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昔日
(
せきじつ
)
の秋の 祖母との思ひ出を繋ぐ
鬼灯
(
ほおずき
)
隣家の庭に
30
上
(
あ
)
ぐ空を 到着便が 横切った 日本を想う 小春日和に
/
国会
32
一度きり 釣り合わなくて背のびした フローラ選ぶ マイ
人生
(
ストーリー
)
12
走るたび木の葉の踊るアスファルト 秋の陽させば楽しく見えて
27
雨強く 寒さ感じた 一日に ミネストローネ 夜のご馳走
29
ノアールかオレオか好み失念しどちらでもない安物を買う/「菓子」
10
田舎町にトパーズ色の光差す夕焼けチャイムの「恋は水色」
29
孤独には人は勝てない事もある何も残さず死んだ若者
31
きみにだけ見せた一話のドキドキを今も探して作家になった
9
立冬に 立ちのぼる湯気ヒュウヒュウと まな板の音朝餉の味噌汁
27
野沢菜を採って洗って漬け込めば 冬の支度がひとつ終われリ(まだやってない)
18
悔いばかり蘇りきて寝付けずに夜の静寂に雨音を聞く
30
聞きなれたタイトルコール日常へ戻るラジオにほっと息つく/津波注意情報解除時に
25
魂
(
たましい
)
と いう名の核持つ 単細胞 そう見えるかな 空からの雪
40
秋桜フラワーロックの如く揺れ 陰キャの恋は咲くこともなく
9
相談は聞くよじゃなくてじゃあ俺が殺しておくねと言ってよ課長
8
泣き叫ぶ 子供を見つつ 早歩き 君は泣いたら 助けが来るのね
15
積雪を彩るカラマツ散り敷きて
足裏
(
あなうら
)
にそっと秋との別れ
36
風切りの音が路上を
浚
(
さら
)
ってく夜の始まり冬の始まり
40
男ふたつ乳房に手を添えて啜り泣いており紅葉遂に散る夕方に
9
卒業と言われる事の虚しさよ先の夢より遂げられぬ悔い
32
雨上がる もみじの雨粒葉を遊び ポツリ落ちたり たまゆら光り
38
頼もしやこの冬初のマフラーは のどむね温め汗ばむほどに
28
夫居れば歩くことなどなかったと落ち葉踏みしめ通院の道
34
歩けばこそ見ゆるものあり秋の野に知らぬ花の実紅く熟して
31
色々と選びたかった洗い桶さてどうしよか店から消えて/プラ製の水切りかごも
16
切り株にしばし座って並木道 まだ新しい木の肌に触れ
22
道端のアイドル揺れるチェリーセージ 視線いっぱい紅白ウサギ
16
星屑の金木犀と冬隣 君の誕生日、儚く終わり
10
想い出す時間が徐々に減っていく 気づかないふり今日も明日も
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