お正月 休み終わりの 最終日 最後の最後 足掻あがく夜更かし
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七日連続ネット三昧醍醐味も苦味が濃ゆくなりにけり
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抱きしめた 温もり残りし 君が背は 母を追い越し 春を迎ふる
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ご立派でご長寿なのに幸福か皇居で暮らす盆栽に聴く
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無の中で有を生み出す心の火 文字をべては焚き火を見つめ
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珈琲の湯気に「まる」と書くような そんな明日を期待している
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納得のお家カレーのルーできた 手の届く値の米よ何処へ 
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毎日を壁面ミラーを見て過し飽きることなき病衣の十日
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「美味しい」が百均の皿で跳ねている そんな夕べもいいなと思う
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高層のホテルの壁はミラーにて日毎の空とビル群映す
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丑三つはあえかな道の開くときすっと心が抜け落ちるとき
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「主婦なんて」とひとくくりにはできないね 深皿に盛る今日の幸せ
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「赤い糸」なんて信じていなかった 紅茶に溶ける砂糖の白さ
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ハッピーに行こうぜ、馬。きみの背にたぶん僕は乗れないけれど。
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「馬」という漢字のなかの四つの点逃げださないよう釘を打つ夜
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「頑張れない」という言葉さえ頑張ってひねり出してるたぶん、無理です
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一度でも 鳴らすの悩む 呼び鈴を 何度も鳴らす 同部屋のジジイ
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大体の嘘はニベアで隠せるとガールズバーで教えてもらう
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たいせつなものをなくして 浮かぶなら 詩的表現 ノーサンキューです
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友だちが ベッドの下に 隠してる オレンジ通信 デラべっぴん
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若い頃 よく女の子に 薦められ 積読してた 銀色夏生
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もう一度会って話をしてみたい。時計の針を戻してほしい。
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ありそうだ鶏パタパタ雲の上モグラは素潜りアワビを狩って
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サメ跨ぐ度肝抜かれた演出に爆笑したのは遠い過去の日
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カントリーロードと追風 いつか全部持って帰るまでお元気で
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山茶花に集う雀ら可愛かいらしと慈しむごと満開の紅
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生き方を忘れた大人が縋り付く子供は後ろを振り返らない
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ようやっと老夫婦ふたりきりの正月に すき焼きなどをつついてみている
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不従順を 叱りて鞭を 当てし事 悔やめば馬の 背を長く洗う
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泥のよな不安とイチャつきままならぬ日々をなんとか藻掻くMYアオハル
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