ひーちゃん
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春疾風窓打ちつけて木々揺らすバイト行く孫(こ)の自転車揺らす
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彼岸花まだ青し葉に春の雨ホトケノザ咲き庭に色添え
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デイ行かば欠席多し 寒暖差調整難(かた)し後期高齢
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木の芽晴れ まだ目覚めぬか池の亀 山のこぶしの花は咲きしが
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溜池のそばに一樹の春椿 紅(くれない)燃ゆる弥生の空に
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雨止んで庭に出ずれば雲の間に赤銅の月 しばし眺めん
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小夜更けて微睡みの床(とこ)しとしとと芽吹きの庭に木の芽雨降る
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価値観の違う世代と暮らしいて心揺れるもぶれずに生きる
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裸木の坂の途中の大イチョウ剪定されて少し寂しき
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日の当たる土手を歩かば足元に春の便りや土筆(つくし)三本
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朝の陽にひときわ清(さや)き枝垂れ梅 花から花へ蜜蜂群れり
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デイケアに行けば言われる若いねと七十代はここでは若い
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千切りの大根広げ天日干し甘き香りは内腑にしみる
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はちみつに生姜を入れて湯を満たす気だるき朝に気合いを込めて
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東窓開ければ朝日燦々と気だるき身にも光差しくる
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朝風は冷やりとすれどヒヨドリの遊びに来しか梅の木末(こぬれ)に
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如月の優し朝日に照らされて蕾ふくらむ沈丁の花
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春近し 娘(こ)に誘(いざな)われ温泉に 広き湯船で心解けり
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息子(こ)に言わる「子どもの心親知らず」胸痛めたか親の諍い/回顧
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今もなお時を刻めり腕時計 手にとる朝に早春の風
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夫逝きて三年(みとせ)目の春紅梅の咲きて嬉しや命の満ちる
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十七の君に渡したチョコレート パッケージ褪せアルバムにあり
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冬日差 葉牡丹凛と葉を広げ色鮮やかに道を彩る
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坂道をのぼり終えつく溜息や流るる雲をしばし眺めん
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山茶花の花びら積もる坂道をのぼりつつ聞く鳥の囀り
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冷ゆる朝「つららや」の声 外見れば 春待つ枝に白雪の花
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小雪舞う 老いの一票投じ来る 願いは一つ平和な暮らし
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今はもう土間もかまどもなけれども我を仕込みし祖母眼裏に
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玄関に立てば「おかえり」亡母の声 幾年経れど忘れえぬ声
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かぎろいの春野を行かば海の見ゆ 父母眠るふるさとの地の
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