こま
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のほほんと生きています。

夕暮れの影の尾を引く百日紅 紅い蕾に感じる夏の
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悔しさで涙を流す幼子の 結ぶ口元そっと撫でる
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旅終わり余韻に浸り夜過ぎて 次の旅路に想いを馳せる
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この言葉 口に出していいものか? 悩む間に人は過ぎ去り
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夢を見た幼い心は過ぎ去りて ビル空の下で夢を夢見て
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大好きな恐竜シールと服まとい 微笑み眠る小さき棺
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どこでもドア あったらどこへ行こうかな そんな会話と君が愛しい
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幼い日 父の背中で 隠れ見た 紅い満月 目が離せず
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雨を見てため息をつく幼子よ 陽光の下を駆け回る夢
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本棚で静かに眠る桃太郎 むかしむかしと語り始める
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見てられぬ大人同士の口喧嘩 オブラートだけは忘れるなかれ
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朝青龍 祖父と鳴らした手で今は 緑茶をすすり ひとりラジオを友にする。
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青空の 大きな雲を 仰ぎ見て おーきいおーきい 響く子の声
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失敗を次に活かすと決意して 肉まんかじって涙を飲み込む
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家の戸を 閉ざし守ると 決めた人 窓に背を向け 中のみぞ見る
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「またいつか」 駅のホームで 手を握る 皺深き人の 別れの切なさ
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北からの 汽車を乗り継ぎ 来た友よ 綻ぶ祖母の 頬は染まり
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ピカピカと 光り輝く ランドセル 未来輝く 背負う子に似て
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湖を 借宿かりやどにしていた 冬鳥よ いってらっしゃい また会う日まで
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換気扇 吸いあげていく よもぎの香 春の気配に 胸膨らます
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良き良きと 微笑み頷く かの人よ 我の道すじ 照らす光か
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ながながれ 時よ流れよ この気持ち 澱むことなく 流れ流れよ
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春空へ つま先立ちの 教え子おしえごよ のんびり歩け ミライは逃げない  
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薄紅の 布団を下から 仰ぎ見て ウグイスの歌に 耳傾ける
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晴れ渡る 空の青さに 目を細め 春の息吹に 胸が高鳴る
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夜深く 電灯消えた モール内 映画観終えて はずむ足音
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牛の余生 それもありかと ごろ寝する 腹を叩いて これぞ幸せ
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「久しぶり」友との電話にはずむ声 「また会いたい」のことばの愛いとしさ
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「遊ぼうよ」 気軽な誘いに 走る幼子おさなご 五月の風の 爽やかさに似て
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永遠の 家計の味方 米ともやし キャベツの側に行くな戻れよ
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