色弱ときみは自分を笑うけど青い桜を共に愛でたい
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心地好い 疲労感に 満足し 上見上げれば 快晴の空
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引っ越しの最中 悩んだ片隅の『その他』の小箱は捨て去るべきか
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ここにいてキミが見つけてくれるなら最後の恋は愛に変わるね
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思い出は取り扱いに注意して 幸せ過ぎて息の根止まる
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*好きの雨 受け止めてても 避けてても いいのだと言う 君が、好きだよ
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いつかまた 時のカケラを 持ち寄って 過ごせばいいよ その時は、また
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ふるさとの氏神の祭り思い出す 今日の夕餉は たけのこご飯
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訳もなく帰省するのも照れくさい 駅のホームでちょっと躊躇う 
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行楽の様子をニュースで見るにつけ 自分の道の間違いを知る
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正直な私の心は夜行性 夢でもさがすどんだけ好きよ
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心から 納得できぬ あれこれを 水に流せず トイレに流す
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まっさらで配送されし保険証 臓器など全て持ていけと書きつらね
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もし僕に見えない翼があるのならまだ君を好きだって言えるかな
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けば 仕事恋愛 大人たち てんとうむしを 探しにいこう
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カラオケを 出た朝空が 眩しくて 冬の終わりと 夏のはじまり
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クレマチスひろげし花はかざぐるま 哀しみ知らず夢をまわして
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美しきを 素直に美しと 感じる それ 美しいこと
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鈍痛のなか目覚めるそうかもう休んでいいのか知らなかったな
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終わってないことが積み重なるほど人として終わっていく不条理
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雑草も名のある花も生えるのみ 抜き去る愛でるは人の都合よ
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我が母の 命日近し 母前に 思い出多き しばし語らう
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五月晴れティーショット終え見下ろせばグリーン彼方に大阪の街
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青い空透明な風吹き抜けて太陽の熱さましていった
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朝一番テーブルの上にはバラの花 静かな善き日 古希を迎える
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全てがどうでもよくなり枕に蝿が落ちてくるあたりからの人生は長い
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ご自愛とはなんですか私習わなかったのです愛など自我など
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生わらび 初めましてで 買ってみた 重曹ないな 買いに行かなきゃ
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悲しみを 語る友の笑 優しくて 五月の空に 咲くハナミズキ
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「帰るの?」と 何度も僕の後ろ髪を 引っ張る君を 抱いて寝る夜
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