Utakata
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ひーちゃん
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春の陽にひときわ映えし
花蘇芳
(
はなずおう
)
日々楽しめというが如くに
36
夫の笑み思いつ供ふ桜餅 春茜見つお下がりを食む
36
たまにはと昆布と鰹で出汁をとりうどんをすする春雷の宵
42
ひい孫が零れ桜の通学路嬉々として行くのどかなる朝
46
早緑の山椒の若葉艶やかに葉陰にひそと
小
(
ち
)
さき花咲く
44
桃林は花盛りなり喜寿の春楽し日もあり夢持ち生きる
36
降り積もる桜吹雪の公園に光差す午後蝶の飛び交う
44
ぜいたくな悩み
干し椎茸
(
しいたけ
)
どう消費 弟からのふるさとの味
34
窓開けてけぶる空見る 霧雨の木々の狭間の声は雀か
41
公園のニ樹の桜は咲きほこり毎日花見心潤う/二階の窓から見える
31
雀去り地に花咲かす桜花 時折に吹く風に舞いけり
47
真新しランドセル背負うひい孫の写メを写真の夫にかざせし
34
五00キロ 離れし友を訪ね行くプチ家出だと高一の孫
33
小松菜の種をパラパラ庭の隅ほんのささやか我の菜園
39
草引きも畑も駄目と医者の言う庭の手入れは我の趣味なり
34
待ち侘びし桜チラホラ咲き初むる徒歩三分の
小
(
ち
)
さき公園
40
「ジャガイモの芽出た?」「三本な」楽しげな会話を聞きつエアロバイク漕ぐ
34
菜の花に降りしきる雨車窓より眺めつ向かうデイケア施設
32
大木の枝垂れ桜の華やぎも丸太と竹に支えられおり
37
天仰ぎ咲く木蓮の清しきや木立の奥にうぐいすの声
40
墓参終え伊勢を巡りて帰り来む杖つきつつも春の陽を浴び
42
ぼた餅のあんをこなして黒ゴマときな粉を添えて三種供えり
34
散り残る梅にそぼふる春の雨庭の花蕾も潤されいく
37
農園で甘き香りの苺買い好みし夫に供ふ命日
46
時経れど尽きぬ悲しみ胸底に沈めて今日も平常心で
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余裕でき遠出の旅の思案中弥生の空へ君は翔けゆく
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病窓に朝を告げ来る鳥の声見上げる空に朝焼けの雲
31
我の手を離さぬ君の指ほどき切なきままにICU出る/回顧
27
巣立つ
孫
(
こ
)
の幸願い見る春北斗 夜のしじまに
沈丁花
(
ちんちょう
)
香る
42
バッサリと剪定されし並木道見晴らし良きが影の短し
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