Utakata
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織姫
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おだやかにうたうひと
波攫う 乾いた舌が 生む賛歌 黙せる父と 足元の母
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愛渇き 嫉妬を禁じ 無を有へ 未だ去らじと 手のひらの桃
2
かすみづく 晴るる空とは うらはらに 我が恋模様か ストームグラス
5
喪失の 背を押す腕の 逞しさ その手に筆を 歌え舌よと
6
まなうらの かげろふに似た 逢瀬なら この身もろとも 焦がせ太陽
6
来たる文月 手折るその手の 優しさに 意味など無いと 笑う紫陽花
9
叶うなら 足を浸して 塩の山 傷一つ無きを 誇れるものか
6
立原の
Nachdichtung
(
ナハディヒトゥング
)
借り物も 生まれを忘れ 遠く遠くへ
4
今はまだ サヨナラだけを
詩
(
うた
)
にして また来る春の
愛
(
かな
)
しさに寄す
11