口先に花弁くわへしヒヨドリの落とし拾ふを見る散歩道
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心配がなかった頃のふりをして 実家の椅子に深く沈んで
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早春の風にあたりて揺れながら洗濯物は雪景色みる
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いち聞けばこの子の百が解るのは離れていても母さんだもの
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しあわせは甘いみかんに当たったり意外と そこらに落ちているらし
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初鳴きのウグイス聞きつつ朝散歩  雪の富士にも春はすぐそこ
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眠ってた春服そっと起こすよに 陽光の差すだまりの部屋
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忘れてた 窓うつ雨音あまおと 目がさめて 凍土をとかす 歓喜の水の
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こんなことやれてた筈の布団干し夫の手など当てにせずとも
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雛飾るガンセンターに春のいろ 日だまりに咲くいのち彩る
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今は無き 故郷こきょうの古き喫茶店 記憶を灯す 茶色のランプ
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捨てられて 親を知らない この猫は お婆(吾の母)の事を 母と思ひて😺
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猫の日を 愛猫きみは知らずに 膝に乗る 春の風吹く 窓辺に座り
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買物に 作業着羽織る 吾の姿 妻は空にて 怒っているか?
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朝風は冷やりとすれどヒヨドリの遊びに来しか梅の木末こぬれ
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人の世と 猫の世つなぐ 縁側で 冬用毛布をたたんで くしゃみ
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祈りつつ入試のあとの氷雨にも土わり芽吹く蕗のとうかな
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冴へ返る今朝は 再び手袋をはめて通勤 雨の如月
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手術中 静かな家族控室で飴ちゃん分け合う祈りの時間
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世の中は 連休なれど 休みなく 仕事終えれば 月の微笑み
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ヒヨドリに花芽を食まれ紅椿 一輪二輪春を待ちをり
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「いつ来たの」何度も父に聞かれるが そのたび笑顔が咲くからいいや
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今朝の雨 百花開くを導きて 昼には細き春雨となり
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時経てど 旅と映画と音楽を 語り笑ひし時代とき色褪せず
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梅の花ミモザの花が如月の雨に濡れてる春呼ぶ雨に
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菓子折の ト書きよみつつ 餅めば 一向一揆の 兵糧が租と
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「ただいま」のあとの賑やか 就活も卒業も一旦、春に預けて
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一口で僕の歴史を辿らせる 母ちゃんのスープは魔法と思う
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如月の優し朝日に照らされて蕾ふくらむ沈丁の花
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春巡り辛口老舗の蔵開き 夫と旧友とも行く 乗り継ぎ県越へ
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