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親と子が 孫とひ孫の顔になり ひいじいちゃんの思い出話
33
望月なんて望まんさ
(
せんづき
)
繊月の 欠けたることを
(
いと
)
愛しおもへば
9
本日で「子」を卒業する 火葬場の床に寝転び泣きじゃくりたい
46
波音に耳を澄ませば満ちてくる 人は何処かに
渞
(
みなもと
)
を持つ
37
「去ったか」と思わせといて夏は居るホラー映画のお化けみたいに
12
外国語 学び初めて知る 母語の 身近にあふれる月とお日さま
28
夜のびて 雨雲 空を隠すとも 月日はいつも この世 照らして
26
偶然が偶然を呼ぶこの
惑星
(
ほし
)
で一緒に焼こうお好み焼きを
45
疱疹
(
ほうしん
)
は赤く
脹
(
ふく
)
れて我に告ぐ「このお
身体
(
からだ
)
はお疲れですよ」
57
とぐろ巻く 気持ちがとびだしそうになり 父と離れる時間を買った
31
吾子からの人生最初の「ごめんね」は、「(ママの牛肉食べて)ごめんね」
43
水たまりぴしゃぴしゃ弾むステップで吾が子は踊る時を忘れて
38
水たまり遊び帰って吾が子ふと「
あめ
(
雨
)
いたねー」とつぶやき笑う
36
葬列も散り散りとなり午後三時金木犀の香りの西日
63
月という隣人がおりその人はそっけないけど美しい人
39
多じゃなくて個になりたくてもがいてた 白い校舎に捨てた青春
20
ブレーキをかけてしまった感情にもういいよってねぎらう夜更け
19
見た目より中身が大事と言う口で綺麗なパンを選んで食らう
21
ホラー映画見て寝られなくなっている自分 なんだか愛おしいよな
11
人生を達観したかのそんな
風
(
ふう
)
まるであなたはみつをのようだ
20
舟を漕ぐ母が歌いし子守唄 眠れぬ夜は胸に起こして
16
過ぎてゆく時の速さに溺れぬようきみを楔と定めていたい
13
鮮やかな靴下を履く うつむいてしまった時の励ましとして
30
錆びついた故郷の外を知ってなお時折よぎる寂しさがある
12
布団剥ぎカーテン開けて皆起こす 朝から全開 もうすぐ二歳
27
歳ひとつ脱ぎさるごとに柔くなる 幼さゆえのこわばりを解き
16
理解とは「理性で分かる」ということで こころは未だ無知のただなか
11
年を経し杉の根元は影差して朝日に映える梢の緑
19
創作の泉じゃないのよ傷口は カサブタ剝がすのたのしいけどさ
10
いつからか背に寄り添った諦念の顔をまだ見ぬふりをしている
16
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