「私」という一羽の鳥を解き放て家族という名の深き沼より
20
わがうちに家族(いえ)焼きつくす火を飼いて何食わぬ顔で夕餉を運ぶ
17
雪の屋根より 滑り落つ音の 轟きて 暫し休める 編み針の先
19
身体冷え 立ち食いソバの ありがたさ 春菊天も 味わい深く   
27
選挙戦 始まる前の 準備から 裏方達は 表情渋く
17
「あれもこれも」流れで済ませるマルチタスク 効率重視なズボラの奥義
7
屋根裏の 占い師が持つ 甲羅には ルージュで書いた 裏切りの文字
5
虹なんか架からなくても構わない愛が彩る私の生を
13
末期さえあなたいなくて構わない私あなたの一部なのです
9
よき昼だ なにそれと笑うそんな今日 明日もまたね あなたと笑う
11
しんどい!と叫ぶ身体の声聞いて 仕事より今デイケア選ぶ
24
桜色のそのつま先に熱伝う 無邪気なふりが なまめかしくて
9
曖昧な世界の輪郭 神経は痩せ細りて文学となる
5
雪が降る予報 施設に母預け 少し安心している私/介護
21
強風に押し戻されつ突き進む あの鳥のごと きょうも前進!
7
母が逝く 枕の下にひとひらのメモ 震える文字で 「げんきになりたい」
13
我が田舎 還暦間近は 若い衆 吾より歳下 三人だけで😅 /内一人は吾の息子
23
農閑期 伝統のある 味噌仕込 若手不足で 急遽参戦
23
「生きている しくみがわかる 生理学」 タイトルに惚れ買った医学書
19
積読の医学書たちを処分してきれいさっぱりミニマリストへ
15
今日もまた日の暮れゆくをぼんやりと 五七五七七捻りなどして
14
ワコールの赤い腹巻きあゝぬくい 温かさには幸せ詰まる
19
「あのね」って あなたにいつも 言うけれど  続きの「好き」は まだ言えないの
11
マンションを動けるうちに引き払い次なるステップ グループホームへ
18
足元に散る花びらの主なし どこから来たの 私は香川
6
駆け抜けてきたんだ すこし休みませ お腹あたため ねこを抱いて
20
生きるには綺麗事など不要なの 生き抜くための手段使うの
20
覗き込む机の上の望遠鏡 コーヒーとミルク 木星の渦
5
血税をずっと収めてきたんだし 病気の今は保護受けさせて
19
作業所(障害者用)で仕事をしても月八万 貯えも尽き資産もなく
15