仄明かり 鐘の音響き 川面揺れ 次の鐘との 間がまたよろし  
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樹海より富士を見上げる従兄の絵一年かけるも納得いかずと
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チートして 無敵になって クリアして 死ぬることとは 生きることと知る
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シャキシャキのサラダの似合ふ季節来て えんどう食めば春ののする
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日曜の孫の笑顔を買い足してレジへならぶや 木曜の午後
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水温む 小川に揺れる黒い影 蝌蚪かとは静かに代掻きを待つ 
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稲の種なれどわざわざ「籾」と書く豊葦原の瑞穂の国なり
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十円を 落として覗く 自販機の 下に転がる 拾われぬ春
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死の病 いずれ誰もが亡くなる身 生き急ぐことめられぬから
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湧き上がる 声音の文の 結の灯は 萌えどほつれぬ 愛し糸かな
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過ぎし日の 記憶次々と 浮かんで消えて 眠れぬままに夜半深々よわしんしん
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一キロの 氷を作り 明日来たる 恩師の笑みを 待ちの琥珀酒
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恋ひ慕ふ あなたとともに 歩み生き 叶へ遂げなむ ふたりの夢を
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今日読んだ 文字の摂取量 十万強 出てくる言葉は たった三十強
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詠む歌が青いくすりで遠ざかる詠みたいことはおやすみなさい
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貴婦人の クマガイソウの 可憐さに 少し膨れた 君が可愛い
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沈めたる 胸の鼓動に 奮い立つ 新たな息吹 命は巡り 
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二本糸 紡ぎて伸ばす 日を重ね 子へと引き継ぐ 明日の尊重
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植えたまま 手入れされない 森林が 火を噴いている どこでも起こる
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乱高下米の値段を見て思う来シーズンはその轍踏むなよ
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葡萄酒と ビーフシチューに いろどりのサラダに今夜は バターライスね
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金塊を 手にした時は 冷静も 失ったとき その価値を知る
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この星の 人に花にと 名が在れど 何故に悲しき 地上の世界
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手作りの君の餃子は僕が焼く黄金色した餃子も笑う
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解らない その目の中に 落ちてゆき 景色は薄れ 昔日の恋 
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三人の子とパパ送りお帰りもパンジーママは今日も微笑む
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サンザシの赤い実は秋まで待とう甘い香りの真白きお花
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触れられた 感触求め 闇の中 彷徨うこの手 捕まえにきて
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滅亡が 我が身に及び 目が覚める 長閑なること 夢の欠片か
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泥水を振り分け凛と咲く蓮の花へ祈りむ我の蕾へ
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