合鍵を百本作り鳩百羽と飛ばすね どこ行ったのあなた
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埋まらない孤独の穴さえ愛おしい今のわたしは一人で二つ
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あの人の事掘り起こす考古学鞄の底に眠るクッキー
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切り取り線あなたを安心させるため語尾の「?」を鋏で落とす
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草むしる手を止め見上ぐ空高く飛行機雲が西へと向かう
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何光年どれだけ遠く離れても足首掴む生まれの引力
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ネットにて鉢植えの花贈られて御礼はLINで開花を写メに
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植物がこときれるその瞬間に 気付く誰かは いるのだろうか
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オレンジのバックライトに照らされた独自フォントの「8」つるつるの
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生活に流され枯れた一輪を集めて作った罪の花束
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あの人が密かに植えたチューリップ寄り添う様に赤、黄色
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線香の 煙が揺れて 描く文字 きし二人へ 草書そうしょの手紙
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にじむ空 重なる不幸に ふで ふるへ  うたばかりの やぶれし心
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おひとりのフードコートで食べ終えたスプーン見つめ時間を止める
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うらやまし 空舞う鳥を 見上げるは きじつがいか? 仲良き姿
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「あと千歩」まだ歩こうとする父の残りの数を僕も数える
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辛い時 涙を誘う 歌を聴く 心の重荷 流す笹舟
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早苗田の空に飛行機ひとすじの雲を引きつつ雲間に入りぬ
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凛とした 真白きカラーの 花言葉 「清純」… オヤジには縁無き言葉
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塩茹でし 熱々ホクホク 新ジャガを 親父と嫁の 遺影に供へ
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我 田舎わが いなか 夜のとばりは 駆け足で… 都会まちの暮らしは 楽しいですか…?
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雷鳴が 曇天の空 轟きて 燕も我も 軒にて宿り
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あずまへと 暗雲あんうん流る いぬこく 西よりずる 群青のそら
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パスケース 貴女の笑顔を 意識して お土産屋での 幸せな時
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登りきれば そこが楽園 かといえば わからぬままに 必死に登る
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二郎ラーメン ストロングゼロで流し込む 下人の行方は誰も知らない
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富士サファリパークの地下に棲む「それ」は 丑三つ時にご覧いただけます
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実家では禁止されてた黒魔術を下宿先では日に7度撃つ
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5歳児にTOEICで負けたあの日から 毎日欠かさず虎を狩ってます
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蔓延はびこった 草と格闘 そののちに クワガタ顔だす 月夜の露天
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