眠たくて 首もげそうなこの人に 右肩を貸す 次の駅まで
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あおむしとダイコンの葉を分けあって 味噌汁の具は今日は少なめ
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病床で歌う「ふるさと」ゆるやかに かのやまの忘却わすれゆく人
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アスファルト 押し上げ根っこが背のびして 立って春待つ 桜の並木
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そこにある 風じゃない声 耳澄ます 人差し指で評する前に
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亡くなりし犬のにほひの残る家 庭の白梅シラウメ今年も咲いて
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五歳児は自分のことを「オレ」と言う イントネーション作る可愛さ
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短歌うたを読み思い起こすは故郷の一家総出の田植えの五月
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カーネーション長持ちさせるって難しい 日に当て水やり大事な花たち
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スピードに今さら驚く遠い国旅する息子と瞬時のやりとり
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手抜きでも「美味しい」と言ってくれるひと それで上がらぬ私の腕が
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人知れぬ痛み悲しみ誰も持ち 短歌うたで知らさる分かつ喜び
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娘から「これから行くね!」突然に 今日の予定は「孫」に変更
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後追いの一歳児連れてフラダンス ママの背中はゆりかごになり
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近親相姦兆す鳩小屋いもうとは髪切り散らし兵率ゐしに
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半身不随のあには車椅子へくくりぬ両脚に雛罌粟の一輪 かれき
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獣園に感傷姉妹うちなげくも錘鉛の槍かまへをりし闘牛士
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喫水柩に降る雪柳をとめは蹄鉄を履かせをり 馬に
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生活の刹那そのまま切り取って湯気が立つよな歌詠いたい
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二度咲きは小さく可憐 夏空に薄紫の藤の花咲く
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五輪祭 地続きで鳴る銃声よ 79年の広島忌かな
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気がつけば靴も鞄もTシャツも電車柄だね二歳のわが子
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油絵のような大雲黄金色 夏の夕暮れただ息を呑む
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復活祭へにがき蕗煮ていもうとはロザリオなどゆめかけざらむ
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どんなにか素敵だろうかあの人に〝ありがとう〟って伝えられたら
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降る雨の雫の中に秋がある 清めの如くわだちを染めて
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茹でたての枝豆を噛む喜びよ 夏という名のご馳走がある
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通勤の改札出れば天気雨 夏の終わりの香りが満ちて
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子を産んで2年育てた家を越す 壁のシールを剥がすも愛し
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人生は神様が書いた物語 俺はページを日々めくるだけ
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