テーピングした手で笑うオオカミを信じた子ヤギみな戦場へ
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そうですよ、桜なんです。一月の、恋に浮かれる貴方の笑みは
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「親」という役を降りない母と飲むクラフトビールの苦い延長
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美しき清き臣民にメシアのごと宰相の攣れるほほゑみ
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われはきさまが朋なるゆゑ白骨街道に敷かるを指揮せる
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見殺しぬわが獨裁の尖兵も靑少年も祖國も振る襤褸の旗
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なぜだろう幸せになる四葉がなみつける奴は幸せなのか
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この世とば幸せものはうらめしいつまらないとな思う我が身が
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古今集いい歌ばかり面白い一首一首で味わいがある
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「おめでとう」 乾杯の声 高らかに 吾を母にせし 子と酌む地酒
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暖かく 陽だまりのごとき 母の部屋 うつらうたた寝 亡き母の夢
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「ですね」から 「だよね」になった 瞬間も 気付かないふり 気付かれぬよう
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鯖味噌の残った汁にしめじ入れレンチン地球エコに周って
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炊きたての熱いごはんとふりかけで 健気に倭人はしあわせになる
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学びの場「言の葉日和」と名付けたり笑顔の湧きて二時間を過ぐ
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隣国へ冷たきまなこの習い越え敬意を運ぶ春風よ吹け
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納豆と カレーを頼む 一時に 唐揚げ追加 茶色ランチだ
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傷を負い 横にそれつつ ひん曲がり 貴方がありて 吾も生きたる
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夕餉時 いっぱいのおしゃべり いと楽し 食事というもの魔法を引き出す
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過ぎ去った己れの過去は棚に上げ子の反抗期心ポキッと
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寝癖さえ「おはよう」というサインだね無防備すぎる家族の朝に
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雪国に暮らす息子の雪情報つい見てしまう一日何度も
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怒りという冷たい服を脱げぬまま猫の無罪に指をうずめる
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五年振り風邪を引いたが日曜日ゴルフ休むも大雪が降り
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説明図まるで解らず 事務椅子の組立てにもう二時間経過
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積雪や 部屋の窓から見える木が 白いティアラにドヤ顔してる
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「痛みって美しいんだ」と歌う声 ふと読み返すあの日の日記(PAIN IS BEAUTY)
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雪の朝 通勤途中 黒鷺が 川に降り立ち 元気をもらう
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ほろほろと 甘く蕩ける 優しさと 現実覗く ドーナツホール/
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ほろ苦い 砂糖の雪に 指を置く 穴の向こうで 今日が手を振る/
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