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転寝
(
うたたね
)
のふくらはぎから沁みてくる猫がいてくれることの幸せ
18
簡単な 引き算すらも
儘
(
まま
)
ならぬ
傾
(
かたむ
)
いていく 我の
脳力
(
のうりょく
)
29
今日も待つ昭和レトロの喫茶店指切りをした仲でも他人
24
「撫でさせてやってもいいぞ」と横たわり撫でるまで猫はそこに居る。ずっと
16
気負い過ぎ空回りする吾を見て楽に行けよと風花の舞ふ
51
惜別の気持ちを込めてザクザクと踏む霜柱少しおどけて
51
帷降り 風に抱かれた 月の下 荒れた世界で ただ我独り
12
焼けた雲 離した君の手 時経つも 目蓋によぎる 話した夢の絵
13
幼少に祖母と過ごした春の日がふと蘇るセビアの色にて
45
カーテンの隙間からさす陽の光 私の闇夜も照らしてくれれば
15
こんにちは、僕らの夢まで行きましょう。手を繋いで、ほら駆け出して!
8
図画工作評価一の奴が描くみたいな 空しやがって あっぱれ三月
12
履歴書の特技の欄にいつか書く「自分の機嫌 取るの上手いです✴︎」
12
四千キロメートル北へ行く旅の途中の白鳥
(
かれら
)
そっと見守る
20
雪解けて道幅広くなった帰路春を思えど不馴れな景色
24
踊る猫の瞳の向こうの鉄塔までおいで うろこ雲なら僕が殺した
6
一晩で春には成らぬグラデーション嵐の夜の風音を聴き
20
簡単に去らない冬と来ない春押しては引いてせめぎ合う
22
コンクリの隙間を割って首もたげ 咲いたタンポポ 春よ春よと
48
久々に四駆モードに切り替えて吹雪く帰路行く明日は凍るぞ
21
吹き付ける雪で「止まれ」の文字消えて逆三角の形が頼り
18
ビブラートきかせて叫ぶ愛の唄 あなたの胸を震わせられたら
8
レコードの 傷で 針先 飛ぶ様に まぶたの奥で よみがえる日々
22
このラーメンを食べてる中倒れたらそのまま死んでいるのだろうな
6
雅
(
みやび
)
やか
川面
(
かわも
)
に踊る
大鷺
(
おおさぎ
)
の群れには音も波も立たざる
14
思ひ出はいつも季節に寄り添いて春を辿れば桜のありけり
42
静寂な 田舎の夜は 淋しくて
雨東風
(
あまこち
)
の
音
(
ね
)
と 秒針の音
30
海月
(
うみつき
)
と書いて
海月
(
くらげ
)
と読むような月ぼんやりと春の霞に
58
パン、トマト、チーズ並べて新しい4月の朝は異国の如く
38
子の歩む速度で木々の
間
(
ま
)
を行けば卯月の枝に
早
(
はや
)
蝉の殻
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