冬晴れに干し柿の影ふくよかに障子に映るやさしき影絵
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うた友の日々の思いを詠む短歌うたに共感ありてエールをここに
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風に乗り空より落つる風花を飽きずに掴む子は小さき手で
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初冬より空き家の庭の寒桜 満開近しと主待ちをり
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棺桶に花敷き詰めて春のよな人だったから私の祖母は
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予感してカーテンさっと開けてみる 白い世界が広がっていた❄️
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安心は見慣れた景色感動は見知らぬ景色 靴ひも結ぼう
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「独り」より「大勢の中」にいる時のほうが正しく孤独になれる
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八百屋には 最前列に 苺あり 嬉しい季節 春まで続く
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冬枯れの庭は一面花のごと二十歳の孫の晴れ着舞ひけり
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ちょっとだけ 人助けした 帰り道 家に帰ると 福の香のする
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片付けの動画を見ては感動し雑多な部屋で安堵し眠る
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思い出が まだ とんがっていて入れない 部屋の中にも 午後のお日さま
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公園の隅の厠に臘梅の一枝いっし隠れて春を呼びおり
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見上げれば紅梅咲いてこの空のどこかにきっと精霊はいて
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珍しく雪予報出た眠れぬ夜 何度も確かむ五センチ窓明け
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やっと来た群れ作らずも良き時代 至福となりや一人の時間
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梅田から 西宮まで パン背負い 徒歩で避難所 友を探して
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バブルだった。 氷河期がきて ミレニアム、 Zときたか 雪の日の晴れ着 / 成人の日
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たっぷりと愛(かな)しき父の背を流す 何も持たざるわが手のひらで
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朝の雪かがやきに目をひらきつつ かじかむ指を光にかざす
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初物の伊予柑贖い 両手にて 抱えて春の 遠き足音
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震災後 三十一年 過ぎし朝 竹灯籠に 祈りを込めて
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ひとり飲む酒のしずかな熱(ほとぼ)りよ 蕎麦屋の隅に歌の芽を待つ
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振り袖の二十歳の孫に抱かれつつ亀も祝いの真ん中に居る
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起きるのがどうにもこうにもつらい朝 5分でいいの二度寝をさせて
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奇跡かな 吾の生まれし日 梅一輪 寒空の下 静かに咲けり
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役立てず吾は猫なり窓のそば日向のなかに外を眺むる
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空洞のある老木なれどポツポツと白梅咲けりぬくき日差しに
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父母ちちははと布団にくるまれホッとした 息子に残る三歳の記憶 /忘れない。阪神淡路
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