正月の余韻の残るゴミ置き場新しい年もう動いてる
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愛犬の骨壷を抱く 嗚呼キミもここに一緒に来たかったよね \ 新居に移りました
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既読さえつかぬ画面の奥側に冷えたままある僕のスタンプ
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晴れ空に老若男女集う日の美よ美のままであれ航空祭
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零度ですエアコンが言う外気温まちのすべての暖房つけよ
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「大丈夫」「全然平気」「待てるから」深夜の駅前雪だるま一つ
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雪景色 君への想い 降り積もる 春の訪れ まだ先にあり
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マイク持ち叫び続ける候補者がただ何となく小さく見えて
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幻肢痛 中途半端に片付けた部屋にかつてのギターの在り処
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甘やかな愛情も義理も飛び越えたビターな惰性にリボンをかけて
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ふきだしの中にしたためた魂はえもじの子により幕を引かれた
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両の手で おかおをかくし ねむるねこ まぶしいのかな でんきけそうか
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レコードの音がだんだんデカくなる聞きたくないこと多すぎるから
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木々たちの枝が脈打つ春の音おのおの自由に姿かたちを奏で
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言葉には収めきれない思考あり自分で自分に感じる孤独
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萎れたるポインセチアの花殻を摘みて春光注ぐ如月
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人の世と 猫の世つなぐ 縁側で 冬用毛布をたたんで くしゃみ
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並び立つ者などいない君ひとり誰もが誇れ己が命を
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日本の 背後にデカい 米国の 影濃くなりて 色もつきつつ
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雲垂れて 下校の子らは 淡々と 口を結びて 家路を辿る
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春風が吹いて香りと思い出の切ない化学反応起こす
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枯向日葵にしろき窩數多ありて項垂れつつ零す種子を
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春のにホコリも跳ねて舞い踊り ぱっとこよみに書く「オオソウジ」
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国のおさ 命が一つ 消えていく 巻き込まれたる 無辜むこの民あり
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晴れた日の 雪解けの音 心地良き 穏やかな風と 春色の空 
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リビングへ 軽やかにゆく 靴を脱ぎ家族の心も裸足にさせる
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目を瞑り 水族館が 目に浮かぶ 眠りを誘う 「マリンバ」の音
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やはらかに きぬのあめふる わが庵の 杉の戸たたく 春のいなづま 
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桜咲く 春に、早いと友が言う 青い春だね 君が笑うと
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さり気なく 嘘で築いた 戦後日本 裁かれぬ人 黄泉の人なり
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