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二回
(
ふたまわ
)
り 歳の離れた先生がくれる「またね」 わたしの居場所
12
「頑張ってね!」ってキミの文字無理してるのはきっとキミの方なんだ
19
久し振り白いサギ様ご来場いらっしゃいませゆっくりどうぞ/公園の池にて
16
トマトとか 洗うお水が すこしだけ 冷たくなりて ひっそりと秋
41
晩秋の庭タイヤ交換する
貴方
(
キミ
)
をずっと見つめてた若きあの頃
8
ふと浮かび書き留めし歌読み返しまた没にする人には見せず
21
雄大な桜島へ向け桃色のフェリーは湾を貫いてゆく
21
薄雲が 月を隠して 見えなくて 貼り付く足と こんくらべだね
9
西日入り先週よりは温くない 今夜はシチューにしてみよう
18
ばあばあは杖つき坂を上り来る杖の音哀し旅立ちの日に
20
どうしたら 浄土へ着くか 今年あと
三月
(
みつき
)
と半分 ストーブ
点
(
つ
)
ける
32
雪虫がたった一匹とんで来てせっかちなのか長月半ば
27
七十の父にパソコン指導する まだまだ学ぶ姿勢の若し
24
老人の来し方やさしくつつむよに ポン・デ・リングのふんわりとして
15
あの秘密墓場まで連れるつもりだが 白状しそうな
坊ノ岬
(
ぼうみさき
)
にて
18
鳳蝶
(
アゲハチョウ
)
ひらりひらりと舞ってゆく 季節に乗って翔び去ってゆく
30
生真面目な父とチャレンジ精神の母のDNA実感するわれ
20
螽斯
(
キリギリス
)
、
飛蝗
(
バッタ
)
と何が違うのか 壁の客人きみはどちらか? /外に逃がしました
9
丑三つに 虫の
音
(
ね
)
聞けば 宇宙かと 思えば
志村の おババ
(
※注 弱った虫の声
)
がいたり…
/
ドリフを見ての夜
18
夜明け前蒼い静寂我を起こし 薄衣羽織りて秋が来にけり
8
「あれ、月」という間に昇るバーベキュー キレイなものは遠くにあるの
8
ハミガキも出来ないほどの無気力よ ゴミ出しひとつ覚悟が要るぜ
18
屋上で満月を見ること想い迎える今日は十五夜なり
8
エアコンの切れぬ九月の夜でさえ鈴虫の声混じり聞こえる
21
道端の小鳥の亡き骸涙さえ誘わずひっそり土へと還る
18
いちばんに 見つけた秋の 訪れは 夜風も一緒に 握る君の手
16
大柄のあなたにビンタ食らわせて悲しいことはペチと鳴る音
17
少しずつ遠ざかる月のようにはできなくてただ走って逃げる
9
膨らまぬパン膨らめと待つあいだ酸っぱい香りは酵母の吐息
25
中秋の
宙
(
そら
)
に名月 ぽっかりと 和らに
陽光
(
ひかり
)
照りかへしおり
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