スマイルは営業用と言いつつも君はまわりを明るく照らす
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女流とは言われないよと姪っ子が生き生きしてる将棋道場
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いくつもの花びら風に舞ってゆく夏の化身の百日紅ひゃくじつこう
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あなたから見えていようがなかろうが 今日のわたしは世界一かわいい
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名月に虫も魅せられさやけしに同じ月見る人を思へり
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蒼き蝶フジバカマ咲く山里へひらりと降りて羽を休めむ
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野っ原はススキと野菊に覆われてアキアカネ待つ頃となりけり
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丁寧に終わりを描きだす絵筆 いつか滲んでも美しいままで
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三振で最後の打者になった子の肩を抱いてるチームメイトよ
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ほんとうを十重とえ二十重はたえに押し匿すまあるい嘘の博覧会で
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夜勤へと向かうあなたに力水つけるつもりで麦茶を渡す
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ひとり風呂子の水鉄砲構えては一心不乱に打ちまくる深夜よる
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繰り返す2歳が鬼のかくれんぼ隠れる所もうありません
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矛盾にも居場所と愛があるように 分かり合えないあなたと生きたい
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嬉し朝 猛暑に耐えたか ようやくに ツンと顔出し彼岸花咲く
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母親の眼差しだった小児科医 十五の僕に「背伸びせんとき」
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テレビ前 後ろで手を組む父と息子は おんなじかたち やっぱり親子 \ 世界陸上観戦
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乱筆のわたしが書道七段のきみのとなりに寄せ書きをする
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薄雲の掛かる星空 遠雷の音は 深夜の雨を予告す
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降らさうか 迷ひあぐねし雨雲のため息なのか 秋の涼風
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帰り道 秋の夕焼け 美しく 疲れた体 少し軽やか
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両親が出会ったころの曲なのとあなたが歌う欧陽菲菲
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心地良い 風が窓から 入る朝 紫式部 実る庭先
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箪笥の角通りがかりの一瞬に打った小指に死も覚悟する
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多様性という決めつけ。個性という檻。人は凝り固まっている
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朝焼けは 静かにあけて まだ眠る 街並みをそっと 優しくつつむ  
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世の中は 諸行無常なりて かくあれば 急いては成らず ただ清きあれ
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文豪の用紙のマス目踏み越えて万年筆は縦につらつら
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秋桜コスモス 鮮やかに咲く 優雅なり 前を行く君 嫋やかに咲く
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健やかに新しい朝与えられ 一期一会の命を生きる
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