ちょっとだけヨコシマなことしてみる?と肩にもたれる霜月晦/八年目はじまる
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数日で 飽きた日記を 懐かしむ 最後のページ 隠した本音
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言葉から 真意を知りて 気落ちする 人は皆そんな 経験をする
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ことしからは暮のはじめに新年がきます誕生日おめでとう
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「青い」「見えない」 なんて脆い。 そんな彼は 今者何処に
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ノックして。 ねえ尋ねてよ ああそうだ 誰も此処を 知らないね
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本当に あの日はなんか 変だった 朝から夜で 5回バッタリ
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花ひとつ 花びらひとつ 栄華去る 人摘みてゆく もう枯れし花
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輝きの名前冠する僕の星 閉じ込めてみてほんとにいいの?
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我思う まだ我を見ぬ かの若蔵 汝が心を知らで 孰か生を知る
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永遠に 君の援助を し続ける! 火炎ヒーラー 魔女に求婚
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結局は朝三時まで作業して徹夜のつもりが眠くなるもの
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コンビニの 手前で拾った 手袋を 店員さんに 託して帰る
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春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて 冷しかりけり
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親なるは  殊に母は  いつの日も  子どものことを  気にかける生物
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曇天に蓋をされ 秋の温もり包み 寒気かんきを跳ね退く初冬しょとう
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昨日まで 泣いてしにたがったのに 今日はほっぺに LOVE って書いてる
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この世には 我しかいない 幼き日 心が読める 能力願う
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成功と 手をつなぐのは ナルシスト 心の修行 サボるべからず
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無理をした 多分折れたな… あばら骨 今回もまた 自己治癒挑む
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真夜中に同期四人の写真受く総年収はおよそ十倍
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前職の同期のエース東京へ元の上司は西に追わるる
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振込の金額ちがいキャンセルしけふの夕日はやけにまぶしく
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遠い地に  遊びに行って  寝てへんと  言ったところで  休むはあり得ぇへん
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いつまでも 学生気分は やめなさい 部下に叱られ 常務が泣いてる
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歩道沿ひ並びし 低木の紅葉 散歩の犬目線の秋かな
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亡き母は荼毘に付されて小仏を骨壷に入れる箸が震える
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列を成す 億の細道 ああ神よ 仏よ祈る 夢子夢太郎
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窓に寄り 鰯雲見れば 君が弾く チェロの低く 空に溶けゆく
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あんずって故郷のアイスの味に似てる よねって言われて微妙なあんず
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