Utakata
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ココニャン
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雪遊び手足の凍る帰り道母待つ家のありしあの日々
32
モフモフの絨毯に変え炬燵出す なにもせぬ日の夫の居場所
32
雨戸開け施設の
義姉
(
あね
)
の家じまい開くアルバムに手を止め見入る
34
生着せし樹齢二千年オリーブにスペインの風しずかにまとう「ナガシマフアーム」
22
遅まきの誕生祝いと
次男
(
こ
)
の誘い紅葉の下の足湯に浸かる
30
移植されし樹齢二千のオリーブの挿し木ひと枝我が家の庭に「ナガシマフアーム」
19
散歩道
社
(
やしろ
)
に聳える大楠に手を添え話す遠地の友を
30
大谷の芸術ごときホームラン響く快音耳に留め置く
26
夫婦茶碗サイズを変えて主張する飯の
量
(
かさ
)
など変わりはせぬに
31
よじ登る城の階段前後ろで「介護します」と息子ら笑う(犬山城)
24
孫ら去り片付け終えたテーブルに二杯分のコーヒーを淹れる
30
画面まえドジャース試合汗握る解説いらぬ耳障りなり
21
誕生日まだ嬉しいのと
息子
(
こ
)
がのたまう 生かされているの当たり前でしょ
29
晴れた空刈田に鷺が二十六羽首を垂れつつ早朝会議
31
背後よりガサッと音のす足元に落ち葉となりし大き柿の葉
27
芋名月採りたて里芋六方剥き曇天見上げ待たれる月夜
27
逝きし友
息子
(
こ
)
の家の居間に収まりて遺影の笑顔は何を語らん
26
突然に赤と白とが並び咲く彼岸の時をしばし遅れて
30
まな板の上に採れたてカボチャ待つ夫の出番半切り作業
27
友よりの画像に一面「サンゴ草」佐呂間湖畔に秋の息吹が
22
これほどに紅く染まるか一面に散り敷かれたるもみじ踏みしめ「鶏足寺」
25
揖斐川へ夏の終わりの「鮎料理」今日の気温は熱燗が合う
28
日々眺む伊吹の山に登り来て途中で降参心残して
23
被災者の誰もがそこに戻りたいみんないいのよ故郷だもの
21
窓ガラスしっぽの切れたヤモリ張る里帰りだよと夫の言い分
22
今宵またしっぽ半分のヤモリ来て眠れぬ夜長を君に付き合う
27
窓に張るヤモリのしっぽ半分にどこに忘れた差し支えないか
20
逝きし友の中陰盆の「施餓鬼卒塔婆」手を合わせるをためらい帰る
15
採れたてのさつまいも蔓の手の汚れ
束子
(
たわし
)
で擦る皮をむくごと
27
畑仕事ペットボトルに喉鳴らす 今日の空 ほら 水浅葱色/ 時田則雄から
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