花びら追い はしゃぎ跳ねてた樹の下に  袴姿の君 凛と立ち /卒業の日の孫へ
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五月雨が慰めのようであったとさ筑波嶺のみねよりおつるみなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる /瑤泉院 13/100
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両手組み首から空へと50回エアー筋トレ富士眺めつつ
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ランドセル 登校最後 君の背が 大きく光る 六年の時
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初めての作家の本を手に取りて迷わず借りる君を知るため
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蘭の花 ほったらかしの 二十余年 ふと気づきたり 子の育ちにも似て
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幾度なく 盾突いては 困らせた 今尚主治医で いてくれて感謝
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名を呼べば消えるものばかりの世界 言葉の外に立つユニコーン
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ひれ酒の旨味に酔いし晦日月オレンジジュースの朋の相伴
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何をして 何を信じて どこに行き 誰を愛して 何を望むか
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人は死ぬ 人は生まれる 何のため 何が目的 この人生の
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二年経ち 君 追う様に ミモザ枯れ 温む春風 遊ぶ残り葉
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窓際の本のページ パラパラと 読み進めていく 春の清風
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流れ去る モーツァルトの 協奏曲 意固地な我を 解き放たれり
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うしろ髪 しなやかに揺れ 春日和 匂い艷やか 春のまどろみ 独り一夜の 夢物語
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上っ面 撫でて過ぎ行く 日本の 社会福祉は 砂塵の如し
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聖人のように微笑み対応す我のこころは我のみぞ知る
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だんだんと家族のような気がしては風呂掃除終えうたかた覗く
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行きつけの飲み屋のトイレ ボタン覚えた お前誰
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洗顔の泡をぬぐいてふと見れば 母と見紛う顔ありてじっと見つめぬ
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炬燵にて 正座したまま 居眠りす 介護抱える わが現状
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夜更けて 雪降り積もり 日は昇り  独り雪掻き 山の端白みて 茜色射す
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頼らない僕らは孤独でストイックひとり遊びに長けてしまって
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だから逃げてね 生き抜いていてね 支える縄の麻になるから
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心持ちほころびめし桜花 咲けよ咲けよと優し雨降る /催花雨さいかう
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重くても良いと言ったのは君だから私の言葉を生けておくから
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目をふさぎ 耳をふさぎて 「孤立人」 虫にもなれず 何処に行くのか
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春寒し 悔いることなし 君の影  夢かうつつか 春のまどろみ
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風冷たし 薄靄架かり 山の嶺 山の音やまのね響き 長閑けさ見つけ 冬陽射し受け 野辺の草萌え
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咲きめば 心乱せし 桜花さくらばな 花吹雪はなふぶく前に 胸にとどめむ
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