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初雪の重さに押されて固まって一番古い地層がわたし
9
「会いたいな」押せど押せども届かぬは 感度の悪い手袋のせい
6
吹き抜ける風をいなして 寒川に 凛と立つサギ 見惚れる朝よ
13
朝おきた扉を開けて猫がいる可愛いけれどマジ包囲網
17
蕪の葉とおじゃこ炒めてふりかけに 「ご飯進む」と夫困り顔
20
街路樹の生きる力は凄まじき張る根が歩道膨らましてる/躓いて気付く
9
君は問う「これ何しかも使ってないし」あの日の君の肩たたき券
10
貧しくも海苔巻きだけの折詰の 土産はうれし ほろ酔いの父
15
諦めと度胸が身につく
四十前
(
しじゅうまえ
)
ビビり散らかす明日も見えるが
10
雪中花
(
(水仙)
)
ほころぶ睦月 流れゆく 春まだ遠き 季節と心
26
ねぇどんな人が好きなの?白々と応える台詞「好きってなんすか」
7
手をあげる親なんて普通だったじゃん 拗ねる私のインナーチャイルド
8
かき揚げに 卵と肉を 追加して 立ち食いそばで 贅沢極め
21
怪物はナイフを握り葛藤す 檻の中なら
人間
(
ヒト
)
でいられる?
8
好き嫌い花びらの数奇数なら 好きから始めて好きで終わるし
8
殴り飛ばし蹴り飛ばす妄想を噛み締めて耐える満員電車
9
チョコ色のブルが散歩でおでこにはクリームみたいな雪をのっけて
18
本便に乗り遅る ホームにひとり 缶しるこ
購
(
あがな
)
ひ 待つ次発
21
崩れ落ち手から飛び出た生タマゴきみも必死に抗ったのか
8
その日が来たら忘れて遺書なんて残さないから祈らないでよ
8
「お先に」とライトで合図する指に名前も知らぬ誰かの温度/雪国の温かさ
23
可愛さに 磨きのかかった 笑顔見て 貴女を想う 幸せな時
17
勤め終へ家に帰れば三千櫻グラスのなかに光が跳ねる
14
君宛てのルーズリーフの書き置きの余白に託す語りえぬもの
6
着信の音にトキメク日は過ぎて凪へ漂う二人一緒に
8
「我儘」と詰られ慣れていたつもり そんな事ない
礫
(
つぶて
)
は痛い
7
いつまでも今のままではいられぬと 見上げた空にため息ひとつ
10
見返して自分に何があるのかと 「ちゃんとあるよ」と伝えていたい
7
このままでいいのだろうかと立ち止まる 尋ねる先は我が胸の内
6
気管から腹に落ちる振動があなたの
音楽
(
おと
)
を喰らってるよう
8
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