ふたりで、同じ側から映写機の光を照らしていると思っていました。 けれど、本当のほんとうは「表」と「裏」からだったのだと、気づくまでに二年ほどかかりました。 いえ 本当は、ずっと前から知っていたのです。気づかぬふりをしていました。 ながく、ずっと この物語を続けたかった。ただ、それだけのことでした。 思わぬ「きっかけ」に今までを振り返り、これ以上苦しい思いはしたくないと強く思い、戻らずそっとこのまま消えることを選びました。さよならも言わずに。