朝飲んだ鎮痛剤は届いたか、子宮返信お願いします。 

盗まれた消しゴムはきっと今もまだ僕に消されてると思ってる 

にんじんが添えられており 夕食がもう孤独ではないことを知る 

夕暮れは浅い眠りと小説のすきま縫いつつ栞を挟む 

マカロニのサラダに入る玉ねぎに頼るビタミンどのくらいある 

バイバイと思いきり振るてのひらで星をいくつか払ってしまう 

初夏の空ふりむきながら見上げれば小雨と流れる雲の鳥かな 

幸せな少年時代を過ごしたと雲には告げる四月の校舎 

雑草は校舎の影で凛と立つ僕に強さを分けてほしいよ 

星図鑑顔に伏せつつまどろめば初夏の風吹く致死量なほど 

真実は奥歯で止めて春曇り逆さの君が水溜りにいる 

無造作に『ぼくたち』なんて複数でくくるなお前はひとりで落ちろ 

ふたりして蜜柑の筋を剥くことに夢中になりて結婚記念日 

生きている無くす忘れる見失うそして見つける また春がくる 

ママ友ら吐き出す自尊感情のグループライン退室す春 

この町がすきだ、不便で地味だけどのんきな顔で猫が落ちてる 

まあみんな好きで生まれたわけではない、というあたりから話しあいたい 

やはらかに彩られたる毎日にきみといふ名の原色を足す 

苦痛には二つの消し方があってあいつはそっちを選んだんだな 

マンホールを踏めば死ぬと思ってた頃を思い出させる春雨 

四月とは暑からずして寒からず制服やっと身の丈に合う 

『はにかむ』は『Honey Comes』の和訳です。【貴方の笑顔 研究学課】 

制服に蹴り入れられた跡残る友庇えずに何がゲバラだ 

Utakataで 出会った人は どこの誰? そんな出会いも 大事なものです 

宿題の答え合わせは百年後それまであなたを愛していたい 

なで肩に羽織るジャケット少しずつ脱がされながら行く向かい風 

ジム帰りシロツメクサの田んぼ道アクセル回す風になるまで 

あの人が通った後の残り香を味わうように深呼吸する 

無のくせに担ぐと重い 無駄だとか無意味だとかね そういうものは 

古ぼけたアンパンマンのかばん見て若き私が私に微笑む