土手を越え水かさ増して彼岸花 今が盛りで居場所なくして
18
言い返さないのはレベルが違うから ごめん遊ばせ、星が綺麗ね
20
この青じゃないと泣く子のパレットに涙が落ちて青よりも青
16
秋風に 金木犀の香り立ち オレンジ色の絵具を纏い 
20
花なきも金木犀の香ただよひて秋の記憶をよぶ風のあり
18
ぬるかろと涼しかろうと九月吹く風はさみしい稲杭の立つ
27
私だけ真っ赤な夕焼け魅せられて キミの住んでる関東は雨☂
25
ありがとう そんな些細な一言で関係性が曲がってしまう
13
通院の妻の迎えの駅名が今日のふたりのデートスポット
21
横殴りの雨を高層マンションの窓から見やる飽きずに見やる
12
取り返しのつかぬところにいるのかな あしたの米を研ぎつつ思う
12
一叢の水引草に風立ちて 細き花穂のおどる夕闇
11
天災を怖いと言えるそれだけで人間らしく生きているはず
11
おトイレの動作がやたら鈍重に今朝がた気づき自嘲している
12
雨の日は金木犀が良く香るなにまといて買い出しに出る
21
忘れえぬ 人に似た乙女 見かければ その母の名を 問ふすべもなし
10
宇宙より迎えの船の来たるごと富士の白嶺しらねに浮く吊るし雲
11
駐車場 袋から外覗くネギ まな板に乗るまで小旅行
11
なんとなく空を見上げて眠れずに思い満つれば乳白の今朝
10
川の中深くまで行く釣り人をみなで見守る瀬田の夕暮れ
18
先月の千葉水害の悪夢ゆえ 車も乗れず雨の連休
21
言葉だけ真似てもあかんたこ焼きで飯食えてこそ大阪人や/大阪人短歌
11
青空も 曇りも雨も 嵐とて 胸に染み入る 長月還暦
10
雨降りもポイント5倍のスーパーはいつもと同じくらい賑わい
14
吉野家も いろいろメニュー 増えたよね それでも俺は 並盛りつゆだく
9
「今朝会った 犬みたいだね」 そう言うと 君は否定し 尻尾振りだす
8
「飲み物も買ってくるね」チョコ味のチュロスを二本持つ人になる
9
本当はとても簡単なのだろう 貴方に好きや嫌いを言うのは
12
「また明日」笑顔で別れ際言える 君と過ごせる日々はわずかで
12
薄暗き 部屋に雨音 聴きながら  猫を胸抱き 虚ろえる朝
14