雨止みて 金木犀の花の香を 金色こがねの風が里に運び来る 
18
秋空に ほのかに漂う 橙の花を探せど 香り咲くのみ
25
空高く 鰯雲あり 変わらぬは ワンコの元気と 挨拶の渦
13
折りたたむ眼鏡は腕組みするようで眠るわたしの番人になる
12
暑さ越え寒さを越えし露地栽培 泥のにほひと焼きねぎを食む
12
さびしさを そらの高さと 涼しさの  所為せいにしたのは 君愛すゆえ
13
にょきにょきと茎出ではじむ彼岸花 庭の隅にて咲くを待つかな
10
揺れるバス うとうとしつつ 窓を見る V字の鳥の 先に夕闇
8
読んでいる長期連載作品が 続く喜び 終わらぬ不安
8
雲間からたまに顔だすおひさまのしかめっ面にクスッと笑ふ
10
涼しさに衣を変える街路樹に 気付くの遅くセンチメンタル
10
くねくねの細長い道蛇道を今日も激走ママチャリ達
7
明日から シルバーウィーク 5連休 迎える方は 羨ましいな
7
いい子だね かわいいでちゅね どうちたの? 俯瞰のはずが…我が家にワンコ
7
長崎のオランダ坂の猫たちとじゃれ合う姿まなかいに立つ
7
好きな人できたわたしに春が来た夏なんだけど春が来た
13
ギャグ言って滑ったときは大阪人自分でボケをやって回収
17
舞台へと向かう白磁のシャツの背に疲れが滲む金曜の朝
16
だってほら 淹れてもらった 珈琲って おいしいじゃない なんでかしらね
12
麗しの 思い出達の 夢花火 静寂の中 密かに咲いた
6
立ち合いで鹿沼インター降りし日に半田良平なる歌人知る
8
辞めますと 荒い海へと漕ぎ出した 君の船出に幸よ多かれ
7
台風に追い風送る休み前 お前に休みはないのだ走れ
6
幼少の 退屈しける 移動時間 大人の旅は 瞬きの間に
6
神妙な顔でこの場を乗り切ろう 実はなんにも聞いてないんだ
12
車窓には闇夜に同化した僕が飛んでく街に裂かれずにいる
6
行楽のスケジュールまでAIに決めてもらうは味気なきこと
6
ミントガムの匂いがしてた 村じゅうをまわる児童書販売員は
6
「またここに来たのですか」とまたここに咲いた彼岸花が言ってきた
6
湯豆腐で酒を呑むのに良い季節 小雨も降ればさらによろしき
10