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志
(
し
)
は募り 始発に乗りて 踏み出すは 夢の続きの 確かな一歩
5
寒戻り 焦らし焦らされ待つ君に 届いた春の歓びひとしお
12
仕事中癒されたくて増えてったテーブルの上アクスタずらり
6
目で笑い心で暴言吐いているそんな大人にいつしかなった
14
なんとなく残り二十歳と設定しさあてこれから何しようかな
5
学研の付録に焦がれた鍵っ子の夢はち切れるアパートの二階
7
面を脱ぎ試合のあとに配られた薬缶のカルピス薄くて美味い
8
春がきたWBC大相撲 選抜楽しむ元気な老後
13
窓越しの春の日差しを浴びながら背中で咲くは恋バナの花
4
「あの件」と一行のみのメールには余白に語るにべもなし 恋
3
畳む日を 名残惜しむや 空仰ぎ 時はいたづら 時は綾なし
5
雪やこんこん あられやこんこん さっきからきみのマフラーくすぐったいな
3
雨上がり気温上昇
靄
(
もや
)
の中 再び春へ一直線の朝
9
ゆずりあい 言ってるヤツは ゆずらない ゆずってるとこ 見たことがない
2
新選組二人の組長全うした命で見据えし時代とは
4
食卓に ガラス細工の雛人形 ちらし寿司で 大人の雛まつり
18
風は勝手にぬるくなり目の奥をよごされて歪む春の陽光
4
揚げ麺に八宝菜をかけたもの 「皿うどん」とはたれが名付けし
13
あちこちに 葬儀屋看板 目に留まり 死もまた日常の中にある
9
忘れずにご苦労さんと呟けば迷惑メールひと休みかな
3
サブスクのようだね、多分僕たちは 日々のくらしを課金にかへて
9
薮睨む前髪越しに春北斗ポケットの中ぐうを握る
5
幕末の鬼と風雲児酒酌み交わす そんな姿が浮かんで消える
4
咲き初めし
辛夷
(
こぶし
)
ふるえる春寒に園より流るひな祭りの歌
23
ひ孫見ず逝きし父の
姿
(
かたち
)
なり 息子の背中 桃の節句に
15
「思し召し 聞こし召し」 お布施は文化 新興宗教拝金主義
3
広告の 桜 旅立ち おめでとう 明るき文言弥生に踊る
24
格好つけ 苦きコーヒー飲み干した 十五の頃が甘く蘇へる
15
志し半ばで散った志士たちの 望んだ明日が来たならば
5
我歩く動かぬ車連なりて 見えた先には横転した車
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