Utakata
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ココニャン
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ゴーカート真顔でハンドル握る孫順番を取る吾は先まわり
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実生より育てし鉢のジャカランダ花の咲くまで吾は待てるやら
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まんまるい吸盤ガラスに張り付かすヤモリを照らすハーベストムーン
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早々と友の忌明けの迫る中一人残さる夫君の嘆き
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旅先のどこへ行こうと付いてくる吉野家、マック、ブロンコビリー
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窓の外夜毎に通う三匹のヤモリ確かめ夫は寝床へ
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ひっかかる「幸せだけど」の「だけど」には老いの鬱々堂々巡り
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秋風に南部風鈴揺れにゆれ今年の役目の終わりを告げる
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長月に入るや否やジャパネットのおせち予約の早割DM
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緑濃く野分に耐えて銀杏の実 衣を替えてじっと待ちいる
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笑い顔乏しくなりし
義姉
(
あね
)
といてあの日の
笑
(
えみ
)
に思い出話す
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突然の停電となり思い知る 此処には水もガスもまだある
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首筋に保冷剤巻き揚げ物を あっという間にごちそうさんとは
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覗き込むメダカが群れてソワソワとこのおじちゃんエサくれる人
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葉月末孫水浴びや水やりの水道代が重く気になる
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画面より広がる花火響く音夏を見送りボリューム上げる
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目に見える孫の成長背の丈はまもなく吾が見上げるほどに
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喜寿祝い子らより受くる大谷のキヤップとシャツではにかむ夫
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何もかも謙遜をする保身術嫁した頃よりついた悪癖
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上高地青き流れの梓川酷暑の夏をしばし忘れて
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年金の友ら集いてバスの旅宴の終いは薬で〆る
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賜りし天王祭のもろこ寿し嫗の腕の衰えしらず
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ゆりちゃんの歌に詠まれた北の国なつかしい風吾に運び来る
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二階より一階上の病棟へ兄は楽土へ一段近づく
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諍いの朝の無言の送り出し「おかえり」までの時間が長い
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昭和にもこんな暑い日あったよと忍耐語る夫は鈍感
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回転寿司積み上げられた皿
数多
(
あまた
)
会計票はじいじのお手て
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譲られしフリルブラウスバルーンパンツ在宅限定もったいない着
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手を握る臥床の兄の胸元の ぼんやりとした悲しみがくる
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梅雨晴れ間長めに切り取り壺に挿すカサブランカはうつむき薫る
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