勉強と 元上司に 誘われて 本格的な 茶室で一席
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高層階 名古屋の夜景 一望し 二人で話す 5年後の夢
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久方に 友らと語らいはしご酒 ひねった膝は 痛飲のゆゑ
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愛猫は二十年はたとせを生き秋の日にニャンと一声そと旅立ちぬ/五年前幾匹も居た最後のこ
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さやかなる晩秋の空 見上ぐ如 背伸びし咲きぬ 皇帝ダリア
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はらはらと さき扇子を振る如く舞ふ 鴨脚樹イチョウの葉 霜月の風
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晩秋や ひむがしの空 オリオンは 大凧の如 昇りゆく夜半よわ
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秋晴れは 心地良きかな 陽を浴びて 力蓄え 光合成す
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デパートの物産展で初めて食べたおやきの味が忘れられない
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駅ビルで買ったふたつのおやき食べ今日一日が肯定されてく
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独りでも 生きよと諭す 声に似て そよ吹く風に 母の恋しき
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程々の緩さを秘めて仕事する真面目なあの娘に伝えられたら
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祝失恋 泣きたいけれど 恥ずかしい 後輩なんかに 奪われるなんて
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ふわあっと 見上げた空に オリオン座 去年ぶりだね お久しぶりです
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山茶花の花びら降るる日溜まりの僕に秋の日静かに降るる
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重き物 心にありて 歌にせば 東雲しののめあけに かせは外れり
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寒い夜は 身体温め 君想い 心温め 静かに眠る
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半日で解けきる雪のふがいなさ 役員会の堂々巡り
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降圧剤飲まぬと決めて一年半 死神よぎり医師に泣きつく
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軒先に柿を吊るして冬を待つ 食べ頃の実は祖母のみが知る
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ゆっくりと 満月とオリオンのを通過す 夜間飛行の光
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不揃いの里芋なれど届けたし母看る友へ干し柿添へて
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紙やすりで 研がれるような 寂しさに みぞれざらざら 降り注ぐ音
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安らわむ 硝子の月に 息をかけ 貝の小舟で 眠りの海へ
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三十年住み慣れた家を後にする また新婚ね 小さなアパート
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ほろ酔えば いつものきつさが 苦しくて 心のベルトを ニ穴ゆるめる
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三十年ここで寝たんだ このベッド あるじ無き部屋 淋しさつのる \ ようやく独立!
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「井戸水の方が温かかったのよ」ごぼうを洗う祖母が呟く
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の机使ひて思ふ引き出しの何処に悩みを仕舞っていただろ
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夢を見た 笑い合ってたわたしたち なんにもなかったみたいな顔で
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