とくべつな夏を忘れぬラベンダー再び咲きて雪虫の舞う
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足かばい金木犀の匂う路ポストに入れる三十一文字を
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小倉山霧立ちこむる夕暮れに道踏み惑ひ鹿ぞ鳴くなる
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峰々の色づく秋はくれなゐに水くくるらむ天の川浪
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生まれし日 今日も明日も 健やかに 解けた糸は 交わらぬとも
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共生が難しいのは同じこと険悪なれば家族も切り合う
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けものへん付いていること忘れたかソファーの上で丸くなる猫
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『総入れ歯、ホントに楽よ合ってれば。』いっそ全てを抜いてしまうか?
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久々に犬も食わないナンとやら 秋刀魚の塩焼き二人で黙食
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行く道は次第次第にくらくなり浮かんで消える面影増えて
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人間に怖がられないお化けたちハロウィンの夜はおうちでふて寝
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どんぐりを拾う媼の声弾み童に帰り秋の野遊び
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物価より定数削減先ですかラジオ相手にひとりごつとて
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瑠璃紺の サテンの生地に 縫いつけた 銀糸のような 秋の星空
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長雨で電波が途切れえんえんと跳躍してるラジオ体操
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一時過ぎ 栄養剤など服用し 五秒で眠る 受験期の日々
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萬歳三唱の就任ぬけ出でて英靈とふ悉皆靈の惡も反故 か
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「私が死んだら悲しんでくれる?」なんてわざわざ聞くことじゃないよね
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依存せず、期待をかけず、受けいりてすべを覚えし歳月としつきの果て
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テレヴィのなかの日の丸にほほゑめる首脳に光差す優生卵
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孤独 孤独 孤独 あれ、会話ってどうすればいいんだっけ
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甘すぎて 喉を焦がした チョコレート 夢の欠片を 吐き出す夜か
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葬儀屋のネオンサインは煌々と大河の様な国道の脇
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青春を共に歩んだ筈なのになぜ年老いぬ竹内まりや
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ゆく秋の硝子を透かすしづけさと 色づく柿に落つる涙と
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悩んでる徴候だろうまた君は窓際に来てメガネ拭いてる
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くもらせて雨を降らすも人ならば 晴らせて照らす故も人なり
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あの山も この山もまた 唐松の 黄金おうごんの山 ドンと座したり
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愛犬の匂いの残るこの布団 そおっと下ろす小さな骨壷
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我ごとく友を喜ぶ吾子清しグリーンカードのあの日の勇者
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