あなたへの届かぬ想いしまい込む朝の光に桜ちらちら
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温室に滴る苺の甘さほど想う気持ちは夏を待てずに
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愛憎も此処に至りて霞みけりふたりの旅はただ手を取りて
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誰一人 わざと起こした者などは居ぬが たまさか遅延に泣きぬ
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剣岳の天井空へゆうらりと我よ飛び立て味わう煙草 
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犬心いぬごころ 乙女のそれより度し難く 或いは春の男心か /本日の愛犬
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空近き 稜線へ立つ童子を照らす小鉢の碧い竜胆 「りんどう」
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幼き日の 思い出詰まる生家の跡 今異なる人の歴史を刻む
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一人寝る 広いベッドで 瞑想す つまんないだろな 妻亡き後は
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春星はるぼしや  月に負けじと  またたきて  空に希望のぞみの  流れ星かな
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期待して見つめてたけどタネがあると知ってがっかりギロチンマジック
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これまでに怒った顔を見たことがないと言われる人ではないが
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温かく細い首をへし折り 色の無くなる あの青い春
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春の碧  白さ映えるや モクレンの 白陽浴び 香こぼれて  
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手をはらいひとりで歩く甥孫や 動画に映る父の面影
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近いうち米買いに行かないと…あれ?砂糖何杯入れたんだっけ?
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聞き慣れぬカタカナ食べた翌日のファミレスのパフェこころ喜ぶ
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脈絡も何も ケンカ中 「サボテンを  枯らすなや!」って 今になんでそれ?
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不死鳥の羽根を毟れば一億の回虫死して生の爆縮
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堕落した兵士容貌かおから溶け出して空に瀰漫するチェシャ猫の眼光かお
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黙礼し征夷大将軍のふと気まぐれに吹いた紅い口笛
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タンポポの 黄色一色 日溜まりに 咲き綻ぶや  坐して酒酌み 草枕
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綿雪の 地に落つる間に 牡丹雪 独りゆく 雪の足跡 振り返り
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八十で初婚の叔父に若菜摘む君がため 春の野にいでて 若菜摘む 我が衣手に雪は降りつつ 15/100 光孝天皇
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足裏を撫でて浚ってゆく砂はどの悪夢から流れ出したか
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永遠に ずっーと続く 幸せを 想像できる 人は少ない
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きっとある そういうものが きっとある そう思わんと やってられない
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働いて 働き続け 死ぬ後で ゆっくり眠れ 仕事もないぜ
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夕暮れに 二人で歩く 御堂筋 あわい灯りが 君の涙を 滲ませて、春
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集めよう茶葉にジャスミン、カモミール 人波乗りての大冒険
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