ありがとう 「でも危ないよ!椅子の上」 お転婆の母 まだまだ元気   
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雨粒に 打たれ濡れるも 乙なもの 早目の風呂で 贅沢気分
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布団干すお家ともしく見やりては ただひたすらに待つ花粉明け
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いくつもの人生乗せた鉄の箱過ぎるそのたび綿毛が飛んだ
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夕飯の香る風吹くまち歩き亡き祖母作るコロッケ思う
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遠い日のシーツに埋まる寝顔みたい白きクリーム頬張る兄や(結婚式)
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時褪せてセピアの本を読む人の静寂緩まぬ九段下かな
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客先を 目指す街道 つつじ群 紅白並び 華やかな朝
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春寒の 朝に流るる 連日の 嫌なニュースに 八重の桜わななく
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善悪の 彼岸に生きる 顔をして 築地の上に 横座る猫 /ニャーチェ『善悪の彼岸』
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幾人(いくたり)か 歌の上手の 名を覚え 待ち侘びながら 投稿を読む
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春の旬賑はふあとの食卓の皿をパズルのやうに重ねる
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不器用が こさえた不細工 カツサンド これがなかなか おいしかったのよ
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漬け樽をひっくり返すとまろび出た たくあんお前 まだ居たのかい
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北の地の明日へ凛々しく笑む花やゆり水仙の灯の長く在り 
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剣の葉と 淡きの白と 朱の花の イキシアへ抱く涙と笑顔
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頂きへ連れて行きたしあの友の記憶湧きだす一輪草を
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里山に何も求めず美を徹すままにほほ笑むおきなぐさかな
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孝行の足りず泣いたが紅のカーネーションへ今日から笑う
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一歩ずつ母へと向かう純白のカーネーションの愛を抱きしめ
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母親の涙思うと耐えられずテレビを消して願う明日の灯
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主役の座 月の光に奪われて 知られぬままに死にゆく流星
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「てにをは」をたった一文字変えるだけ歌の印象おんかんガラリと変わり
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雨後の朝 あらゆる樹木に水と光 こうして季節は また一歩進む
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梅が散り辛夷こぶしも散って桜桃さくらんぼもう咲いている吹く風寒し
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東国が 残花となれば 陸奥みちのくの  花はさかれる 舞う桜花さくらばな
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「次豆腐」 次はパンだろ「 いや豆腐」無駄な諍い呼ぶセルフレジ
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私など放しちまいなお世話だが捨てて浮かぶも心地よきかな
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吹きなびきひかり波打つ緑葉の風に乗せるは桜花の名残り
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やるせなくあわれでとてもやりきれぬ洒落しゃれにもならぬこんな結末 /京都男子児童に合掌
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