Utakata
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やまなみと去り行く雲のたそかれは とけゆく糸の蒼にかそけし
12
おろ抜きの 若き大根ザクザクと まな板の音
一日
(
ひとひ
)
始まりぬ
12
教科書に アンダーラインを 引き過ぎて 何が大事か わからなくなる
9
この街のどこかでいつか果てるのを覚悟というか冷めて
肯
(
うべな
)
う
12
寝る前の 日課の読書 この頃は 冷える指先 息を掛けつつ
9
かもめ鳥迎ふる声のさわがしき小木の泊まりにわが船着きぬ
7
やや寒やジャージ短し朝の道 一念発起の散歩危うし
7
色付いた銀杏並木を歩く時遅延行為でイエローカード
6
文化の日、流星電波観測の難儀のすゑに欣快の至り
6
母さんの声懐かしく幼気にイーハトーブの夜に降る星
7
ばあちゃんを姥捨山に運んだら「ごみ捨て禁止」の
立看
(
たてかん
)
がある/ほのぼのファミリー短歌
13
大規模なサイバー攻撃「事故」と聞き違う気がして引く国語辞書 /記者会見にて
16
セーターについた香りはパンプキンあなたが遠くなった瞬間
9
高架下 電車の音で かき消して あなたの体温 だけを感じて
5
何もかも 知っているわけ ないでしょう それでも人は 他人を裁く
5
とんがらし冷奴にもかけた父 棺に入れたのまだ残ってる?
5
花束を貴方に渡したくなるよ 駅前の花屋を通るたび
5
甘すぎるトマトソースにかけすぎたパルメザンチーズ、からの挽回?
5
横座り これで最後と 煙草呑む 君が教えた ピースライトを
5
駒ヶ根の 湯けむりのある 地に来たり 空青く雲ゆらゆらゆらり
8
祝日の 街に繰り出し 昼呑みし 昨日の失言 深く反省
5
神よもし 臨終に火を産めるなら 幸福の火を灯し給えよ
4
口にした 虚構をなしに でけへんで ほんまになって かえってくるで /嘘
4
この星の片隅くらい譲るから きみとふたりで暮らしてみたい
4
売られゆくベビーカーには雨除けのレインコートも添えられていく
5
水槽の温度いじって大笑い 彼、いじめっ子を超えていった
10
サーモンのハラスが旨い 来世ではサーモンのハラス屋さんになる
4
ばかみたい 銀河鉄道なんて降りどこまでだって行けばよかった
4
情報の流出騒ぎ頻発に手帳売り場が誇らしげなり
4
お誕生日のあなたへクーポン たくさんのお祝いありがとう
4
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