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特売日珈琲チケット二冊買ふ 知る人来ない安らぎの場所
34
いよいよに古希となりたる今朝もまたヨガでスタートいつもと同じに
18
仲良しの兄弟は風邪のキャッチボール 全てキャンセル今年の連休
13
デゴイチは黒煙を上げ二年ぶり待ちわびた春歓声が湧く
4
渓谷を白波立てて船の往く 谷は知るまい空の広さを
29
君が言う 聞き取れなかった… 「今なんて?」 目と目で語らひ 解ったふりをする
14
真夜中に乳液のフタ閉めながら思い浮かべる君の指先
17
U
N
I
Q
L
O
の鏡で見れば私でも何処かにいそうな誰かになって
48
シンプルな言葉で組んだ万華鏡 歌の理想を心に留め
39
君が不意に 思い出し笑いを した時の 察した理由は 正解なのか?
11
山駅舎 待ち合い隅の招き猫 左手上げて人来るを待つ
27
若冲
(
じゃくちゅう
)
の
鶏
(
にわとり
)
は夜ぬけ出してとなりの
蝶
(
ちょう
)
を
啄
(
ついば
)
んでいる
17
誰だって誰かを失い生きていく 色んな後悔心に綴じて
52
折り鶴がカサリと落ちる音ひとつ引き戸の指を引き留める朝
18
短歌
(
うた
)
を読み思い起こすは故郷の一家総出の田植えの五月
18
芝生には立ち入り禁止のロープあり 輝く初夏の聖域のよに
38
手抜きでも「美味しい」と言ってくれる
夫
(
ひと
)
それで上がらぬ私の腕が
18
後追いの一歳児連れてフラダンス ママの背中はゆりかごになり
15
あの時が 最後だったと思い出す 未来が見えて だきしめる今
25
熊避けの鈴の音聞こゆ緑道で 白き雲見し夏がまた来る
34
九州の醤油は甘いいっぱいの砂糖を入れるように彼女も
5
ひそやかに小さな本棚組み立てる 幼子眠る土曜日の午後
43
珈琲の湯気ゆらゆらと 夜に溶け 遠くに灯りのともる日を待つ
31
リヤカーを引いて行商半世紀句を歌を詠みまた見せている
9
切り株が そろそろ休めと声かける 疲れし人を労
(
ねぎら
)
ふがごと
31
群青の 心と
宙
(
そら
)
は 比例して 淋しき
今宵
(
こよい
)
上弦の月
29
思春期の 中学
68
年生 卒業試験に苦戦しており
23
夕食の酒のあてには温しもの ふと思いたる雨の午後なり
21
鳥歌ひ魚は泳ぐ思ふまま我ら持ちたし自由と平和
33
山々の 隙間から湧く 白雲は
悲心
(
ひしん
)
を
綴
(
つづ
)
る
付箋
(
ふせん
)
の様で
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