放課後も解けぬ問題 青ペンは数式よりも君の名なぞる
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羊羹の栗大き方きみに遣りふと手の触れし春炬燵かな
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彼方から始発が響きまっさらな今日の端っこ解(ほど)かれてゆく
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「雨水」だと気付いただけでホッとした雨が降るから春が来るから/明日雨水
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子育ては ハラスメントに 似たるもの  受け手が決める 愛の正しさ
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「一」足せば「辛い」気持ちは「幸せ」に 下は向かない前に進もう
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寒戻り 落ち葉布団に 包まれた 青き新芽を 撫でる指先
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口先に花弁くわへしヒヨドリの落とし拾ふを見る散歩道
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粉砂糖ふりかけたごと朝の雪昼には溶けて雛飾り出す
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朝まだきすさぶ心と通院へ闇をぬければ白雪の富士
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身を起こし背を押し父のぬくもりと「有難う」との声まとうなり
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この街に 何年ぶりかの 雪が降り 小5の僕が スマホを翳す
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大勝利おさめた総理の演説は要所ようしょに「そうだ」のいの手も付く
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両脇に 幼な子かかえる 細腕が かけるメダルは 何色だろう
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六種目クロカン制覇の雄姿見て思わず乾杯超人クレボ
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他意の無い「励ましたい」がそんまんま伝わると良いな今度会ったら
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春巡り辛口老舗の蔵開き 夫と旧友とも行く 乗り継ぎ県越へ
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翼賛の会の景色の勢いに震え戻るや歴史の振り子
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今は無き 故郷こきょうの古き喫茶店 記憶を灯す 茶色のランプ
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畑 出はた いずる 長靴履いた 指先に るる物有り 湯たんぽのふた /見つかった!後編 完
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お刺身を食べてアクティブうちの亀 冬眠しない啓蟄知らず
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のぼせると脱いでは冷えて戸惑って寒かったもので慣れないもので
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そうだよね 真面目すぎると損だよね さぞかしあなたは不真面目なのね
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覇道たる強きを散らせ破竹なり戦が終わり出てくる者は
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猫の日を 愛猫きみは知らずに 膝に乗る 春の風吹く 窓辺に座り
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力強いぬくめられ吹く東風こちさき蝶々ちょうちょをひらりと乗せて
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若さには傷付くことは多けれど堪えるよりも泣いていいんだ
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薄紅の 霞たなびく山裾の 眠れる森も目を覚ましゆく
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暮れ六つの公園 春一番吹く 北に見ゆるは 北斗七星
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この怒り湯ぶねに流せるはずもなく夜空見上げて怒鳴ってみたし
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