夕飯の香る風吹くまち歩き亡き祖母作るコロッケ思う
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遠い日のシーツに埋まる寝顔みたい白きクリーム頬張る兄や(結婚式)
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時褪せてセピアの本を読む人の静寂緩まぬ九段下かな
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ふれなくもぬくもりつたふはななるや おひしふたりに 春のかげろふ
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ライト浴び 闇夜に浮かぶ滝桜 佇む我に花吹雪舞う 
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客先を 目指す街道 つつじ群 紅白並び 華やかな朝
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春寒の 朝に流るる 連日の 嫌なニュースに 八重の桜わななく
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さまざまの ひげの形の 絵のありし 街角近き ファド博物館 /リスボン
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美味いもの最後に残すもう止めた先ずは今からたまご焼きなり
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不器用が こさえた不細工 カツサンド これがなかなか おいしかったのよ
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からまった イヤホン解(ほど)く もどかしさ 本音を訊くのも 難儀なことぞ
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言い方が話の流れせき止めて年寄り臭くなったと思う/気がつけば
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遠き地の花を束ねて うたかたの文字が織りなす桜並木よ
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もう少し縮めてみようか、オカカフェの隣の席は初デートらし
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友と会い こころゆくまで語り合い 一片のうれい スッと消えゆき
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ノコギリが要るなら貸してやるけれど付いた血糊は洗って返せ
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風もなくまっすぐに降る雨に濡れ葉桜の色しっとり染まり
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チューリップ咲きし水辺に幼な子の弾む声などレンタルしたき/国営昭和記念公園にて
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八重桜見れば花見はできようもソメイヨシノが散れば終わりか
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ガソリンや スーパーなどの セルフ式 最初苦手も 今はセルフ派
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このごろはうつろふ季節も恐れねど 日々に花添ふ君がゐるゆゑ
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野菜を取り入れようとして緑茶をルーティンにする所が昭和
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疲れたらイラつくし休めば治るけどまた疲れるし繰り返す
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この先も いくら時代が 経ったとて 人の愚かさ 目に余るほど
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強い者 目上の者に ゴマをすり 立場の弱い 者を虐げ
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今日も又 暗い心で 出かけては 早く終われと 時計を睨む
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毎日が 精神修行と 決めつけて 何とか過ごす 最終コーナー
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厳しさで 子供だましの お遊びを 無理やりやらす 保育士上がり
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厳しさで 細かいルール 乱発し 妥協許さぬ 教員上がり
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世間では いくら時代は 変わっても 昔のままで やるしかないか
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