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堅雪に追いかけ回る童のころ 幼なじみの声甦る
30
春めきて微睡む縁側 そよ風に清き鈴の音 季節を忘れ
24
雪洞
(
ぼんぼり
)
に
睦
(
むつ
)
みて座る 人形の 頬の白さの 妖しき花冷え
30
わずか四十五分の体操もきつく感ずる七十五才
27
馬鹿げてる歌と滴と夕やけと眠る夢バナ東大受験
18
暮れなずむ駅の階段 手すりには傷の数だけ笑顔、泣き顔
27
高速に乗らずに出会えたネコヤナギ見つけた春を君に知らせる
33
寒し地の雪は溶けたか二月尽
雪洞
(
ぼんぼり
)
灯る春近付きぬ
42
ねこたちは きょうもぬくぬく ねむねむで シニアねこもまた 愛らしきもの
26
原爆展ゆ貴族社會の仔等出でて哂ふも直ぐ襤褸となりぬ
14
最敬礼のこころに星条旗楯てぬ新愛國婦人會長を 撃て
12
原爆忌から敗戦忌へ傾るおほきみに籠る聲の玉音
21
髪漉けばまだシャンプーの香りして それでも夜ごとお湯を浴びたい
23
木蓮はキャンパスの如き青空に真白き絵の具で描く早春
26
犬を抱いているときだけずっと冬だったら良いのにと思います。
18
踊り子がひとり回るオルゴール グランパドドゥの夢に囚われ
14
我が家には
愛猫
(
きみ
)
が定めし序列あり 猫様一番
下僕
(
しもべ
)
は二番
23
初節句よみつ
軍
(
いくさ
)
を
却
(
しりぞ
)
けし桃の力に君を護らむ
15
吾の奥の 影を認めて 撫でてやる 筆を手となし そっと書きおり
12
春風
(
しゅんぷう
)
を浴びつ散策 梅咲きぬ家の 窓辺に
坐
(
すわ
)
る黒猫
35
あなたとこなたその隙間 埋めるもの 言葉であるか それともなにか
8
闘病を支えてくれる診療所 紙のカルテは地層のごとし
31
まぶしげに めをほそめたる ねこのてを そっと握って 気持ちを交わす
30
落ち込むわ… 店のガラスに映りしは老いて太ったわが姿なり
28
沈丁花 花の香りを 全力で 主張する様 命短く
36
嫁、娘、母の三役こなしつつ、守るつもりが守られる日々
36
物陰の沈丁花憐れむにあたらず その香りの主張 我と
違い
(
たが
)
て
8
幼馴染と心ほどける居酒屋の隅っこが僕の避難所だった
41
メンタルによっては毒にも薬にもなると思うのあなたの言葉
23
寝るときに 足にそおっと あご乗せる ねこの愛しさ 日々替え難く
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