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ちんちんの湯を注ぎたる湯たんぽにタオル巻きして母の寝床へ / 猫好き様へのオマージュ
16
鈍色の空に真っ赤な柿一つ少し痛んで魂の如
47
人里の轍踏み分け鳴く熊の声におののき窓を閉め切る
(
奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき
)
/リライト
15
雪遊び手足の凍る帰り道母待つ家のありしあの日々
33
誰だってまぶたの裏に隠し持つ今よりもっと高かった空
21
足早に変わる葉色をつらまえず腐りたなびく枯葉の鴉
9
さりげなく餅の話題をはさむ母そうきたかって話題をそらす/介護
33
米 毎回チョイかために炊く炊飯器 そこがお前の良いところだよな
7
この道がそのまま障害物になる そうじゃない人におんぶされたい
5
フライドポテトを揚げて盛るとき 誰かがめちゃくちゃ喜んでくれる
9
人として 生きる限りは 難儀あり
透明
(
クリア
)
な鎧 常に纏いて
19
雪女 ペットの名前は窒素ガス あなたが好きなの彼も私も
6
戯れに浅瀬に立てば止めどなく打ち寄す過去にさらわれゆきぬ
22
咳をした 君のとなりに居られるの かみしめながら 一人と 一人
37
七五三 ねがいぶみ書く 女の子 いつか会う人 まだ見ぬ人へ
16
公園の梢の奥に百舌鳥の声 紅き桜葉秋空に映ゆ
36
切なさを抱えて入った店内に流れてきたJUJUああもうやめて
20
漫画とか子どもの頃とくらべたら読み倒すってなくなったかも
28
梨狩りの 返しつれなし
方
(
かた
)
も無し 悲しき恋も
未
(
ま
)
だ君
愛
(
かな
)
し
10
畏れつつ自然の
貌
(
かたち
)
を見過ごして先回りしてまた猛けの余
29
無人駅のようにさびれたわたくしのプラットホームに冬降り立ちぬ
26
インフルの子が歌う九九間違っているけどこれはインフルのせい
16
横になり疲れたふりし
指図
(
さしず
)
する チョロいよ息子キッチンに立つ
36
宇宙国人
(
ちゅうごくじん
)
頭オワテル 操作され 國縛られて シアワセですか?
12
無条件に愛を与えられない人間に与える愛はない
7
喉痛い 悪寒もあるし 嫌な予感 検査陰性 ほっと一息
24
金色の銀杏背にして君を待つ遠い秋の日
十七歳
(
じゅうしち
)
の吾
21
話す時 何度も「めっちゃ」 をつけるから 信用のない 私の「めっちゃ」
31
ほん
小
(
ち
)
さき心の棘の除かれて 見やる夕日の美しさ増す
28
母になり初めて知ったミートボールのソースの量で喧嘩起きる(白目)
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