思い出すあなたの優しさ思い出と共に これが愛だと気がついたんだ
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我作る 息子絶賛 豚キムチ 妻にも供へ 評価待つ夢
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妻遺す 老眼鏡を 掛けてみる 彼女と伴に 記事を読む朝
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いつだって通知も瞳も見続ける ずっとずっと待っているから
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神様のキスを待つよな雨上がり 遠く 君へと虹が架かるよ
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雲上のひんやりベッドでごろ寝したい観測史上初は忘れて
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両腕の蔦であなたに絡みつくのを抱擁とわたしは呼んだ
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目の前の ポテチ我慢し 痩せるより デブも愛せる 人を探したい
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宝石を 探すのでなく 原石を 磨くのにこそ 時間を賭けよう
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炎天下 冷水求め 蛇口まで たどり着いたが 待ってた温水
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温暖化 暑すぎ!エアコン つけたけど 電気使うので また温暖化?
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溜めに溜め 積み重なった 積乱雲 雨よふれふれ 私の代わりに
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傷口が広がらぬよう虹見れば窓の雨滴がゆるり流れて
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白絵の具垂らしたようにかもめ飛ぶ空と海との青さ極めて
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想像す一人一人の暮らし、顔 それがいいんだうたかたの君
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下ばかり向いていた日々 笑顔より思い出すのはキミのスニーカー
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思い出喰い 夢と思い出 再生産 全てを美化して 苦しいままで
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ゆるるりと回り灯篭動き出す走馬の影見し宵闇の道
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歌にして飲み込んでしまいたい気持ちに限って言葉行方知れず
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さっきまでプーさんだった雲ちぎれ龍になって茜空とぶ
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新品の白タオルでは切なさの吸収力が少し足りない
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三階のボロアパートから見る月は道行く人よりわたしに近い
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最悪が重なり合った今日だって夜の終わりはいつだって朝
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砂浜で足を取られた君の背を光る汗ごと抱きとめる夏
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よく冷えた麦茶を口に運んだら飲んだ先から夏が熟れゆく
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こぼれくる言葉をひろい集めたい君の言葉に触れたい夜だ
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抱きしめた夢をこぼして五十路なる甘き桃の香包まれ眠る
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体操のカードにポンと押すように、大人もほしいよ「よくできました」
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忙しない駅で何かを忘れたような まさぐるポケット 切符の角先
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雨降って喜んだろか青稲は わたしは少し憂鬱だけど
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