暴れ風吹きて屋根飛び浸水は親子の悪夢更地の生家
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ブランコにスタバの人魚とJKが口角上げてカメラ目線
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叶うなら誰かの為に死にたいと不調極まり思ったは真
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春風しゅんぷうを浴びつ 早桜を眺む ペットボトルのお茶を片手に
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雨のあと 強風二日 咲き誇る 河津桜の 花のしぶとさ
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八の字に富士の春雪かすみゆき八雲神社の水仙揺れる
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闇のなかフロントシート倒しゆく境界線がなくなるような
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「寒いからあたたかくして寝るんだよ」その言葉に包まっておやすみ
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西日射す 部屋の隅にて 泣く君の 髪に映ゆるは 明日への光
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思い出の プロローグあり 住宅街 夕焼けのなか 鍋の湯気立つ
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天空の 宮殿の鳥 鶯は 春をつげむと 舞い降りて
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かつて吾を守った父を追い越して あたたかな昔洗う夕暮れ/老いた父へ
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春炬燵さぼったリングくっきりと靴を履いたら小石が痛い
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セピア草 匂ひ惑ゑば玄関へ 訪ふ先生ボクと通園
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春ゆくをまわり道せむ 手を繋ぎ月の蒼きに追ひかけられたし
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馬鹿がいい馬鹿を目指して馬鹿を積む馬鹿は前向き馬鹿は希望さ
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微笑めば微笑み返すレジ台にやっと届いた小さき子の指
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宵闇に散り際を急く花ふらし ゆく春惜しみ並ぶ歩早む
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香りつき練り消しレジへ持って行くボールペンしか持ってないけど
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閉づシャッター並ぶ 寂れし商店街 宵闇を灯すLED
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衣川 仁王立ちして 死してなお あるじを守る 盾の弁慶
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再婚に 人並み外れ 臆病に われの心は オセロのよう
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低く飛び白高ければ黒今朝も白鳥たちの編隊が行く
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住宅街 カレーの香り 帰り道 ひとりぼっちの部屋は夕暮れ
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西風が 雲送り出し 室内に 晴れ晴れ曇り 晴れ一瞬曇り
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ミモザ色に 願いを託し 植樹する 毎日会えるね 声もかけるね
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町内のスタバは異国のバル化してガラスづくしのそとにふく風
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寒の戻り帽子おさえる手も凍え飲みにいくんだ呑みにゆくのだ
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許されて安穏感ず関係を持たず久しき月日流るる
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中東に 捧げる言葉 なけれども 虚心坦懐 鎮魂歌聴く
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