春雷の空に幹割れ雨に沁む 凛と芽吹く葉 若菜色して
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イノシシに先をこされて竹の子は少しも口に入らない春
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あしひきの山切れるところ古屋連なり 日入る海に雪崩れん如し
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不味そうだ カンブリア紀の 海の幸 寒鰤焼きつ 観るEテレ
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広い部屋になり テレビを見ていて後ろに 広がる音と寂しさ
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世界を手にしたら丸ごとあげるから 君の半分僕に分けて
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パンツルック 流行はやりて 街に結果あり 背きて揺らげ スカートの花
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畑中の 桶なるものに 石を投げ 反撃された それは肥溜め
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君の頸切り裂いたならきっと星が溢れるだろうはやく見せて
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クワガタの 幼虫いるか 木の穴に 取り出したるは 芋虫だった
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探偵の子供が大人に戻る日と今来むと いひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな /素性法師(コナン)/ 21/100
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クワガタを 捕獲にいって 穴見つけ 指で手繰れば ゴキブリだった
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回覧板 入れるにしては 難儀する 小洒落たポストと 格闘した
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夫の笑み思いつ供ふ桜餅 春茜見つお下がりを食む
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青天に応える如く銀杏木のちっちゃな若葉 愛らしく萌ゆ
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現実の引越しだけでは足りなくて届出に次ぐ届出祭り
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江の島も富士山も誰のものでもない ただに正しく楽しめばいい
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「若さ」といふ通知はこなくて気づいたら「老い」のフォルダに分類されて
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青春のあわきを知らず老いという深き静寂に独り入りゆく
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ダメージを 忘れることは 赦すこと 自分自身が 赦されるため
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ダメージを 忘れるまでは 生きれない 立ち上がれない 忘れてしまえ
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人間に 期待するから 騙される 期待しなけりゃ 淋しい限り
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恐怖心 取り去るほどの いい人に 会ってみたいな ほんとにいれば
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水道の トリハロメタン 除くため 煮沸10分 我が家の儀式
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不機嫌な 人に挨拶 するよりは 便所掃除を する方がまし
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これをしろ あれをしたらと いう前に 褒めて称えて 愛を示そう
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そとでてみれば 春の言の葉あふる 舞ひぬ初蝶はつちょう 笑ふ草花
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春色のミントカラーに爪を染め風船の如 弾む心よ
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催花雨を草木に注ぐ雷神ともう一度だけ誓いを交わす/折句・さくらもち
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ファミチキに するとわたしは 決めたから 8分待っても ファミチキにする
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