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積む雪を忌みし軽薄 若人の命を燃やすイタリアの地よ
10
数年前 迎え来たかと 覚悟した
老母
(
はは
)
がふたたび 体調崩す
4
眼球にキスも友情になってるし愛がそのまま朽ちれば良いのに
2
30
歳 顔を洗っても
30
歳
3
月の
暈
(
かさ
)
さして鯨の ゆるらかに 舞う砂のふる 深みに眠る
3
水曜の祝日ありがたく思い古代の帝をほぎたてまつる
4
スパ銭に行くを慎む数日がぼちぼち来るの月のつとめよ
2
なげやりの眼路の雪にも留まるに群れ立つ鳥のまたたく間にも
5
雪降られ
撓
(
しな
)
る木の葉と 春の日を 待ち焦がれたり 小さな新芽
5
坂道をのぼり終えつく溜息や流るる雲をしばし眺めん
15
山茶花の花びら積もる坂道をのぼりつつ聞く鳥の囀り
15
雨予報 草にも樹にもたっぷりと 春へといざなう恵みの雨となれ
6
立ち止まり 母の面影 探しおり 通りすがりし
梅鼠
(
うめねず
)
の色
7
「風呂はいろ」1時間して入ってない スマホは触れるくせに動けず
5
この白い紙には白い字で「白」と書いてあるってだれもが言うが
5
本もまた断捨離しているわたしだが素敵な本棚見れば焦がれる
16
ピーと鳴り炊飯ジャーを空けた後卵一個で地上の奇跡
15
手のゆびと足のゆびとの関を切り 血のめぐりゆく冬の夜の風呂
15
着信の 画面を伏せて 深呼吸 愛していると 逃げたいは、似る
18
お父さんうるさいですと言われてもイビキなんぞをした覚えなし
11
あしひきずる 罪なき鴨を ただ喰ひ 関心あると 動物愛護
4
孫来るを指折りて待つ直前にインフル奪う 爺婆の糧
10
目まぐるし 気温に翻弄 咲く梅も 半ばで止まり 蕾は固く
19
めでたいな そのたび牛が 食われてく 網目に刻む 食物連鎖
4
情景の言の葉の糸 見へぬ時 無理に探らず 無理に繋がず
22
残業が 続く日多く 際立つは 苺の甘さ 人の温もり
20
勤務中窓外に見るレアな野鳥メガネとマスクで興奮隠し
18
いいことは ケシ粒のよう 悪いこと 大蛇にように 纏わりついて
4
大病院 小児科に行く 少年は 知り合いだった お互い秘密
3
平日の 眼科診療 行って見な 老人ばかり 亡霊のよう
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