地獄への 招待状が 人違い 謝罪もなしに 追い返される
3
深く息吸うと白雪入りきてこの冬僕の母国語は雪
18
憧れのまま 置いておければ 美しかった 壊した以上 踏み込むしかない
3
なにごとも ないこと願う 冬の夜 寝るに寝れずに ニュースをながめ
9
京都大 近くも遠い 私の憧れ 今年で決めて夢の先へと
4
11年たって移ろう心模様 部屋が変わってタオルもかわる
8
わけもなく 重い心と傍らの 綿抱きかかえ 見る白昼夢
3
夕焼けに染まる故郷の空見上げふと口ずさむ「バラ色の日々」
8
もしかして もしかしてだけど カルディの チョコのテリーヌ 今年は無理か(日程が‥バーレルが‥)
8
僕がただ飾っているパロディーの元ネタを殺したのも僕
1
愛猫が 狩りでモグラを 連れてきた 生きてますよと リビング走る
8
くらやみで 手を差し伸べてくれたから 君のことだけ考えている
9
室内へ日暮れのように灯をともしぼたん雪ふるバッサバッサと
16
愛犬が ゴディバのチョコを つまみ食い 明日食べようと 置いてたせいで  
1
演奏家 微動だにせず 繊細に 響く音色は 天の彼方へ
5
ある人に 傷つけられて 復活と 前向き進み 夢叶えたり
4
この電車は悲しみが丘で後続の特急列車の通過を待ちます
4
陽光の満ちた明るい通りまで冷たい日陰のこの道がある
10
とは言えど…未読の多き妻なれば 緊急連絡先 記入せず
10
クリスマス 若い夫婦と 子らの時 サンタの恰好で 盛り上げる我
14
二歳にて チョコバナナの 味覚え 朝からねだる 孫のほほえみ
16
夕暮れに メタセコイアを 眺めつつ 空を舞う鳥 寂しさ感じ
17
雨のごと樹々の葉降らせ一陣の風過ぎ行けば冬色の街
18
衆愚化の海に揉まれる人波を 眺める我も雫の一つか
10
気まぐれに君が落とした一筋のその光だけが僕の指針
8
温かな もふもふシーツの誘惑を 泣く泣く振り切る週明けの朝
21
言わないよ 心療内科の入口で偶然あなたとすれ違ったこと
9
寒風かんぷうに 耐え抜く蜘蛛へ 落葉らくようは お先に逝くねと その生を終え
17
万葉の 人に詠まれた 同じ月 やがて令和も 昔と眺む
21
紅葉もみじ散り 木枯しを待つ 妙義山みょうぎさん 今日は山火事 不安なくれない
20