きび糖の熱い珈琲牛乳の甘さは記憶いつかの冬の
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三日月は はるか彼方を みつめたまま 振り向きもせず 慕う夕星ゆうづつ
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冬風と戯れるよに舞うとんび 空は遥かに広くて青い
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頷くよう しずりの雪が 落ちるとき 始まる予感 気流のうねり
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キッチンの小さな明かりで啜る時カップヌードル本領を出す
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粗大ゴミ置き場置かれた姿見に映る私に見覚えは無く
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眠剤みんざい安定剤あんていざいを 少しだけ おおんだら 何が起こるかな
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ママチャリは「ぶたこまにひゃく」連呼する子を積みながら環七下る
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消えろよと 脳の奥から 響くこゑ 消えろよ消えろ 消えろ消えろと
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稲穂を 刈ったあとに また伸びる 稲の芽燃やし 息吹きを殺す
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幾千の瞳が微笑みあっている今宵は一緒に光の中へ
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天気予報 外れて今朝の空は焼け 寝ぼけ眼のシャッターをきる
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「愛してる」言わなくなっていい仲にあと50年古希の初恋
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泣きそうな 親子に逢ったら 今度こそ 声をかけたい アメと折り紙
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天邪鬼あまのじゃくぶっきらぼうな優しさとすみれを添えて、なんてかわいい!
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一日の限定冬眠食べたきを食べひたすらに眠るひと時
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親という 一番近い歴史見て 繰り返さぬと誓ったんだが
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なすすべも ないと思える夜にこそ ハチドリ習い 一滴の歌
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すり林檎母の差しだす匙舐めた回数分だけ大人になって
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実家から見上げた空が天国に一番近いと知った夕暮れ
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公開は積極的にされてない逃げているのか嘘つきなのか
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お野菜は三食取りなと言った日から 確かに歳を取った気がする
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もふもふの愛犬いぬの形の空洞を抱えて生きる ささ身を供える
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手挽きミルゆっくり回す日曜日眠る我が子を起こさぬ様に
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つくづくに北国生まれの遺伝子か雪降る日には何故か落ち着く
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今日が来た生きろ生きろよ明日までも日めくり日めくら日めくり日めくら
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生き方の 処方箋など ないのだし 考え過ぎず 生きよう弥生
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陽がのぞく 僕の心は 明けずとも 濡れてた空は 乾き始めて
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決まってる人生何周回っても いつも貴方は私のヒーロー
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風吹かれ 君の言葉が 頬をなで それでも桜は 君を攫った
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