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納棺時 嫁の体に 我が母が 掛けるセーター 涙止まらず
18
春遠き 沈む心に 皆の詩 心和ます 我の灯
17
オオワシが風を掴みて舞ふ勇姿 この目て見たし流氷の地で
21
漆黒の 夜空見上げし 雨つたう 昨夜満月 見るの叶わず
12
私にも使える魔法がひとつだけ薄い瞼に「よい夢を」とキス
6
黄水仙 ムスカリの青 西国の 国旗を思い 平和を願う
19
十年も経てば君らの叙情など時代のコードもろともに死ぬ
(
2024年現在のドレスコードでお送りしています。
)
6
会議後のカラオケくらいさ楽しみはリタイア出来ぬ夫のつぶやき
11
黙々と 靴見て歩く道すがら 顔を上げて と桜に言われ
44
忙しく貧しく物思はざる他者の恥を快く愉しむは たれ
3
「なんとなく、愛国。みんなで売ろう兵隊を君がその兵だけれども」
4
十六年一緒に暮らしてようやくに分かってきたかも 犬語なるもの
17
私より料理がうわ手の娘婿「お母さん、包丁研いでおきました」
12
理不尽なルール子どもが学ぶのはアフリカ系の人らの差別
4
ゆめ知らず智慧の階段踏みしめて錬金化学に塩基無水・素
6
地球物理的運動すなはち万物の起源学家系図に零る洪水計
4
夢前川過ぎりき彼奴こそは敵 芥子菜色の襯衣ぞあざらけき
7
第六元素純粋触媒より発見す西暦一八九六年・砂時計過程一室四平方メートルの国家
3
「ニャーオニャーオ」動けぬ老犬我を呼ぶ いつからキミはねこになったの?
12
「がんばれ!」の声援受けて後ろ足動かぬ老犬朝のお散歩
11
入園式いよいよ今年で三十回
白髪
(
しらが
)
に似合うよピンクのネクタイ
13
屋台去り静けさ戻った並木道 犬とお散歩舞う花びらと
13
屋台消え人がまばらな遊歩道ゴミ拾いする爽やかな朝
12
なんとなく気まずい空気が流れ出す寡黙な息子と二人の夕餉
14
精神を 可視化するなら ひっそりと 山奥に咲く 散らない桜
33
風そよと西空まぶし春夕焼け 木々をねぐらの鳥影に照る
25
いまひとりあの日の記憶抱いたまま泣けぬ貴方の心に春を
17
家康
(
いえやす
)
のお手植えされし桜の木 真に信
(
まこと
)
か利他の鐘撞く
13
いつからかドアがきしんで声を出す度に知らせる家族の帰りを
16
少年は展望室に青年は燈臺がいしずゑへたちぬ、岡と岡
7
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