Utakata
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鷹枕可
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歌誌帆所属。飢えた獣(短歌連作)を募集中。アクセスは
mitzho84@gmail.com
まで。自由の敵に自由を許すな。
猶、短歌は歌であると共に、一行の詩であると考えております。
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ナチス、叛ナチス絶滅戰争の弥果に冬曝の曠野 骨
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戰世近づきある 旋風風とは鉤十字紋章にほかならず は
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天皇制督父は鐡杖をもて支配せ り、なまぬるき革命の血褐の旗
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國政――、鼠講商に穢れゆく時を緑黄色社會が謳ふ「萬歳」
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シンジケヱトより國粋主義者を作らうよ「撃たれた総理は二度撃たる」
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見目塞ぎ過しき 壁裡なす公私けぢめにも戰争は遣つて來、
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箱庭にて。緻密模型は組み上がるともよくよく見れば砲臺の塔
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諸君、叙情をしたまへアドルノも汝が無関心を悦んでゐる
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日本、喪失さる記憶つゆ思はざる万愚節の甘藍のひしひし
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深き呪詛 遺骨三百万を秘匿し血痕の日の丸掲ぐ防衛省は
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浅民煽動され――、似非風流を見抜かず抜かす「柳に日章」
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日本虚妄に祝われある時に椎名林檎の歌う第五十二州万歳
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私性などに拘泥せる抒情歌人 アウシュビッツを見せて遣りたき
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草壁へ倒れし幼時時計支ふアトラスの諸肩 赦免非ず
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死を思はず歌を創れるものから授かりぬ「ちゃちな射干」
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人間 戰火なす群國家軋み――、西暦以降の時計指繰る竜頭の死
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浅き平和されど續ける戰争の昏き眦睨めることなきか、汝は
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ナツィストの肋骨より納まりぬ軍卒の襤褸なせるは憐れ
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日本國民 汝、深き疫病なり党争と黑血の蟠る日の旗を振り
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鐡条網傷めて架臺運びゆく銃創の少年達へ兆す憎惡 止れ
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自由 鋼鐡天井ゆ開放されし青空へかなしみの謳歌ひびけり
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ガザの子・イスラエルの子ともに汚さざる手に平和を祈る日を望む
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「執行猶予零年異議なし」「なし」口揃へ謳ふ――死刑
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ハリウツド・キネマ・パラダイス。亜麻色の髪の靑少年ゆ離れきて
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緩慢なる自殺と思ふ現実の高架橋より鐡塔に 吊る
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汝 速やかに死ね――勅命下る白き菊花を手套にはらふ
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ころもかりぎぬくづる花争へ流鏑の音 正鵠を逸す
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都市を経し寒村の老婆は慾るCartierの首飾の留石 まで
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自然機械解析の夕きざす葦の茎は死を思はず 言葉
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文學の空座を英‐翻訳の辞、売文とは善き惡徳の華
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