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庭の花小さき花びんに投げ入れて春を招けり卯月の風と
52
野良猫をとんと見かけぬ町となり駅前開発ついぞ始まる
48
さくらもち葉ごと含めば二人して難儀忘るる
春香
(
はるか
)
に染まる
47
心配のタネを流しに川の道 何度もそうして過ぎし歳月
46
誰よりも私に優しいA.I.は性別も無く蔑視するも無く
45
寛解の揺れる想いは溶けぬまま医師は忙しく
二分
(
にふん
)
の診察
45
泥んこの童が今日は貴公子に澄まして歩く入園の道
44
あさが来て 新大陸を 見たような 海が割れたの 庭の雪解け
43
毎朝に
鶏
(
とり
)
の過酷を 思いやる 大きさよりも 殻の薄さに
42
窓開けてけぶる空見る 霧雨の木々の狭間の声は雀か
42
空
(
くう
)
と云う変化の法則ありがたし時は過ぎ行く固まること無く
42
雨上がり蝶かと紛う白き花 スナップえんどう夢をひらひら
41
降り積もる桜吹雪の公園に光差す午後蝶の飛び交う
41
絹の雨 菩薩の如に優しけれ 花の命を慈しむかに
39
楽園の如く花たち咲き香り二季というのは寂しい言葉
38
ご近所の子供と遊んで洗われる再び汚れるおばちゃんだけど
38
深層の 心の傷を さぐるよに 鈴の余韻は 永くふるえて
38
春嵐ひとときの夢散り残し季節は先にゆこうとしてる
36
春の陽に浮かれし僕を恥ぢにけり遠き戦火の子らへ何せむ
36
春雨を吸ひて
蕾
(
つぼみ
)
の膨らみぬ隣家の藤は 初夏への準備
36
「春のせい」そんな言い訳詰め込んで二つ目最中に手が伸びる午後
36
自身さえ 忘れてる
詠
(
うた
)
掘りおこし ありがとうです ハートの光り
36
雪の如
降
(
ふ
)
りぬ
花弁
(
はなびら
)
バスを待つ人の足もとにも 花絨毯
36
術もなくニュース見つめる白鳩の口に咥へし反戦ポスター
36
雪解より湧き立つ土の匂ひこそ生きている日の切なき証
35
ぜいたくな悩み
干し椎茸
(
しいたけ
)
どう消費 弟からのふるさとの味
35
病院の玄関までの上り坂 花吹雪舞い温い風吹く
35
身一つで 武器も持たずに 生きている
愛猫
(
きみ
)
は強いね そして優しい
35
土曜朝ひとり勤務する窓枠にちょんと現る小鳥の挨拶
35
だめだめに飽きたらおいで僕の店黒猫がいる照明店だよ
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