傘ひろげ歩く貴女の健やかへ桜微笑み明るき道や 「大切な貴女へ」
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うしろ髪 しなやかに揺れ 艶めきて  後ろ影去るや 春の影朧
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散る桜 掴まえようと手を伸ばす無邪気な君と三度目の春
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雁帰る 剱超えるや 冴ゆる空   雪吹き荒ぶ 剱凍てつき 静けしや 
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来た頃は 周り田畑 外遊び 蛙の歌を また聞きたいな
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岡本のヒットへゲレーロジュニアだけ茶立てポーズに泣き笑いかな
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結婚し十年経てばパパママに三十代よ失いたくない
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いつまでも燃え上がる愛でいられない苛々してるみたされぬ愛
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片想いやっとLINEにつながるもあなたとの距離まだまだ遠い
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「さよなら」の言葉残さずアパートの合鍵握る貴方はいない
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桜舞ひふわり抱きし初孫の十八年はひとひらの夢
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野にすさぶ嵐は吹けど新緑の風にながれる音は柔らか
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雨間あまあゐの風にさらはれ 改札を薄紅にむ 散りし桜花おうか
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さきもの 弱いものたち 先頭に 築かれていく 令和の時代
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小説みたいな恋をしたのに漫画みたいな転け方をした
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雨の日だ。小さなアパートの廊下には、それぞれの部屋へ続く足跡。
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梅散るも 人と人とに 花が咲く  弥生吉日やよいきちじつ 天神の市
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春盛り髪邪魔になり留めてみて結んでもみて切る洗面台
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藪椿水仙榊水芭蕉群るるが常の地を這へ一匹
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弥生末 ねこたちまだまだ 冬ベッド ふたりなかよく 暖を取りたる
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今生に関わる人は三人か亡き両親と今ある妻と
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目に花と人の集いを転写した絵手紙へ書く笑う春風
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歌声は未来へつづくリフレイン。出発たびだつ人へ『春のコンサート』
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青葉の候 肥えた山々 迫り来る 春の妖精 呑み込まんとして
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花離れ狂いし君に安堵して もう座標は重ならないのね
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やがて来る 覚めぬ眠りを 思いおり 眠れぬ夜の 毛布を被り
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お礼にとリュックにハーブ詰め込んでお茶を淹れよう月の満ち欠け
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笑いあい情けがかよう芝居小屋また来るひとも去りゆくひとも
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ふるさとをつくるよそ者北陸のひとにつっこむ舞台の袖で
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あご髭に白さもまざる海老蔵似友はとほくにありて輝く
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