薬草と薊の香る庭園で共に頂く金銀花の茶
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九十九の母が労わる七十四 逆バージョンの『老々』にして
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玄関を出るたびひらく花がある「がんばれよ!」 と隣のじいちゃん
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雨降る日 スーパー行きは あきらめて 冷蔵庫のぞく 特別スペシャルレシピ
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鳥の歌いつしかやみて花寒に空の涙の音のみぞする
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コスプレでサラリーマンをやってみたつまらなかったあれはやめとけ
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「重たいか」心配そうに母の声 荷を持つための我が手なりしも
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薄墨流し 山の端おぼろ 桜散りぬる 春を惜しみて 春は宵
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ねえ君さ本当にそう思ってる?それならいいんだよわからないけど
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山深き岩垣躑躅いはがきつつじひた燃えに燃え尽きぬとも人知らめやも
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いつの間に気温尋ねぬ季節かな夏へのあはひ肌におそはる
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丸亀のトイレを知らない僕らは戦争や爆弾を知ってる
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俺だけに 見えてることは あるけれど 言わない方が 良いと悟った
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綺麗だろこの剥製たちこのようにして永遠とわの美を君も得るんだ
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海と目を合わせなければ江ノ島は 迷子ばかりがいるような道
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輪唱の如 桜咲ひたら 躑躅つつじ咲き 花は順に 春を歌ふ
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無謀でも 寛容だった 昭和時代 木登り遊び 今は懐かし
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両親に預けてますとお隣さん子どもの姿も悲鳴も絶えて
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稲妻が走ること無く 音だけが響く春雷 ひとり聴き入りし
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豪州の肉を噛みつつ和牛とはかくも遠きか年金の日々
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ランドセルがスキップしてる筆箱をドッちゃんガっちゃんさわがせながら
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真新しランドセルにも花びらが 雨をお供に孫入学式へ
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高々とメトロノームの如く手を振りつつ君は路地に消えゆく /想い出は飢餓の如くに
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連れ立ちて 幾年春を 惜しみけむ 今年独りの 花の下道 /挽歌
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原谷の 花見に集う ともがらに 弥生召されし 君はあらずも /挽歌
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風生の 句のそのままに まさをなる 空より桜 枝垂れつるかも /富安風生
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ちま猫ちゃん しょっきだなにも のれるのよ 「シニア」だけども げんきげんきよ
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近頃はラジオも流すユーチューブ人気な歌は何故か早口
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花は散り 桜の珈琲淹れる朝 淡きにほいに 満たされていく
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悔しいよマイクを持つと歌えない爪の先まで唄っているのに
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