いち1オンス意外と重いプラチナ貨今日も変わらず鈍く輝く
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比叡山山頂にあるガーデンより 琵琶湖を望むそこは雲海
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秋深い貴船の川の流れには 和泉式部の涙が混じる
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パステルのピンクの空にただ花である以外ない一輪の花
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いち1オンスずっしり重いプラチナ貨メイプルリーフ今日も輝く
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いちどそう見えるともうそれにしか見えないヒトの目の不思議さよ
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かもしか鹿の毛皮に今日も顔うず埋め匂い嗅ぎけりああいい匂い
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CDをネットオフにて2枚買ひ(500円程)いまだスマホに落としておらず>CDデッキ壊れてて‥(汗)
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僕ちゃんと昔に行ったデパートで言われたけれど今は大工だ
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お気に入りカフェのあんバタースコーンを しばらくご無沙汰 あんこ恋しや
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怖いよとしがみつく子をあやしつつあれはただの案山子と言わず
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今日という特別な日よ吾子からの人生最初の〝おかえり〟の日よ
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大根菜捨てずに湯がいてお浸しに君の料理はなぜかほっこり
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いい加減君に言われて謝った父に似たタチ僕は直せず
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さざ波が荒波にへと変わる冬日本海の海風寒し
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徳用の烏龍茶は飲み飽きてミルクを混ぜてラテで楽しむ
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うたたねの夢 あくびでにじむ天井に続きを映そうとする
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人生のホームランなんか望まない グラウンドに出てくれさえすれば
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好きな曲聴きつつめくるブックレットじっくりCD聴くのも楽しい
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服買うがコーデ中々まとまらず毎回同じ服で出かける
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おもしろいよと 押し付けられた恋愛のアニメ はまらなくても はまってみせる
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床に散らかる服のにおいをかぐ 僕はこれから旅に出るのだ
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充分なランチとお喋り堪能し頬をゆるませ「またね!」と四人
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愛車水垢増えた年内に洗い気分もすっきりしよう
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物事の理屈顛末言いたがるこれも一種の老化現象
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名を呼んで 種をまきたい またいつかの 電子の宇宙そらで 星になる人
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傷口をたどるもとうにあともなく 死ぬまで忘れじ あの日誓いしも
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冬の日は果たして重力強いのか 日もすぐ落ちるし 布団も重い
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指おって数える君に会える日を次がいつかも分からないのに
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臘梅の甘い香恋し霜降りる山道歩く春まだ遠く
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