目をこすりもじゃもじゃ髪のおばさんはググれば名医 明けの明星 / ミスで再掲
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の腹に向ける刃に凛と立つ妻は修羅場の花の神なり
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コンビニへ 行ってくるけど なんかいる? そんな気持ちで 家を出た俺
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行き先の 気候をあれこれ 心配し 重い荷物を 引きずって行く
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白色のワセリン助く乾燥肌 ボクサーだけのガードじゃないのね
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あと二首だ百にひとつも嵌まらない欠けたピースにリミット迫り
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いつまでも こともとおとな あわせもつ それがほんとの としをかさねる
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寝だめしてこっそり夜に詠遠の歌を求めてスマホいじいじ
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誰だって生きていくのに必死だね たとえゾンビに堕ちたとしても
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生きているそれが奇跡のあなたとかちっとも心に響いて来ない
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俺が死体 目玉のレンズで捉えてる 君と間男の血塗れのアレ
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「障害者」「生保」の札を付けられて「私」の個性堂々生きる
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世の中のゴミと呼ばれる事に慣れ「舐めてますか?」と直ぐ口に出る
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親不孝いや親孝行お互いに寄生しながら何も出来ない
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不運とは「運ばず」かなと受け止めて苔のむすまでじっとしている
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双六が思いもよらぬマスに立つ止まれ止まれど難を逃れず
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アンハッピーあなたに恋したあの日から まじ最悪だしさっさと振って
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文月の むこうの山より 眺めたひ。あれは確かに まやかしにあらず。私の生きた あかしとなりて。
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浮舟は 野分吹き荒れ 波うらら 流れゆくまま 手に六文銭
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楽しき夜 あれも陽炎か 手習いのふみで叩き渡る 夢浮橋
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何も見ず 去りゆく空蝉うつせみそれを見て「酷と思うな。」と御法みのり、我が真木柱まきばしら
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ひらひらと 舞う胡蝶こちょうの傍らで 鳴かぬ蛍が 身を焦がす
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本当は、もう一度伝えたかった。 でも、この関係が終わってしまいそうな気がして。
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玉鬘たまかずらつける少女おとめ花宴はなのえん 照らす若菜 上弦の月
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常夏の 恋情連ねし あのふみ紅梅こうばい咲けども 書き終わらじ
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人なんて結局、全員嫌いだよ 温もり求めて恋はするけど
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お手紙は何日までに出せばいい サンタさんの顔色伺う
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傀儡師くぐつしは未だに僕を操れず「右往!ウォー!」と糸は絡まり
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皆を責め 皆を咎めて 皆を見る 鏡は知れど 見るに及ばず
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一年の終わりとそしてこの恋の、終わりが重なる十二月の夜
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