初霜月 里も華やぐ秋祭り 襷のおとこ飾り馬引く
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昨夜から ドタバタ続きも 落ち着いて 始発に乗って 日常時間に
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窓の外 見下ろす僕の 目の先の 緑に敷かれた 彼岸の絨毯
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ビートルズ擦り切れるまで聞きながら若き夢を溝にしずめ
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表情が顔に刻まれ決まってく 今日の運命 明日あしたと未来
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変わりしは 君の想いか こころ  今はただ わかれてぞ
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秋晴れの朝 カーテンの裏側で 愛猫は バードウォッチング
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情報は得られるけれどスマホでは野菜もゴミも包めやしない
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「楽しかった。また今度会おうありがとう」芸術的に傘が消えてる
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揺らぐ時期髪も視力も肌もみな初老へ向けて乗り越える時期
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秋旅は 食べもの景色 温泉と 限りなくただ シンプルに行く
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売れ残るその哀愁とお色気で吾を誘惑するシフォンケーキ
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だけどもね食事制限なんて無理! ラジオ体操始めてみました
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薄荷油ハッカゆを 身体からだりて とこる  そんな季節が 今年も終わる
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雲の上 月の光に照らされて きっと一面 金銀の波
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だ汗ばみぬ通勤路おもむろ銀杏いちょう並木を 黄に染めし秋
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満月は 不思議な事が 起きるもの 月の満ち欠け 神秘の世界
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話しかけ 常よりメートル近い距離 あと一歩だけと 願うは強欲
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中秋の 名月という ことなんて すっかり忘れ 寝る前気付く
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朝食は パンとコーヒー 掻き込むが ゲリラ和食に 遅刻悟らん
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風呂上がり 腰に手をあて 飲む牛乳 羽音(はね)の風浴び 衣まとわぬ
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愛されることとはなあに、引き出しに入ってないしまだ習ってない
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リズム乗る 電車の音に 子守唄 母の名残に 遠い夕焼け
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名月の淡き光の庭にいて シュウメイギクの白の優しき
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米寿会指折り数えて待ってたと はしゃぐ老母にわれ誇らしや
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抹茶ラテ 頼みし吾に カフェ・オ・レを つまは笑顔で 吾に差し出す/笑笑
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カスハラは無理矢理にでもカステラを食わされるとかそんなんじゃない
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私等もこういうふうになりますよ母の送迎運転手言い/デーサービス
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「何」「それ」とはてな?忍ばす上の句を 下句で笑むや伏線回収
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柿と牡蠣よく判らない発音を母に聞かせる分かったらしい
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