玉の緒よ絶えねの歌はありぬれど 我が想ふ人はあらず絶ゆらむ
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まな板の 上に早苗が 置かれおり 捌かれしあと 庭土に戻る
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ガンダムを我が子のように胸に抱く深夜2時ごろ実はシラフ
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風の音に合わせてダンスをこの町であの怪獣と踊ってしまえ
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風の音がさん、に、いち、ぜろと唱えてクラスが静かなプールのあと
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それとなく それとなく立つ それとなく 立ちたくなって それとなく立つ
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山静けし 白銀の舞い 冬木立 足跡絶えて 山の音(ね)寂しき
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風渡リ 水面揺るる 滝つぼの 陽炎立ちて 去ぬ後ろ影
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春の朝 山の端霞て おぼろ月 陽射し影朧 夢かうつつか 梅の香溢れ 春を待つ 春寒に 山の端霞て おぼろ月 陽射し影朧 夢かうつつか 梅の香溢れ 春を待つ 春寒に 山の端霞て おぼろ月 陽射し影朧 夢かうつつか 梅の香溢れ 春を待つ 春寒に 山の端霞て おぼろ月 陽射し影朧 夢かうつつか 梅の香溢れ 春を待つ 春寒に 山の端霞て おぼろ月 陽射し影朧 夢かうつつか 梅の香溢れ 春を待つ
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靴下が意外と派手なことを知る。何気なく組み替えられたその脚。
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弥生晴れ浅間の山の綿帽子 散りた綿毛かこぶし花咲く
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枯れ草の 生い茂る地に 風吹きて 復興の種 蒔かれたりおり
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軽井沢しらかば林の名残り雪 眼を灼くほどに反射する白
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インクのフェロモン辿る本の虫 活字の森にお花摘んでる
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ゆきどけに水面はあり冬舗道ひかりを受けていずこにも空
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ゆび先の 当たるつよさは 不安定 だけど気持ちは ショパンかリスト
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みみうしろ やわらか猫毛 もふもふし 思い出すのは 子猫の時代
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キラキラ号、と名前のついたバスだからいつまでも見送る池袋
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どっぷりと水平線を焦がしては「また明日ね」と夕暮れなずむ
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雨上がりの腕に小蜘蛛をまとわせてすこしだけ高い空を見ていた
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こんなにもこんなにもこんなにもなのにジンジャーエールはいつもの味で
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午前四時、ひとり背広のなりをして 遊具と戯れ雨粒浴びる 
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梅雨明けの空に虹色ドロップス ハッカの飴は君にあげるね
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生きる糧得るために 爪割り乍ら床を引き掻く紅い指先
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煙草なぞやめてしまえと恋人に口づけのたびマルボロの味
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殴るのも殴られるのも見てるのもいずれにしてもおしゃれなメガネ
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保健室やさしく包帯巻くひとが心の傷も癒してくれた
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あおあおと夏の蓮の葉かたむいて風のかたちを記憶していた
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ちん黙の コドクを埋める マンゲキョウ こっちへおいでと 誘い満ちる
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高機能紫外線加熱調理器具 ターンテーブルの上にいます
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