば空覆うムクドリ集く桜並木に
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老いゆくも語らずとても二人なら心豊かに朝を迎えん
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秋茄子の光る畑や熟したる無花果見つつ通院の道
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夕風の農道行かば稲穂波 茜の空に群れ飛ぶトンボ
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大き実の栗を購い栗ご飯 夫の好物炊きたて供う
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足元でカエルが跳ねる雨後の庭 か細き声のツクツクボウシ
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手間なれどカボスのジャムに初トライせわしき日々は思いもよらず
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甥からの宅急便はカボスなり夕餉の卓に香るふるさと
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十六夜に空見上げれば燦然と光る星あり名は知らねども
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