笑顔だぜ嘘っぱちでも笑顔だぜ笑って逝けば閻魔も笑う
13
退勤後フードコートに集合でみんなで食べるラーメン旨し
40
朝礼の後ろ姿の頼もしき診療開始十五分前
18
無愛想他ひと人に冷たいすぐばれる嘘をつくでも犬に優しい
15
胃がしまる日に持っていく弁当の卵焼きだけ卵2個分
17
五十億年しかたないこの星で命をつなぐ君が眩しい
10
人生がなんにもうまくいかなくてTKGがよく混ざる朝
9
代行は空に頼んでおくからね  体が消えた後の涙の
10
山影に沈んでいった二日月 MeltyKissがとける速さで
13
愛犬の匂いの残るこの布団 そおっと下ろす小さな骨壷
60
少しづつ アルツ近づく 妻見つめ つまづく箸の つましき夕餉
21
風邪の子に焼くオムレツの甘い香と休む仕事の後ろめたさと
49
満ちた月君の街では見えてるの? 空を見上げて問いかける夜
39
ギチギチと百舌の声する夜明け前 くもりぐらいでちょうどいいのに
15
じゃがビーとジントニックがあったらな 月のほかには何も見えない
11
わがいほは木の葉散り敷き道もなしいづくを分きて冬のきぬらむ
14
厳密に選別されるジャガイモの気持ちがわかる人間ドック
19
「だから何」 深い意味などないけれど 新芽をつまむ 老いたる鋏
16
風切りの音が路上をさらってく夜の始まり冬の始まり
43
想い出す時間が徐々に減っていく 気づかないふり今日も明日も
41
薔薇のトゲプチッと取ってツバつけて 鼻の頭に可愛いピノキオ
31
電線のスズメをぜんぶ奏でたらラフマニノフが聴こえるだろう
17
ハミガキ粉 ミントの名前が多すぎる 僕もいくつか考えたい
10
陽が昇り食べては寝るの繰り返し俺の人生とてもシンプル
14
千日の回峰行に憧れた心を共に街路を巡る
16
公園の梢の奥に百舌鳥の声 紅き桜葉秋空に映ゆ
37
今日の月綺麗ですかと話しかけ 答えなくても信じていたい
31
バイキング 麻婆豆腐は 禁止にしないか お前がでてくるからおかしくなるのだ
14
もみじ葉の散り敷く朝の公園を歩けば露のキラリと光る
36
週一のデイ送迎の車窓より深まる秋の町並みを見る
41