*トンネル*
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まっさら。しまい。

しょんぼりと きらめく明日が 手を繋ぎ 余白の熱も わずかになりて
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なが、ながく つづき繋がる その先に 光はあるか 闇にとけるか
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うたえない 溢れたうたも 幻か 胸に沈んで 目覚めぬままで
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泣きながら ご飯を食べた それだけで はなまるあげる 種まきのとき
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楽な時間とき  与え心を 揺らすより 楽しみ笑い わたしを咲かす
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背を向けた 名もなき過去と わたしごと 振り向きもせず 影だけ連れて
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おんなへん 右が変われば 意味変わり わたしの想い どちらでも無く
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やさしさで 続いただけの ひとすじに たしかめもせず 名もない時間
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しばらくは ただ好きなよう うた降らす 傘さされても 濡れふるえても
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演じきり 誰かの代わり 誰のふり 混ざり溶け合い 新たな自分
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いつかの日 笑い話に なればいい 無駄なものだと 思う透明
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時の中 満ちて欠けては 詠み生まれ 丸く見えても 真円でなく
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たしかさは 要らぬものだと 知っていた あれば使うが 無くも困らず
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変わらない 日々に優しき 彩りを 心に灯る ささやかな詩
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薄れゆき 淡く色褪せ 記憶ごと 時にほどけて 声も消えゆき
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かすかなる 紡ぎ合わせた 一瞬の 真実の糸 今はほどけて
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苦しみも 楽しみもまた 初舞台 一度きりなら 笑顔こそ咲け
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ひとつ越え かすかな祈り 導かれ 行方は見えぬ ひかり、願わく
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いつか来る 心に滲み すぎた日々「行かないでよ」と 言って、嘘だよ
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渦の外 ひと息ついて 風そよぎ 遠ざかる君 胸光り影
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ゆるやかに マイペースな背 見送りて 麻のシャツだけ 風が知ってる
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ここで詠む 理由をひとつ 示すなら タガタメでなく わたしのためで
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帆をあげて 波のまにまに 漕いてゆく 名呼ばぬ日々を 風が撫でても
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息するを 忘れぬように ひとひらの うたを口にし わたしを保つ
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足元の 最後の火玉 見届けて わずかな煙 月へと消えて
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目の前に 転がる時間ときを 掴むでも 流すでもなく 「明日」の声捨て
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あぁ、それも あれも嘘だと 戻るより 信じ続けた あの日、鍵かけ
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あと消して 記憶も消して 元通り 今ここにある 傷跡以外
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残したい 目に触れずとも あの時の 心の声と 思いをせめて
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美しく 限られたとき 交差した 今はなくとも 過去にあるとも
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