冬の木の指先飾る紅い花ひとり佇み春を告げつつ
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満月とともにやってくる 月のもの 呼んでないけど まだやってくる
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にゃおんという 呼び声ひとつ いとしくて なんでも叶えてやりたく思ふ
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2年ぶり玄関ベランダ「鬼は外」誰も居ないを幸いにして
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静電気私の指を刺しながら春はまだよと意地悪をする
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節分には 大豆と鰯 今もまだ 恵方巻きには のれずに過ごし
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ニッコリと営業スマイル手を振って真顔に戻るサロンスタッフ
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春風と遊ぶわたあめつれもどす道中ぼくはきみに出会った
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「オレンジのスノームーンよ」出窓から夏目漱石的に伝えむ 
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この人にならさらわれてもいいかなと思えるような人はいなくて
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お互いに 古き階段 上り下り すれ違うだけ 春のひととき
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間違いを もっともらしく伝えくる AIはもう信用できぬ
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子育てが 落ち着き夢を 願いつつ 再就職で 新たな一歩
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雪国の暮らしの方が長くなり雪ない実家の母は老いたり/帰省
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立春の 陽射し嬉しく 雛壇を 組み立てながら 祖母に感謝す
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「ポンコツね」なんて言ったら落ち込むわ「あんぽんたん」って言ってあげなきゃ
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幾重いくえにも、巻きて開かぬ うちの花 春立つ今朝は 意地を捨て解かむ
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麗らかな光の空にツツピィと四十雀シジュウカラかな春を告ぐるは /立春
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来年の 豊作祈り 今年最後のレモンは 甘酸っぱさを残す ケーキとなる
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公園の南天の実はおおかたに喰い尽くされて立春迎ふ
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万華鏡 桃色柄は恋の筒かさり乱れて目くるめく酔ひ
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煮込み鍋湯気がゆっくりわたくしを人へと戻すボディバッテリー5
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二十四の節気の月になじみよき十月十日 とつきとおかの「朝」の重さよ
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膨張する宇宙の話面白き 意味不明なり 茶を啜るなり
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聞き逃し ラジオ深夜便 朝に聞く 昭和の匂い  我、娘となる
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早春の空樹の塔の尖端に 春告げ鳥は止まるだろうか
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世界ごと買える気がするAmazonで 短歌の本を探す指先
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温度計プラスをさして立春の辻立ちよりもはやい旗振り
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徴兵制復活しても私には資格ないだろうちてしやまむ
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おかあちゃん ぽんぽんいたいの だいじょうぶ あっためたげる ちょっとはましかニャ
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