窓を打つ雨粒見つむの胸の日々の煩ひ洗い流せよ
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忘れないで あだ名は出目金 控え目な 貴女と話した 6月1日
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やられたね! 鳥も知ってる美味うまいもの 今朝は食べよう完熟ビワを
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柔らかな陽射しの中を ひらひらと 蜜をさがすモンシロチョウに 薔薇
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永遠とわのよな固い石鹸気がつけば小さく丸く役目を終えて
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振り返るハードモードの先週の日々小休止してまた明日から
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低気圧来ても去ってもやって来るもう何十年の頭痛歴かな
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行く風は 月夜も届かぬ道の先 夢もうつつもそこを目指さん。
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言うべきか言わざるべきか迷ううち言葉にならず出るはため息
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一日の疲れごと 悩みも全て 洗髪せんぱつ一回で流せるなら
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君逝きて老いてより短歌うた詠みはじめ弾む孫との会話楽しき
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昭和の子 巨人大鵬玉子焼き 夫ももれなくその中におり
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手をつなぎ 貴女と 散策冬の午後 四間道に二人 時間よ止まれ
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大スター、長嶋が逝く、野球ファン、みんな悲しむ、おやすみなさい。
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半畳の窓から漏れるひかりさえ 鳥影混じり暮れに溶けゆく
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「こっち来て」 呼べばよいしょと 駆けつける どちらが親か ねぇ、猫娘
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多忙な日 貴女の笑顔を 想い出し せめて今夜は 夢で逢えたら
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元部下に 想いを寄せて 10数年 特別な人 なれる日来るか❓
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青空にたなびく雲が知らぬ間に僕ら二人を追い抜いていく
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夕焼けの 空の赤さに いろどられ 積乱雲は 空を貫く
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突然に 腹が鳴るなり スイッチは どこにあるやら 呼び戻される
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雑草をなぎ倒しながら吹き荒れるビル風使って飛んで行けそう
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見上げると夜空の月が微笑ほほえんで 今頃君も笑っているね
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主人あるじなき 無言の鳥居 神さびて 社の秘跡 今も示さん
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見事なり! すっぽり実だけを食べてった 庭は一面ビワの皮、皮
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お天気に「いってらっしゃい」袖を振る物干し竿の真白きシーツ
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ふるさとの気配 列車を待つ列の老婆の握る紙袋から
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閉店間際のバーガーショップにて 揚げたてポテトの申し訳なさ
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こんなにも広い我が家は久しぶり引っ越す前の最後の夜に
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あの頃の思い出そっとしまい置く一瞬の様で永遠の様
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