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うわの空拾う落とし物白髪ネギ家と逆の方向へ歩く
4
知らぬ街 靴音までも 素っ気なく 系列店の ネオンに和む
9
紫外線対策の如 新緑を
纏
(
まと
)
ふ街路樹
南風
(
はゑ
)
に
揺蕩
(
たゆと
)
ふ
15
抱擁を 思いおこせる 抑揚に ヴェヌスの丘は 誰待ち望む
9
期限切れ 鎮痛薬を 服用す ひと月ならば 大丈夫かなと
9
真夏日に肩を叩かれ振り返り春の背中を見送る夕べ
9
アイス棒の傾きに溶けてく時間があってほら春はあけぼの
9
去勢され君はいい子になりました それを喜ぶ人を憎めよ
5
好きなだけ居たいのならば居ればいい この国からは僕は出て行く
5
にぎってるものを離して生きてると吠えるああわたしは
5
コロナから飲み会ネットセルフレジ 見てるだけなの? 次の惨事を
4
春惜しみ 野の花
愛
(
め
)
でて樹々あおぎ 春の残り香 胸いっぱいに吸う
15
この鰭を止めたら沈んでしまうから泳ぎ続けるまぐろのように
10
連日の行軍のせい痛む脚ゆっくりでいいただ止まらずに
8
葉桜の桃と緑を眺めつつおだんごかじる餅色の雲
10
自分では わからぬ心の 苦しみに ボーダーラインと 線が引かれし
9
小手毬の 白き小さな 花びらに 夕風そよと 優しく吹けり
18
瓢箪の湧き水を飲む僕の傍 溺れたシダを掬ふ手白く
11
膝痛め踊りかなわぬ身となりて 裏方に徹す春のお祭り
15
海溝
(
マリアナ
)
の唸る闇には噴出孔ナノな泡のせ海へ広がり
14
チコちゃんに叱られる前にググるカス社用PC届け退職
6
深夜2時 絵文字が透ける 膨れっ面 天井のシミ 頭巡らす
6
外国の女の子たち訪ね来てつつじの庭で国際交流
13
膏薬を貼ってる腕はまくれずに長袖シャツの散歩は暑い
9
光る空 タンポポの綿毛 風に乗り 子らの笑声 連れて飛んでいく
14
寂しさも寂しさのまま老いてゆく死にゆく人を見守るように
8
ドアの鍵みんな違ってよかったね 秘密を抱えてカレーなど食べて
8
終わる春 午後の珈琲 あの
流行歌
(
はやりうた
)
聴いているふたりに薫る
11
深海は真っ暗闇でサバイバルゆえに輝く光は生まれ
12
公園が水鉄砲でにぎやかで元気な子らの早すぎる夏
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