しなあらず きょうの都は 閑古鳥 うそぶく者は ひのもとあげる
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なにがしの とはずがたりに 二条城 深き草原 あさましくなる
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一限目 ものさしに触れ 身震いす
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一番の あそびは学び の声しびれ 我は学べる ことに感謝のみ
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北風の凍てつく寒さ身に沁みて家族で囲む湯気の恋しき
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顔洗い髪を整え紅をひく 社会人じょうしきじんへと変身完了
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君いたら 大騒ぎだね 今宵は 優勝決定戦の 熱海富士
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キーボードを時折たたく手の甲の 滑らかなるを飽かず眺めてる
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滑らかな 喋りなんてさ 出来なくて でもそれで良い きっと良いんだ
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生きていて"ごめんなさい"と"よかった"を反復横跳びしてる僕たち
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見上げたら今の私と同じ色裏切られること空もあるのね
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立ち上がれ転んでもいい走り出せ向かい風ゆく君はまぶしい
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進める日進めない日があって良い 右脳と左脳寄り添いあって
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一葉のかたち様々アゲハ飛ぶ緑の密度高い日曜
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この痛み夜空に放り投げればいい一生圏外という逃げ道
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この白き部屋も終わりと知る母の最期の珈琲砂糖多めで
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靴底で「じっ」っと震える振動は何日分の命か 蝉よ
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レントゲン義母の肺には白き花いつか茂って義母を覆うか
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子の喉にビー玉一つ隠されて思春期だとか反抗期とか
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飲み干したノンアルコール缶軽く軽く買われて軽く捨てられ
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折りたたみ傘をしまえば萎れてく庭の朝顔とうに枯れてて
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秋陽に干され始めた柿の実よ父の孤独が今ならわかる
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私より彼女を好きになったこと恋が終わって おかえり息子
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枝豆を夏の名残りと固茹でて青い景色を口に広げる
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お誘いを断る理由思いつつ鍋の卵は半熟となり
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入店時 手指消毒をする人もせぬ人もいて秋刀魚は旨し
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どしゃぶりのバス停に立つあたし今日骨の髄までツイてないかも
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お義父さんあの日は確か初雪で慌てましたよ九年もなります
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水銀のような雨降るこの街で抱きしめた子が今に飛び立つ
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優しみのナイフかざして傷つける私を罰せ赤い三日月
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