海の外 かの地に思い馳せ は進む たま漂えど 身滅びゆく
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花の手いれ始めしきみに ひかりさし やすけきときや 歌の生るる
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漢でなく 日本に生まれし我ならば 漢(おとこ)ではなく 倭(おとこ)になろうぞ
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「人間の成人の歯は何本?」「16本!」 「少なすぎ! 色鉛筆じゃん。」 溢れる笑い声。高校の思い出。
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幾年も民を守りし城の壁 朽ちし桜に栄華散りゆく
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無音なりあったかまぶた南向きたった独りのこれがいいのよ
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真っ白な 飛行機 雲に 飲み込まれ ミルクのように うっとり溶けて
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在るも無く 過ぎゆくものを 身に預け 雨待つ森で 腐葉土を噛む
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北陸も今のところは雪はなく ほんとの冬はこれからこれから
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山抜けて富山平野はひろびろと 雪の立山屛風びょうぶに立てて
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いつもより早起きの分薄暗く明かりを迷いて通院の朝
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寒かろふ冷たかろふて冬の町 家の中には温き火のあれ
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隧道を一つくぐれば様かはり 枯れ山はもふ雪の葉を付け
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葉の落ちた冬枯れ山に囲まれし 長野盆地はまだ雪もなく
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西の山東の山も薄っすらと雪を被って風花の舞う/朝
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家内では いつもつけてる 白仮面 たまに忘れて 喧嘩勃発
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あをぞらを 見上げてひとつ 伸びをする 今日はあの雲 ハリネズミかな
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牛乳と ヨーグルト・チーズは 外せない 今日も生きよう 私らしくね
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みっつだけ あとまだ欲しいものがある ちいさなツリーと ネイル(シール)とイヤリング(百均)
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あらーむが ならなくてもね やってくる ちま猫ちゃんの ふしぎな・しゅうかん習慣
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会長の上に名誉が付くなんて殿堂入りということですか
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天の原 刹那瞬く ほうき星 が知らずと流す なみだなりけり
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こんな愛ちっぽけだって今という息を引き取るまで生きてゆく
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思ひ詰め 言葉を編めず 夜は更けてゆくのみ 歌は未完まにまに
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「忘れてくれ」の声だけをいつまでも覚えているのが馬鹿なんだよ
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長年の担当いどう代謝して「百年生きむ」としている会社
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冬出張荷物が増えて一苦労 コートも着膨れだるまの如し
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納言女史「冬はつとめて」って正気かよ 暗くて眠くて冷たいだけじゃん
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しゃきしゃきの玉葱喰らうつわものは毒に倒れて夢は枯野に / 玉葱中毒?
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一列にまとまるムクドリ鳴くを止め首傾げ見る駅向かふ人
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