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一面に白き寂寞降り注ぐ庭に
紅
(
くれない
)
差す寒椿
14
屍の周りに花を添える手の数だけきっと愛されていた
10
言葉とは土地にて育つものなのか「寒い」以外の言葉知りたい
16
眠れずに記憶の海を漂ってこの人生もわるくはないと
22
ひだまりで 夢見心地の
猫
(
きみ
)
を見て 伸ばしたい手を ぐっと堪える
28
瞬間にサイズアウトとなってゆくされど愛しき小さき
服等
(
ふくら
)
35
水滴を 吸い付くように吸い尽くす ニトリのマイクロファイバークロス
10
新しいケリケリ猫に渡したら猫喜んで蹴りに蹴りけり
22
恋
(
こ
)
ふと
云
(
い
)
ふ
二文字
(
ふたもじ
)
の中に
綺羅星
(
きらぼし
)
と 風と泉と
夜櫻
(
よざくら
)
が
棲
(
す
)
む
32
燻炭を撒いて融雪促すも 新雪積もって元の木阿弥
19
「一」を足したり引いたり繰り返すのが人生なんだろうな/釋愛翔様 ありがとう
26
いちごやらミニトマトやらの商標™️は愛らしいのが流行りと見たり
16
一九三一年九月画を画き戰端を開きぬ旧宗主の名を日本 といふ
31
キャンディの包み紙まで桜色 今日のチラシもどこもかしこも
19
僕たちは 晴れた空にも 気づかない 傘を探して 下を向くから
10
春寒の氷雨に一輪椿咲く 風に揺れつつ白無垢の雛 (3/3)
34
勝ち負けを越えて抱き合うライバルに雪光り満つ五輪を想ふ
29
寒緩み買い物帰りにセカストで明るき色のコート手に取り
19
人殺す武器の輸出に耐え得ぬと矜持の道ゆく社長の光り (3/6)
33
風の
音
(
ね
)
にひとの声聴き肩越しの白詰草に春告げる陽は
24
青空へ白木蓮のつぼみ立ち再起の君へ春を祈りぬ
40
ピンクから黄色に変わりし店先の居並ぶ花に頬ほころびぬ(再考)
20
頬流れ そこに揺れるの 花影と 名残る雪影 落ちる露音
10
春を編む文字の飛び込みはっとすは闇夜に詠みしやさしこころね
15
スカートのゆらぎを気づかれないようにそっと心の窓を閉じてる
23
虹の橋渡り切ったかタヌ猫ちゃん幻でよいたまに姿を
27
震災後二年経つ日の「浄土ヶ浜」何事も無かったように波寄せ返す (記憶)
28
原発にふるさと追われ民去りし荒野に芽吹く沈黙の郷 (3/11)
36
蔦の這うひかりに鏡うもれいる うちに眠れる人おだやかに
17
くしゃみして春こじ開ける君とぼく その断面を分けあうルタオ
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