あちこちにチラシ看板恵方巻き 節分前にお腹いっぱい
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水曜の美術館前 横顔よ 佇む君の頬にひとひら
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大根と 鶏を煮ている 午後3時 夕飯までの 時が仕上げる
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今までの 歌を見返し 思い出す 喜怒哀楽と 日々のあれこれ
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学級の 隣の席の 子も知らぬ 我の一面 Utakataここに隠せり
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熊猫たちちゃんと挨拶できたかな中国の言葉大丈夫かな
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君は問う「これ何しかも使ってないし」あの日の君の肩たたき券
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粉雪になれたら貴方へ降るからさ、払ってくれるだけでいいから
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灰色の空から白き魔法陣どんな魔法を今宵はかけるの
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撫子の湯にぞゆるりと浸かるれば 疲れ溶けてく 明日も頑張ろ
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かつて来し 森の温室 夜は冷えて 君の名付けし 星灯草せいびそう 咲く
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冬晴れの 光あふるる岩風呂の 湯気に隠れし石蕗の花 
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天の泣く そのひと粒を堕天使の 指震わせて掬わむとする
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ほろ酔いの父の土産は海苔巻きの 折詰手に提げ波平のよう
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戦争のできる国にはしたくない婆の繰り言願うは平和
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福祉課の介護保険のアンケート幸せ度数満点に◯
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留守録に入った自動音声の詐欺のデタラメ聞いてる厄日
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乗り過ごす眠りをさそふ温度よな 電車のシートはまんじゅうふかし
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その消費それは誰かの給料に この給料は誰かの消費
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寒椿 横目に眺む 帰り道 ねこたち お腹すいてないかい
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ディズニーの鳩はいくらか肥えていてたぶん僕より豊かな暮らし
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昼休み 売店で買うお菓子食べ 皆とおしゃべり やわらかな時間とき
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パンジーの上に積もった雪をはらう花の黄色に元気をもらう
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なんとなく気持ちの塞ぐ一日ひとひでも 変わらぬ夕景 慰めとなり
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窓硝子に重ねる君と眉月を雨粒は石を穿つらしいし
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独り身に還れば義理が通らない重責を負うバレンタインチョコ
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折り紙で箱と受け皿作り出すユーチューバーの魔術を盗む
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5歳 母はお礼に一台づつ園児は窓辺でミニカー走らせ
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電線が空を縛っているために 天使が泣いて還るのを見た
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ふたおやの齢超え生く妻の目に映るかなしみ われそばにいて
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