八十歳 大国の長トランプさんの 反抗期 拳振り上げ 銭むしり取る
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戦前は 金に頼らぬ 分かち合い どっちもどっち お互い様で
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桃色の 絨毯踏むを 忍びなく 風に頼みて 道をつくらむ
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春の陽に 土を持ち上げ顔を出す 旬の筍山の香満ちて  
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見上げれば 朝陽に照らされ綿の雲 萌黄もえぎの葉のにふんわり浮かび
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青空に残雪きわだつ岩木山おやま見てつい掌をあわす吾は津軽衆
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米国に 加担はしない 抗議する 絶対見ない メジャーリーグ
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備蓄品 ガサゴソしてる 猫たちに  娘の名前で 声荒げてた
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たまたまに被るテーマのおもしろき誰かと誰かのコラボレーション
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覗き込む 瞳のままの イヌフグリ 笑ってる私 泣いてる私
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川辺りに 無造作に咲くハルジオン 白き花びら 風に揺らせて
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蒼天に奇っ怪なる構造物並び 発電騙り宇宙と交信するや
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買ってきてと頼んだものはなにもかも忘れてカヌレ買ってきてくれた
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いくつもの 空をくぐりて 咲く花に 身悶えるよな 手の中の種
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池掃除おこぼれなんて思うのか間近まぢか見守るカラスは二羽なり
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起きたらば ベッドの上に ぼーるさん ちま猫ちゃんが あしょんで遊んでいたの
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先輩の 人形みたいな その瞳 丁寧にくり抜き喰らいたくなる
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ぼんやりと空に浮かぶは淡色の吹きゆく春の夢にみた雲
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荒草(あらくさ)を 少し引き抜き 花清き 馬酔木を供ふ 父母の奥津城
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笑ってる 健康のため 人のため 泣いているのも明日のために
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庭先に 鳩訪れて クルポッポ 幸先よろし そんな気がする
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コンビニの 跡地にできし 家族葬 高齢化なる 我が家近く四軒
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「順繰りや」祖母の口ぐせ思い出す人も季節も巡りてめぐる
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ながいことやってしまった『いいひと』のあくぬきするや竜泉寺の湯
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並木道 新緑いちょう 朝帰り 水がほしいな俺も胃腸に
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空と海 どっちもダイブしたいから 想像力が間違ってくる
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星淡き夜ジャスミンの香り立ち 見知らぬ世から誘う声のして
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贈りましょう 黄色の薔薇の花言葉 二度と会わない愛しい君に
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炭酸泉 泡の効能如何ばかり 布袋のやうなる腹擦る人
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大銀杏 短き春に訪れば 緑のイチョウはちひさきカタチ/あきる野市広徳寺にて
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