ころころと笑うあなたの手料理の熱々ポトフにまろき芽キャベツ
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口紅も 着けない君の 佇まい どこかに忘れた 裸のココロ
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萎れたるポインセチアの花殻を摘みて春光注ぐ如月
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ケースの中 48色の色鉛筆 春の彩り 足りるだろうか
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夫逝きて三年みとせ目の春紅梅の咲きて嬉しや命の満ちる
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桃色の 花を飾りて 春が来る 長き冬の日 忘れるほどに
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許されぬ 恋に落ち逝く運命なら ともに地獄へ行方もしあわせ
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生きるのに絶望しても血税で死後の処理とは何か苦しい
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目標は生きる力になるかもとカンパネラ弾く漁師を都度見る
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「忘れてた」とはにかむ君を待ってたい空いた椅子にはひかりの座布団
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白紙こそ最強の歌。泥を撥ね生きて戻った俺がキラーワード
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うつむきて 震えるつぼみ陽を浴びて 薄紫のカタクリの花
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田の雪が少なくなれば遠征を止めて近所に現る白鳥/嬉しい
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ふとふ 二文字ふたもじの中に 綺羅星きらぼしと 風と泉と 夜櫻よざくら
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白鷺が 凛々しく立ちて 月曜を 労うように 明るく照らし 
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梅の香をマスクをさげて深く吸う 鼻炎の吾に油断をさせる
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施設での義姉あねの暮らしも一年にスマホの画像に「私じゃない」と
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髪を切り隠す訳では無いけれど何か気付いて欲しかったかな
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アラ古希の働く人の七割がリア充らしい そうなんですか
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ヤオコーの店内曲が脳内に ループしている止めたいけれど
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まだ恋を知らぬ吾子つれ万智は西へ 3.11 早十五年
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妻となる人を知らずにひと部屋のアパートにゐた男がよぎる
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原発の処理は進まずまたけふもだれかがつくる灯りをともす
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「出したくねぇ、あんたの都合は聞かないよ」 腸が手を組む自律神経
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飛ぶことを忘れたカラス慣らされていくんだ知らず知らずのうちに
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どうしてもささくれる日は淡々たんたんとこなしてんで早く寝ちまえ
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一日ひとひごと 寒暖差感づ如月 押しくらまんじゅうをす 春と冬
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膝痛を庇いて登る坂の道頑張れ春が来たぞと紅梅
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愛しさのほむらしずかに立つ夕べグーグルフォトの走馬燈に似て
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つち振れば割れてひらける石のなか祖父の面影化石に映り
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