Utakata
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便利さを追って不便の向かい風スマホの灯り浴びつ夕風
10
何事もすぐにかかれば済むものをわかっていながら先延ばしする
13
暴風雨 向日葵折れし我が庭は切り戻したる紫陽花が咲く
9
夕食の支度をすると席立てば母に言われる父と飲んでろ/帰省二日目
13
渋滞が起きないようにと祈りつつ長めの足をきゅうりに刺して
9
木漏れ日の 差すアスファルト 寝転べば とんぼを乗せて 雲流れゆく
8
盆が来ていつもの茶店人が消え 手持ち無沙汰のマスターひとり
19
寄す波に砂はささめき常世なるひとの言の葉したためてをり
10
雨降らぬ 夏の日照りを嘆きつつ 台風の雨止んでくれぬか
11
ひとりひとり顔見られてるこちらでは顔も知らないご先祖様に
7
工作の鉱石ラヂヲを聴いてゐるノイズも楽し空わたる歌
7
両親と もっとお喋り したかった 涙ぐんじゃう 盆の入りかな
14
午後三時雷鳴を聞きようやっと静かな雨降る日付け変わる頃 /雷鳴九時間
11
お盆玉 『PayPay送金』せがまれて 孫に託せしスマホのボタン
10
疲れたな 誰もいないと確認し 突っ伏している食後数分
6
お盆来て 提灯飾り 手を合わす あなたの笑顔 浮かぶ四年目
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だまされたと思って買った隕石は美しい青 だまされたけど
9
迎え火の煙は川の流れ沿いあの世からこの世へ道繋ぐ
10
松川の河原に出て夏山の白馬連峰仰ぎ見にけり
5
触れてても偽の香りのアールグレイ やかんのお湯が冷めてゆく頃
5
若くもなく老いともいえず居心地のよろしからざるバツ悪き身よ
8
盆もなし 正月もなし もう慣れた 社会に出され 十余年
5
貝呉れしきみの宿題手伝いて令和八年夏もすぎゆく
14
連日の 高熱さがり ひと安心 まだまだ元気でいてくれ母よ
11
行灯
(
あんどん
)
の揺れる光に在りし日の 愛しき想い映す盆の
入
(
い
)
り
20
指先で 繋ぐ星々の空白に 幾光年の寂しさを聞く
10
堪えきれず、怒る神々の涙を浴びた あらゆる穢れを流しておくれと
8
大雨や余震続きの現世を見てなに思う戻りた御霊は
4
建物の隙間から花火見えるね どこにいようと轟く夏よ
5
夏草の色ぞ染めにし
空蝉
(
うつせみ
)
よひぐらしの声秋を待つらむ
5
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