青々と 次々伸びゆく小松菜の 蕾膨らみ春を告げをり 
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月明かり部屋の中まで差し込んで今夜は春を纏って寝よう
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なんだかね自分の息をかいでるようでむかしの短歌うたはちょっと照れます
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昔日せきじつの 幾多の苦悩消えていく 我気遣う息子 母でよかった
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立ち寄り湯人のまばらな薬湯に知らぬ媼と桜を語る
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姑の植え残したる椿の木赤と緑が春の陽はじく
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西行の歌をそらんじ老夫婦 桜尚舞う羨む我に
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何であれ通院てのは疲れるねぇ夕餉の支度出足遅れる
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すぐそばに桜の名所ありながら毎年スルーものぐさゆえに
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羊羹とチーズぺろりとたいらげる脂質糖質まみれのカラダ
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譲り合ふ人同士 初対面なれど 会話生まるる 車両の座席
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夢の中 ぐらい良い夢 見たいもの ピンチ連発 寝ていられない
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春の果て 城の桜を縁どりにシャッターを押す君の指先
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仕事場で作業してると男前 5時のチャイムで魔法がとける
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キュウと鳴る靴を追いかけイオンタウン逃げる子供にゃ鈴をつけにゃあ
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うそつきと四年に一度の約束を果たしたらまた四年眠ろう
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爆笑で沸き出す脳の幸の波「は」が満ちて虚脱の吐息の僕ら
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どれだけ美しい花も、結局最後は君の涙で散るんだ
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見栄はってコートを着ずに出歩いて 取り憑かれたかよこしまな風
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のど痛しこれから始まる展開に 暗澹とする来週多忙
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君まさば 妙なる和歌を 詠みなむを なくて淋しき 佐保川の花
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稲妻の 如き君らか 葦牙(あしかび)の 萌えいでし日の 過ぎて遥けし
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母さんが勝手に空に逃げぬようベッドに柵と番猫を置く
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雨声うせい止み 扉を放ち 一呼吸 雨の残り香吸ひつ 散策
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靴底に花弁を付けて帰る子は 春の便りを我が家に運び
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自宅にて 花見弁当 広げれば 雨には勝てず されどつまの笑み
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道端に アスファルトの 隙間にも ふまれてたんぽぽ ひらいてたんぽぽ
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いつの間に増えなくなった思い出と作れる料理作らない日々
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雨の中 カアカアカアと 鳴くカラス その鋭き目 力みなぎる
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窓外そうがい雨声うせい打ち消す懐メロを聴きつ口遊くちずさみぬ午後の居間/浜崎あゆみ
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