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「ただいま!」と母に抱きつく一年生 登校三日目 桜満開
24
仰ぎ見る帽子
攫
(
さら
)
われ花嵐歯抜けた前歯尊しとなす
9
色眼鏡外してごらんあの人は幸せそうに笑っているよ
13
原初の火 確かに皆にあったもの 再会は直ぐ 思慮の三歩目
4
原初の火 今に灯台の比喩を為し 消えかけた君の世界を照らす
5
4・5月に 長い連休 なき時代 お祭りに行き 広場で遊び
9
私はソメイヨシノと声上げる高速道路の
雑木
(
ぞうき
)
の中で
15
春
真中
(
まなか
)
昨日の雨から顔を変え 夏日迎える静かなる朝
7
雪吹雪 山嶺音なし 冬の夕暮 独りその影 雪の足跡 振り返り
4
ナッパ服袖とおしたる若き日よスーツ姿に制服を思う
10
草原に 寝てる俺には あたたかく 進む俺には 風は冷たい
4
雪吹雪 ゆらゆら揺れる かずら橋 凍つ風おろし 枯れ木は黙し 春を待つ間に 梅香る
3
入学を祝う鶯うららかに蕾も揃い春こそ奏でる/蕾のような新入生を祝って
15
雨後の
夜半
(
よわ
)
雲を払ひし
温風
(
ぬるかぜ
)
に当たり 星影望む ベランダ
22
蒲公英の綿毛と蜂の舞う中で割られし鏡に笑むのは
誰
(
たれ
)
か
5
雨上がり 降り注ぐ
緑
(
あお
)
わが今日に いいことあるよと そっと告げくる
15
ラジオ体操 二百回達成の 賞状は たかが一枚 されど嬉しき
13
春の雨 思う存分吸い込んで 一斉に萠え立つ樹々の歓喜よ
16
この夏に生き残るため
吾
(
あ
)
の部屋にエアコンがくる次の木曜
12
寝室の窓から眺むモミジの樹 萌黄の若葉に 雨滴光りて
22
花のふる風情を犬も知るやらん木の下に伏し花を浴びをり
27
雨の日に雨を歌ひし曲聞かば ひととき昭和がワープし戻り来
27
古希の六月十三日は初恋の記念日いいね夜明けコーヒー
13
悠久の歴史桜は吉野山薫り今でもみんなの故郷
25
残雪に うさぎの姿浮かび出で 雪解け水が田に満ち光る
21
床の中痛む背中と天井 ウグイス鳴いて桜散るかな
5
亡き父と瓜二つなる老いの笑み夜の道に立ち我が目疑ふ
24
おもへらく「一日一首」の七年余さらにつづけむ辞世詠むまで
9
怖くなるゆったり共有する時間幸せなことに慣れていないから
12
老婆心も ハラスメントに なってしまう そうじゃない、あの 涙に腫らす目は
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