Utakata
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ビル風の瞬間風速、
T
シャツのなかに残った夏を奪えり
23
何事もすぐにかかれば済むものをわかっていながら先延ばしする
20
ばーちゃんが好きだったなと思い出し お盆の風に てりやきバーガー
14
ゆっくりと入りたいから終い湯で遠慮しているわけじゃないんだ/帰省三日目
12
工作の鉱石ラヂヲを聴いてゐるノイズも楽し空わたる歌
11
盆もなし 正月もなし もう慣れた 社会に出され 十余年
11
盆の夜に 孫らが集いて手花火の 揺るる閃光至福を覚ゆ
15
雑草とよべばずんずん生えてくる陰日向ない砂利の道でも
11
お盆玉 『PayPay送金』せがまれて 孫に託せしスマホのボタン
16
みなそこの花よりほかにうき世には焦がるものなき身のあひなくに
12
疲れたな 誰もいないと確認し 突っ伏している食後数分
9
足音がついてくるので停まったら追い抜いてったよ足音だけが
9
八月は六日九日十五日 怒りと祈りは平和の楔 /永六輔または詠み人知らず
10
翳りある日のもとながらかへがたきものにもあるかな戦無き世は
11
秋立ちて まだ夕風の 涼しさに 袖振る人ぞ 夏を惜しめる
8
暴風雨 向日葵折れし我が庭は切り戻したる紫陽花が咲く
14
間違えて覚えた歌を歌いつつパピコ食べつつふたり海まで
8
若くもなく老いともいえず居心地のよろしからざるバツ悪き身よ
11
皆去ったプールの水面眺むれば夏の終わりはいつも寂しい
7
干からびたワカメがお湯で戻る時みたい お風呂でのびゆくわたし
7
横並び共に歩く母の背が小さくなったと帰途で気づいた
6
買出しはいつも通りの道で行く 見上げて気づく空の青色
7
盆なのに お盆のことは そっちのけ お盆休みで 頭いっぱい
6
健やかな呼吸を吸って吐いたとき たんぽぽの綿が飛ぶのを見た
6
木漏れ日の 差すアスファルト 寝転べば とんぼを乗せて 雲流れゆく
11
家族皆祭壇前で語り合う気づくと先祖の話題ばかり
5
迎へ火の準備万端ととのへて夕暮れまつに土砂降りとなり
5
これ以上落ちぬようにと指先でつまむ夕日に
烏
(
からす
)
が身投げ
5
盆が来ていつもの茶店人が消え 手持ち無沙汰のマスターひとり
21
渋滞が起きないようにと祈りつつ長めの足をきゅうりに刺して
10
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