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はなやかな長い旅路で見たものは図鑑にもない黄色い魚/折句・ハナミズキ
7
賞味期限の中で目一杯踊ればきっと忘れないヒカリゴケ
3
きみが今やっと笑ってくれたんだ嬉しいのにさ泣いちゃったよね
7
鳩羽色の 出尻鳩胸 押し寄せる 陽のあたる坂に ジャスミン笑み交わす
5
ちょろちょろと おれのうしろを ついてくる こねこにあげる おにぎりちぎり
6
亜麻色の 出尻鳩胸 押し寄せる 陽のあたる坂に その影長く ジャスミン香る 乙女去りぬ
1
亜麻色の 出尻鳩胸 押し寄せる 陽のあたる坂に ジャスミン笑み交わす
2
言語のなき猫の
仕種
(
しぐさ
)
に 憶測をしては ナレーション入るる
夫
(
つま
)
と
吾
(
あ
)
13
生足のミニスカ娘に気を取られ 狸寝入りは薄目を開けて
10
「帰ったら『だれかきた』って言われた」と昭和の父の乾いた笑い
6
商品∶ 梱包対比率 簡素化に 努めたことを ここに称える
5
父が刺すボタン外れしワイシャツも窓打つ雨もみずいろの濃し
9
夏物の背広を羽織ってちょうど良し 少しひいやり心地よき朝
8
目覚めると 隣に君の息 足元に寝てたはずなのに 寂しかったんだね
9
朝まだ早し ひんやり風に首すくめ 薄手の上着襟立て歩く
9
青冴えしえんどう豆をともに剥く母の指先ふと見つめおり
18
山吹の花を
蛙
(
かはづ
)
と惜しむらむ春の終りの井手の里人
9
花散りて 桜の枝先若葉萌ゆ
季節
(
とき
)
は巡りて新緑の風
11
出口まで「さんぽしましょ」と看護師の白き温き手 明日へ背を押す
18
報道に 節度なければ パワハラで 数多あるはず いわれなき傷
7
夕焼けの 陽の矢射し 引いては寄せる 貝殻ひとつ 拾いてこぼれ 秋の夕暮れ
2
日の出前 空気の揺れと 鳥の声 住宅街は 気配に満ちて
12
最初から わたしのことを 狙ってた? 「確信犯」じゃん いや「愉快犯」
3
寝る前に 話したことを 振り返り ウケたところを 反芻して寝る
2
かんがえる なぜにんげんは かんがえる にんげんだけが なぜかんがえる
3
ポケットに賢治の詩集お守りに深夜は道の真ん中歩く
6
モノクロの 古き乙女の 写真から 初恋乗せた 馬車の音きこゆ
4
不慣れにて処置オーダーの入力を
女孫
(
めまご
)
のやうなナースに教はる
5
心まで見詰め返して来るギリア愛する人に思い届けて
11
稀なりや心に燃ゆる蜃気楼やおら夢世にわが身いざなひ
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