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「ごめんね」を言えぬまま積む言の葉の 尖りて母を、僕を、傷める
35
眠れない眠れないから何かして上手く行かずに追加の眠剤
32
早朝の三時にやっと眠くなるホットワインの催眠術師
40
「普通」という名のバスをまた見送りて 私は私の歩幅で帰る
45
教室の隅に透明な僕がいて ポケットの中、拳は熱い
36
この部屋に占める「私」が増えた日の 少し大きくあくびをする九時
17
将来を見て酸いも甘いも言えぬから「自分らしさ」と呟いている
11
朝一番 全国ニュースに故郷の名 暴風雪の町を案ず
28
想像す雪のない地はどんなにか白一色にただただ絶望
11
新しい モノがはじまり 少し前 新しかった モノが消えゆく
9
春忘れ芽吹きを忘れしおれゆく市井の一票どこかに消えた
19
月面のゴルフボールが見えたとて人のこころの襞は見えない
31
勾配は何
‰
(
パーミル
)
かその先に何が見えるかまた明日が来る
48
背伸びして したこともない 失恋を 感情込めて 歌ってみた日
34
源泉に 湧くる言の葉 かき混ぜて 生まれ流るる 数多の
泡沫
(
うたかた
)
/リメイク
29
他意の無い「励ましたい」がそんまんま伝わると良いな今度会ったら
30
今は無き
故郷
(
こきょう
)
の古き喫茶店 記憶を灯す 茶色のランプ
41
こんなにもみんなで帰る道のりが愛しいことを最後に知った
19
奥歯欠け 型取りまでに 二週待ち 接着までに もう二週とは
27
思ひ出と共に 今も手元に残る
主
(
あるじ
)
なき 祖父母の家の鍵
35
一九三一年九月画を画き戰端を開きぬ旧宗主の名を日本 といふ
36
夜に発つ白鳥姿は見えなくとも子犬のような派手な声量
29
コンビニで冷やし中華を見かけたよ 今年もきっとたくましい夏
33
せわしない令和の音に逆行す余白の多い音符の心地/ラジオから
28
義母とゆくお墓参りの道のべにおおいぬふぐり見つけ摘みたり
29
春ゆくをまわり道せむ 手を繋ぎ月の蒼きに追ひかけられたし
23
透明の水彩画からこぼれ落ちだいじな
欠片
(
かけら
)
うまく
描
(
か
)
けない
24
久々に 風邪をひいたか 重い腰 上げて加湿器 お手入れからだ
26
「花は咲く」ピアノかなでる学生の仙台空港弥生の空に
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凍らせた感情溶け始め痛む18年目のサバイバルにて
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