グラデーション見惚みとれてしまう朝焼けに 得した気分休日出勤きゅうしゅつの朝
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マカロンのような軽い共感した後で寄り添えたのか?反省をする/解散後
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天性の会話上手に乗せられて気づけば楽しく八割喋る/聞き役崩壊
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オリーブの熟れる頃なり散歩道落ちた実拾えばポケットいっぱいに
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おわらないねって笑い合う準備日最終下校は五時半
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砂かぶり動かない ママの卵焼き ぼくひとりレジャーシートをたたむ
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風を避け駅の待ち合ひ来し人は寒っと二回くぐもる声で
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富士山は初雪浅く地肌見せ墨絵の筆のかすれの如し
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生着せし樹齢二千年オリーブにスペインの風しずかにまとう「ナガシマフアーム」 
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蟻地獄ごとく今でも抜け出せぬ 君を想って「たら・れば」地獄
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うっすらと雪化粧した遠嶺に「今年も来たね」と『今は』思える(まだ憎くはない)
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悩んでる徴候だろうまた君は窓際に来てメガネ拭いてる
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参観日 父母来ない 僕一人 教師の問に 全問正解
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運動会お昼は一人分かってた 「一緒に食べよう」 初めて泣いた 
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晴れ晴れとトロフィー掲げる由伸へ眼差し優しチームの仲間
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お菓子ならあげるからさぁイタズラをしてくれお願いHappy Halloween
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半月でコキアの色は赤み増し季節の進み確かむ秋の日
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よくはれてぼくはきんいろきみがぎんいろ ふたりわらえばにじいろしかく
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赤貧の 中にあっても 質流れの ラジカセを買う 昭和の父よ / 文化の日
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素直なる人持て余したる煩悩を鎮め応援すべく思案してみる
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切り花のコスパ日割りで考えるそんな僕にも秋のひだまり
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これはもう コーラというより 氷みず ストロー鳴らし 君を待つマクドで
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箒持ち精霊流し歌う君 ギター始める僕は今62
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象の鼻を哲学的に分析しロボット作る仕事がしたい
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雨戸開け施設の義姉あねの家じまい開くアルバムに手を止め見入る
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みゃくみゃくと波打つ私の鼓動聴く 越えられないの君のハードル / 「山脈」
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イヤフォンを片方落としてこんなにもやさしいロックでしょうか、雨音
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落葉らくようの木々はそれぞれ色のなく白樺の幹とカラマツの黄と
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秋冷えに子どもと湯船につかりをり 父と数えしとおまでのうた
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だけど、まだ、歩けるんだと言い聞かす がらんどうに埋めた強がり
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