暗殺犯銃撃に含み笑ふわれ 死してかへれ日本産豚肉の豚
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テロリズムの貫徹。冷血漢の花黒く染まりぬ「英国へ殖民地を、」
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実験国家アメリカの統計室に羊の心理左右されてつごもり
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断乳に張り裂けるほど泣く吾子を 抱きしめる夜 卯の小晦日こつごもり
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凄惨な能登の街並み次々と余震に怯える孫らを案ず
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凄惨な輪島の町に雨降りて続く余震になおも怯える
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たとえ遠くともそこで光れ 僕達なりのラグランジュポイント
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おさまらぬ余震と寒さ炊き出しの湯気につかの間笑顔もどりて
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ニトリにも無印にも置いてない君の右側似てる枕は
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勝手に思い出なんかにするなよ 滲む街灯へたくそなラララ
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一歳半 床に突っ伏し駄々こねて 小さな神様 にんげんになる
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笑えないお笑いにわらう夫と居て温いぬく部屋には寒い沈黙
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君の肩そっと叩いて手を置いた 独りよがりの重き優しさ
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はつこいの人の誕生日をいれて開くスマホに君の寝顔が
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君が今 深夜つぶやく絶望を 母は知るのか友は知るのか
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尾張の地 風に向かいて歩く時 どれほど寒かろ雪しまく郷
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夢をみる 頃はすぎても 馳せている 春を彩る 花の便りを
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大寒にきりりと立ちて八朔の かおりに満ちる春をいただく
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「ガンダム」が布津御霊をふるひつつ敵みなころし愛を問ふ 話
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新興住宅地の看板冬陽に晒れて空家の窓・窓硝子閉め殺し
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こころ澄むまでこころ死なしまば 雄鶏一羽二キログラム三千円
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羽交の鶏頸刎ねて鶏頭の花へしたたる蘂の髄、その他
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溺溺とおぼれゆくかな肋肉へ集る蠅しづか 聖母哀悼曲
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くさかんむりに母と書かれたイチゴには種の子供が着いて離れず
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「うまいわね」リハビリ励みほめられる ほのかなあかり先ゆくみちに
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ふるさとの豆腐ちくわの穴の中 雪降る里が白く浮かびし
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落花生 投げては拾いまた投げて 吾子はよびこむ わがいえの春
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眠ったら記憶が消える障害は楽しかった日眠りを惜しむ
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能登の地はもっと寒かろつらかろう 長き氷柱に疲れの映る
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鏖殺ののちのゆふぐれ葎刈るまたは火の色の胴をもて
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