こま
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のほほんと生きています。

懐かしき学友せおう幼な子の 笑い声は彼の人に似て
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顔しかめ泣き声あげたすぐ後に 揺れる木の葉で赤子ほほえむ
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懐かしの友と一緒に茶をすすり ふと訪れる間に思いを馳せて
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ふんわりと窓辺で舞い飛ぶ黒トンボ 艶を纏ったベルベットの羽
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暑過ぎて妖精たちも家の中 静まりかえる真夏のの夢
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朝まだき微睡まどろみかき消す地の揺れに 身をすくめつつ耳澄ます時
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潮風に高く舞い行く白カモメ 空と海の狭間に見えて
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灼熱の日差しの中でツル伸ばす 朝顔の青が目に眩しくて
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祖父は言う「気は遣わずに気を配れ」 言うが易しとため息が出る
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田んぼ道跳ねる蛙を目で追って 泡沫うたかたかき消え水揺れ動く
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木陰下こかげしたゆるりと歩く日暮れどき 蝉の声から夏を感じて
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蒼空に白く輝く入道雲 私の夏の鮮やかな色
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湯に入り深く息吐き力抜け 疲れが流れる身近な極楽
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夕暮れの風のり泳ぐクジラ雲 向かう先には野分のわきの姿
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雷鳴が響く空から目を背け 急ぎ歩く雨傘の群れ
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さらさらと揺らめく笹の囁きに 耳を澄ませて夜空を見上げ
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短冊に願いを込める少年よ あどけない文字の壮大な夢
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艶々と紫に染まる夏ナスが 畑に輝くアジメストのよう
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鮮やかな夏を彩るチューペット パキンと折って君と食べたい
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夜半過ぎ寒さを感じて目を開く 扉開くと灼熱の廊下
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汗光る子どもの額をそっと拭く タオルの下の太陽の笑み
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パラパラと優しく響く雨音に 耳を澄ませてコーヒー啜る
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窓叩く土砂降りの雨が去った後 雲の狭間に青の道でき
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夕刻ゆうこく薄暗闇うすくらやみの空低く 流れる雲が運ぶ雨の
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チクチクと燃える陽射しを避けた先 木漏れ日の中 優しい風ふく
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愛を込め 美しい歌 紡ぐ人 彼女だけの言葉の花束 /スーパーフライさんのテレビ番組より
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美しき四季の訪れ身をまかし 心のままに ことばで遊ぶ
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網戸からサラリと吹き込むそよ風が 揺らす風鈴 夏のささやき
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晴れ渡る空に伸ばした腕の先 雨をふくんだ水無月の雲
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楽譜ないメロディ奏でる雨の曲 空を見上げて奏者を探す
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