Utakata
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斑沢鵟
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一丁目まるごと幸せにしながら洋食店はコンソメを引く
9
慣れもせず引きずりもせず「さよなら」が降り注ぐこの毎日をゆく
8
街路樹の向こう側から吹く風が不意に浴びせる夕立の余韻
9
手の甲にツートンカラーの蚊がとまり
他人事
(
ひとごと
)
みたいにそれを見ている
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寂しさはカラスの目の色空の色打ち捨てられた空瓶の色
11
窓際で何かを見ている黒猫とそれを見ている僕との時間
17
茜雲ポツンと黒い穴が空き徐々に広がりアオサギが来る
12
真っ白な壁にしばらく影として存在してみる本日快晴
9
脳味噌の長らく使ってない箇所を鍛えられている猫と暮らして
5
付き添いに病院食の献立表エアで頬張り楽しくはない
6
躙
(
にじ
)
り去るヤマカガシの背のドット絵にダイブしてみる夏日・南中
7
光さすトンネル越しの
東口
(
ひがしぐち
)
別のライフが待っているような
6
石垣にカニの形の窪みあり同じ形のカニを待っている
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惑うひと手伝うひとを飲み込んでノンステップバス深呼吸する
8
ナガミヒナゲシは
書割
(
かきわり
)
然として ままごと遊びの裏庭を飾る
3
ぽっかりと駅の方だけ晴れていて用はないけど靴紐を結う
10
十五年書いたブログが消えた朝この
清
(
すが
)
しさはどういうことだ
15
そういや今日スキップを踏む大人を見た 一杯目はまずその人のため
11
夕暮れが
八十吉
(
やそきち
)
みたいな色をして空は球体ここは平面
8
アベリアは無数の腕を突き上げて
花粉媒介者
(
ポリネーター
)
を捉えんばかりに
4
何にでも始まりはある
徒
(
いたずら
)
に想いを馳せる朽ちた店にて
7
眠れずにイソヒヨドリの
傍
(
かたわら
)
で声枯れるまで夜が明けるまで
8
とりあえずモテたいという意志だけは伝わったからたぶん名曲
5
この国は未来がないとか滅ぶとかカッコつけるな怠け者ども
3
君と僕ひとつ残ったあの店でサバイブしていく前途を祝し
4
ビートルズ ディスる程度で満たされる人生いいスね安上がりっスね
7