気の早い初夏の風吹く通学路夏服のよなミズキの白よ
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たおやかな夜風よ運べまごころのグッドナイトGood Nightを君へと運べ
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いつだって駆け出して行くわが子かな カメラロールは背中ばかりで
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帰り道 花びら乗せた野良猫になぐさめられて 3マス進む
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バナナにも背中とお腹があるのだと吾子に教わる春の朝食
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春雨に濡れ滴って青合羽我も一つの小川となりて
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噛み切ったざらざらの爪でやさしく撫でるみたいなちぐはぐなひと
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春嵐に吹かれ散りゆくつつじ花五月の雨は生命いのちの香り
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いつの間に散ってしまってたんだろう 変われる期待とか桜とか
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夏野菜 仲良く作る老夫婦 姿が消えて淋しい菜園
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新じゃがと新人参と新玉と実は特別母の日カレー💐
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雨上がり 川の両岸一面に 活き活きと咲く 野の花愛らし
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ただ一つ作れる料理はカレーなり 夫の定番メニュー 母の日
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束の間に通り過ぎ行くだけだけど五月の庭の薔薇は美し
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窓際でふっくら眠るねこを幸福として数える通勤路
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「行って来ます」出勤する息子を見送れば ほのかに漂ういつもの香り
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おままごとプラスチックのレモン121時の洗面台に
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来る夏の衛兵のごと門前に立ちて優しい立葵かな
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揺れている若葉の枝も魂も五月の風が吹き抜けてゆく
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種を播き 芽も出ぬ土に オクラの実 思い描きて 食を待ちわぶ
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君がふと放った言の葉は僕を 一週間は煩わせてる
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夕暮れのフェアウェイ行く芝刈り機揮発していく六月夏日
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見事なり! すっぽり実だけを食べてった 庭は一面ビワの皮、皮
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雨が降り 晴れの日よりも嬉しそう そんな紫陽花 元気をくれる
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十六年キミと続けたごみ拾い キミのおかげよ もう立てぬ老犬キミ
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舗装路に青梅コロリ転がっていつか誰かの孤独のようで
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幾千の針も隙間なく刺しゆけばまるくならむと笑むきみと生く
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去り際がドラマチックじゃなさすぎて もう会えないとは思えなかった
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行っちゃうの? ぼく置いてくの? と愛犬が 鏡のなかからじっととらえて
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水無月の雨に打たれてヤマボウシ一人バス待つ私の横で
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