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笑わずに教えておくれチケットを買うところから離陸するまで
32
萎れたるポインセチアの花殻を摘みて春光注ぐ如月
27
こんなにもみんなで帰る道のりが愛しいことを最後に知った
19
人の世と 猫の世つなぐ 縁側で 冬用毛布をたたんで くしゃみ
56
並び立つ者などいない君ひとり誰もが誇れ己が命を
25
一九三一年九月画を画き戰端を開きぬ旧宗主の名を日本 といふ
37
かすむ名を召しあげとかす今日の青 胸をつらぬく三月のそら
21
もう桜咲いてしまうよ咲くんだよ咲くんだよあなたがいなくても
15
透明の水彩画からこぼれ落ちだいじな
欠片
(
かけら
)
うまく
描
(
か
)
けない
24
何もかも管理対象房総の菜の花たちも人の心も
8
砂塵より 花粉舞い散る 舗装路の 公的工事の 適正を問う
18
頂
(
いただき
)
を 目指せ 困難 有ろうとも 高い場所ほど 風吹くものだ
36
お互いに 相思相愛 知りながら 無意味に帰る 別々のドア
25
風止んで 瞬く空や 暖を取り スマホ立て掛け 聴くドビュッシー
20
向日葵
(
ひまわり
)
の笑顔のような
貴女
(
きみ
)
だから
黄金色
(
こがねいろ
)
した糸で進める/刺し子
34
レンズから図鑑から世の解像度どんどん上がる足を運べば/自然観察
28
落涙し 絵になる女と ならぬ我 顔面格差に なお泣けてくる
25
二十年前のわたしが綴ることまだ何ひとつ叶えてないよ
14
昼下がり 息子が食べる ポテトみて 笑顔で突撃
0
歳の孫
28
娘から投函頼まれ必ずと愚直に手で持つ言われた通りに
22
有明の夢とぞ憶えし逢瀬なら月満つるまで夜桜に泣く
25
バズれども 鼻をすすりてひとり酒 粗い目に落つ電脳の網
9
雲の上 待ちたる月蝕 赤濁り 雨打つ袋 明日はゴミの日
11
AirPods
(
エアポッズ
)
耳毛はみ出て 白雪になお立つ
老木
(
おいき
)
似てあはれかな
8
君からの 『竹踏み』するたび 運動バカの君と共にいし 日々あたたかし
13
思い出は 巡る季節に 風化して この春消えた 君の面影
21
洗顔の泡を
拭
(
ぬぐ
)
いてふと見れば 母と見紛う顔ありてじっと見つめぬ
19
行きつけの飲み屋のトイレ ボタン覚えた お前誰
6
メイドイン ジャパンの武器で あの子らが ころされる前に やめてください
45
混み混みの イオンで気づく 春休み 子らの笑声に 周り明るし
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