ふつうなら とっくに憎まれてるはずの 前世がたぶん猫だった人
38
残高を指でなぞって考える いくらあったら逝けるのだろう
13
すこしだけサドルをあげて来年のぼくの視線で走る自転車
21
撒いたあと歳のかずだけ食み豆をわたしのなかの鬼にも投げる
17
この電車動くと君は過去になる雪がやむころ想い出となり
31
君がまだいる頃に買った洗剤を使い切れずに歳を重ねる
17
何にしよ? やっぱりカレーね 好物の 夫退院「うまい!」と頬張ほおば
35
我を越え三児の母となったよ 出産終えて貴女あなたはまぶしい
35
「チャッチャッチャッ」もう聞かれない足の音 歳老いてキミはひたすら眠る /ののの様へ
27
かもめの「か」を盛大に噛みポケモンがあらわれたのでバトルしようぜ
4
風の吹く夜更けにバスを待ち居れば影絵の森に怯える月夜
19
食卓に朝を届けてくれるからクロワッサンはさん付けされる
20
どす黒くざらりと粗い喉越しの憎しみに似た何かをごくり
10
開花予想23日と言うけれど つぼみはそれを知ってか知らずか
18
きっかけは「舞い上がれ朝ドラ」の貴志くん 彼の短歌に憧れ、始めた/明日で投稿丸2年
24
きっかけは色んなところひそんでる 糸を引き寄せ出逢ったUtakata
28
絵が好きなあなたなら絵を乗り越えることのできない壁にも飾る
13
幸せはスプーン1杯くらいでいい 紅茶に入れるとほんのり甘くて
24
頬を刺す日差しはすでに春日和 無事に彼岸参りを終える
22
息子きみ作る オニオンリング ハフハフと 揚げたて隣で 立ち食いをする
20
春が来た おニュートップス・ボトムスに 袖を通して行ってまいります!
22
てっぺんを今日も迎えて終わらせる 刺し子の魔法が解けないでいる
25
空見上げ あの日のことを 思い出す 祖父が残した 夢の続きを
15
病人の肩をさするその温さ気の毒なのに羨ましいのだ
10
昴の空 飛行機一機飛び立った 思い出すのは神格化した君
10
君のこと特別な人と勘違い 結局周りとおんなじ他人A
7
文字なぞり普通の世界に喰らいつく 私はいつまでも利口になれない
7
山を行けば幹に苔生す桜ありて少し咲く花に風は冷たし
23
人生は重き荷を負う旅と言う人にはキャリーバッグを勧める
12
振り向いた名前で呼んで餌をやる昨日はヒロシだった野良猫
19