歌詠まぬ日々を重ねて帰りつく「ただいま」という一番の歌
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「楽しかった」と 昨日に告げる ばいばいは 未来を走る コースの合図
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まだ暗い 部屋にひとりの呼吸音 宇宙そらとわたしの 秘密の時間
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浅瀬ゆく小石の光り掬わむと水に透くる手幼き紅葉
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「安全」と「必要」と有った震災まえ古き広告よぎる朝かな/柏崎原発試験的発電開始に
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浮き雲に寝ている心地 ごめんねと言えてすべてが軽くなりけり
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ふとふ 二文字ふたもじの中に 綺羅星きらぼしと 風と泉と 夜櫻よざくら
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枝垂れ梅のトンネル抜けて吹く風は戻りし寒さと芳香乗せて /梅林にて
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僕たちが 不動と信じ すがるのは 昨非今是の 正義に過ぎぬ
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何回も動画見ながらリハーサルボンボンショコラは無事に納まる
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透明な高次脳機能障害ハンディキャップに包まれた重さに倒れ誰も気付かぬ
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涙星 泣きたいときは鳴けばいい いつかは渇れて 忘れてくから 
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羊羹の栗大き方きみに遣りふと手の触れし春炬燵かな
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乗り合はす女性ひとカバンに吊るされし マスコットのシマエナガの視線
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月面のゴルフボールが見えたとて人のこころの襞は見えない
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懸案の債権回収成功し やれやれやれとロング缶呑む
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閉ざされた 我がこころへと 差す光 わたしを変えた 革命の訪問者うんめいのひと
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「母さんがちゃんと手作りしてたから」 料理男子息子のお褒めの言葉
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ばちなんて容易たやすく当たるものじゃない強運揃いはだいたい悪人
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寒風を漕いで夜行く受験路に十五の春の蕾膨らむ
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ふた探す 隠した場所が 分からない? 昨夜ゆうべだんは 豆炭あんか(久々使用) /中編
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空青く風ばかり強く吹いている雨の待たれる雨水朝かな
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寿命乗り越へし愛犬との人生続く奇跡の日々を噛み締む
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細い月 光の筋に 見えるほど 寒い夜空を 優しく照らす
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選挙後に改憲の風高まりて事前は忖度マスコミの罪
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夕月夜 なれにし袖の梅の香を標とぞせむ 夢の通ひ路
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吟醸酒 嗜むほどに酔ふほどに 人肌恋し如月の夜
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集まり散じて人が変われば 仰ぐ理想は流転するもの(赤茄子日本翁へ返歌)
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シャンプーの泡に流してほぐれたら浮きて心は歌に染められ
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この愛を脳細胞に刻みます海馬老いても忘れない!多分
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