風渡る 棚田を揺らす一陣の 青田波立ち夏は来たりぬ 
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傷つけた 友の泣き顔 浮かぶ朝 雨音よ消せ 僕の愚かさ
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この葉月七十プラチナ婚の祝いどき九十なかばに揃って元気
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正しさを求め続けて夏になる 二者面談のイスの冷たさ
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ガガンボがデカいホコリつけバサバサと 細っこいのに体力あるなぁ
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用水路 梅雨空のもと 水かさの 増して早きを 渡るあめんぼ
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名前さえ 知らずに友と なれる今 時代の流れに とまどいながら
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棚上に置きたるままのあの心 降ろして愛でる 暇もなきかな
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「帰りたい」「元気になって」「またいつか」想いにしなる 病院の笹
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断捨離に我踊らされ愚かなり 物は思い出今更ながら
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雨やみてベランダの闇うすれゆき月満ちてゆく水無月の宵
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人間が丸くなったかエゲツナイ短歌浮かんで来なくなったよ
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つゆぞらにグラデーションます紫陽花の求めしころの想ひでかたる
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枯れ枝を切るチェンソーの音がして山中の道踏みしめ登る
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鈍痛を思考放棄の言い訳に 明日の不安からそっと目逸らす
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殺人を止められなかった探偵が 答え合わせという名の言い訳
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涙だとみとめなければこれは水 すこしあたたかいだけの塩水
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リハビリに背伸びをすればガラス越し アガパンサスは夕日に照りて
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寝返りの動画ママから送られて君の「初めて」繰り返し見る
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紫陽花は内緒話をしてるみたい ちいさないのち 寄り集まって
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大雨や 地震の度に 改めて やはり自然は 強くて怖い
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祖母の手がわたしの袖を二回引く 海鳴りやんだらアイスたべよう
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憎々しくも生きる腹内はらぬちに爆ぜる 銀河流れる星の兆しは
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やは肌のあつき血汐にふれも見で逝くは如何にと問う人も無し(晶子 改)
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キミガワルイ世界と別れ 出会いあり 創作より恋と生きます
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朝五時にバチャバチャ暴れるうちの亀 ごはんをくれよ水を換えろと
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コンビニの書架がどんどん狭くなり書店向かうは便利でなくて
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外見れば 空の蛇口の 壊れけり
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外で泣かなくなっただけ 荷が重い人はだれでもおひざを濡らす
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改札を抜ける背中は滲みゆく入場券も許されぬ恋
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