緊張の 良い緊張は ワクワクし そうでない時 ソワソワしてる
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こんな日にわたしより空が泣くなんて 寄り添ってくれと頼んでないのに
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合格と 言われることは 何歳に なってもずっと 嬉しい言葉
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指先が 知らぬ痛みに ふれる夜 言葉にせずに 抱えて眠る
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涼しさが 部屋のすみから しみてきて なにかを言いに 来たような朝
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久しぶり のんびり過ごす 日曜日 父発熱と 連絡入り
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三日月夜。 月牙鏟げつがさんの 使い手は 沙悟浄だった 成仏のための
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今日だけは強く私を抱きしめて 包んでくれよ星降る夜に
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開けられぬ 窓のむこうに いるだけで ぬくもりみたいな 猫をみている
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休みの日 ポキュンという 音をただ きくためだけに そっと家出する
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白みがかる空に押し出されるように空洞社会は今日も目覚める
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早々と 過ぎる月日に 追われつつ 今年も残り あと半分に
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蒸し暑さに 身体と気力が溶けていく 救いの神かな こおりあずき
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七月を迎えた途端、灼熱を許せてしまう。やっと梅雨明け。
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たまゆらに 君を夢みし 合歓ねむの花 うつつに咲かず 夜風にゆるる
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一条の 蚊遣火かやりび 星に みえますか 天の川瀬で ひとり待つきみ / もうすぐ七夕
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めんどくさい言葉を投げるわたしごと 包んでくれるあなたと果てたい
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良い本屋 ブックカバーが五種類も なんと周年限定カバーまである 
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片付けと 普段散らかす 割合は 片付け多い はずが散らかり
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君のそのあくびの絶えぬ横顔にそっとキスしておやすみなさい
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朝日さす部屋でぽつりとおはようともう届かない君へと向けて
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炎天下体育座り君のそば君が笑って私も笑う
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ちぎれ雲 つぎはぎのまま 浮かんでて それでも風に まかせて流れる
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将来はティラノサウルスになりたくてタイムマシンをつくってあそぼ
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均等にきられたはずの西瓜さへ種ばかりあるチョコならいいのに
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逃げようか わたしときみと 2人きり 終わる世界で アイス食べたい
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目を閉じて深呼吸して沈んでは 離れられない重さを知るの
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かけひきをしてみたいなんて思っても 結局できない ただ君が好き
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目に見えぬ風も青田を眺めれば揃いの動きまるでさざ波
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死にたいと思うことすら許されずゆるりゆるりとパフェを注文
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