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習い事ともに学びし青年の病いに伏せつつ
心痛
(
しんつう
)
きわむ
19
肌と肌触れ合うことの滑らかな心地の中で夜溶けてゆく
55
行った店 歩いた道に観た映画 記憶の花が咲き誇ってゐる
14
嵩高に積まれる雪を眺めては大きイチゴをひと口に食む
35
エアコンの温風ならずフィルターを開けてビックリ埃の山で
19
晴れ空に老若男女集う日の美よ美のままであれ航空祭
14
朝日射す清くて強い眩しさに私は灰になってしまおう
26
外交の都合に翻弄される
熊猫
(
クマ
)
日本恋しと鳴いてはおらぬか
27
来世とか あるとしたらば 犬かネコ 木とか花とか クジラがいいな
14
遠出して昔の赴任地通りなば 思ひ出
手繰
(
たぐ
)
りて多弁となる
夫
(
つま
)
50
雪にさす
朝陽
(
あさひ
)
の色は 生成り色 忘却の
彼方
(
かなた
)
竹を編む人
41
留守電の長々しゃべる候補者に入れませんよとつぶやいてみる
33
悲しみの 雨にうつむき 泣いてては 空に昇った 虹に気づけぬ
31
きさらぎの 神に捧げる
榊
(
さかき
)
には 新芽がのびて 雪のふる春
48
いつもなら隠さず物言う賢人の言わぬ本音に優しさを見る
52
カサついた くちびる見つめ 今夜だけ 映画のような 君を信じる
14
やっぱりね住めば都だ 片付けを終えて眺める新しい土地
44
方角も 無言もなしの 恵方巻き 美味しく食べて 幸せであれ
29
凶器にもなれる心をひらがなの「あい」に変えてく「飛翔」の時間
26
退職の日は近づきて 吾の中に 被害者という 鬼が目を出す
29
「天使」だの「春」だの言ってる口すべて雪で塞いでしまいたい夜
31
独り夜に 炬燵に入りて
口遊
(
くちずさ
)
む 涙を誘ふ「♪ かあさんの歌」
37
デイケアに見知らぬ人の集い来て会話弾みぬ学びの場かな
19
玄関に立てば「おかえり」亡母の声 幾年経れど忘れえぬ声
41
喧嘩して、仲直りして、ご飯食べ。家族という名の終わらない恋
27
生きること 喜びあえる山めざす 道の左右に 駒草咲いて
38
甘言に迷わされずに一票を思うが誰がなっても一緒
12
頭痛さえラベルのように貼り替えて 悪友と飲むクラフトビール
27
カサついた くちびるから出る 言の葉よ 日が変わるまで 止まないように
11
雪の朝 通勤途中 黒鷺が 川に降り立ち 元気をもらう
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