花が落ち 土の中で実が生まれるように 潜んでいたいの旬がくるまで
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愛おしい寝顔を見つめて宵っぱり 夢を見るのも惜しいほどの時間とき
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君の寝顔はこの世の哀も知らぬよう このまま目覚めぬほうが幸せ?
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蟋蟀こおろぎ の 部屋の何処に 鳴き居るか 去年こぞより声は 冴えて哀しき
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紅葉こうようは 赤き金魚の形して 碧空あおぞらの池で 泳ぎ舞い散る
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淹れたての コーヒーの香りは 時を止め 秋空の雲を しばし見送る
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哀しみに刹那打たれて落丁の次第に増えし人生を生く
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君想い 長く伸ばした 後ろ髪 引かれてどうも 断てないのです
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くたびれに拾ひ物あり届けなば探す人ゐて胸ほどけたり
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朝ごはん 富士山望むリビングに ちょっと優雅な気分に浸りて
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愛犬の骨壷を抱く 嗚呼キミもここに一緒に来たかったよね \ 新居に移りました
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にゃあと鳴き たまに現れ すっと消え  気ままに見えて 思慮深き君
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鬼は外 多様性の この時代  鬼も内にと なる日も近し
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AIが 瞬時に提示 夕飯の レシピを頼り ピンチをしのぐ
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ナチス廣報戰略大臣ヨゼフ・ゲッベルスの群柏の拍手
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幸福はすべて手の中にあるけれど 求めていては気づかないもの
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風が吹く 冷えた身体で喜んで あなたに飛び込む明日の花嫁
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窓覗く 君の街にも 積もるかな 雪よ舞え舞え 想いよ届け
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忘れ物してきたようで落ち着かず春の私はちょっとせつない
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君のいる 朝まで少し バスを待つ ただ君想ふ 頬に春風
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ユーミンの歌詞が優しく飛んでゆく冬と春との間の空に
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じゃあね、って 手を振った君の 背は遠い ひとり教室 あまりにも恋だ
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さよならの 言葉吸い込む 皐月の空 また多分君の 夢を見ていた
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如月は衣を重ねることという一枚一枚ぬいで待つ春
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それぞれの背負ふ荷物の重たさを触れずに終わる今日の女子会
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「母さんがちゃんと手作りしてたから」 料理男子息子のお褒めの言葉
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背伸びして したこともない 失恋を 感情込めて 歌ってみた日
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昼食の支度をせねばと思うほど 突き付けられる身の不自由よ
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寒九雨かんくあめ 此花このはな散らし 香誘こうさそう  濡れたるみきに 触れるてのひら
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子育ては ハラスメントに 似たるもの  受け手が決める 愛の正しさ
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