老梅の萎えし枝にも雪積もり 冴え冴えと立ち大寒迎ふ
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赤子皆生まれる日時ときを選ぶのかならば選ぶは生きるそのもの
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雪にさす 朝陽あさひの色は 生成り色 忘却の彼方かなた 竹を編む人
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通学の自転車の群れ見送ってはるか昔を思い出す朝
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留守電の長々しゃべる候補者に入れませんよとつぶやいてみる
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曇天と 墨汁なぞる アスファルト 雪衣着て 緑待ちわぶ
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値札だけ静かに替はり昨日とは重さの違ふ買ひ物籠や
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ごま団子甘く噛みしめ向かい見る 未来の僕を診るクリニック/団子屋の向かいは糖尿病クリニック
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節水のせせらぎ春の雨まちの人のいとなみおもひやらるる
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食事中テレビ消された幼き日 ウルトラマンの登場前に
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同じこと今夜も話す受話器越し 祖父はただ今二巡目生きる
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コーヒーの吸い込む湯気の微粒子も君と過ごせばこその愛しさ
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立ち尽くすスターハウスの真ん中に星がすうっと吸い込まれた夜
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ため息も 撫でてあげると 君がいう その言葉はまだ 少し震えて
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174分アイス食べかけのままであなたは春にいますか
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僕の中 あるかわからぬ 恋心 拗れに拗れ 頬伝う露
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きさらぎの 神に捧げる さかきには 新芽がのびて 雪のふる春
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定位置で すやすやねむる ねこを見る キッスもしよう ちいさな額
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同じ親の子だとて 好み異なりぬ 姉は好きは苦手 椎茸
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み吉野に われ問ふ鳥の来たりなば 袖振り示し給べ 山桜
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這ってでも見たい絵画はありますか。 共に向かいましょうパトラッシュ
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義父は今霞む記憶の実在を日向の椅子に見つけたようだ
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みつみつと雫滴るつららかな冬の温き日にたまゆらの露
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言外の意図お互いにミスリードしてすれ違う推察の罪
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失望も過剰な期待も生まれない過不足ないのは多分幻想
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叔父さんを何度殺せば済むのかと叱られていた奴思い出す/嘘ついてサボる
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一通のメールはカンフル剤となりインセンスの火はひとすじの煙
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眠れぬ夜 羊かぞえるのはやめて 牧羊犬を走らせてみる
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年月ねんつきはもちろんのことこの 頃じゃ時間まですっ飛んでゆく
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今見れば二〇〇〇と四つこれ五つ作ってました飽きもせずまあ/投稿数
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