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放たれた瑠璃色の矢は野晒しのあきらめた夢目醒ます
光凛
(
ひかり
)
/折句
10
靴紐を結んで空を飛び立てば新世界のドアノブに手を掛け
4
あの色もトレーナーも輸入もの君から僕が学んだ文化
5
稲妻が秋の田金に色づかせ雷鳴乗って妻に会えれば
6
ファッションは気に入る服を着れば良い羽田で探す妻色の服
4
ケースの中 48色の色鉛筆 春の彩り 足りるだろうか
8
運転手乗るのはタント デカいバスごとハンドルを切る
3
萎れたるポインセチアの花殻を摘みて春光注ぐ如月
12
郷愁を振り払うためトンカツを生焼けを食うカラシで食ったる
3
福豆を年の数だけ喰む夕べ膝で微睡む猫大あくび
10
幾春
(
いくはる
)
を 越えれど 未だ芽吹かざる 蕾の秘める恋よ 何色
9
口紅も 着けない君の 佇まい どこかに忘れた 裸のココロ
11
君の言う美味しい酒を想いつつ独りで舐める米の苦水
6
ころころと笑うあなたの手料理の熱々ポトフにまろき芽キャベツ
16
振る袖を羽根とぞ広ぐ青き君 舞ひ立つ時を今と知るらむ
8
遠くへとゆくたび影は増大し、ついにまぶたにすみつく白昼
5
豆を挽く香りが鼻をくすぐって意識のネジが回り出す今
5
甘さ消え 冷めた酸味の 一言目
1
ふと母乳吸いたくなる時ありセロテープのゆるみをゆびさきでつつく
1
雪道に 残す営み 増ゆる朝
2
あの思い出は 風邪シロップのよう 苦みに甘み残す
2
媚びへつらえば 誠なく 影さえ出来ず 空に見つけた 真昼の月
4
紅葉だの月だの歌う六歌仙よく分からんが愛は感じる
4
音韻も季語も思想も無き歌を
推敲
(
すいこう
)
しつつも独り泣きする
7
北国は今日も平和に
営
(
いとな
)
まれ無事に仕事に戻るしかなく
7
袖
捲
(
まく
)
りするほど
温
(
ぬく
)
し如月の
萌
(
めぐ
)
む大地を吹き抜ける
東風
(
こち
)
/萌む=芽吹く
21
憎め今日は自転車もソビエトも泉零時も押しつぶすような 主語「空」を
2
大寝坊 突かれた時の 言い訳を あれこれ拵える 吾の浅はかさ
3
フレームにわがものとせし化石には一千万と我の
二年
(
ふたとせ
)
7
肉餃子箸で指すキミをまるで育てた責任負うが如く叱りおり
2
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