渋沢栄一銀行券煌々しく詐欺す 殖民に朝鮮國ありしをしらず
4
兌換紙幣ひらひらと燃ゆ戦前の国家ゆのがれゆくはムーシェ
5
0は1へ球体は立体となりぬ人体迷宮幾何学の大理石
9
黄金比律に六弁花百合の落雁はかわきをり 誰そこぬも
7
人体機関へ昏き淵あり鐡芯の骨組みきウェヌスは婦人
7
久々に 琴線触れる タイトルよ『温泉シャーク』おまえは何だ?/主題歌が真面目だから余計に困る
7
「まだ読むの?」疲れた兄ちゃん逃げたいが 一歳あと追う「もういっかい!」
23
やっぱりね楽しさ倍増アンサンブル フルートの醍醐味仲間と味わう
22
二十年ここで寝たんだこのベッド 嫁ぐ日近し涙あふれる\思い出
21
「受かったよ!」弾んだ声が忘られぬ 電話口に見た息子の笑顔\思い出
21
帰り際こっそり小遣いくれた義母はは 微笑む写真を今日も眺める
33
お彼岸が近づいて来て曼珠沙華ヒガンバナ 今年も変わらず頭を出した
30
Utakataの一首一首に心寄せ 想像巡らし読むのは楽し
41
老犬よ こんな時もあったのね ドアにはあかし数多あまた爪痕つめあと
38
花のたてるをたれそしらさむ浮草へ鳰くくりぬをしるとはなしに
8
喀血す母仔合はさば一羽の鶴となりなむおりがみのゆび
10
草帷子桔梗に芒婦人花秋の地獄のすずしきを染め
8
秋闌けて漢方學者薬種店硝子戸へ首晒せるあはれ
12
急ぎ旅なれどコスモス風に揺れ吾を迎える ふるさとは秋
34
眠れない夜ひとり作るオムライス 丁寧に丁寧に慰める
9
無い尻尾しっぽ一生懸命振る老犬 分かる分かるよあなたの気持ち
29
いっそのことザーザー降りになってくれ 運動会に天気悩まし
27
寒がりははや懐かしむ暑き夏 冷え込む朝に靴下を探す
28
里芋の葉っぱに転がる朝露で書いた短冊 七夕懐かし \羊の皮を被った山羊さまへ
17
ふんわりとおさまの匂いにくるまれる 布団を干して今日は幸せ
32
週末は息子が当番皿洗う 指図さしずはしないが平和の秘訣
27
思わずに「うわー」と叫んだ 箱の中シダに包まれ松茸あらわる
27
運動会 上手にくるりと前回り ポーズも決まって にっこり五歳
23
母の手を優しく引いてる 息子かな? 二人の姿 我に重なり
25
発表会 一年続けた猛練習 あっさり流れる 選挙のために
26