木金を休んで八日の連休を自慢するなよ無職の吾に
21
指切りをする手が蝶に見えるから交わしたあとは春野に逃がす
22
おしゃべりをやめないひとの右上に『✕』がないかと探してしまう
29
1日に二回までのバファリンを信じて眠る 雨の火曜日
16
大輪の 薄紫の深見草 甘き香りが我を酔わせり 
24
せわしなく検温をしてまわるひと家で待つ子の言えない微熱
15
おばあちゃんに 全部は伝えず 喜ばせ それでいいよと 孫の優しさ
20
十月とつきぶりの投稿駄文の掲載にラミネートして外来に貼る
14
腕を上げ翼が生える気がしてる 連休前の準備運動
25
手をのばし値札をみては通り過ぐフキもうるいもワラビもタラも
19
夜が来て朝が来る前 ことの葉はあとかたもなくこぼれたあとで
13
通知切る 軽い言葉の あぶくなど 底なき日々を 濁らせはせぬ
13
鏡には信じるものが映るのみ穢れを祓う柏手一つ
12
予備一つ常に置きたい玉ねぎに日持ちのしない新玉到来
28
知ってるかい悪魔が編んだ歳時記じゃ夏の季語だよ腐乱屍体が
13
また明日 まだ途中でも 大丈夫 今日はやすんで ではまた明日
11
二月頃寒かったんだと実感す引き落とし額さっき見たから
11
空白が創造力を掻き立てる さふいふうたを僕は詠みたひ
16
手のひらを滑り落ちゆく洗顔の泡を見ているやうな一日
27
左手と右手の違い ペンを持つ方と子猫の背を撫でる方
11
万葉の 人の嘆きを詠めばなほ 千の月日も 人は変わらじ
13
愛犬に余命宣告 あくまでも推測 長生き固く信じる
10
真っ白い百合になりたしハルジオン俯くな咲け空からの茎立て
15
関東と 関西という 味の差を 優しく繋ぐ ミツカン味ぽん
10
エンドロール 語りたい君 隣には もういないこと わかってるのに
10
世の中は川の流るることながら水にくだくるいわも在りけり
10
日にそよぎ薫りしずかに咲く薔薇の花びらにく淡い蜂蜜
11
激安な呑み屋のワンオペ店員に愛想がなくてちょっと嬉しい
15
もうぬか 問へど答へず たはぶれば 笑みに綻ぶ ちご空寝そらね
10
弁当にペットボトルにスマホ2台 日ごとに嵩む鞄の重さ
21