スマホ持ちアナログ二人肩ならべ友だち追加は九月の朝に
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換羽経て今年も旅立ち始めたか思いを馳せるシベリアの鳥
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欠ける月 いとしい人よ いまもまだ たったひとりでいるのだろうか
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神の声 拝聴できぬと 人の無力 僕は聞きたい おみくじなしで
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「また明日!」 わくわく夕日 五時の鐘  「お疲れさまです。」 電車のベル
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グァバの実の甘い香りに包まれて義姉あねの墓碑立つ高台の空
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青くさいゴーヤ間近に眺むればハートのいぼいぼ一つ見つかる
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母 父 子供 友や犬 みんな全員 等しいし 等しい死
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かげひとつ大きくのびておばけみたいだから夜だけ散歩しようよ
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田の畦に赤いラインはまっすぐ伸びて今年の彼岸花はなはまことに見事
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好きだから 隣の芝は青くない バランを挟む ミートボールら
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不条理を生き抜く先に浄土あり怖れ抱かぬ心広がる
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素敵だね 電車で座らぬ 老人に 席譲りたい 小学生
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季節さえ我を見置いて行くが如し 日月逾邁じつげつゆまいただ愁う夜に
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湖に眠る木もかつて名前があって今は子供たちの家になっている
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見てしまう今より遠くに投げる未来 流れる川はいつもここに
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理解してないのにみんなと一緒に笑ってたのが即座にバレた
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やめとこうスマホのゲーム 電車にてとなりは本を読む女学生
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秋の日の 30度越え クーラーの 出番が続く 想像を超え
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表目に 出る日がくれば いいけどな よかれと思い するあれやこれ
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痛くない傷に限って誰からも見つかりやすい場所についてる
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概念に成り行く君はまるで宇宙 星の煌めき三日月ブランコ
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振られても友達でいてくれた君だけは友達になりたくない
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「こっちです」と俺がボールを拾ってあげる前提で声かけられ
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向かいあう塗りの剥がれた狛犬もちょっとうれしげ金ピカの秋
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泣きたくて 入ったトイレ 汚すぎて 夢かと思った 現実だった
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遺書書いて自殺しようと決めたのに屋上のドア鍵かかってた
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半袖で 風を切るのは 終いかな いまだ30℃ 近くてバグる
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美しく恥ずかしいほどワガママな瞳に隠す長女の我慢
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在庫過多 安さに負けて 買い足した 大根をまず ふろふきにして
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