Utakata
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心配がなかった頃のふりをして 実家の椅子に深く沈んで
50
しあわせは甘いみかんに当たったり意外と そこらに落ちているらし
45
早春の風にあたりて揺れながら洗濯物は雪景色みる
44
一
(
いち
)
聞けばこの子の百が解るのは離れていても母さんだもの
44
初鳴きのウグイス聞きつつ朝散歩 雪の富士にも春はすぐそこ
42
眠ってた春服そっと起こすよに 陽光の差す
陽
(
ひ
)
だまりの部屋
42
忘れてた 窓うつ
雨音
(
あまおと
)
目がさめて 凍土をとかす 歓喜の水の
音
(
ね
)
41
人の世と 猫の世つなぐ 縁側で 冬用毛布をたたんで くしゃみ
40
手術中 静かな家族控室で飴ちゃん分け合う祈りの時間
40
雛飾るガンセンターに春のいろ 日だまりに咲くいのち彩る
39
捨てられて 親を知らない この猫は
お婆
(
(吾の母)
)
の事を 母と思ひて😺
39
猫の日を
愛猫
(
きみ
)
は知らずに 膝に乗る 春の風吹く 窓辺に座り
39
今は無き
故郷
(
こきょう
)
の古き喫茶店 記憶を灯す 茶色のランプ
38
買物に 作業着羽織る 吾の姿 妻は空にて 怒っているか?
38
朝風は冷やりとすれどヒヨドリの遊びに来しか梅の
木末
(
こぬれ
)
に
38
祈りつつ入試のあとの氷雨にも土わり芽吹く蕗のとうかな
38
「いつ来たの」何度も父に聞かれるが そのたび笑顔が咲くからいいや
37
冴へ返る今朝は 再び手袋をはめて通勤 雨の如月
37
今朝の雨 百花開くを導きて 昼には細き春雨となり
37
菓子折の ト書きよみつつ 餅
喰
(
は
)
めば 一向一揆の 兵糧が租と
37
一口で僕の歴史を辿らせる 母ちゃんのスープは魔法と思う
37
ヒヨドリに花芽を食まれ紅椿 一輪二輪春を待ちをり
36
花粉など知らずに春の中にいたれんげ畑のわれが懐かし
36
「ただいま」のあとの賑やか 就活も卒業も一旦、春に預けて
36
雪柳 早も数輪咲き
初
(
そ
)
めて 陽射し無き日の慰めとする
36
時経てど 旅と映画と音楽を 語り笑ひし
時代
(
とき
)
色褪せず
35
梅の花ミモザの花が如月の雨に濡れてる春呼ぶ雨に
35
春巡り辛口老舗の蔵開き 夫と
旧友
(
とも
)
行く 乗り継ぎ県越へ
34
若さには傷付くことは多けれど堪えるよりも泣いていいんだ
34
辛かった苦しかったね母さんに打ち明けてくれて嬉しかったよ
34
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