奥山は 一夜明ければ 雪化粧 春の すごろく ふたます戻る
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東雲の明けの早さは加速して眩し陽光ひかりに力得る朝
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一輪車押しておうなは春の道 株に土付くほうれん草乗せ
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夕方はすみれ色してまほろばの如く優しく染まる街角
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街びとはこんなに高い米を買う農家を離れ街の苦を知る
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言の葉を編み込み 悩み 絡ませて ほどひてはつくろ推敲歌すいこうか
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ほどほどに石橋叩きて歳月とし過ぐも地図捨てた日の欠片もありて
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まだ何も 踏まぬ足うら ふわふわと 雲の上む 母をみつめて
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春浅き苔の美し信濃路を歩かば一枝桜咲き初む
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キラキラとまばゆ水面みなも見上げると 飛行機雲が果てなく延びる
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悲しみを 日記の様に うため 歩みし二年 読み返す初詩しょし
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ゆるるりと自分を満たす一人時間 気ままサプリが吾には効くらし
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手をかざし 守りていたき すみれぐさ 人知れず野に 春げて咲く
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青空へ白木蓮のつぼみ立ち再起の君へ春を祈りぬ
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春草しゅんそうも 寒の戻りに 身震ひぬ 弥生を冷やす 氷雨と寒波
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編み残る毛糸でタワシができあがり春になったと思う頃あい
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さんとくジャガイモを 植へたがる母 拒む我 遅霜おそじも逆算 植へるは彼岸
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友訪ね瓦礫の道を行きし春 さざなみ光る海眺めつつ
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われこそが 普通と信じ 我を張って 何も変われぬ 人というもの
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ゆくりなく短歌うた舞い降りる日もあれば露も心に響かぬ日もあり
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「花は咲く」ピアノかなでる学生の仙台空港弥生の空に
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春あさき 皇居の庭の 「袖隠そでかくし」 たちまち江戸へ タイムスリップ / 椿
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遥かなる海はいつでも穏やかであれかしと願う 鎮魂の日に /3.11
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江戸川の鉄橋渡る車窓から 霞み始める富士を眺める
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待ち合わせ8時の電車の先頭ね スマホなくてもちゃんと会えたし/昭和時代青春の頃
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里帰り 最寄り駅にも ホームドア ところどころに 令和の文化
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木蓮のつぼみをつつく破廉恥を知らない二羽がキーキーと鳴く
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言葉にはならない気持ち 春風が吹いて撫でてくこの感情を
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悲しみて戦地の鳥は見るだろか そこで傷つく大地と人を
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日記帳今日のあれこれ書き連ね 狭い余白に「お元気ですか?」
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