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人生は こんなに早く 過ぎるのか 目に映るもの 全てが愛しい
16
母の
捥
(
も
)
ぐ スナップえんどう サッと茹で 春の香りを 一足早く
17
みんなが
三十一音
(
きまり
)
を守ってくれるから
自由律
(
はみだしもの
)
は生を授かる
16
語彙力はわたしの世界の解像度 「エモい」が全てを覆わぬように
17
ふゆうらら しずくがうがつ のきしたの 雪のふかくに うみのいろあり
30
こんなにも街は栄えてみえるのに ネット回線まだまだ遅く
8
アスファルト 押し上げ根っこが背のびして 立って春待つ 桜の並木
29
最近の犯罪的な冷え込みに名前をつけよう「寒すギルティ」
10
家人寝て、一人コトコト小豆炊く 静かな夜の季節を惜しみ
42
吾子にもう あんまり来ない でと言われ しょんぼりの帰路 雪解けのみち
31
天上から 汽笛の音が なり響き ガタンゴトンと 動きだす春
/
カムイ号
18
時止めた 三本の腕 時計あり 未解決かな 三つの事件
13
アルバムがいっぱいうちの財産だフィルムカメラを好きで良かった
5
ラインより手紙がいいと書きまくり返事を待てど来なくて短歌
9
亡くなりし犬のにほひの残る家 庭の
白梅
(
シラウメ
)
今年も咲いて
55
裏庭の 容積率が 満ぱいで 津波のようだ 押しよせる雪
/
早春
19
胸を打つこの衝動に動かされ裾をまくった この板の上
6
君のこと画面越ししか知らなくてでも愛しくてこの距離感
7
失敗を恐れず真っ直ぐ努力する 君は本当に
煌
(
ひか
)
っているよ
6
だって、あたし君の顔好きだし ちょっとのミスだって許せるし
7
言の葉が 胸に詰まって ヒリヒリと 痛む夜には うたかたが効く
25
病棟の 父への葉書に歌一首 余白で伝わるものの多かれ
27
何のためでもない僕のちょっとの愛と勇気と少しの苦悩
6
春嵐も過ぎゆき晴れの門出かな 澄むよに青い空よ続けよ
45
見る度に 遺影の君は 違う顔 怒っていたり 笑っていたり
21
和だんすの 遺品整理で 見つかりし 結婚指輪と 息子のへその緒
19
春待ちの列車に揺られ僕たちは 良い日、悪い日、行ったり来たり
62
音もなく 去りゆく人の 面影を うつしもせずに 春の
十六夜
(
いざよい
)
31
長旅をしてまで会いに向かいます 片道切符花束ひとつ
9
仕事辞め日向ぼっこで短歌詠む 理想は遠く現実はみじめ
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