Utakata
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翠星むいろ
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2025.05.17 下の名前が変わりました
酔って、眠って、忘れて、それでもふと思い出すような、そんな短歌を目指しています。
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トワと呼ぶ小さき命よ永くあれ ヒト科の願ひ水にたゆたふ/熱帯魚飼育
18
湖へ投げた小石のぬくもりが指の奥まで残るさみしさ
16
勤勉に照りつづけたる太陽に貼ってやりたし冷えピタシート
27
澄きとおる
水面
(
みなも
)
にゆらぐ浮草を枕に眠る鯉ベタ愛し
21
「生きているだけで上等」言祝がれ 相応しき身か ぢっと手を見る/誕生日
28
静寂の夏を歩みし夜の道 町の灯りを花火とぞ見つ
17
焦げつく日 この世をよそに袖ゆらし涼しげに舞ふ熱帯魚かな
28
猫よ何故クーラー効かぬ部屋で寝る 仕事帰りのぼやきひとこと
18
おずおずと熟れたすももを持ち上げるように抱いた幼いぬくもり
23
サイダーの結露をなぞるつるつると流れていけよ昨日のヤケド
23
焦げついた卵と朝を触媒についに生み出す母のオムレツ
20
焼いた肌癒すつもりの冷たさよ 今日のご褒美スーパードライ
22
風も無きあき地の空を颯爽と とんぼ二匹が縫いあげてゆく
26
雨戸開け大暑の熱を身に受ける セミも項垂る真昼の
静寂
(
しじま
)
18
買いたてのデジタル時計大合唱 跳ねる心臓 新しき朝
28
宅飲みも居酒屋もまた楽しきや 茶漬け啜りてひとり思へば
21
蝉しぐれ降りくる音に見上ぐれば朝の竹林ひかり揺れおり
26
いつもとは違う道ゆく八時半 いつもと違う僕でありたい
22
この度の遅延をお詫び申し上げ悼みを噤むホワイトボード
15
照りつける陽に目を伏せて歩くわれ しかと前見て駆けゆく少年
25
低気圧 陸にいながら船酔いのごとくに揺れる我が身のふしぎ
24
背徳よ流れてくれと願いつつピザのおともに黒烏龍茶
27
猫の
瞳
(
め
)
は宇宙に似たり 照明のひかりが描く小さな星図
27
小止みの間セミは
幽
(
かそけ
)
くさざめいて短き命を燃やすのだ いま
21
暑さ負け 油切れたる機械めく身に沁み渡る
出汁
(
だし
)
の一滴
27
晴れだって泣きたいときはあるだろう 干すハンカチはきみにあげよう/天気雨
26
街路樹と手を繋ごうとしてやがて取り除かれる蔓のかなしみ
26
曇天に綾なす音の木霊して 遠雷と雨、セミにウグイス
25
塩漬けのブラックオリーブ惜しげなくパンに挟んで至福のひととき
26
沈む日の色を映して赤く生るトマトひとつを撫でて手折りぬ
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