誰彼も  待ち侘び桜の  開花待ち   ほぼ比類なき 思はるる花               
4
自分史をながなが語る男には あくびとともに哀しみ誘う
7
これからの十年おもひ大きめの洗濯機買ふ春分のそら
12
関越道 渋滞3km   通り抜け 着地点まで ストレスフリー祈る
2
機嫌よく診察室の入口へ一分もせず吾子の絶叫
9
地に根付き寒さも暑さもものとせず老木空を真っ直ぐ睨みし
7
切っ掛けは俵万智の本 短歌をば詠みぬ 日増しに続く楽しさ
11
菜の花の 苦味が鼻を ぬけてゆく 熱燗にして 「立山二合」
18
はじめてのマッチングアプリ登録す無惨な恋を忘るるために
8
親切も絆も義理も振り払い泡沫 Utakataの淵 万華揺らめく
18
息切らし登った先の青空にぽっかり浮かぶ雲を追いかけ
7
「元をとるためだよ」と朝四度目の風呂に入りてこの歌を詠む
8
謎解きの様な短歌に出会ふ時 脳内サプリの効き目未だに
20
掲示板いくつもあれど閑古鳥ツールは映えるビジュの時代へ
11
春彼岸 半年ぶりの無沙汰詫び 花を手向けて亡き父母偲ぶ
16
好きじゃない 好きになれない 仕事して 好きなことする 自分が嫌い
1
花を持ち ご婦人方が レジを待つ ああお彼岸か 変わりなきこと
14
平和ボケ先分からずも息をして雨風しのげ飢えもしのげ
5
夜勤明け ビール焼酎買ってきて 梅林公園横目に帰る
9
野馬と書き「かげろふ」と読む季語を知り万葉集の「かぎろひ」浮かぶ
6
多摩の空若き二人の夢の先 誠の武士へと立てた誓い
2
春駆ける愛馬いっそう逞しく自ら掴む勝利の予感
12
目覚めれば 何処から歌声 東風こちに乗り 聞こえ来るよな春の朝
9
「触れちゃダメ!」カタンッと響いたピタゴラが狙う命は館の中で
7
うそつきでかっこよくてかわいくて 時々泣いてるお前が好きだ
1
貧しさを 愉しむ余裕が 豊かさで 豊かなことは 豊かではなく
1
勝ち負けで 考えるのを やめてから ただの一度も 負けてない俺
1
損得で 考えるのは 損だよと 計算高い 新人に言う
1
ハスキーで音痴なくせに懸命に歌う卒園ハンカチ足りぬ
19
保育園卒園式で歌わない娘が今は保育士になる
23