球体の破壊あるいはたんぽぽの綿毛をとばす 遠くへ あるいは
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簡単な人でありたい薄い雲ばかり行き交う夏空のもと
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この町の駅舎えきのライトに照らされてひとりにひとつずつ影はある
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逆光のなかにある街 清水の舞台の傾斜たしかめながら
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みみうしろ やわらか猫毛 もふもふし 思い出すのは 子猫の時代
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支援者か当事者なのかわからないあわいをそっと切り出して見る
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あしひきの 山から眺む 在りし日を 悪しき日もあり 愛しき日もあり
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道端で 白いマスクが 日向ぼっこ 青いお空と そら、睨めっこ
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冬過ぎて 卯月につくし 土つつき 春の足取り 描く澪標みおつくし
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補聴器で 互いの波長を 感じ取り 歩調を合わし 行く散歩道
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平静を 装う君に 詮索はよそう 代わりにご飯 大盛り粧う
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布団から 顔だけ出して 窓を見る まどろみの中 ふと浮かぶ顔
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井戸の中 蛙移動せず 相変わらず 既に足るを知る 心無意識イドの中
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空を指し 「あ、オリオン座」と 君がいう どこで覚えたの?うちのおりこうさん
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花びらが 焼けた肌みたく 剥がれてく 白く輝く 初夏が覗く
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子の目方 三千グラムに 胸膨らむ 期待と乳に 膨れをるらむ
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コンビニのレジのすぐ前 おさな子はのど飴の箱積んで楽しげ
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バイバイと手を振ったあとドア越しの 発車する前長い一瞬
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ただ会って話して食べてまた話す また会う日まで生きるとしよう
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ニンジンの 新芽の横でニンゲンも 朝日を浴びて水を飲む今日
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知ったより出逢えたという感覚で  初めての言葉 くりかえし読む
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限定の ミモザパッケージの品アレを 春は過ぎたと 思いつつ買う
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花束のふりしておまえに逢いにいく 恋や腐臭はミモザで隠す
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君の瞳が 開く 右手が息を吸う ここが世界のまんなかになる
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悲しみを悲しみとして受け入れる シンデレラにはなれない私
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眠たくて 首もげそうなこの人に 右肩を貸す 次の駅まで
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あおむしとダイコンの葉を分けあって 味噌汁の具は今日は少なめ
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病床で歌う「ふるさと」ゆるやかに かのやまの忘却わすれゆく人
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おたよりが通じることのありがたさ 心の便秘 しませんように
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アスファルト 押し上げ根っこが背のびして 立って春待つ 桜の並木
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