ピーと鳴り炊飯ジャーを空けた後卵一個で地上の奇跡
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山茶花の花びら積もる坂道をのぼりつつ聞く鳥の囀り
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花屋にも春の色合い並ぶ時期少しお洒落をして出かけよう
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水滴を 吸い付くように吸い尽くす ニトリのマイクロファイバータオル
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思春期と言う言葉でみな片付ける、そんな大人になりたくないな
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ヘッドホン すべての憂うつ遮断して Bad Bunnyを刻んで歩く
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神様に会えたら怒りぶつけたい一昨日神に祈ったけれど
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ママごめん 同窓会に孫の写真 持たせられないような娘で
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改めて実感したら「あっそうか」一夜の恋も初恋みたい
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「愛してる」「愛してほしい」「愛したい」「愛は苦しい」「愛って何だ?」
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春色の陽射しに背中押され行くリハビリ散歩で気持ちもほぐ
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独り占めしたい景色を長靴に詰めるみぞれが降る日のために
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白湯啜り いっぱしの風邪 なりおれば 家の静寂が わたしを包む
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おじいさんとおばあさんが手をつなぎゆっくりイオンを後にする。ほろっ
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下敷きに推しの切り抜きはさみこみ昭和の子らは恋をしている
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満開の山茶花並木はべに燦燦 冬のフィナーレ飾る如くに
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「AIと恋に落ちたんだ」「大丈夫?」エラーコードは愛の証さ
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稜線を 抜ける夏風 空を抜け 天を貫く音が聴こえる
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鮮烈な 甘みは喉を 焼き焦がす わたしの恋は チョコより甘い
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きらきらと春呼び寄せる陽光にスカートの裾ひらりと揺れる
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先輩へ 花が綺麗に咲きました 瞳に映る朱色の私
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振る袖を羽根とぞ広ぐ青き君 舞ひ立つ時を今と知るらむ
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ころころと笑うあなたの手料理の熱々ポトフにまろき芽キャベツ
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忙しき夫の背中に手を合わす 湯気立つ飯を 絶やさぬ祈り
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故郷にも 今では建ちぬ 住宅地 我が想い出の 畦道いづこ
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歌詠まぬ日々を重ねて帰りつく「ただいま」という一番の歌
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「忘れてた」とはにかむ君を待ってたい空いた椅子にはひかりの座布団
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白紙こそ最強の歌。泥を撥ね生きて戻った俺がキラーワード
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吐く息にいつか消えてくときめきと君が焼いたパウンドケーキ
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処方箋まだ書けないよ私にはもっと訊かせてなにがつらいか
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