またひとつ着ている服を薄くする桜青空六月の陽気
16
本当の春はここからと 葉桜をきっかけとするあおき季節よ
6
この春は花より蕊のこころして落ちゆくみぎわ水面の揺れて
8
街角でちらほらみえるポスターの 前職の笑顔やけに薄くて
5
バス停で待つ人に少しみ残し 駅まで歩く1.8キロ
8
「高校生のうちに人生楽しみな」そんなこと言う人にならない
10
春の陽にはしゃぎ過ぎたような花びらが 開きし庭の赤いチューリップ
6
思はでも過ぐせるものをなかなかに面影追ひ春の夜の月
9
ハムエッグ久々に食うハムエッグ気持ちいいほどうっすいハムだ
17
腰掛けてふたりの手と手が出会うとき それは花びらのかたちをしていて
6
つがい鳩 仲睦まじく 微笑まし 南風吹き 日温かくて 春はそこまで
6
春風になれたとしたらこの声は あたしのこの手は届くのだろうか
5
日溜まりの テラスに留まる つがい鳩 その後ろ影 光り射す
9
早桜美しく咲き散るさまに 貴方を重ねてしまうのはなぜ
4
大好きな君の先生別園へ別れと出会い四度目の春
15
一人欠け一匹欠けてモザイクの 器に飾る四季の果物
7
黒き艶ゴミを見張って塀の上 話しかければ春の友達
12
ブロッコリーに おかかを混ぜて つゆをかけ 春の味する 朝の食卓
19
「おはよう」といつもの場所で言えたなら いつもの朝が始まるはずなのに
7
春の上飛行機雲と電線があやとりをなし蒼空ほぐす
9
うしろ髪 しなやかに揺れ 艶めいて 移り香残し 君の影去り 春惜しむ
5
春の宵 霞かかりて  朧月  白陽射し 白一色   君を想いし 桜散る 水なき空に 白波ぞ立つ
3
ふうわりときみのうなじをくすぐった春風にさえ嫉妬している
15
遠き日を 思い馳せる 夕暮れの 秋風ぞ立ちて 葦の葉戦ぎ 山の端陰り せせらぎ詫びし 
4
黒歴史 絶えなば絶えね はなばたけ ねあげうけふも はなやかれむ
4
らいおんは おはようから おやすみまで なぜだかくらしを みつめている
6
瑠璃や藍あかく咲けざる紫陽花に降る雨沁みて土染まりゆく
13
どん兵衛をすすって深夜ラジオ聞く 見えぬ仲間も期末試験か
13
知らないでモヤっと不安でいるよりも 学んでしっかり不安でいたい
12
花見風邪 売薬服んで誤魔化して ぼっとしたまま月曜の朝
17