Utakata
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ココニャン
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何もかも
高齢
(
とし
)
のせいにし手を抜きぬ 食欲だけは衰え知らず
14
豚汁を温め直す湯気向こう日の出早まり睦月も去りぬ
17
青空に溶けて蝋梅咲き誇る寒の緩みも今日までらしい
18
笑えないお笑いにわらう夫と居て
温い
(
ぬく
)
部屋には寒い沈黙
23
「直木賞」きっと取るよと孫の手にあの日の一冊川﨑秋子
14
身代わりを押し付けられたぬいぐるみあの
猫
(
こ
)
の椅子でつぶらな瞳
15
五十年 オイ!オマエにも慣れました 猫にちゃん付け呼ぶ夫にも
24
日にいくど開閉するやら冷蔵庫下段の口は足蹴りで閉め
19
猫のココ寂しさ残し逝きてより代わりのパンダを抱きて眠る
18
おさまらぬ余震と寒さ炊き出しの湯気につかの間笑顔もどりて
12
凄惨な輪島の町に雨降りて続く余震になおも怯える
11
凄惨な能登の街並み次々と余震に怯える孫らを案ず
20
初日の出光を浴びて手を合わすなにはなくとも平和に感謝🙏
13
隣人に不幸があったと二十日後にそれはないでしょ家族葬でも
10
亡き母のおせちの用意今もなお まず黒豆の選り分けをする
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旧式の餅つき機の音恒例に重い瞼に朝日が眩し
13
久々にケーキを焼きしクリスマス砂糖控えて自分のために
12
ジャズバンド電飾を背にジングルベル手も息も凍るクリスマスライブ
7
ビニールの小さなハウスになるキュウリ 店の高値にニンマリとする
17
冬好みし命日の兄今ごろは新雪山にシュプール残す
18
返信を相手違えて送信す老いのメールは時に危険を⚠️
13
那智大社本殿までの階段を老骨頼りの四六七
15
名匠の那智黒石の
八咫烏
(
ヤタガラス
)
離れがたくて連れ帰りたり
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親子旅潮騒耳に伊勢の宿なれぬ川の字寝つかれぬ夜
14
伊勢湾の漁船の灯り見送りて露天風呂より朝日を拝む
14
夫婦岩激しく叩く波しぶき夫との歩みたかが五十年
12
伊勢参り荷物の中に忍ばせる旅のお助けキーピングテープ
8
イチョウの葉キラメキ落ちて静止する畑に広がる冬眠のケット
11
豚カツの旨さ求めて車を飛ばし ただそれだけに一時間半
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羽織たる母の遺した鮫小紋断捨離ならず再び納む
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