母親が俺の棲み家を聞いてくる 家を出た意味わかっちゃいない
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一服の茶を喫すれば荒波の 如き心地も凪になりけり
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小腹にはサラダチキンを詰め込んで永遠めいた青春を往く
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あなたから遠ざかるたび強くなる背中合わせのままの約束
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青もみじ赤いリボンの種飛ばしくるくる舞ってやがて再び
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学び舎の図書室向かひ読み聞かせボランティアなる黒一点の
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ムカついた あいつもこいつも トラックで 轢いたら全員 殺せるからいい
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まだ食える たしに傷んで いないけど 思いつかない 活用レシピ
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「女」とか「男」とかさ関係ない 私は「あなた」に恋をしたのよ
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こんなとこ 君はいないとわかってる でも目が追うの 君の面影
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疲れたぞ三分タイマー切れそうで宇宙に一度帰るぞ直ぐに
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いつまでも貴方と一緒にいられたら。 いえ、いられたのなら 良かったでしょう。
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胆嚢のダイヤの原石動きだし カタリコトリと痛み始むる
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触れないと 薄れてしまう 輪郭と 残り続ける 香りが憎い
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ほうれん草炒めたいけど頭重い「おかあちゃんー」と ねこは駆け来る
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ぼんやりと過ごす時間の尊さを風に吹かれてひしと感じる
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ラインギフト 送るたびに要る説明よ ホーム画面にもどれぬ母よ
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緩やかな日差しと風が心地よく 睡魔に抗うガム抜きカフェオレ
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人間に見つからなければ ただそこに 咲いているだけのケシの花たち
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「明日何食べる?」と聞いてよ そうしたら 少しは生きる意味になるから
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わたくしの低き背が今は丁度良い 一歳の手をひき歩くには
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午後診に緊急出動 あゝ夫よ許せ今夜はレトルトカレー
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掃除機の母の後ろを一歳は ハンディモップ持ち着いてくる
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はずむから次の四月もチューリップ私のことを見つけてくれよ
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風冴ゆる氷室の山の卯の花を夏にも消えぬ雪かとぞ見る
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ブランチとおやつ夕食深夜食 どれか一食抜けば痩せるか
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大切にしていたものが少しずつ壊れてきてる。別にいいけど。
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影の中君の手を引く赤い顔 花火灯りに暴かれて
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更新の 速度驚き ページ追う 世に歌人うたびとと 歌満ち溢れ
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高校生の集団を見ると許せない 陰キャの心が卒業してない
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