カモミール ハチミツ ミント ジャスミン 浴室の香の忙しき夜
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お願いがふわりと消えるの知ってた?  今月末には死なせてください
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夜の河 ソラを写して なんになる 銀河なんかに なりたいものか
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うつくしいものを見たいと乞い願う私は醜いかおをしている
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一瞬の水死体になる浴槽で透明な明日を待ってみようか
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人々が見せる脆さに似てるのは、羽虫の足か、飴の細工か
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待ち合わせ 短く長い 五分間 同じ時間も 立場で変わる 
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後悔は醜くあがく白い灰、誰もみぬ空を美しく飛べ
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刻々と毎夕望む富士の影 彩々讃歌 座して輝き
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雲よりも 我が家の二階 高かりし おかみさんいて おさいせんいる
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本棚の一番上に鎮座したぺんぎんはみ出す足いとおしさ
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ほんとはね おまえにガツン いいたいが 胸の内にて みそひともじに
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見渡せば 勉強している友達の 意外に多いことの憂鬱
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風呂桶を少し擦って洗ったと 威張り赦されるの小五まで /五十の大家は掃除もできぬ
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単語帳を開く 何にも掴まらず 電車の中で大人になった
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「キャンセル」の陰気な語感いとわしく 「風呂スキップ」と我は言ふなり
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忍び寄る人の憂鬱人の影ひとりじゃ生きていけないけれど
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消えていく紅葉たちの命の火タイムリミット木枯らし吹いて
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久しぶりに「ヒポクラテスの誓い」読み我が天職とステトを磨く
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純情可憐な私は今日も君に会うためパフェを食べるの
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フード越し風が鳴るのを聴いている星瞬いて流れて消えて
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僕が好きと言うからには僕だけに赤裸々な心を覗かせて
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推しと好きな人の違い 成りたいか傍にいたいのか
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必要とされたかっただけです生きようとしていただけですどうして、
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不透明ガラスの窓の夕光ゆうかげに塀行く猫の大いなる影
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ある日にね 父が私に 大変だ 米が茶色だ それ玄米よ
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吹く風に飛ばされ来たか庭の隅アシナガバチの死骸が二つ
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玄関は吹き溜まりなり 帰り来て最初の仕事落ち葉の掃除
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何事も実は笑いと受け取ってイルカになってジャンプがしたい
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昔からよく聴いてたよ!っていう嘘が プレイリストもぐちゃぐちゃにした
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