ひーちゃん
45
46
投稿数
247
夕日背に下校時なれば男子おのこでも自転車押して坂登りくる
12
吾の歩く傍ら風のごとく過ぐ登校急ぐ自転車の子等
12
窓少し開ければ冷気雨後の朝 温いカフェオレゆるゆると飲む
16
一杯を写真の君の前に置く新茶の香り届けとばかり
18
茎細くたった一輪色づいた紫陽花風にしなやかに揺れ
11
紫蘭散り紫露草群咲いて雨降りしきる我が小庭にも
12
外は雨暇持て余しテレビ見る再放送のドラマばかりを
13
畑仕事梅干しづくり味噌づくり君逝きてよりせぬこと増えて
15
風渡り薄紫のジャガイモの花ゆらめきて収穫間近
13
路傍にも小待宵草ユウゲショウとりどりの花ひそやかに揺れ
17
南天のつぶらな花に蜂が来る ブーンブンブン何匹も群れ
8
ふと見れば淡紫のヒバの花初めて知ってまじまじと見る
9
久々に散歩に出れば公園のサツキ満開蜂が三匹
5
緑濃き朝の公園桃色の夾竹桃の花咲き初めり
8
庭隅にニラとネギ植え育ちおり夫亡き後は菜園返し
4
リビングで君がたてたるコーヒーの香り楽しむ午後のひととき
12
坂道を登れば白きアナベルの咲く庭のあり水無月の風
15
冷蔵庫片付け兼ねてあれこれとメニューの思案足元に猫
12
風渡る銀杏並木の緑葉に淡く差し来る夕茜色
14
庭隅の日当たり悪い紫陽花もやっとピンクに染まる水無月
12
股関節手術を終えて二年過ぎ 転ばぬように転ばぬように
13
白鷺の飛び行く空は梅雨曇りハルジオン咲く通院の道
12
昭和の子 巨人大鵬卵焼き 夫ももれなくその中におり
12
馴れ初めは子等にも言わず秘めておく君を競いし友すでに亡く
17
君逝きて老いてより短歌うた詠みはじめ弾む孫との会話楽しき
15
連れ立って行く友ありて休日に山に行く孫疲れに行くか
10
初夏はつなつに小さき白き南天の花風に揺る庭の片隅
17
亡きははの介護生活十ニ年解き放たれて一日が長く
19
夫逝きて息子家族と同居決め我もチャレンジ新たな暮らし
14
ありし日を偲びアルバムめくりつつ一人でいるもそれなりの日々
15