子の歩む速度で木々のを行けば卯月の枝にはや蝉の殻
51
いつだって駆け出して行くわが子かな カメラロールは背中ばかりで
46
みどり萌え長き病と決別しメロンを食し君は旅立つ
27
暗やみの 星をさがして ダムへゆく もう逢えぬ人 見ていてくれる
37
喜びや 悲しみだとか 実相は わたしがつくる 雨の桜に
35
玄関を 開ければそこは ピンク色 忘れていたよ やわいということ / やっと開花🌸
28
ネモヒラは地平の果てまで淡く咲き蒼き海へと溶けて重なる
24
埋め方がわからないから散らかしたままで寝ている 部屋も心も
19
朝出会ふおうな畑の草を抜く丸き背中は土慈しみ
46
遠くから夫を見つけて愛想するゴロンゴロンと甥の飼い犬
15
やみくもに剪定をせし紫陽花は今年も小さき花芽膨らます
15
歯科医へとリハビリ兼ねて歩き行く汗ばむ肌に心地いい風
16
風さやか若葉きらめく遊歩道わきの畑にエンドウの花
17
馴染めずにはみ出していく人生のそのどこまでが個性だったか
24
庭隅の日当たり悪い紫陽花もやっとピンクに染まる水無月
14
畑仕事梅干しづくり味噌づくり君逝きてよりせぬこと増えて
17
暑くとも日射しが欲しや今日の日は干し物揺らす少しの風と
40
丈高き色とりどりの百合の花ニ羽の揚羽のつかず離れず
17
白き月 まだ消え残る 暑い朝 雀鳴きおり 何をか伝えむ
33
早朝の 無心になれる 草むしり 百合のつぼみも 咲く時を待つ
45
反戦を唱うる口で菓子を食み文字だけ拾う平和の国で
45
陽を浴びて遊歩道行かば蝶多し夏には夏の花数多咲く
19
真っ直ぐに行かば正解知りつつも右に行きたき たまにそんな日
42
つややかな佐藤錦をいただいて夏の風吹く君のみ前に
15
店先に焼き鯖並ぶ半夏生我が家は生姜たっぷりにして
28
足早に人の行き交ふ地下街に世代巡るを今更に知る
37
路地脇の緑葉の中青柿が顔のぞかせて夏の陽を浴び
24
洗濯物干して何気に目をやれば雑な性格ぶら下がりをり
47
この星の裏では餓へる人をりて平和の国は大喰い競ふ
47
誕生日、クラスラインで知らせても 唯一来ないあなたの祝福
19