好きなだけ居たいのならば居ればいい この国からは僕は出て行く
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にぎってるものを離して生きてると吠えるああわたしは
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コロナから飲み会ネットセルフレジ 見てるだけなの? 次の惨事を
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春惜しみ 野の花でて樹々あおぎ 春の残り香 胸いっぱいに吸う
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この鰭を止めたら沈んでしまうから泳ぎ続けるまぐろのように
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連日の行軍のせい痛む脚ゆっくりでいいただ止まらずに
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葉桜の桃と緑を眺めつつおだんごかじる餅色の雲
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自分では わからぬ心の 苦しみに ボーダーラインと 線が引かれし
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小手毬の 白き小さな 花びらに 夕風そよと 優しく吹けり
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瓢箪の湧き水を飲む僕の傍 溺れたシダを掬ふ手白く
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膝痛め踊りかなわぬ身となりて 裏方に徹す春のお祭り
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海溝マリアナの唸る闇には噴出孔ナノな泡のせ海へ広がり
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チコちゃんに叱られる前にググるカス社用PC届け退職
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深夜2時 絵文字が透ける 膨れっ面 天井のシミ 頭巡らす
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外国の女の子たち訪ね来てつつじの庭で国際交流
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膏薬を貼ってる腕はまくれずに長袖シャツの散歩は暑い
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光る空 タンポポの綿毛 風に乗り 子らの笑声 連れて飛んでいく
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寂しさも寂しさのまま老いてゆく死にゆく人を見守るように
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ドアの鍵みんな違ってよかったね 秘密を抱えてカレーなど食べて
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終わる春 午後の珈琲 あの流行歌はやりうた聴いているふたりに薫る
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深海は真っ暗闇でサバイバルゆえに輝く光は生まれ
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公園が水鉄砲でにぎやかで元気な子らの早すぎる夏
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あさもやの 薄墨流し 春時雨 はこべ色濃き 濡れて滴り 玉の露
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どこ行くのと聞けばあなたは宝塚歌劇モードで「風を探しに」
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新しき芝に咲くたんぽぽ一輪を嗅ぐように枝は 地についておはよう
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五歳児にハムラビ法典持ち出して泣くなと説いた母は半沢
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ちらり見た あの人のスマホ いけないと 嘘だと見開く 二次元の推し
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道路脇 ライトが点滅 帰り道 上着が汗ばむ サイレントナイト
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ドトールの 雑音響くカウンター 近くの席 たたくキーボード やけに耳に
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阿片アヘンなり 砂糖まぶせし落花生 ほうけ喰む我 止める術なく
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