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散り咲いて香る風来る金木犀スニーカー底花踏みしめる
10
健やかに新しい朝与えられ 一期一会の命を生きる
12
藤袴やっと秋よと咲き告げて アサギマダラをやさしく迎え
10
冬布団 取りに帰りし 吾子の為 品数多く 作りて持たせ
28
いつの間にか風の便りもなくなった友が残した本だけ 売れない
15
地球よりもでかい猫の腹の上で眠る夢をみたい
13
慌ただしい人々照らす朝空はあまねく伸びる宇宙の端っこ
19
いつもなら つがいの雉鳩 ぽつねんと 今日は素直に ごめんて言うよ
50
泥の中 見事に咲くは 蓮の花 ままならぬ世に 光差す日も
26
久々に犬も食わないナンとやら 秋刀魚の塩焼き二人で黙食
57
行く道は次第次第に
昏
(
くら
)
くなり浮かんで消える面影増えて
45
もし君に出会えなかった私なら 今日の青さすら見つけられない
21
どんぐりを拾う媼の声弾み童に帰り秋の野遊び
26
僕がすぐそばにいるよと遠くから想いを送る夕焼けの空
11
自転車で 車道走ると 嫌がられ 歩道走ると 違法になる は?
27
ハ長調みたいな声で話すけどこころは変ロ短調の夜
21
薄陽差す野菊咲く道散歩道楚々と咲く花揺らす秋風
35
見ず知らず人の行き交う冬の街コートの襟を立てる夕方
10
目標を達成しても幸せになれるわけない公式違う
13
4年前ここのマンション302で起きた事件そこに置き配
12
趨勢の末枯れ死にき世の浅茅刈る積車に安らかなれど
17
中央のタビビトノキの丈高く誰かを待つや北の地に生き
27
ビル壁に映る秋空だけを見て七日が過ぎる 媼ひとりで
26
三度目の 金木犀が 香っても 下書きのまま フォルダの中
23
誰からも忘れ去られてここにいる そんな行く末を願ふものたち
14
依存せず、期待をかけず、受けいりて
術
(
すべ
)
を覚えし
歳月
(
としつき
)
の果て
41
嵐吹く 私の中の海もまた 光のどけき 日を 願いつつ
62
歌の宿命とはおもふ有明の月蝕旅館から仇敵の余名出づ
15
ナミビア沙漠われゆかねども紺靑の美靑年など泛べ塩湖に
25
雨上がり柔き陽の差す朝の庭ゼフィランサスの白、風に揺れ
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