前髪を執拗に直す君を見て 嬉しくなるのはどうしてだろう
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アジサイが 創る水玉 光り帯び 今日も活きよ 清く生きよと
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風はなく 西指し示す 風見鶏 明日あしたへ向かふ 陽を見送りて
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かすむ都会 機体迎える ビル群は 足もと失くし 夏の亡霊
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が呉れし夏色の青 真新しスニーカー履くデイケア初日
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お手本にしたいね犬の兄弟は取っ組み合ってとても仲良し
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ベンチャーズ追いかけエレキ楽しんだビデオに残る君がサウンド
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カルガモの子を見守りて おきならは そっと布被せ 穴を塞ぎ
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國政――、鼠講商に穢れゆく時を緑黄色社會が謳ふ「萬歳」
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早朝に散歩に出ればキジバトの声聞こえくる葉ずれの中に
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詐欺メールに騙されかけた昼下がりまぶたヒクヒク痙攣してる
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夏陽射す草むらの中昼顔の淡紅優し風にゆれつつ
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初蝉の声に包まれ空仰ぐ 私の夏がいよいよ始まる
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スベリヒユ スーパーフードの記載あり 庭から摘んで食んでみるなり
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昔日の 揺らるる列車 故郷ふるさとへ 姉と分け合ふ 冷凍みかん
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歩道来る自転車の子に譲る道 会釈涼しき夏の朝かな
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ひさかたの 雨に歓喜の 蛙かな グゲゲグゲゲと 朝のめざまし
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風鈴を吊るせぬ事情今さらに知って驚く田舎育ちは
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立ち漕げば入道雲と青空の君の待つ街 橋の向こうへ
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秒針の音に重なり 冷房エアコンの音に安らぐ 熱帯夜には
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君が夏を 好きになった あの夏も こんな緑に 囲まれていた/r
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きのうより五センチ高い朝顔の伸びゆく夏へ水をやりけり
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くすのきの二本を額の縁にして丹沢の峰あざやかに夏
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しょんぼりと 階段のぼる 踊り場の ぼやけた空に 輝く金星venus
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星屑の如 ゆっくりと 旅客機は 夏の星座と重なりて 西へ
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シャッターを切るたび形 変えながら ひらく花火の 彩る夜空
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ルビィちゃ~ん うわあああああああああああああああああああ!!
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ふりはらう 女の髪の 仰ぐ香に 吹かれて私 脇役と知る
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君が居ぬ 夏祭りなど 意味もなく 花火の音が 心底を突く
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さき靴 ひで座席に 乗りし子は 車窓に見入り 旅路の真夏
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