アスファルト柄の白線手と足を同時に出して歩くあすなろ
5
口角に残っただけの笑み残しどうせなら恥 楽しめよ俺
18
星ならば 見えて届かぬ あたりまえ 君との間 30光年
24
30年前の君から 今届く 宇宙の中ではすぐ そこに居る
25
あなた今 オタクをバカに しましたね 頼んだケーキに 手もつけないで
6
「暑くても食べらさるしょ」の祖父の字と富良野メロンのあたたかき涼
31
読みきれぬほどにメールはくるけれど一番ほしい君からこない
19
「てへぺろ」の絵文字で終ったラインみてちょっと笑ってえんぴつを折る
15
ばあちゃんが「お金たりてる?」手を出せばここで夢覚め お盆は近し
36
匂いたつ薔薇の花びら感じつつ孤独は罪と魂を刺す
18
空爆で殺戮さつりくされる子ども達 チャンネル変えれば五輪の歓喜
53
車窓の灯糸引きながら雨も連れ夏の冷たさ差し出してくる
13
盆を待ち暑さ寒さも取り揃え次の絵見ればアキアカネ飛ぶ
19
眠らない子どもが増える夏休み深夜のファミレス街の痛覚
14
気が付けば ひこばえ青々繁ってる ああ、生きてるね 桜の切り株
26
夕立に立ったまんまで一人泣く自分も知らない声を出しつつ
17
ごめんねを言わない君と言えぬぼく心は触れぬ白い結晶
14
僕達はきらめく街を走り抜け明日のための切符握って
14
もしあの日通り雨などなかったら君を愛さず済んだだろうに
17
君たちのDNAを無駄にすることはないぞ、とイクラの軍艦
14
実家にて小三理科の本開くパラパラマンガが出迎えてくれ
24
鼻かんだティッシュはそのまま置いてゆけハイネケンなら2本持ってけ
12
「来年も夏はこんなに暑いのか」来夏も生きているのかこわい
18
夕立にググってみたら漱石が生まれた年に龍馬が死んで
12
混み合って君の背骨に手を当てば貝殻のよう 夏の砂浜
17
起きたあとあくびしたっていいじゃんか夏休みだぜ うーんまた寝る
19
あちぃなぁ何度も言いたいナイキ脱ぎクロックス履いてちょっとコンビニ
17
昨日今日、バナナとプラム茹でた芋ゴリラと同じ朝食を摂る
18
朝顔の花も葉もなお揺れており風のかたちを触れず見ている
18
湧き上がる寂しさあるがさらさらのタオルケットに夜はくるまる
19