新生活 心と身体からだが 揺れる時  どうかいたわり 過ぎて下さい  
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バッグ抱えデイの窓辺貼り付く義母に くるり背を向け気づかぬ振りを
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二人してベランダで見る赤い星東の空はもうすぐ夜明け
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心配のタネを流しに川の道 何度もそうして過ぎし歳月
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毎朝に とりの過酷を 思いやる 大きさよりも 殻の薄さに
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君まさば 妙なる和歌を 詠みなむを なくて淋しき 佐保川の花
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稲妻の 如き君らか 葦牙(あしかび)の 萌えいでし日の 過ぎて遥けし
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春嵐ひとときの夢散り残し季節は先にゆこうとしてる
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雨に濡れ 桜色増す 老木を スマホに写す 笑顔の夫婦
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週末に 雨に打たれし 祭り場は 静寂の時 耐える店員
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自宅にて 花見弁当 広げれば 雨には勝てず されどつまの笑み
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いつの間に増えなくなった思い出と作れる料理作らない日々
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春の陽に浮かれし僕を恥ぢにけり遠き戦火の子らへ何せむ
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雪解より湧き立つ土の匂ひこそ生きている日の切なき証
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古都の夜の宿の池辺に鹿ぞ鳴く春の嵐を愁うがごとし
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日曜の君が残した檸檬の香 枕を抱きてそっと目を閉じ
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過信せず 予断許さず 生きるすべ 守り破りて いとし人間
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無人にて 朝採れ野菜に 手を伸ばす 本日きょうの健康 手に入れたり
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造影剤 体を巡る ひとときを 待つ間に眠る 起こされるまで /PET-CT検査
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春雨を吸ひて つぼみの膨らみぬ隣家の藤は 初夏への準備
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小名浜の凪を見に行く祖母の海住の江の岸に寄る波よるさえや 夢のかよひ路 人目よくらむ 18/100 藤原敏行朝臣
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廃屋の荒れにし庭に水仙の栄華の名残り一隅を照らす
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闇の中 白き鳥 幾重いくえの枝に居て 我を見下ろす 木蓮の花
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​葉桜となりにけるかもわが恋はふりにしのちも世はあをくして [ 題詠 葉桜]
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6人でグループLINE作ったよ 四六時中が着信祭り
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白鳥に地図などなくて 僕にある真っ白すぎる進路希望書
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夜半よわの雨 打たれ散りゆき花いかだ 枝にすがりつ 名残なごりの桜
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卒業という出口へと続く坂 最後の春を履き潰しゆく/明日から四年生
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アイデアを まとめる為に 夜散歩 カレーの香り パワーが溢れ
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花筏かたち変えつつ揺れゆれて たれか棹さし運ぶ泡沫の夢
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