欲じゃない。本気で自分はそう思う。でも、相手には、そうは見えない。
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鮮やかな 織物を見て 目が和み ときの移ろい 色で感じる
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雨あがる 秋の夜墨が 澄みわたり  そぞろ歩きて 雫冷たし
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一行の日記を続けていると聞くなかなかどうして大変なこと
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この世のどんな宝石も敵わない君の瞳の美しさには
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優しくて温かくて包みこんで利他の心を無償の愛で生きる お題・真心
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雨強く 寒さ感じた 一日に ミネストローネ 夜のご馳走
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レース終え 喜ぶ笑顔 一目見て ラリーレーサー 親しみ感じ
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霧氷の森を飛び舞う白銀の梟 口遊むは子守歌/『梟』
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のんあるの ウメッシュお供に きのこ鍋 〆は たまごのやさしい雑炊
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「わたしがしんだら、もりへつれてって」乞い伸ばす指甘噛みは契り/『梟』
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文化祭 喫茶室での甘いお茶 忘れてたのに ふいに切ない
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空へ舞う僕の心と白い息 握る君の手ぬくもりを生む
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白米を握った後に塩かけて美味さの法則グラっと揺らぎ
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音の出る玩具はふいになき出して「おもひだして」とかたづけをじゃま
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リビングであっちこっちを向きながら昼食囲むいびつな円で
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こんなにも近くにゐるのに抱き寄せず盛んに話す治りかけの子
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走るたび木の葉の踊るアスファルト 秋の陽させば楽しく見えて
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お気に入りピンクの部屋着 ほつれゆく 愛猫の爪跡と匂ひと
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大丈夫。今でも十分最強で。最強だから、何でもできるよ。
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霜月の夕焼け小焼け花椛(はなもみじ) 紅(くれない)染まりし晩秋の暮れ
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妻遺す べにと同じに つややかな 躑躅ツツジと錦木 くれないの赤
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白桃の甘い果肉に溺れゆく溢れる汁がつたうのはひじ
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看護師の 献身的な 働きに 頭が下がって 床突き抜けそ 
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懐かしい溶け込めてない立ち位置が四十年が経ってますから
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切り落としたばかりの髪は生前の艶と手触りを残しています
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鳥取で川柳大会火花散る 生成AIvs妖怪 
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したためる秘めたる思い困らせるつもりもなくて愛の告白 
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あなたの思わぬ声が聞き耳立てた楓の頬染めさせた夜
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布団から 出る難易度が 高まって 上には猫が 二度寝しようか
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