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声揺れし求む心の独り言 消えてなくなれ我が無の場所に 

雨濡れし椿の赤のくすむ色 憂う心を食って咲いたり 

背の高いきみから秋になるらしい寝癖でくるりまわる木枯らし 

風立ちて 山も粧ふ頃ならば 我も染まらむ 君の色にぞ 

‪やってみてはじめて分かる失敗を試行と呼んで重ねてみたい‬ 

さびしさという名をつけるこすったら掠れてしまうまひるの月に 

電線に夕のひかりを貼りつけてひととき町は鳥かごになる 

夜 きみが目蓋をそっと閉じるとき ひかって消えた それがぼくです 

もうすこしいつしよにゐたいな ささやいてうつむくひとのまつげのながき 

星ひとつ窓にながれる鍵盤のさいごの音の余韻をつれて 

触れた手の温度も声も輪郭もぼやけた人がまだ好きでいる 

むくどりの絵柄の時計右腕でしずかに森の夕べを刻む 

『東南が吉』のお告げを聞いた者のみが集った黄昏のイオン  

貝殻はいつかながれた流星の記憶を抱いて浜辺でひかる 

図々しく居座る夏とエアコンの吐息に混じる鈴虫の声 

しなやかに投げ出したる脚ぱたぱたと黄昏の心に飛び込む準備 

青春のあわい青さに染められた栞がおちる卒業文集 

石ころを蹴って歩いて大人でも迷子になりたい夕暮れがある 

ゆるやかに死へと近づくぼくたちの集めた言葉流れつく海 

‪恐竜は何を間違えたのだろう間違うものが滅びるらしい‬ 

風やあらぬ秋や昔とながむればわが身一つに曇る月影 

透明なわたしたちまだ羽ばたかない やさしさばかりが傷つくる夜  

背にひかる肩甲骨は少年のなつを知ってるつばさの名残り 

「夜だけは実はもう秋なんだよ」と語る 死を待つチュッパチャップス 

愛しさの遣る瀬のなさにやわらかな真夏のショウリョウバッタを撫でる 

ゆめまるく稚きまでに膝を抱くわが子のようにふるえて眠れ 

流れ行く車窓の景色を眺めつつ誰かの人生なぞる午後4 

お互いに嫌いになれて嬉しいだなんてとうとう狂っちまった 

配達中 臆病風に攫われて読まれることのないラブレター 

揚羽蝶はばたきをやめ降りてくる風のながれのそのままの軌道