南天に 朝顔の蔦 巻き付きて  夏の名残を 絡み離さじ
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愛馬たちデビューを控えビッシリと攻め馬終えて息を整え
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お米かな? 粒をついばむスズメたち 愛でて気になり「消えゆく・・」と知り
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ミンザイを飲んで灯りを薄くして想い呼びかけ私の祈り
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泣かないで理解者なんていないから飛び出でなかった非常口
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一頻ひとしきり通りを染めた夕茜薄れていって街灯とも
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味のせぬ炊き立てご飯 つぼ漬けと だし巻き卵で どうにか流し込み
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つらいしつらいしつらいけど本音をのんだらおいしかった
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懐かしさ 漂う喫茶 奥の席 コーヒーフロート 至福の一時
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駅前の イルミネーション 連なった 明るい色に 寒さ忘れて
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あんまんは何故コンビニのが美味いのか蒸し器か蒸篭使えばいいのか
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コンビニで豚まん買って食べてから豚まんパワーで午後を乗り切る
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ほんさき心の棘の除かれて 見やる夕日の美しさ増す
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洗っても洗わないまま里芋を渡したところで怪訝な顔か
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アイロンをかければ一軍の顔してタンスに戻っていく夏の服
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雲に乗るのはたやすいけど乗り続けられるとは限らない、みたいな
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時忘れ 心ゆくまで 見ていたい そんな景色に 出会えてますか
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宵闇を 煌々照らす 摩天楼 夜景に捧げる サービス残業
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話す時 何度も「めっちゃ」 をつけるから 信用のない 私の「めっちゃ」
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いまはむかし『松茸』とかいう山里の秋のにほいを味わいし日々
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さも月と見紛うように立ちつくす蟹足腫けろいどだらけの君のたましい
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灰色と 緋色のドラマ 終わりけり 風にかれて 暮るる夕雲
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得意気に ぎんなん煎ってくれたっけ もう何年も口にしてない
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ミステリー 僕にはわかる 犯人が  …いや待てよ待て 振り出しに戻る
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「あいつには 気になる人が いるらしい」 その人がそう 私だったら。
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竹と縄で職場の木々は冬支度 雪吊り美し霜月の空
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たまにはと メガネをとって ぼやけてる 街の灯りに ニコリと微笑む
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さやかなる晩秋の空 見上ぐ如 背伸びし咲きぬ 皇帝ダリア
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晴れ渡る 寒空に見る 星月夜 ゴッホも同じ 空を見たのか
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プリクラを貼った履歴書で大丈夫です住所も電話もわかる範囲で
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