触れ合える距離に居ながら一番の秘密を抱き林檎を剥けり
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肌と肌触れ合うことの滑らかな心地の中で夜溶けてゆく
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「忘れた」と言えぬばかりに声を張る祖父の孤独をまともに見れず
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まろやかに 雪はつもるの 塞がれた パンダの遊具や 松の枝にも
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時おりに伊吹おろしの吹く川辺 カモ数え往く小春日の日は
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「私」という一羽の鳥を解き放て家族という名の深き沼より
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身体冷え 立ち食いソバの ありがたさ 春菊天も 味わい深く   
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畑よりつま持ち帰る冬の菜を鍋に煮込みて一日ひとひに感謝す
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冬日差す畑の隅に枇杷の花甘き香りを風が運びぬ
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薄幸の パウダースノーに 積もられて 子を待つ雪の ダルマがポツン
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幾たびの 心変りを 重ねても 星をひき連れ さざ波はあり
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大寒を過ぎらば直に春の立つ暦めくりて早に春待つ
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木の枝の何処に潜みし寒すずめ一斉飛び立ち空色変へし
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手拭いのユーモア格言可笑おかしくてフレーム探しに自転車で百均
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薄ら日の川辺を行かば冷ゆる風ユリカモメ立つ海近き州に
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小さくて取るに足りない幸せを寄せ集めては満ち足りる現在いま
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日暮後に 微笑ほほえむ月は 足早で 冬の星座に 席を譲りて
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明日は多分、教授に詰められる予感。膝のあたりで鳴る成長痛
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カレーの日 夜に食べよと 店寄るも 寒い身体は シチューを欲し
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懐かしき亡母の甘露煮 金柑のたわわなる実は冬天に映ゆ
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凍つる道ハンドル握る手は張りて富士も灰色通院の朝
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元気かな 気になる人が 順番に 夢に現る 睦月の夜に
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ため息をつきて曲がれば白き富士雲を払いて満天の青
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休憩も 取れず働き 疲れ果て 大寒の風 更に冷たく
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鉢植えの今年も咲きぬさくら草 大寒の日に震えつつ立つ
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池を出て木の実ついばむ鴨親子 寒の合間のまろやかな朝
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早朝の三時にやっと眠くなるホットワインの催眠術師
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最前で胸に子を抱く若き男性ちち 車窓見せつつ楽しげ語る
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歌を詠み 悲観を封じ 温かいココアでほぐる 気持ち切り替へ
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甘酒の作り置き切れちと寂し風邪予防にと朝から仕込む
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