鷹枕可
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歌誌帆所属。飢えた獣(短歌連作)を募集中。アクセスはmitzho84@gmail.comまで。自由の敵に自由を許すな。
猶、短歌は歌であると共に、一行の詩であると考えております。

一オクターヴ元素の螺旋階級説空気壜ゆいづ硫黄の花
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第六元素純粋触媒より発見す西暦一八九六年・砂時計過程一室四平方メートルの国家
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夢前川過ぎりき彼奴こそは敵 芥子菜色の襯衣ぞあざらけき
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地球物理的運動すなはち万物の起源学家系図に零る洪水計
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ゆめ知らず智慧の階段踏みしめて錬金化学に塩基無水・素
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「なんとなく、愛国。みんなで売ろう兵隊を君がその兵だけれども」
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忙しく貧しく物思はざる他者の恥を快く愉しむは たれ
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十年も経てば君らの叙情など時代のコードもろともに死ぬ2024年現在のドレスコードでお送りしています。
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シオン 無辜の羊に刺青あり豫死登録‐罰・死蘇生録
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血の衾よりあれて父母の胎を憎しむ聖霊の目
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右廊・三菱油彩鉛筆風景画展 左廊・村上隆ファンアート展、の地獄
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絶対的現存在の把握を期して必然死偶然の死ならず・石牢
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日時計に影 梶尾舟じりじりと炙れ陽炎階段へ靴躙る釘
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春暁落雪図庇はばつらぬきとほるまで槍穂を著けと聖霊ふたつ 
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霊柩の冬雷に冴ゆ喪家葬式の花だしおらばたづねびとあり
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白木蓮あはあはと滲みいづこより来しものぞ燕尾垂れをり
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たましひの酢たまひ楯てる磔像の柱 世にはひとをあふれたまはしむ
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漆月海遊館につづき辺獄牢をさす白蜉蝣帷子より躑躅
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フィッシュ・アンド・チップス嫌ひ。曇日の牢屋町・縹染の血の警邏
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癲狂院しづまらず木の鞭撓へり一頭の青年剥き出して肋骨
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けがれ水海月なしただよふくににありて稼働炉つぎつぎと廃炉のひかり
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一時代の色に限りなく透明のビニルコートずぶぬれの青年、までも 
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すこやかに個性を競ふ老若に男女にみな同じかほのうたかた
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猟銃をかかへて眠るわかものの一度撃たれたることなき君ら
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血の薊ふかまりゆける宵の妹煮つつ解るる繭玉にゆび
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鏖殺ののちのゆふぐれ葎刈るまたは火の色の胴をもて
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溺溺とおぼれゆくかな肋肉へ集る蠅しづか 聖母哀悼曲
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羽交の鶏頸刎ねて鶏頭の花へしたたる蘂の髄、その他
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こころ澄むまでこころ死なしまば 雄鶏一羽二キログラム三千円
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新興住宅地の看板冬陽に晒れて空家の窓・窓硝子閉め殺し
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