Utakata
登録
Login
ココニャン
フォロー
11
フォロワー
57
投稿数
258
« 最初
‹ 前
1
2
3
4
5
6
7
…
次 ›
最後 »
手を握る臥床の兄の胸元の ぼんやりとした悲しみがくる
24
梅雨晴れ間長めに切り取り壺に挿すカサブランカはうつむき薫る
23
桃熟れて今年の義務を果たすよに届ける先を指折り確かむ
20
フレイルの予防体操老いたちの目あては他にアフターコーヒー
14
百歳は寝ているだけでも疲れると梅雨だるの季に翁つぶやく
28
譲られしアナベルが雨にうなだれる友の忌日の七夕近し
18
汗流し夫の揚げる餅菓子をUtakata 開き背後からつまむ
13
山腹の町を見下ろす奥津城へ開拓の夢に木漏れ日がさす
19
小学生みな日傘さし登校す やむなきことか昭和は遠く
22
キタキツネお座りをして飯を待つ友の密かな老いの楽しみ
15
難なくと家業をこなし着いた先 足腰痛む後期高齢😣
12
せせらぎの川沿いに並ぶ歌碑と句碑ヤマベ泳ぐやふるさとの町
15
父の日の品を持ち来てすぐ帰る そうか息子も父親なのだ
28
子どもらがヤマベの稚魚を放流と短い夏のたよりが届く
21
「まっさんの」ニッカウイスキー工場へ試飲のできぬ夫横目に
16
北海道ニッカウイスキー「まっさんの」試飲惜しみて土産が重し
15
灯りつく小樽運河を見下ろして
息子
(
こ
)
より賜いし「金婚」へ宿
24
木漏れ日の「三浦文学」記念館 綾子の椅子で光世を偲ぶ
16
黒土に湯気立ち上る十勝野へ 歌人時田が歌の種撒く
13
老い姉妹「次も合おう」と涙のハグ口約束のむなしい別れ
18
船内の露天風呂より日本海眺むる先に故郷が待つ
19
(
)
里帰り
訪
(
おとな
)
いくれし
級友
(
とも
)
たちと角の取れたる語らいやまず
(
)
22
雪残るポロシリを背に広がりぬ時田農場哥の種芽吹く
15
この土地に嫁ぎ来すでに五十年
故郷
(
さと
)
が旅先いつからだろう
28
ごま塩の塩多くなりし頭髪を「お安くします」と染めくれし夫
18
あの橋が出来たら消える木曽川の「中野の渡し」風柔らかし
21
孫ら去り静かになった食卓に残り物食む二人無口で
36
布団干し窓開け放つ五月晴れ子らの帰省にあれこれ
忙
(
せわ
)
し
18
切り返すトラクター追いカラス二羽 並び後追う園児のごとく
18
エンドウの濃き緑食めばサクサクと青臭さ残る夕餉の小鉢
23
« 最初
‹ 前
1
2
3
4
5
6
7
…
次 ›
最後 »