Utakata
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もういない人の好みの味付けで 私のために作る肉じゃが
27
二組の万年布団の片方が謝るように畳まれている
24
にょきにょきと 立派なアスパラ顔を出す 心と身体に 元気チャージ
19
万葉の 人の嘆きを詠めばなほ 千の月日も 人は変わらじ
32
腐れ縁憎まれ口と減らず口破れ鍋一つ綴じ蓋一つ
17
味つけはせめて日毎に変えたいの今日は酢味噌で明日はごま和え
17
外来をすませ医局で一服し「一日一首」に生き甲斐おぼゆ
16
青天が爽やかよりも汗を呼び 春の終わりを夏が追い越す
26
薫風に 揺れる藤棚風に乗り 甘き花の香ほのか届けり
28
春麗ら 予定も無い日を 子と過ごす ありふれた日々 いつもの笑顔
14
木々の
音
(
ね
)
の静けさそよぐ曇り日は葉の色合いもどこか安らか
14
風薫り妻には妻の予定でき子どもとべつで集うママ友
12
花火など鳴って何かの催事かと思いつ母の
襁褓
(
おしめ
)
を替える
28
大楠の洞に入りて息ひそめ樹齢に滲む樟脳のかほり
13
指切りをする手が蝶に見えるから交わしたあとは春野に逃がす
35
春なのに 寒く冬服 春服を 交互に着ては 衣変えれず
16
サワガニが横に進んだ道なりを 前に進んで追いかけて行く
10
やは肌の君の血潮も映らない写真にいいねを付けない指紋
15
目を開き明るむ空に雲流れ 烏が鳴いて私が泣いて
9
ホッピーのグラスの先に青い夜 カフェーテラスのない浅草で
9
花菖蒲ご無沙汰の友思い出す政治談義に花咲かせし日
19
もしも今わたしが親鳥だったなら子供にさよなら覚えさせない
12
出征す 我の弁当 ねだる子の 手に握らせし 一輪の花
13
叡山で消火訓練やってたよまだ信長が怖いんだなあ
11
君の居ぬ間に食べる辛ラーメン ひとり暮らしの風が吹く夜
8
青春は
10
代のものらしいけど私にとっては今 今なのよ
11
霜止みて苗
出
(
いずる
)
ころというらしき遅霜なきを祈るばかりよ/第十七候「霜止出苗 」
10
春探し瞼開く君こそが春 淡桃色に瞳染める君
7
天井が回るということを比喩でなく体現した朝五時のこと
10
思い出す過去の呼び声 生活を整えようね 呪いに近いな
8
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