Utakata
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風に舞うとんぼのはねのかろやかに 暦ひもとき立秋と知る
14
母詠みし半世紀前の短歌あり 九十路の父とこころをたどる
14
薄羽の黒い
蜻蛉
(
とんぼ
)
が夕風をふわりと降りて余熱の路上
14
盆近し 庭の草取り部屋掃除 御先祖様というお客様
12
「人」として僕を見るのは
愛犬
(
いぬ
)
だけで 今日も一緒にお昼寝をする
27
歳重ね 床付く刻は早まりて 目覚むる頃は丑三つの刻
25
嘆きつつなほ永らへむ道を行く己が定めと言ふほかなしに
10
ソルベってなんだと言う母 気に入りて 白桃ソルベふた皿目食む/百歳
18
ウドの花のメルヘンチックな可愛さに小さな妖精隠れてそうで
10
原爆忌美辞麗句など捨ておきて 持ち続けるは非戦の決意
18
蝉時雨杜の緑を震はせて 一陣の風吹き抜けてゆく
12
積み上がるペヤングの殻 貝塚と呼ぶ日もあろう未来人なら
9
浮かんでる入道雲を綿菓子と思えた頃が一番良かった
9
箸が転がったらおかしいのかという実験をしてるとなりのテーブル
9
朝霧に彼らの旅路に幸あれと 無垢なる人の無垢なる鼓動
12
熊本の人が見上げる空思う塩からトンボが低く飛ぶ夏
12
学期末 持つ画用紙は剣となり 文具屋集う男子の親ら
8
コンサートチケット取れずログインの画面にのこるZepp Fukuoka
8
大切と 呼ぶには少し 遠すぎて 忘れるにはまだ 近すぎる人
8
台風で家にいるのに腹は減り大食い警報発令中
8
六日前花火上げてた河川敷跡形もなく幻のよう
8
誰よりもドジでのろまなカメだけどまっすぐ歩いてみせるこの道/題『歩』
11
余とともに
齢
(
よはひ
)
重ねし街の店の心やさしき品揃へかな
11
ちま猫ちゃん めざましどけいを かじります
は
(
歯
)
がおれるから やめときなさい
20
若くして 召された姉は 天国へ まだ生きてても お茶でもしましょ
7
眠らずに妙なことばかり知った日々 夜のうるささ 月の眩しさ
8
いつまでも次に行かない広告のように待ってる 結露が落ちる
8
熱帯夜泳ぐようにし帰り着く 微睡みはまるでせせらぎのよう
8
暦から涼と力を分けもらう秋に入るよ立秋の日よ
20
たんぽぽと点字ブロック、通学帽 さんぽの間に見つけた黄色
6
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