ひーちゃん
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秋なれば秋刀魚塩焼き食そそる ふるさとの香のカボス絞りて
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淡紅の百合の如見ゆ彼岸花土手のなだりに一叢咲けり
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珊瑚樹の赤き実に降る雨止まず雫滴り鳥の声せず
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コトコトと大豆煮込んで海老豆に 老いの体の栄養なれと
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雨止んで法師蝉鳴く公園の木漏れ日の中黒蝶の舞ふ
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チョロチョロと何匹おるやカナヘビは 猫じゃらし揺る新涼の庭
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いただきし無花果皮ごとほうばりて溶けいく旨味至福かみしむ
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湯気立ちて秋の香りや栗ご飯 雷鳴を聞く雨の終日
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百日紅揺れて秋雲立つ空に又の墓参を誓い汽車乗る
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夕風に一息つきつ幼日の記憶を辿る残照の海
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夕さればきょうだいで行く露天の湯 温泉県の安し浴料
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小豆炊きおはぎをつくる葉月末 亡母(はは)の味恋ふ弟たちに
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亡き祖父母戦争のこと語らざり亡父もまた多くは語らざり
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戦死せし伯父の遺品の手帳には日々の任務の記録のありて
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亡き父の出征ののち帰還まで初めて目にす戦争記録
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二回目の実家断捨離押し入れの奥処に眠る我が家の歴史
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艱難を共に越えたる妹の笑顔が揺れる供花の花陰
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幼日は意味も知らずに手を合わす残暑に灼かる六地蔵尊
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無沙汰詫び祈り捧げし奥津城に渡る海風供花揺らしいく
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穏やかな豊前の青き海と空帰って来たとしみじみ思う
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ふるさとへ新幹線でひとっ飛びとはいかなくてローカル乗り継ぐ
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甘酒の炭酸割りにレモン汁少し垂らして残暑のりきる
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かわいいと言われて嬉しデイケアで 孫のお下がりキティのTシャツ
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城跡の堀を巡れば朝の陽に蓮光り咲く夏の終わりを
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亡き夫に詫びたきことの数々にごめんと言いつ星をさがせり
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盆の日に新たな命嬉しかり 生あらばこそめぐりあう幸/五人目のひ孫
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夕空にきみの面影偲びつつ盆のおかげの一家団欒
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気の利いたうたは詠めぬがもう少し続けてみたし うたかた投稿/憧れの人去りて
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義父母(ふぼ)と夫好みのものをそれぞれに購い供え盆の設え
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ゆうかげの揺れる窓辺でひぐらしの声聞きつ見る飛行機雲を
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