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海の外 かの地に思い馳せ
歩
(
ほ
)
は進む
霊
(
たま
)
漂えど 身滅びゆく
1
花の手いれ始めし
妻
(
きみ
)
に
陽
(
ひかり
)
さし やすけきときや 歌の生るる
7
漢でなく 日本に生まれし我ならば 漢(おとこ)ではなく 倭(おとこ)になろうぞ
2
「人間の成人の歯は何本?」「
16
本!」 「少なすぎ! 色鉛筆じゃん。」 溢れる笑い声。高校の思い出。
1
幾年も民を守りし城の壁 朽ちし桜に栄華散りゆく
6
無音なりあったかまぶた南向きたった独りのこれがいいのよ
8
真っ白な 飛行機 雲に 飲み込まれ ミルクのように うっとり溶けて
8
在るも無く 過ぎゆくものを 身に預け 雨待つ森で 腐葉土を噛む
5
北陸も今のところは雪はなく ほんとの冬はこれからこれから
13
山抜けて富山平野はひろびろと 雪の立山
屛風
(
びょうぶ
)
に立てて
16
いつもより早起きの分薄暗く明かりを迷いて通院の朝
13
寒かろふ冷たかろふて冬の町 家の中には温き火のあれ
12
隧道を一つくぐれば様かはり 枯れ山はもふ雪の葉を付け
12
葉の落ちた冬枯れ山に囲まれし 長野盆地はまだ雪もなく
13
西の山東の山も薄っすらと雪を被って風花の舞う/朝
17
家内では いつもつけてる 白仮面 たまに忘れて 喧嘩勃発
11
あをぞらを 見上げてひとつ 伸びをする 今日はあの雲 ハリネズミかな
17
牛乳と ヨーグルト・チーズは 外せない 今日も生きよう 私らしくね
14
みっつだけ あとまだ欲しいものがある ちいさなツリーと ネイル(シール)とイヤリング(百均)
11
あらーむが ならなくてもね やってくる ちま猫ちゃんの ふしぎな・
しゅうかん
(
習慣
)
13
会長の上に名誉が付くなんて殿堂入りということですか
17
天の原 刹那瞬く ほうき星
誰
(
た
)
が知らずと流す
泪
(
なみだ
)
なりけり
7
こんな愛ちっぽけだって今という息を引き取るまで生きてゆく
7
思ひ詰め 言葉を編めず 夜は更けてゆくのみ 歌は未完まにまに
17
「忘れてくれ」の声だけをいつまでも覚えているのが馬鹿なんだよ
5
長年の担当いどう代謝して「百年生きむ」としている会社
5
冬出張荷物が増えて一苦労 コートも着膨れだるまの如し
16
納言女史「冬はつとめて」って正気かよ 暗くて眠くて冷たいだけじゃん
10
しゃきしゃきの玉葱喰らう
兵
(
つわもの
)
は毒に倒れて夢は枯野に / 玉葱中毒?
15
一列にまとまるムクドリ鳴くを止め首傾げ見る駅向かふ人
21
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