ひーちゃん
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投稿数
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杖ついて駅迄の道風を浴び登校の子に追い越されつつ
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タクシーを呼ぶか迷える 駅迄は車十分徒歩1時間
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我が家の玄関に巣を作り初むツバメのありて思案にくるる
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鶯の声を聞く朝曇天の空に轟音ヘリコプターの
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風さやか若葉きらめく遊歩道わきの畑にエンドウの花
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歯科医へとリハビリ兼ねて歩き行く汗ばむ肌に心地いい風
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目も見えずカリカリ餌も食べれない老猫きみは一日をゆったり過ごす
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やみくもに剪定をせし紫陽花は今年も小さき花芽膨らます
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早苗田の空に飛行機ひとすじの雲を引きつつ雲間に入りぬ
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サツキ咲く植え込みの道朝日差し赤き花びらいくつも零れ
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遠くから夫を見つけて愛想するゴロンゴロンと甥の飼い犬
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夜半の風窓打つ音にふと目覚め木々のざわめき嵐の如く
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足元にまとわりついて来る猫を部屋に残してリハビリ散歩
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待ち侘びて運ぶ編み針ゆるやかに カーテン越しに雨の音聞く
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庭隅に黄のガザニアの広がりて 初夏の陽と風 吾も受けて佇つ
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本能がくすぐられるか三匹の愛猫窓辺で蝶を目で追う
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海を見て「でっかい琵琶湖」笑み誘う 琵琶湖育ちの保育園児は
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金色の麦の穂波のさわさわと 注ぐ初夏の陽刈り取りを待つ
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土手に咲く知らない草の写真とり調べて楽し皐月の空に
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人住まぬ隣家の垣にツルニチソウ薄紫の花風に揺れ
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昨晩の大風なるか軒下に鳥の巣落ちて雛一羽おり
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葉桜の木漏れ日揺れる公園に子等の声聞く休日の午後
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甘夏のマーマレードを煮詰め終え香り爽やか初夏の楽しみ
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ノイバラやユウゲショウなど愛でながら風に吹かれてリハビリ散歩
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はちみつが娘より届く 母の日の贈り物らし風薫る午後
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キッチンに香り漂う初夏の午後リンゴといちごコトコト煮込む
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名の知れた地元企業が身売りする栄枯盛衰いつの時代も
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ときめいて君住む町の駅に立つ迎え待ちつつ見る茜空
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つるバラが花盛りなり角の家赤や黄の花陽に照らされて
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つるバラを垣に這わせし家のあり赤白黄色歌の如くに
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