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どしゃ降りが上がって一気に蝉時雨 この声もやがては懐かしくなる
23
頑なに夏は綿と思ってた 確かに涼し エアリズム着る
32
朝起きて空見上げれば赤トンボ 信濃の朝はもう秋かしら
35
呪はるる國民たるを耐へず戰争の責任転嫁さる 死者へ
9
ハッとした 能面のよう母の顔 もう一度見たいよ昔の笑顔
24
老犬
(
キミ
)
はもう聞こえてないのね雷が 逃げ回ってたあの頃懐かし
31
早々
(
はやばや
)
と鳥は見つけた秋の味 庭に散らばる柿の食べかす
29
夜の言葉星くれなゐの花樗そのほそつづらなす窓居に醒めし
20
常識こそうたがはるるまへひとは鳥なりし うたがはば飛べざらむ
20
待望の1号4番候補なら期待は大に「あっ目が覚めた」
12
ツツピー と 求愛の声 高らかに ヒトも素直に 好きと言えたら
61
寒き日も 言葉の灯り あたたかく 明日を潤す 桜雨かな
61
パン、トマト、チーズ並べて新しい4月の朝は異国の如く
40
気の早い初夏の風吹く通学路夏服のよなミズキの白よ
47
言の刃を ふりまわしたい気分の日 斬ったら切れていたのは自分
55
祝日の ない六月の そこここに 芍薬という 姫様が立つ
54
七月に 天変地異が 起こるらし ファールで粘る 給付は弐萬
/
そして生活はつづく
36
朝っぱら レノアビーズを ぶちまけて 家じゅう花の 香りいっぱい
51
ささやかな ミニの願いも 立ち枯れて トマト引きぬく 般若波羅蜜多
50
薄墨に
盃
(
さかづき
)
をもつ君がいて 光るわたしと 二人きりの空
/
三日月と明けの明星
34
もう戻ることはできぬと知っているカナカナカナとひぐらしが鳴く
52
新築の お墓に
主
(
あるじ
)
納めれば あかねの空に しろいアジサイ
42
一匹の
蟋蟀
(
こおろぎ
)
の声 ききながら 眠りにおちる
咎
(
とが
)
なくて死す
32
山の端の ちっちゃな青空を めざして 雨を泳ぐよ くじら
12
号
/
ドライブBGM
33
掃除機の手を止めじっと立ちつくす今この時刻原爆落つと
53
トマト枯れ 空いたところに 半額の ヒョロきゅうり苗 植えたらすくすく
37
山並みが 重なるはるか 遠くまで ここにいるよの 木霊を待って
/
山の日
34
盂蘭盆會の ご先祖たちは なに思う 帰るところが あれば嬉しい
36
ピクリとも 動かぬ森の 木々たちの 沈黙の底に 流る水の
音
(
ね
)
54
魂の 入れ物ひとつ ぼんやりと 駅のベンチで 電車 見送り
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