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誕生日も血液型も知らない 占える手段は名前だけ
11
天気予報に嘘つかれ 夏の名残を薄手のセーターで迎える
13
傘の中滲む視界に出た弱音雨は優しくかき消してゆく
24
クレープが焼けぬようにと願うのは まだ二人帰りたくないから
15
気にするな って言わない人のやさしさに 育ててもらった 歌詠む 気持ち
51
咳をして 皿を洗って片付けて お風呂をためて 泣いても 一人
24
ひとひらの落ちた銀杏が集まって アスファルトに黄色のおめかし
10
利きわけて相寄る友を待つあひだ戯る
木葉
(
こば
)
の環にまぎれたり
31
椋鳥の大群賑やか大宴会 味をしめたか柿は食べごろ
52
いつかまた明るい
短歌
(
うた
)
を詠みたいな 秋空のよな澄んだ心で
39
嵐吹く 私の中の海もまた 光のどけき 日を 願いつつ
60
卵黄を使うレシピに紐づけるシフォンケーキのつくりかた 秋
21
ドジャースの長引く試合めくるめく雪・雨・霙 由伸の男気
23
好きだったはずの秋を愛せない今あなたが隣に居ないから
13
砂かぶり動かない ママの卵焼き ぼくひとりレジャーシートをたたむ
15
切り花のコスパ日割りで考えるそんな僕にも秋のひだまり
43
雪虫と 風吹く街は 碁盤の目 故郷の友と 歩く裏路地
14
十七年たくさんの幸せ有難う!
愛犬
(
キミ
)
のお家よ 骨壷を置く
52
この世をば我が世とぞ言わむ
顔
(
かんばせ
)
で 昼寝決め込む小さき犬よ /本日の愛犬
27
おまえだけイメージ良いの俺という悪がいるから成立してる
25
犬と僕と、他には何も要らぬから どこか遠くの
場所
(
ほし
)
へ往きたい
18
墓前にて頭を垂れる父の背にこの
二十年
(
はたとせ
)
の星霜の積む
19
誰だってまぶたの裏に隠し持つ今よりもっと高かった空
24
世の中は時折見える希望などとやらを追いかけ続けるシステム
11
晴れてるからギリ秋みたいな服装で スーパーに行く スポドリを買う
7
米 毎回チョイかために炊く炊飯器 そこがお前の良いところだよな
8
教科書も読まずに何を学ぶのか ただノートを買いまくりたいのか
5
弘法じゃないです 筆を選んでは書き損じるとこまで楽しみます
7
最近は朝食べてます コーヒーとパンってスーパーフードなんだよな
6
寒いからじゃなくて冷えを和らげるためにカイロを買う世界線
5
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