Utakata
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ココニャン
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ダメージを吾に残して去るコロナ猛暑の夏を乗り切るすべは
16
早苗田に群なし泳ぐ小鮒待つサギは真白き羽をたたんで
15
匂い失せ味を奪われ老二人ワクチン六回接種のあとに
10
父祖の夢継ぐものはなく北の地に墓石は傾ぐ 夏草深く
12
大谷を推しの夫は不機嫌に結果をまたずチャンネル変える
8
病を得て
隣人
(
となり
)
の友は施設へと居住を移す紫陽花の時
12
向日葵の朝礼なるやすくっと立ち太陽仰ぐみないっせいに
16
出勤の息子の背なに夫の声言いにくそうな「行ってらっしゃい」
15
初収穫かぞえるほどのブルーベリー頼りにしてるよアントシアニン
7
自主的に好んで付けるキメマスク老け顔助け一石二鳥
9
散歩道出会うワン公目をそらすこの杖嫌いと言われてもなぁ
10
たすけたきに早苗田の畦にアマガエル
蛇
(
くちなわ
)
狙いて
末期
(
まつご
)
の声聞く
7
完ぺきな下僕となりし老いふたり食事の順序はまずお猫さま
10
口うるさく鳴く老猫に動かされ
一日
(
ひとひ
)
は猫のまず食事から
16
マスク中口の両わきほうれい線いっこく堂の腹話人形
6
雑用に追いまくられて
一日
(
ひとひ
)
終
(
お
)
ふせっかく夫の留守というのに
10
雨上がり畑の泥濘みに足取られ泥の靴下夫は突き出す
6
楠木に張りつき登るアマガエルてっぺん目指せ負けずに跳ねろ
10
最後尾ひたむきに走る徒競走小学の孫来年はきっと
10
朝一番我が家に居らぬ若い声飯が炊けたとAIが呼ぶ
14
葉の茂る柿の木の下紫陽花は
数多
(
あまた
)
の蕾で梅雨どきをまつ
15
いつ誰に教わったのか老猫よそんな上手に甘える
術を
(
すべ
(
)
)
13
獣医さん猫の名前をちゃん付けで呼ばれるたびに吾が答える
12
なにかしらからだ動かぬこの頃は一歩ためらうやりたきことの
8
左から
蛇
(
くちなわ
)
様がくねくねと前を横切り田圃に消えた
5
夫はまた夜が開けぬ間に起き出して畑に向かい日の出を急かす
8
六度目のワクチン予約取り消しと医師の体調不良の知らせが
4
雨の音聞きつつ眠りにつかんとす明日の予報も雨になるらし
7
集まりの主役の友は三回忌墓前に香煙ゆらゆらのぼる
7
膝にのる愚かな猫のあたまなでお前はいいなあ われ関せずと
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