「いつ帰る」 今来た子らに まずは聞く 過ぎゆく夏は 瞬きの中
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ひとりでは買うに躊躇う桃などを食わしてもらう実家の幸せ/帰省四日目
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特別な魔法だったとありし日の祖母と作りしお盆のおはぎ
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送り火を水面に灯す古都の夜 あまたの揺らぎ銀河のごとし
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小気味良く 言の葉躍る歌人うたびとの 創りし短歌うたをいつか詠みたし 
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どんよりと諸行無常の響くごと 分倍河原の空は鈍色/古戦場、盆
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家に着き布団の上で力尽き 生きてるだけで褒めて頂戴
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のぞきこむ まんまるおめめの 愛らしさ たとえ踏まれても かじられたとても
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風鈴と思ってたけどきみが通るときにだけ鳴る なんのセンサー?
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水満々 田んぼの隣り 分譲地 あっちへこっちへ トンボ飛ぶ
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ひと夏の不思議はごうも変わらないかそけき位置に私がいること
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彼岸から見える景色を教えてよ 夜空に浮かぶ打ち上げ花火
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実家で飲んだお茶の味 夏に染み 黄昏時に一人と一匹
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やうやくにあがなふ味噌の瓶蓋を難なく開くるつまに嫉妬す
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また来ても来なくてもいいよこの窓はいつでもきみのために開くから
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涼しさに トンボをみつけ 盆終わり いたるところで 小さな秋が
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盆は二周 くゆる沈香 独寝の寡夫やもおの呟き 置いていくなと
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日が暮れて涼しい風が吹いてても何故冷房は止められないか
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送り盆 供えしカボチャ硬すぎて天ぷらせずに息子に持たす
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窓枠が 切り取る空の 薄茜 遠き記憶が 静かに揺れて
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戦争をしている国から来た君は 瞬く月日で学校ここを去りゆき
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「放置車両」「避難所閉鎖」「証明書」自治体メールまだまだ多し/「災害ごみ」「下水自粛」2日後
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どっちもいいねができない人間の愚かさ。どっちでも、とは違う。
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澄み渡る 涙の色は 曹達色 風船割れた 夏の午後には
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手の中のガラスが歪んでいるせいかあの子はいつも泣き顔ばかり
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送り火が 燃え尽きた後の 淋しさに 写真を置いておく リビングに
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七屁八屁ななへやへこき出づる香と音はして山吹色の実の無きぞ良き
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何事もすぐにかかれば済むものをわかっていながら先延ばしする
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翳りある日のもとながらかへがたきものにもあるかな戦無き世は
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親戚はもう来なくなり華やかな盆提灯昔を名残る
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