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どんなにか素敵だろうかあの人に〝ありがとう〟って伝えられたら
43
降る雨の雫の中に秋がある 清めの如く
轍
(
わだち
)
を染めて
33
茹でたての枝豆を噛む喜びよ 夏という名のご馳走がある
41
通勤の改札出れば天気雨 夏の終わりの香りが満ちて
48
子を産んで2年育てた家を越す 壁のシールを剥がすも愛し
47
人生は神様が書いた物語 俺はページを日々めくるだけ
10
波音に耳を澄ませば満ちてくる 人は何処かに
渞
(
みなもと
)
を持つ
38
解体の音もさみしき秋の雨誰かが住んだ家が無くなる
55
口内にニッキの飴玉放り込み転がす《
20
時》オフィスを占拠
13
病床の猫にチョッキを編んだ日は独りぼっちの今日を知らない
44
悪くない風が吹いてる小春日は会えない人に会いに出かける
60
袴田さんに謝罪をしたら済むことか長過ぎる日々あまりに長い
11
粗大ゴミ置き場置かれた姿見に映る私に見覚えは無く
53
また明日遊ぼうねって今日の日の終わりを惜しみ吾子とつなぐ手
40
ハッとする店の鏡に映る我 何時からだろう見て見ぬふりは
42
寡黙な
息子
(
こ
)
居間でくつろぐ大晦日 久しぶりの家族のひととき
42
故郷の冬は寒くて冷たくて夜は暗くて星が綺麗で
48
祈るよに
抱
(
いだ
)
きよせるよ言葉にはならぬ気持ちに突き動かされ
37
吾に声 掛けし笑顔の 看護師は 「十五の春」の 面影残せり
15
からっ風 ものともせずに ボール蹴る 半袖の子等 弾む声聞く
21
手挽きミルゆっくり回す日曜日眠る我が子を起こさぬ様に
61
惜別の気持ちを込めてザクザクと踏む霜柱少しおどけて
51
帷降り 風に抱かれた 月の下 荒れた世界で ただ我独り
12
焼けた雲 離した君の手 時経つも 目蓋によぎる 話した夢の絵
13
大丈夫こんな事では離れない きっとおんなじ月を見ている
24
図画工作評価一の奴が描くみたいな 空しやがって あっぱれ三月
12
眠れないまたも嬉しい寝不足はお泊りに来た君のせいだよ
18
踊る猫の瞳の向こうの鉄塔までおいで うろこ雲なら僕が殺した
6
簡単に去らない冬と来ない春押しては引いてせめぎ合う
22
コンクリの隙間を割って首もたげ 咲いたタンポポ 春よ春よと
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