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ありふれた元素四つの構造美テトロドトキシン解毒を阻み (炭素、水素、酸素、窒素だけ・短歌の美にも通じて)
14
木の枝の何処に潜みし寒すずめ一斉飛び立ち空色変へし
48
明け方に 底冷えのして 目を覚ます 大寒らしく 咲く梅に雪
33
平日を 泳ぎきるため 休日に 息継ぎだけして また人の波へ
32
懐かしき亡母の甘露煮 金柑のたわわなる実は冬天に映ゆ
39
燃え尽きた火球は秘めて土の中やがて根を張り赤き実となり
23
畑より
夫
(
つま
)
持ち帰る冬の菜を鍋に煮込みて
一日
(
ひとひ
)
に感謝す
52
「好き」なんて口に出したら壊れちゃう曖昧で脆い細いつながり
8
刻み
給
(
た
)
へ 君よ
吾
(
あ
)
が身に 常世なる
不毀
(
ふき
)
の夜桜 散るをしらねば
22
うやむやに されて 忘れたふりをして 筋トレしながら にぎる一票
39
我が赤のセーターと色が一緒と 赤のブーツを履ひて来し友
30
平行線交わらぬまま居心地の良き安寧の日を静かに重ね
32
雪だるま作れぬ世界すぐそこに 「対岸」溢れるCO2
15
息子から「面白いよ」と差し出さる本で温もる家族の時間
29
外に出ずる 気もなく窓に 添い見れば
碧空
(
あおぞら
)
すらも 雲重く見ゆ
28
オレンジの皮を前歯に貼り付けてキャッキャッ笑って日曜日なり /吾子三歳
40
雨光る日曜ぽろぽろぽろぽろとグレン・グールド聴きつつ木立を
9
止めどなく 垂れては冷ゆる 鼻の奥 息するたび 冬をのみこむ
22
さようなら手を振りその場過ぎ去ればぽつんと終わった速すぎだろう
21
王将の守りの駒が逃げ道を塞いで負ける それも人生
29
石畳
(
いしだたみ
)
の あの道のカフェが 恋しくて 窓際に座り あなたを探す
27
雪害の あちらこちらの 滞留は わが脳内の 仕組みに似たり
43
お題【悲惨】 完璧にマニキュア塗って乾くのを待つ
間
(
ま
)
にトイレもよおした時
31
勉強に しがみつくのは 辛いけど 手を離しても 行く場所はない
32
風呂も無く小さきアパート冬の夜 父さん、母さん家建てたよ
21
青黛の空に煌めく冬星座二人歩きし夜道忘れじ
36
独
(
ひと
)
りだと 墓も建てれぬと 聞かされ 母の遺骨を
抱
(
いだ
)
き
戸惑
(
とまど
)
ふ
27
職求め茅野の駅頭降り立ちて
歩荷
(
ぼっか
)
薪わり 赤岳を仰ぐ
18
カチコチのこころの可動域狭し 広げにゆこう短歌の森へ
29
外交の都合に翻弄される
熊猫
(
クマ
)
日本恋しと鳴いてはおらぬか
26
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