ささやかな ミニの願いも 立ち枯れて トマト引きぬく 般若波羅蜜多
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早朝の 弁当作り 忙しく「チン」したおかず 自分で出て来て!
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軒下の 物干し竿は 滑走路 巣立つ燕は 我が子の様で
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お上への 批判集中 そらすため  民の対立 煽り煽られ
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寝る前にキスをしましょう ひとりよりふたりのほうが生きていけます
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黒ラベルの力を借りずとも君に伝えたいんだ三文字のことば
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紫陽花を飾る透明な器は暑さ知らせる夏のプラセボ
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とりあえずDAISOのボウルに入った紅いひらひら金魚は濡れて
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風鈴を吊るせぬ事情今さらに知って驚く田舎育ちは
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いちいちいろいろいうと大変な目にあうからと黙ってしまう
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胸中に  俄かに爆ぜる  思い出は  顔を赤らせ  懐古を纏う
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コーヒーの苦さがうまいと生意気な君 そこにのってるソフトクリーム
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黒歴史 思い出しては 叫びたく なる衝動を 電車で抑え
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あまりにも 生産性の ない今日の 私におやつは おこがましいな
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楼閣タワマンが できて久しの 盆踊り 嵐の神の 諌めなりしか
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夏祭り よりによっての 嵐中あらしなか 早き空晴れ 我願いたり
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自分から 誘ってみるの 夏祭り 意思と帯紐 固く結んで
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ぐったりの 身だけ寝転び 照明に 吸い込まれそうな はっきりした意識
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暗がりに 見つめる一点 ナツメ灯 私は何を してたんだっけ
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神様のキスを待つよな雨上がり 遠く 君へと虹が架かるよ
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クーラーで 冷やされている 青灰の 空気にそっと 包まれている
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「遊ばん?」と 言えば前なら 「あそびたい!」 といってくれた。 今では 「いいよ」
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半纏を 脱いで家路に 帰りゆく 夏祭り終え 白ダボ揺れて
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雲上のひんやりベッドでごろ寝したい観測史上初は忘れて
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両腕の蔦であなたに絡みつくのを抱擁とわたしは呼んだ
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目の前の ポテチ我慢し 痩せるより デブも愛せる 人を探したい
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不合格 狭き門なり 火の設備士 されどならねば  我が家の危機よ
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宝石を 探すのでなく 原石を 磨くのにこそ 時間を賭けよう
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現実の 壁がいくつも 迫りきて 夢遠くなり うた詠めぬ日々
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炎天下 冷水求め 蛇口まで たどり着いたが 待ってた温水
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