本当のビール心を開くため仕事辞めたし妻は亡くなり
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鯛石は米子城跡めでたいととっとり便り彼の写メール
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白髪染 もう面倒だと ウィッグか 人の目すぐに 慣れると言い聞かす
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今宵こそ回り道せむ 蒼き森  月のあかりを地図として踏む
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だれもゐない朝の工場闊歩するおのれひとりの冬であらねど
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翼竜は自由だったか ささくれのない指先のやわらかなこと
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凛とした凍てつく朝に ペダル漕ぐ きょうも元気だ わたしはまだまだ
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逃げるので追っかけてみる戻ったらまた追っかける猫と遊べば
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原石のままでいられず身を削り輝くきみはダイヤに似てる
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窓からの 西陽差し込む 研究室 一人でこっそり ご褒美おやついただく
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誕生日 来るたび空を 見て思う 亡き母のよな 愛の人になる
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大丈夫じゃないとき そっと寄り添ひてくれる わがの 愛らしきこと
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廻らない回転ドアに力負け しばし個室で先に笑った
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内情を無駄に掴みし雑兵に武将は怯ゑ知は血を招き
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母が好きと言えばわたしも好きになる 伊予柑の香に幼日想う
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渡る鳥 春にしたがひ たたずとも 忘れておかむ 人のふまで
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亡き母の 口癖我も つぶやいて おり寝るより楽は なかりけり
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無人島 人影ばかりで目も合わず世界へ拡散 人の心に
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幼少から不幸になるとは気付いてた足掻いてみても抜けられはしない
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頭数あたまかずキリや縁起で増すばかり重みは足りず兵も夢
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一休のなんとかなるをなんとなく有難がって鰯の頭
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黒糖のひと噛りにて誘(いざな)われ 御国訛りよ『島唄』の調べ
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みるは入浴剤もいいけれど柚子のおふろに勝るものなし
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セルフレジ 防犯カメラに気が付いて とっておきの笑顔を向ける
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五平米 税評価額の千倍で 自治体さまが土地お買い上げ
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携帯の ラジオをお供に 聴きながら ラジオ体操 足取り軽し
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大寒波訪れ予報のかたわらで われ関せずと眠る愛猫(あいびょう)
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覗き込む机の上の望遠鏡 コーヒーとミルク 木星の渦
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ブトワル渦を見る 人々 切られた 優しさの半径
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かわいい私でいれてるかななんて 思うなんて思わなかった
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