祈ったら氷河の果てのだれかともつながりそうな予感の夜明け 

美しく老いるだなんて嘘なのよ ほらあなた見て上弦の月 

間違えて この世に生を受けたので 今のコードは 書きかえておく 

あおいろをなくしたのならあかいろで塗ればいいんだ色のない空 

嫌われているなと思うな落ち込むな みんな自分を生きているだけ 

音量を小さくしても聞こえるは夏虫の声家鳴やなりの響き 

夜の空きわ立たせるためシャー芯をコンセントへと 冷たい火花 

夏の日を希釈してゆく微炭酸 ビー玉にもう手が届かない 

忘れてた昔望んで叶ってる「生きてたいな」とそんな野望が 

面白き事も無き世に面白く 生きるに入り用金・嘘・色目しょうもないこと 

面白き事も無き世を面白く 生きる人には非難囂々 

素晴らしきこのただひとつ廻る地球テラ 言葉は一つ大切なもの 

素晴らしき言葉は一つ廻るルナ このただひとつ大切なもの 

楽しみの 有無を言わさぬ快あれば 有無を言わさぬ苦もしかるべき 

悲しみの 有無を言わせぬ苦があれば 有無を言わせぬ快しかるべき 

この世をば我が世とぞ思ふ望月の明日の宵には欠けたるを知る 

この世をば我が世とぞ思ふ望月の 欠けゆくことを知らずありたき 

午後九時のブラックコーヒー飲む君はこれから何をするというのだ  

悔しさがあれば進める泣けばよい 立ち上がるならまだ負けてない 

ひとつだけ心の窓を開けてみて吹き込む風が世界を変える 

悲しみで心いっぱいなったならもういいよ帰ろうあの時に 

ふたつ貴女がつまむ赤葡萄 東京はいま梅雨のさなか 

「見てません」「言っていません」「知りません」明日はどんな嘘をつこうか 

駆け巡る思考は意志と乖離して手懐ける為首輪がほしい 

魔女たちは やがて反旗を翻し かぼちゃの馬車も 狩り尽くすのだ 

教室の中から聞こえるあの声に押され扉に手をかける朝 

上空の湿った気持ちが交錯して雲はなかなか雨にならない 

引き波が連れ去るアニメキャラたちに手を振るクールジャパン推進課 

職人のように選んだ石をなげ子は遠くまでさざ波を縫う 

茜空ため息のたび薄れゆく明日も君のいない朝かな