青空へ白木蓮のつぼみ立ち再起の君へ春を祈りぬ
40
ピンクから黄色に変わりし店先の居並ぶ花に頬ほころびぬ(再考)
20
頬流れ そこに揺れるの 花影と 名残る雪影 落ちる露音
10
イスからの立ち上がり時に膝激痛 行くのためらう映画「スペシャルズ」/観たいけど(泣)
24
虹の橋渡り切ったかタヌ猫ちゃん幻でよいたまに姿を
27
こころから自分を恥じて振り返る白木蓮の忍耐強さ
22
努力など誰も見てなどいないこと分かりつつある二十代なり
21
震災後二年経つ日の「浄土ヶ浜」何事も無かったように波寄せ返す (記憶)
28
原発にふるさと追われ民去りし荒野に芽吹く沈黙の郷 (3/11)
36
まだ何も 踏まぬ足うら ふわふわと 雲の上む 母をみつめて
47
蔦の這うひかりに鏡うもれいる うちに眠れる人おだやかに
17
春浅き傘交う窓の縁なぞり雨垂れるまま君を待ちおり
19
テレビ消し、静かな部屋に雪が降る見ない優しさ認めてほしい
27
カレー鍋かき混ぜつつふと覗き見れば 混沌に踊らされし我の見ゆ             
10
子を想ふ心に果てはなかりけり離れがたきも母の真実
28
「終わったらミートドリアを食べましょう」 喪服の母が小さく笑った
13
回る寿司 店の出口に鹿しし威しおどし財布のひもの弛みを打てり
37
凍み渡る雪原ゆきはらけもの足跡あと 辿りてゆけば水辺に着けり
20
守られていた頃思い出したくて自分のための絵本を選ぶ
31
り気無く席を立つ青年ひと 礼をせしおうなの声 気持ち良き車両
33
北風の冷たさ今日は有り難し 我が家九階までの階段昇りつ /エレベーター取替工事十日間
27
降り続く雪はおおかた上がったか深夜の窓からそおっと覗く
37
ミサイルはミサの頭上に降り注ぐ葡萄酒の血を拭う間もなく
21
求めても求めてもまた求めても与えようとせぬ君のプライド
14
ほどきたる古着の紐を玩具にし 鼠の尾に見立てじゃるる猫
37
「誇り高き下等動物」君のことそう呼ぶことで怒り鎮めん
16
歩道沿ひ並びし 蒲公英タンポポの黄花 散歩の犬目線の春かな
33
風向きで防災無線5時の曲今日はやたらと澄んで響いて/やーまのお寺の
24
熱出して 思い出すのは 母の味 卵おじやの あの温かさ
21
「美味しいね」顔見合わせ息子と孫 その一言で満ち足りる食卓
23