デパートの物産展で初めて食べたおやきの味が忘れられない
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目の前に広がる海もご馳走に ホットカフェラテハートが浮かぶ
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発車ベル3泊4日の旅終える 現実行きの列車に乗り込む
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縁語とか 枕詞とか入れたくて。 なかなかハマらぬ 「旅」と「足袋」の字
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恋人らのないしょ話を聞き終えて砂浜はまた海と語らう
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ほうき草 刈って干し上げ来年の地這う南瓜の布団とならん(なるかな?)
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買い物が 進むにつれて 手荷物が 俺だけ増える キミはご機嫌
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ピンスポットくらくらって目じゃなくてぐらぐらって世界が、あのこが
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公園にひとりしょんぼり立つぼくは氷雨に濡れる日時計みたい
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端正な鼠と踊るヴェニーズ・ワルツ今は夢路を辿らせて
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母さんにたんたんたぬき歌わすと勝手にウケて笑顔が戻る/認知症
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丸池やボール飛びこむ水の音 陸に恋する蛙の卵
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新聞は実名なりて狭き門 躊躇する方少なからずや
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ひこうき雲 真っ直ぐ道を差し示せ 我がゆく道を 主よ、護り給え
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白菜をまるっとひと玉買いまして何にかそかぐるぐる思
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シクラメン香る教会 飾り付けは 手伝えなんだけど お友達増えたよ
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子育てのために 自分を顧みず働く 今はこの子のために/勤労感謝の日
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子育てのために 自分を顧みず働いてくれた 父母に感謝を/勤労感謝の日
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教室に「一人にさせて」と「寂しい」が代わり番こに出入りしてくる
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諦めちゃ いかん!と友の ひたむきさ 私の胸を 明るく照らす
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いつになく雑草少なき清掃日 暑かりし夏 霜月に想う
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正信偈 一心不乱 拝誦 帰命無量寿如来 南無不可思議光
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久方に ぬくい部屋から 外気触れ 季のうつろひ 染み染み思う
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夢も未来も無い話の繰り返し うんうん楽しい それで良いでしょ
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しゃぼん玉 刹那の命かがやけり 我の命もかくあらまほし
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秋晴れは 心地良きかな 陽を浴びて 力蓄え 光合成す
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右の手をギブスで固定し左手でシャボン吹き上げ少女空へと
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一円も稼がないけど家事育児介護も入れて勤労感謝日
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あの人の声が聞きたい それだけの理由で 生きるのには十分だ
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流れ星を 喰らうように 強く健気に 泣きながら生きている
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