戦ひを語らずわれら生き得しはかれらを戦はしめしゆゑとぞ 

初夏の空夕凪香る読後感『サマー・キャンプ』が示した未来 

性別の括りの紐を解いて切るなんかラクだなこう云うことも 

平等な世界があって進める私が生きて辿り着く場所とこ 

忘れてた昔望んで叶ってる「生きてたいな」とそんな野望が 

靴紐をしゃがんで結び足元のちいさな花と目が合っている 

年末に煩悩全て払い下げからみつく煩百七つ なう 

噛み跡が洗い流れぬを確かめひとり微笑む翌朝の風呂 

口紅とファンデーションとマスカラがシャツに滲んでパジャマとなりき 

パンゲアが再びあいまみえし夜やシーツに寄せる津波は高く 

前腕の産毛を舐めて這い登り鎖骨の丘でキスのビバーク 

また生える雑草よりも青春はきっと青いしきっと苦いし 

暗がりに迷いこむ 灯りの存在に気づく そこですべて終わり 

夏の日を希釈してゆく微炭酸 ビー玉にもう手が届かない 

夜の空きわ立たせるためシャー芯をコンセントへと 冷たい火花 

タスクバーが示し続ける現在の天気は京都(ここは東京) 

自然とは滅ぼすべからざる敵手 意識に於ける身体に似て 

今はもう 亡き君にあえて 送るメッセージ バースデーは 変わらずめでたい 

空見上げ夢誓った日思い出す今も気持ちはあの頃のまま 

初デートそれだけが目に焼き付いた白黒チェックのロングスカート 

大発見!シャー芯ケース君のもの、地味に私とオソロじゃないか! 

根を持たぬ飾られ花は一時の水与えられ艶姿えんしを誇る 

音量を小さくしても聞こえるは夏虫の声家鳴やなりの響き 

投げ捨てた平穏無事に駆け寄ってくれる他人よ「ただいまの距離、」 

あはれなりなどとよむひとあはれなりなどとよむひとなほあはれなり 

嫌われているなと思うな落ち込むな みんな自分を生きているだけ 

DeepLを食んで話す海の向こう 会いたい、時空歪めていこう  

ぼくであるつもりであるにしてはもう君すぎる君歌すぎるぼく 

君になるつもりであるにしてはまだぼくすぎる喉ぼくすぎる歌 

長野産りんごは妙に爽やかで つがるが他人のようで淋しい