強いひと 嫌うあなたが好いていた わたしの弱さ 早く捨てたい
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アマリリスと見紛うほど大輪に咲きし花瓶の百合は微笑む
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頼まれて買物提げて娘来しシンクの汚れを見かねて磨けり
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暁の空に下弦の細い月 雲にのまれて隠れて消えた
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無音なりあったかまぶた南向きたった独りのこれがいいのよ
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なんということもない事なんとなく上手くできないそんな今日です
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安売りの値段につられ毛糸買うも 編み辛過ぎてはかがいかない
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どうしてか 今日が冬至と思い込み 南瓜を煮たり柚子を買ったり
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焼け石に 水でもいいと しぼりだす 言葉 3滴 ジュッと蒸発
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黄昏たそがれに一番星もまだ見えず 三日月すがる爪痕のやう
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日々つづく グレートーンに 鐘鳴らす ポインセチアと つまの蕁麻疹 / 🙄メリークリスマス🎄
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父さんのお母さんおばあちゃんから僕の子へ繋がっている眉毛のアーチ
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待ちわびた 本が届きてうきうきと 開いてみれば「前、買ったヤツ」
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聖夜明け、そ知らぬ顔の街角に 吹く乾風からかぜが私を嗤う 
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プレゼント、大きなケーキ、クラッカー 子供の頃は喜べたのに
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うすよごれ てちてちホームをゆくきみよ何を見るよ地に近い世界に
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床の間の無い我が家のテーブルでちょっと場違い迎春の花
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手の内を見せず鮮やか初勝利さすがベテラン引退間近
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幸せは看護師の手の温かさ眠れね夜も痛みの朝も
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今頃は父はごきげんコップ酒 母はふきげん?お煮しめ煮てた
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母さんをやめたい日には缶ビール一本買って星と話そう
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高層のベランダからは憧れのキキの魔法が翼を広げ
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臆するな誰もが他人に興味無し だから背筋を伸ばし歩けよ
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好きだから時間をかけてやわらかくふっくらくらと黒豆を煮る
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大またを 開いて今年を のぞき込む 一年の兆し 大吉と見えたり
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歌で知る 歌しか知らぬ あの人も 良い一年で ありますように
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幾たびもゆきつもどりつした道をまたゆく春のあらたなる日に
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昨年の暮れより引きずる動揺は急なる旅にて一時忘れて
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金色の薄き花びら春まとい蝋梅の花静かに咲かむ
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人知れず故郷離れた私にも 年賀の便りが一枚届く
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