ココニャン
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老い集い夫に望むプレゼント ただ「ありがとう」の言葉が欲しい 
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選り分けるてのひらの上の黒大豆 酷暑の夏を二人語らう
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夫にもQRコードつけたもれ トリセツ不明で五十年過ぎ
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いつしらに施設の暮らし一年に義姉あねの肌着の名前薄らぐ
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やっと来た返礼品のタラバガニ 年末一度の蟹祭り為る
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雪深し姉の身案ず受話器より 娘とバトルの元気な声が😆
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牡丹雪に見紛う野に咲くサザンカの真白く光る朝の冷気
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明けやらぬくりやに白き湯気の立つカップ二杯の珈琲を淹れる
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寒き夜はふところホッコリ猫が欲しココニャンに負けぬ賢いニャン子
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親友のような顔して近づきぬ カラスに諭す自分でさがせと
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とまと色に染まる朝焼け半開き窓より入りぬ師走の冷気
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焼酎のソーダー割に柚子ザクザク「酔いどれ天国」一人気ままに
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くりかえし見る夢のあり何ゆえに 乗るべき電車を焦りて捜す
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変わりなき幸せ想う例年の貰い手の待つ黒豆選別
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沸騰を知らせるメロディー「愛の讃歌」古いくりやにピアフの調べ
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銀杏いちょうの森 緑から黄に変わる頃畦道に列 黄葉祭り
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杖たより丸太階段登りきれば余呉湖に映る紺青の山並み
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百均のセルフレジ終えホッとする 家に到着品物がない😩
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家じまい使うことなき物多し戦後の義姉あねにミニマリストは
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処分する十三年を病みに伏し義兄あにと夢みた電動ベッド
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雪遊び手足の凍る帰り道母待つ家のありしあの日々
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モフモフの絨毯に変え炬燵出す なにもせぬ日の夫の居場所
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雨戸開け施設の義姉あねの家じまい開くアルバムに手を止め見入る
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生着せし樹齢二千年オリーブにスペインの風しずかにまとう「ナガシマフアーム」 
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遅まきの誕生祝いと次男の誘い紅葉の下の足湯に浸かる
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移植されし樹齢二千のオリーブの挿し木ひと枝我が家の庭に「ナガシマフアーム」
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散歩道やしろに聳える大楠に手を添え話す遠地の友を
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大谷の芸術ごときホームラン響く快音耳に留め置く
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夫婦茶碗サイズを変えて主張する飯のかさなど変わりはせぬに
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よじ登る城の階段前後ろで「介護します」と息子ら笑う(犬山城)
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