短歌うたにしてそれで心が満ちるなら 恥じることなく私はうた
35
苦しそう支えたいとも思うけどあなたはそれを求めていない
32
親は子を 子は言葉無くも親思ふ 変わりなきもの 時代変われど
28
逝ったとて 表裏一体 あなたなら 教えてくれる 桜咲く場所
27
この曲を聴いてはならぬ幸せな貴方との日々吾を苦しめる
24
八重桜 共に過ごした年月が 古き団地に静かに咲いて
43
子と言えど ひとの人生 受け入れて見守るしかない無力の辛さ
23
秀と優以外の評価ほしいまま、そんな僕にも一本茶柱
23
他人ひとの歌 わかわかると 同感す 無常のこの世 無慈悲な社会
23
ピーラーで薄く皮剥くアスパラの 緑と白と 春は此処にも
23
涙すら 出ないくらいの 悲しみを 乗り越えるべく 片付けをする
23
春服をほとんど着ぬ間に紫陽花の蕾ふくらと梅雨を匂わせ
22
うっかりと地雷を踏んで焦る夫の顔可笑しくて不発にしとく
22
校庭の小さな花壇の菜の花も そよりと揺れて朧月かな
22
悩むこと星の数ほどあるけれど君と笑えばネジが緩まる
22
じわじわと 時を経てから効いてくる 父を亡くして 四ヶ月の今
21
副作用おさまる夜に雨のふる 吐き気洗われ雨の音しずか
21
メキシコと美瑛迷って高い方選んだぼくを褒めてアスパラ
21
かわかない涙はないよ。挑戦する君の本気を笑ったりしない
21
心地良い風のそよぐ月夜なれば いつもより歩を緩める家路
20
花粉去りマスク通さぬ風を吸う それだけのことがこんなに嬉しい
20
煩わし日々のあれこれ蹴散らして 癒しのボサノバ聞いて眠ろう
20
スーパーのお子さまカゴにビスコ入れ レジ立つ二歳気分は大人
20
背後から 感じる視線 うなだれて 芋えらぶに スタバの人魚
19
背徳の夜中のポテチを食べてもいい そんな日 稀にあってもいいよ
19
膝痛が突然レベルアップして泣くに泣けない悲しい大人
19
ひとしきり 泣いて笑って ふと見れば 花の季節に ほら芍薬が
19
れ合ひて校庭走る赤白帽 春風そこに交じりて遊びぬ
19
こんもりと萌木美し山の辺を 目で会釈してハイカー過ぎ行く
19
残り物 冷蔵庫から かき集め 一人の食事 意外と豪華  
18