月曜はWワークで超ハード 21時はもう夢の中
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音楽を流さず家事をこなしてく 無音の音を今日は楽しむ
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鍋の出汁沸いて昆布を取り出せば冬はゆっくり時間がすぎる
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この電車動くと君は過去になる雪がやむころ想い出となり
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朝になりジャムもつけずにパンかじる生きたくもなし死にたくもなし
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4日後は2歳違いになっちゃうね 静かに待ってる貴方きみ誕生日バースデー
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スースーと 不思議な音が 足下で 耳を澄ますと 犬の寝息か
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ニヶ月の水耕栽培ヒヤシンス一番に咲いた純白の花
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ドカ雪は多くの歌友の住む十勝何から何まで雪に埋もれて
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自転車を漕ぐ間に昇る朝の陽の熱に溶けゆく真白き吐息
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「あっ!」と言えば分かってくれて笑い合う 積み上げてきた夫婦ふたりの歴史
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ついと来てついと消へ行く雪雲のみぞれ降る庭つぼみは固し
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手挽きミルゆっくり回す日曜日眠る我が子を起こさぬ様に
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写真すら見ずに平気で嘘を描くだけど楽しい妖怪図鑑
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雪道を犬に連れられ来る老婆赤い長靴キシキシならし
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冬七に春三分程日の光 少し切なくなる白い色
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好きになり想いがつのり愛になる やっと淋しさの正体を知る
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近視用メガネの上から老眼鏡 Wメガネで刺し子は進むよ
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国を思ふ心のたけに比ぶればかずもあるかな高千穂の峰
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風邪をひくしんどいけれど温まる 息子きみの作った卵のおじや
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ハメはずし遊んだツケがやってきた 歳相応そうおうにせねばと誓う
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あれこれと甲斐甲斐かいがいしく世話焼く息子きみ たまには風邪をひくのもいいもの
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メッセージ送るキッカケ無くなって これから続く長い修業よ
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十五年 病に耐えし その身体 お疲れさまと お空へ返す
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弱き者 女子供と 決めつけて その先にある 未来がこれか
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トマトはねいいのでなけりゃ美味しくない諦めましたもう高すぎて
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愛犬の 遺した薬 片付けつ もう飲まなくて いいねと呟く
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ぽつねんとわが二十歳との相似形 足掻けば沈む 漂うが佳し
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重ねても手ぶらで逝くが人のみち 賽の河原の石積みと知る
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夢を知り夢に夢見て夢惜しみ夢をうずめて夢をのこして
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