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想い出は街をぐるりと歩いた日 兄の遺した紬をほどく
37
暁に 消え入りそうな下弦月 師走の空の雲間隠るる
27
納言女史「冬はつとめて」って正気かよ 暗くて眠くて冷たいだけじゃん
17
会長の上に名誉が付くなんて殿堂入りということですか
24
誇らしく働く汗は
金
(
きん
)
の汗 黄金郷は心に宿り
14
にゃんにゃーん そろそろオヤツの じかんだよ ねこたち なぜに じかんがわかる
20
空気澄み 雪被る山 遠く見て 冬の覚悟と 春待つ希望
30
死期が来る 春のどこかね そのころは 皆笑うのね 四季が来たねと
7
薔薇色と
菫
(
すみれ
)
混ぜたる
揚羽蝶
(
あげはちょう
)
(
)
の 形崩して 逝く夕雲よ
25
清しきは冬の日の出の
眩
(
まばゆ
)
さよ 干し物しつつ息白くして
33
スマホでも着信音は黒電話
紛
(
まぎ
)
れず目立つと介護の折に
24
怖いから歯をむき出して威嚇する 動物すらもしない仕草で
13
ジーンズで来たらダメとの御触れ出て迎えた社長ジーンズでした
24
日和見はもはや手遅れ国挙げて洞ヶ峠を転がり墜つる
12
旧友とメールやり取り そつなくも
A
I
作のコピペが映える
17
疲れたと床に寝転び一休み、いや三休み、五つ休みか
30
雲のない夕暮れの山その奥にそびえるあの山クリアに捉え/冬の晴れた日限定
24
みつめあう ねことねこのて にぎってる このまま永遠に ここより永遠に
18
みどりごのはだかの足がぶらさがり 若い夫婦のリュックの脇に
18
喫茶店 シックなスーツ 着こなした 雅な漢 思わず惚れる
10
この世には フフと
此方
(
こちら
)
が 微笑みを してしまうほど 素敵な人が
5
ひさかたの光さざめく波間にも 君が
御髪
(
おぐし
)
を
手繰
(
たぐ
)
れ我が
櫂
(
かい
)
19
CMがこわいの 誰も絶望を知らぬ顔してそこに居るから
9
記憶なく 履歴もなくて 宅配の 配達予告に 疑心暗鬼す
19
サンタさん夢見る子にはいい夢を見れない子には靴下編んで
17
ははかたの祖父は学徒動員でちちかたの祖父出征の
時代
(
とき
)
9
週末の雨に押されて年明けの食べ飽きた頃に餅つき大会/異例
22
珈琲の蒸らす時間の惜しかりし 浮かぶフレーズ 歌へドリップ
21
蝶の舞 優雅に夜空 舞い上がり 姉さんのこと 忘れないから
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なにもかも すててしまえば 楽ならん この肩の荷を ぶちまけたし
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