エネルギー保存が真というならば 君に渡した 熱の行方は
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白霜の ろうのかげそふ ふゆの夜に 遠くにほへり うらもえのはな
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一歩ずつ 君との距離が 縮んでく 過ぎていく日々 各駅停車
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どうしたら想いは短歌うたに届くのか消化不良の心と短歌と
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入社式となりの彼にドキドキと元カレに似て胸を離れない
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窓叩く 雨音だけが響く小夜 微睡まどろみ辿る遠き日の記憶
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冬物のトレンチコートは今日までと 区切りを付ける春雨の朝
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菜種梅雨 散らず桜は したたかに 晴れの日と 見に来る人待ちぬ
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桜木にそぼ降る雨の染み入りて薄墨さえも春のはじかみ
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夜に閉じ ひとり迎えし 同じ朝寡黙に拡がる 薄青の空
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会見後「また嘘言っちゃったよ…」と頭抱えてるのか?トランプ!
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もうすでに心の中はお上手に顕れてますくれないのきみ
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ひとつない何かを消したアイコンを僕のうとうとスマホをいじり
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雨冷うれいては籠って癒す欠く薬どんより縛られ行けぬ病院
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古寺の門をくぐれば背伸びすと四方よもを眺めるみつまたの花
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愛用のぬいぐるみくわえ我探し 見つけてほっぽり 我へと一直線 /愛すべき我が猫
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冬眠を解かれて未来 問う声は「フェイス チェインジ?」選択迫り
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心をば畳んでみたくなりまして折り目きれいに揃えています
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雪国の林に残る雪間から 真っ先に春告げるフクジュソウ
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もう一度 あなたと見たい 桜の木 花びらひらり 涙と落ちる
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灰色な今日をなんとか変えたくてデルフィニウムとトマトを買った
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白湯を飲みほっと息つくマグカップ雪の降らないこの街の白
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誰一人 わざと起こした者などは居ぬが たまさか遅延に泣きぬ
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キキの手にはいつも温かな飲み物おソノさんにもウルスラの手にも
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神さまか誰かがくれたギフテッド活かし育むためこそ、独り
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美酒なれば春の灯りに寿ぎの影揺れはじむ間集まつりの宴
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いつからか忙しい時の口ぐせよ気合で乗り切るという「悲哀」
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ヨカナーンの 首に聖穢せいえがこびりつき サロメのキスは 破滅の調べ
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目の前に迫る手術日 たかぶるこころ 短歌詠みつつ平静保つ
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選ばれる 国になるのか 日本は 足元がいま 覚束なくて
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