目を背けたくなる世界を直視する 君を ヘヨカと呼んで見つめる
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諦めと ニヒリズムへの誘惑に  負けるな踊れ 心のヘヨカ
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この一瞬ときは ソーダのごとく 泡となり 人は記憶を 組み立てている
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窓を打つ 雨音強く 響く夜は 墨の香りが 心に響く
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《おことわり》今現在、もう貴方では私を救うことはできません。
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優しさに 触れた心は 強くなり 温もりだけを 散りばめてゆく
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15年 100円だった 思い出の味 200円でも 幸せなキャベツ
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いつもなら残業優先業務過多今日はダッシュで孫の待つ家
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まだ青の青さを知らぬ君の眼にこれからもこの世界は映る
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ダンシングヒーロー踊る子らがいて櫓太鼓やぐらだいこはロックを刻む
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君と僕。ホウレン草のおひたしがこれほどうまい幸せにいる
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上野から東京までが遠すぎて ヘッドホンはもうカバンにしまった
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いちじくの葉のちりゆきてひとつあり うれぬみのまま何思う秋
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新米のとぎ汁 植木鉢に撒く いただきますの似合う夕方
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庭のすみやさしい光の浮き上がる黄色く笑むはつわぶきの花
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木枯らしの吹きすさぶのにいのち生むスナップえんどう土わりだす芽
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ここに今 わたしがいると知っている わたしのために篝火かがりびを焚く
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御機嫌と不機嫌半分同居させご機嫌うかがう朝のルーティン
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死んだ後差し歯は焼けずに残るかと九十七歳きゅうじゅうななの母おどけたり
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幼子が小声で歌う鼻歌を 聞いてまたたく冬の星々
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言葉では つい言い過ぎてしまうから  秋色の葉を 貼ってポストへ
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父母ちちははとむかし泳いだ海街で 獲れた蜜柑を我が子に与う
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ため息は深呼吸になるんだよ細く長くね負けたらあかん
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マウントを取って取られて生きてきた ささくれ剥いた痛みの後悔
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老犬と孫は同じパンパース歩けない子と歩き出す子と
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棘のある罪は金平糖に似て 丸い甘さが口に広がる
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大好きな あの人を想い 業務過多 心の支え 春風のよう
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老犬のお尻吊り上げ散歩するリハビリ毎日 私は筋トレ
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そう言われるとわからなくなってくる 川の向こうに独りのカラス
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救われたかっただけ金魚 ポイが破けて掬われなかった金魚
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