ありがとう 伝えたろうか あの時は いま伝えてるよ ありがとう
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かえりみる父の霞は風に散り いま確かめし あしたの標
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あまりにも自分の理想すぎる君。私のそばでずっと笑って。
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荒海の君に捧げる澪標みをつくし。頼る島へか、帰る港へ。
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単純だ、頭二つで歯も二倍、突然変異の双頭の鮫/映画『ダブルヘッド・ジョーズ』
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通りすがりに素顔を知られる回転寿司屋の通路
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唐突に手を曲げてにゃあと鳴いてみせる同居人は男 齢四十歳
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うなだれてソファに動かぬ人のあり 笑み控えたり 総合病院
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「老化では済まされぬことあり」 バレる 数値で示さる摂生不足
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同世代訃報の多き昨今を馬耳東風に、生きてみている
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孫達の 創意工夫に 感心す おむつの箱も 車に変える
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くらやみで手を握りあういつもより爪がみじかい誰を抱いたの
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煽る鍋 言の葉チャーハンてんこ盛り具材は採れたてスパイス効かせ
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いいねとて 褒め言葉とて お布施得る気持ちに近し 有難深し
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夜の端 今日もバッグをポチります 腕は二本でわたしはひとり
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甘き色 洋菓子のごとき 薄桃の 薔薇に頬寄せ 爪を塗る夜
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箱の中「何階ですか?」に丁寧な感謝をいただく貴重な心地
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婆ちゃんがさっと結んだ『はた結び』もう亡き人に聞けず検索
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白ごまがわかめスープに浮かんでるお椀のふちが岸辺に変わる
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半年に一度の経過観察は 生き抜くよすが 人生たび宿木やどりぎ
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白床の中夜の底 あなたの鼾がすごく聞きたい
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聞くたびに木に生る靴の絵が浮かぶ今ですらなおちっちゃいわたし/靴が鳴る
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偉そうに人生を語るこの人はうたが詠めないし 今は私も詠めません
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膝の上 うっとり眠る わが撫で 明日も明後日も 一緒にいよう
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四桁の印字されし明細票二つ折りにすれば 足元降るサービス券
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様々な 人間模様 描かれて 雲の流るる 冬の夕焼け
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放課後の音とにおいが好きだった心パンパンだったあの頃
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冬と春繰り返すよに降っちゃ消え降っては消えてこの冬の雪
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わたしから色とかたちを奪っておいて 言葉だけよと残した神様
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五時間目 隣で眠る 君を見る 今日は起きると 言っていたのに
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