花びら追い はしゃぎ跳ねてた樹の下に  袴姿の君 凛と立ち /卒業の日の孫へ
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メイドイン ジャパンの武器で あの子らが ころされる前に やめてください
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おぼろげな光をまとい 春の月 しんと更けゆく夜を照らしつ
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眠りから 気合いを入れて 起きる朝 アプリおみくじ 大吉嬉し
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網戸には冬を逃げきった虫ひとつ大地の熱を僕も信じる
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ゆらゆらと 大きくうねる 低気圧 お天道様は 恥ずかしがり屋
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野花詠み妻偲ぶひと我に沁む はじめて知った「狐の剃刀」/キツネのカミソリ 
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雨上がり 見上げた空が青いから 首肩の凝りストレッチする
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山せまり川が流れてふるさとの駅はもうじき二時間の旅
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山肌が淡いピンクに染まるのももうすぐだよとお墓に話す
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咲きそめし桜かわいや咲き誇り散りゆくまでの時の儚さ
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花粉なのか黄砂なのかは知らねども 今日も車にザラリ張り付く
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アスファルトの小さなひび割れ 顔出す野スミレの可憐で逞しき姿よ
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生家にはだあれも住まず奥津城は雪に埋もれて春彼岸来る
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花壇には尺余の雪積む春彼岸ジャノメ蝶訪う 亡母か亡姉かと
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何年か何十年後か振り返る今日の不遇は蟻ほども無い
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桜咲き 浮かれ気分のそんな中 北国にまた雪予報あり
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ハスキーで音痴なくせに懸命に歌う卒園ハンカチ足りぬ
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目覚めれば 何処から歌声 東風こちに乗り 聞こえ来るよな春の朝
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「元をとるためだよ」と朝四度目の風呂に入りてこの歌を詠む
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息切らし登った先の青空にぽっかり浮かぶ雲を追いかけ
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親切も絆も義理も振り払い泡沫 Utakataの淵 万華揺らめく
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「雑草という草は無し」  よぎりつつ 次々抜き取る我非情なり? /牧野富太郎博士の言葉より
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連休の最終日には孫きたる 初日進めよ二日目疾けよ
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外晴れてちょっと遠くの通りまでカラオケ屋から「なごり雪」聞こゆ
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サイレントマジョリティーはいざ知らずわが暮らしぶり静かに堕つる 
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耳かきをしている時のあの顔は誰にも見せれぬ顔であろうな
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情報をすぐに共有する仲になって半年またラブレター
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ほかほかの白いご飯にねぎ味噌をかけて食べれば三杯いける
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夕日浴び独り本読む君を見てブックカバーを恨む放課後
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