転寝うたたねのふくらはぎから沁みてくる猫がいてくれることの幸せ
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簡単な 引き算すらも ままならぬ かたむいていく 我の脳力のうりょく
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今日も待つ昭和レトロの喫茶店指切りをした仲でも他人
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「撫でさせてやってもいいぞ」と横たわり撫でるまで猫はそこに居る。ずっと
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気負い過ぎ空回りする吾を見て楽に行けよと風花の舞ふ
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惜別の気持ちを込めてザクザクと踏む霜柱少しおどけて
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帷降り 風に抱かれた 月の下 荒れた世界で ただ我独り
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焼けた雲 離した君の手 時経つも 目蓋によぎる 話した夢の絵
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幼少に祖母と過ごした春の日がふと蘇るセビアの色にて
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カーテンの隙間からさす陽の光 私の闇夜も照らしてくれれば
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こんにちは、僕らの夢まで行きましょう。手を繋いで、ほら駆け出して!
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図画工作評価一の奴が描くみたいな 空しやがって あっぱれ三月
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履歴書の特技の欄にいつか書く「自分の機嫌 取るの上手いです✴︎」
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四千キロメートル北へ行く旅の途中の白鳥かれらそっと見守る
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雪解けて道幅広くなった帰路春を思えど不馴れな景色
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踊る猫の瞳の向こうの鉄塔までおいで うろこ雲なら僕が殺した
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一晩で春には成らぬグラデーション嵐の夜の風音を聴き
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簡単に去らない冬と来ない春押しては引いてせめぎ合う
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コンクリの隙間を割って首もたげ 咲いたタンポポ 春よ春よと
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久々に四駆モードに切り替えて吹雪く帰路行く明日は凍るぞ
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吹き付ける雪で「止まれ」の文字消えて逆三角の形が頼り
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ビブラートきかせて叫ぶ愛の唄 あなたの胸を震わせられたら
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レコードの 傷で 針先 飛ぶ様に まぶたの奥で よみがえる日々
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このラーメンを食べてる中倒れたらそのまま死んでいるのだろうな
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みやびやか川面かわもに踊る大鷺おおさぎの群れには音も波も立たざる
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思ひ出はいつも季節に寄り添いて春を辿れば桜のありけり
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静寂な 田舎の夜は 淋しくて 雨東風あまこちと 秒針の音
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海月うみつきと書いて海月くらげと読むような月ぼんやりと春の霞に
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パン、トマト、チーズ並べて新しい4月の朝は異国の如く
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子の歩む速度で木々のを行けば卯月の枝にはや蝉の殻
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