退勤後フードコートに集合でみんなで食べるラーメン旨し
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妹と桜紅葉の道を行く山の端染むる秋の落陽
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満開の 金木犀の 笑い声 薄日が差して 優しく光る
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秋雨が 世の塵洗うを 聞きながら たまの長風呂 吾の塵洗う
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俺のことを悪く言うのならあいつのことはもっと悪く言うべき
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心臓に 悪いが一転 胸熱く 心動かす 強者つわものどもよ
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愛犬の匂いの残るこの布団 そおっと下ろす小さな骨壷
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こがらしに震へぬやうに足許を 脚絆きゃはんの如く守るウォーマー
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雨の日も頑張って風の日も頑張ったけど晴れの日サボってた
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忘れたい事柄 ホワイトボードのマーカーの如 消し 前を向く
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十七夜じゅうななや仰ぐベランダ 澄む空気 夜半よわ寒気かんきの戻る立冬
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年末の空気をまとう街を抜け 排水口を掃除する夜
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本当に具合悪いと病院は行けないからね、良くなってから /独り
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秋空に緑まぶしき柚子の葉や たわわなる実の黄も鮮やかに
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いつもならペロリと食べる弁当を小鳥がエサをついばむ様に/発熱おさまる
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昔日せきじつの秋の 祖母との思ひ出を繋ぐ 鬼灯ほおずき 隣家の庭に
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悔いばかり蘇りきて寝付けずに夜の静寂に雨音を聞く
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歩けばこそ見ゆるものあり秋の野に知らぬ花の実紅く熟して
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一つ石二つ体を寄せ合いて一つ衣の夫婦地蔵よ
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公園のメリーゴーランド子供らを大人に変えて一人老いゆく
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鈍色の空に真っ赤な柿一つ少し痛んで魂の如
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誰だってまぶたの裏に隠し持つ今よりもっと高かった空
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咳をした 君のとなりに居られるの かみしめながら 一人と 一人
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バツ四で もう懲り懲りと 語る君 鍋の湯気に 涙を隠し
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「内緒だよ」教えてくれた公園で不意の初雪芝を覆った
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秋日和 風無き庭にメジロ二羽 残りし花の狭間たわむる
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5年後も 貴女と一緒に いられたら 朝焼け雲に 願いを込めて
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ねえ僕も野球のルール知らなくて この世は少し息苦しくて
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二日間娘は音も沙汰もない好きなおかずをラインしたのに
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赤と黄の 紅葉こうよう見つめ 秋の日は 自然が作る 景色を堪能
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