窓映るシャツの膨らみ犯人は春風らしく夕焼けの街
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春風に乗って漂う風船よどこへ行くのかどこまでも行け
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菩提寺の桜今年も咲き初むる巡る季節と流るる時と
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薄紅の花びら乗せてくんくんと友の来た道われの行く道
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本当に美しい日はおそらくは忘れてしまう程穏やかで
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「3番線快速列車がまいります。」季節を運ぶ桃色のかぜ
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咲ききればられる定め古桜ふるざくら何も言わずにただ咲き誇り
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桜木の並木に降るる花吹雪古い団地を淡く抱いて
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絵がかけてよかった 誰かの一日をあかるくできるマッチを擦る
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離れても桜見る心は穏やかで 終わりじゃないとわかっているから
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辛いなら私があなたを抱きしめたい ご要望あればいつだって
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クライナー ストロングゼロ シーシャバー あたしを学生(笑)たらしめるもの。
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こんなにも人であふれた駅ならば君を見かけることもないだろ
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「母さん!風呂におっきな草が入っとる!」  端午の節句幼き日の思い出
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急がないその時間ときが来るいつかまた 月を見上げて君の名つぶや
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親友ともの為よつ葉クローバー刺し子する やまいの回復願掛がんかけをする
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雲一つない星空を駆け抜ける夜汽車は走る色を捨て去る
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あの頬に涙が似合ったそれでいて弛まぬばかりの未来があった
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以前なら関心薄い誕生月魅力に気づく年取る毎に/花鳥風月
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「バス来たよ、気を付けてね」を疑いも確かめもせず 雨の日だから
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近所じゅう田植えで忙しこの時期は納税通知をひたすら処理す/五月は税の季節
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溢れそうな雪解け水を眺めてたつい最近の日々遠くなる初夏
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乗り越えるそこにいるのは私だけ 自分で自分の背中を押すんだ
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「一」足して「辛い」気持ちが「幸せ」に 「一」欠片を探し旅する人生
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メンタルはアップできずにダウンのみ こんな美しい春というのに
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心病やまい持つ君と話ができたなら 願いつ今日も眠りに落ちる
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明日こそポジティブ短歌詠いたい 灯りを消しておやすみなさい/もう明日でした❢
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ポロポロと涙が落ちる彼女には 言葉はいらないただ抱きしめる
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不成就日避けて先行抽選に賭ける日曜当たって欲しい
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振り返るハードモードの先週の日々小休止してまた明日から
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