棺桶に花敷き詰めて春のよな人だったから私の祖母は
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あちこちと ガタくる身体 予告なしサプライズ メンテしながら 1マス進む
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もう何も いらないと思う その次にアレ欲しこれ欲し 波間におぼる / 思秋期
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影二つ 夕日を馴染ませ君の髪 揺れる頃には夜の街並み
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今年初発信履歴にキミの名が二分間という最高のキロク/初聲・睦月十五日
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黒豆の うるしの如き つやを見て 口にせずとも うまいとわかる
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愛人に合格出来ぬは見た目よりおしゃべり好きで秘密にできない
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厳寒に 餅花飾る小正月 五穀豊穣願ひを託す 
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病床の吾を想いて厚き文 友の笑顔が飛び出し舞ひぬ
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薄っすらと雪積む道を中学生白い息吐き追い越し急ぐ
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いくつもの 眠れぬ夜を 乗り越えて 赤く滲んだ手 いざ本番へ/先輩方、頑張って下さい…!
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風と歌い踊り疲れて木々の葉が眠る公園 私は一人
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ひとり飲む酒のしずかな熱(ほとぼ)りよ 蕎麦屋の隅に歌の芽を待つ
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我が妻ををんなとおもふ寒の入り夜のとばりの窓をうつ風
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万人に 松葉まつば竹節たけふし 梅の実の  如き幸福 われ寿ことほぎぬ
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薄っすらと積もった雪で遊ぶよう雀の足跡あちらこちらに
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積雪の歩道に残る足跡と同じ歩幅で歩くいずさよ
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綺麗事口にしていた恥ずかしさ『心はカネで買えないじゃない』
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そうだよねよく解ったよ心まで動かすものが札束なのかい
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あなたがさ別れる前に待ったのは『慰謝料いらん.!』の言葉だったか
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お金では私の傷は治らないこのトラウマも脳障害も
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怨み節直球投げても良いのなら数多飛び出す堪忍袋
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もう後も ないまま告げた 別れにも 彼女は一人 背を向けていた
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父親のトイレ見届けさあ寝るか矢先のニュース31年/追悼阪神淡路大震災
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同じ家の並んだ街を寒風と過ぎれば暮るる人参畑
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一日で 十五度の差は辛いけど ぬかるむ庭が少し嬉しく
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百均の毛糸じゃ上手くならないと言われて気付く解けゆく撚り
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千切れゆく毛糸の端のそれぞれを私みたいな夫婦と思う
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あの暑い夏はまぼろしアナ雪のアトラクションへと向かう玄関
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幼日の 温もり恋し湯たんぽの 布団の中で触れ合う指先 
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