Utakata
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ココニャン
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豚カツの旨さ求めて車を飛ばし ただそれだけに一時間半
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羽織たる母の遺した鮫小紋断捨離ならず再び納む
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咲き
初
(
そ
)
むる「初光山茶花」紅あわし初冬晴れの日はなやぐ思い
12
老い友ら守られし籠の中のことあれこれ語るランチと称し
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刈り取りの済みし田んぼにじっと立つ陶器にも見ゆ白鷺一羽
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寒さ来てダウンコートを新調すサイフの諭吉に睨みを返す
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秋晴れに藁を素早く束ね積む米寿間近の野太き
義兄
(
あに
)
の手
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汗だくの孫抱き止めて憶えある幼き息子の匂いに重なる
29
仕事として米の選別知る夫はいまだ田にある稲穂を憂う
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新蕎麦はざるそばに決め老三人ソバ湯を注ぎタレも飲み干す
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年金者集めて格安バスの旅宝石店への立ち寄りも付け
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紋黄蝶あわだち草に舞い遊ぶ 秋のおわりを楽しむように
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腰まわりに白い肌着を出したまま今の流行りと宣う夫
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大楠に添いて
銀杏
(
イチョウ
)
の葉のゆれる陽射しを受けて黄金に光る
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洗濯機ごみ取りフイルター猫の毛を探せどみえず君はもういない
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猫逝きて
腕
(
かいな
)
寂しく寝返りのベットの広さ確かめてみる
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風寒しカサブランカの球根をすれ違う夫と深く植え込む
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灯りつけ姿を見せぬヤモリ待つ気温下がりし秋の夜長に
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玄関を入れば猫の待つような 空耳でよい声が聞きたい
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ふらっと来て我が家を選び十五年猫様のココふらっと旅立つ
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点滴で命をつなぐ老猫に謝りながらご飯を食べる
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高齢の夫の趣味の畑仕事茄子の豊作貰い手探す
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絶品の望月にひかれ外に出ず君みるだろう哥を巡らせ
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罪のない記憶の乱れに惑う
義姉
(
あね
)
の陽気な笑顔も消え失せにけり
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バスツアー三河一色上うな丼遅れた昼食腹に飛び込む
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連れ添いてシルバー夫婦の五十年二本の轍振り返りなば
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空あおぐ
蕊
(
しべ
)
を広げた彼岸花無沙汰の奥津城たずねてみよう
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いつまでもやる気スイッチオフのまま今日より若い日は来ぬというに
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バスの旅日頃の憂さを語り合う正解なんてあるはずもなく
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速報に大雨警報ピロピロと遠雷の音はその辺りより
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