山の蔭蒼く重なる懐に一本の桜淡く雪洞ぼんぼりのごと
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妻コロナ 熱はないけど 咳が出る 休んだ方が いいよねきっと
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熱はなし 体温計が 電池切れ 水銀眺め リアルな結果
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自らの 信念のまま 裁くから 嫌われたって お構いなしに
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世間には 大上段に 決めつける 頑固爺さん 婆さんばかり
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片付けの頃合い逃し部屋の隅 放置のストーブ 今宵こよい火を灯し
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死ぬことに 正解などは ないのだよ されど怪しき 自分の命
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休んでも いいんですかと 館長に 尋ねてみたら いいよって感じ
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残り咲く桜の腕を掴んでは放して揺らす名残りの夜に
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スーパーで インスタントの ラーメンを 買って作って 食べたら薬
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孤独死か いや孤立死か 吾のこと 自死は望まぬ 腐乱望まぬ
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熱が出て コロナと言われ がっくりと モード切替 妻は病人
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ステロイド 効かへんように なったなら 命危なし 喘息持ちは
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月もなく 夜空を過る 航空機 明日に向かう それに乗っかり
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ピーという電子音こそファンファーレ干し終えたなら春へ飛び出せ
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止めといて 試練試練で のんびりと 現世楽しむ 余裕もないな
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花粉症 副鼻腔炎 咳も出る 妻がコロナで トリプルかいな
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チャイムなど鳴らぬ社会へ放たれるインク切れても春が降る、降る
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早緑の山椒の若葉艶やかに葉陰にひそとさき花咲く
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死なないでいるための火を君の髪 ゆれる一瞬ごとに受け取る
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貿易に 頼る日本が べき事 いい「国」創れ1 1 9 2 2 9 0 良い「肉」造れ 1 1 2 9 2 9 0
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晴れ空の下 走るバスの研修車 桜吹雪のエール受けつつ
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花びらが 風に巻かれて 空巡る 視線戻せば 枝にラメグリーン
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既読はね、まだ付けないでおくからさ 気が変わったら、そっと教えて
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何時いつの頃 京極堂なる 本屋あり 四方八方 一時の宴 ※ 二十歳までほぼ読書しなかった 「京極夏彦」さんに 一時はまった
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日が過ぎて終わりの桜でる日々今ここにある花はいかり
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もわもわと 身体からだの毛穴 沸き返る 琥珀の海に 遊びて酔えば
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空き地には 虫も見かけぬ ご時世に 雀は知ってる その居場所
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何あれど 規則正しく 流れゆく  無慈悲と思えば 時にやさしい
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隣席りんせきの父親にかかへられし子の微睡まどろみぬ長き睫毛まつげ揺るる
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