指定でも特別でもない助手席で 「誰を乗せたの」 言いかけ、黙る
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一ひらの 小雪に乗せて 願ふ朝 行き交ふ人の 穏やかなるを
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「死ぬまでは生きる」と唱え朝まだき冷たき足に靴下を履く
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あの弾ける笑顔を胸に灼きつけていざ旅立たん蒼穹の果て
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親にさえ言えない本音を言える友 持てた幸せ噛み締め元旦
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傷すらも輝きに変え ステージの上できらきら踊る宝石
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逃避行指輪をなくしたふりをして 霞む空にかざす手のひら
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幾たびもゆきつもどりつした道をまたゆく春のあらたなる日に
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元旦にいつものように五時に起きあさひ見つめて君を思うよ
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鉄橋を渡る列車の音でさえやさしく響く もうじき夜明け
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正月も 妻はローソン 出かけたよ 年中無休 パートはえらい
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冬空に桜の枝は天高く雲をつかんで綿あめの木で
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旧友にメールを返し 餅を焼く 少し寝過ごした 正月2日
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この「曲」は1歩踏み出す勇気湧く この「演奏」は立ち止まり聴きたい
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このところ 学生時代の 友らとの  距離の取り方 わからずにいる
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鉛筆を削り君との思い出を思いつく限り書き留めておく
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大晦日目覚ませば小雪の世界安酒にベーコン辛子漬け
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長く眠っていたフキノトウが春を思い出して立ち上がれば雪はにかんで
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単線の 両側まもる 防雪林 太い腕に雪 蓄えている
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半額になった紅白かまぼこをカゴに入れつつ年が始まる
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朋友ともと呑む この7月から 息子くん 飲めるようになる 楽しみである
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雪の中 舟のよう進む 車窓から 見える色はもう 白と黒だけ
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風生まれ そら舞うたてがみ 技ならぬ業より出づる つよき足音
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晴れの日の のんびり気楽な雪下ろし 景色見渡し歌など歌い/Ver.1
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ヤバいのは 道具にくっつく雪塊と 下ろす端から積もる新雪/Ver.2
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正月の気分を味わいたくもあり散歩がてらの初詣かな
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ライターの 炎ばかりが鮮やかで 雪に潜んだ 灰色の冬
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ありがとう 年末年始も 若きコメディカル 日常のごと 働きつづく
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ねえきいて 大吉でたの お雑煮もおいしかったし はやくあいたい
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淋しさの濃度や種類歳ごとに変節するを風が知らせて
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