「新」のつく野菜の並ぶスーパーで 小さき春を見つける薄暮
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静寂の 森の泉に 波紋立つ たった一粒 あなたのLINE
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玄関はタイムマシンだ開けたらもう、泣き虫だった僕に会えるよ
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一口で僕の歴史を辿らせる 母ちゃんのスープは魔法と思う
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今日という一日ひとひ薄めて飲み干せば 猫と秘密の台所ひかる
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涙のち伝説だ5位からの大逆転だ金メダル「りくりゅう」
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ふき味噌の 香りと苦味のハーモニー 春の息吹を噛みしむる朝
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雪解けも彩り褪せしさくら草 運命さだめを生きる輝きの外
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無い物は 別にいらない ったもの 返せ、返せよ 我慢ならない
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いわし雲釣つてみやうかプラプラと折りたたまれたアンテナのばす
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「てやんでえ」突然はじまる江戸の華やんややんやと人垣作り
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浅き春 カットしたての襟元を 冷たさ残る風が過ぎていく
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時は今天下を制しいつぬかな寺に押し寄せ是非に及ばず
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「良い母」も「良き妻」だって呪文です 励まし解くほど君はAI
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息つけない行き着けないけど生きていく意気込みエンジン勢い駆って
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見た目ほど若くはないとつぶやきつシルバーシートの遠き夕暮れ
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目覚むれば 屋根にポツポツ雨音が 乾いた心に染み込むように
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どす黒い 闇の衣に包まれて こころも体も まっくろくろだ
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山奥の精霊宿る木々たちに 春のエナジー伝わり行きぬ
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早寝して丑三つ時に目が覚めて 毛布の暑さに春の煩悶
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あんなにも必死で学んだ英語より AIならば十秒で翻訳
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ロリ受けのあの女優さえ今はもう 母親役になって久しく
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旧暦と新暦の差のひと月は 季節のずれた並行世界パラレルワールド
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母の愚痴 聞き流してたあの頃と 同じよな愚痴呟いてる我
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雪深し 里にも確かに春の声 聴こえてきたり 空澄み渡る
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聞きやすく整えられた表現の削り取られた部分を思う
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詩人かな俗にどっぷり身をおきつ景色うたへば雀無垢なり
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髪撫でて 振り向く空は 花曇り 滲む日傾き あなたは香る
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若き日に夢にまで見た海の向こう震えて臨む四十路前かな
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戯れ歌のこころの襞に添い寝する iPhone Macの絆のひかり
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