Utakata
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触れ合える距離に居ながら一番の秘密を抱き林檎を剥けり
44
時おりに伊吹おろしの吹く川辺 カモ数え往く小春日の日は
39
身体冷え 立ち食いソバの ありがたさ 春菊天も 味わい深く
39
この頃は切手のように嘘を貼り僕はどこまで遠くへゆくか
38
肌と肌触れ合うことの滑らかな心地の中で夜溶けてゆく
38
春節を 前に渋滞 するダンプ 除雪の雪を 山盛りに積み
37
「治」の字は?「
福山雅治
(
ふくやま
)
」でなく「王貞治」 笑い止まらぬ昭和女子たち
37
「忘れた」と言えぬばかりに声を張る祖父の孤独をまともに見れず
37
「私」という一羽の鳥を解き放て家族という名の深き沼より
37
まろやかに 雪はつもるの 塞がれた パンダの遊具や 松の枝にも
37
朝採れで 白菜手にし 仕事場へ 存在感は ダルマ以上で
36
幾たびの 心変りを 重ねても 星をひき連れ さざ波はあり
36
手拭いのユーモア格言
可笑
(
おか
)
しくてフレーム探しに自転車で百均
35
冬日差す畑の隅に枇杷の花甘き香りを風が運びぬ
35
薄幸の パウダースノーに 積もられて 子を待つ雪の ダルマがポツン
35
片付けて 額に汗の 冬日向 はちみつ紅茶 ひと息入れる
34
嫁してより五十二年を生きし町新たなる地に雪は積もらぬ
34
薄ら日の川辺を行かば冷ゆる風ユリカモメ立つ海近き州に
34
小さくて取るに足りない幸せを寄せ集めては満ち足りる
現在
(
いま
)
34
大寒を過ぎらば直に春の立つ暦めくりて早に春待つ
34
木の枝の何処に潜みし寒すずめ一斉飛び立ち空色変へし
34
ニラレバと 餃子で友を 偲ぶ夜 震災前の 笑顔懐かし
33
報われぬ思いを抱え帰る日は鯛焼き買っていちごも買って
33
雪の下の花壇の計画めぐらせて春待つ間の楽しみとして
33
ため息をつきて曲がれば白き富士雲を払いて満天の青
33
明日は多分、教授に詰められる予感。膝のあたりで鳴る成長痛
33
鉢植えの今年も咲きぬさくら草 大寒の日に震えつつ立つ
33
甘酒の作り置き切れちと寂し風邪予防にと朝から仕込む
33
池を出て木の実ついばむ鴨親子 寒の合間のまろやかな朝
33
こんなにも切ないものか愛してた人から届く「退出しました」
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