結婚式場で半袖半ズボン 新婦の意向で勝俣スタイル
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朝日さす障子の白さ鬱のある人にも目覚めの時訪れる
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坂道の自分の影をゆっくりと追いかけゆけば草の香ぞする
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夜は垂れ酎ハイ片手に青信号ただ俺だけを導いている
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君が好き ハイボールは嫌いで、知らない洋楽も嫌い 君が好き
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好きな子を幸せにすると言う君を好きなことだけ言わずに笑う
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俺と猫とブルーハーツと本棚とついでに君が居るだけの世界
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言葉では つい言い過ぎてしまうから  秋色の葉を 貼ってポストへ
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ごめんとか また明日とか 見慣れない天井 全部無駄にしたんだ
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いつだって好きな誰かを守るため握った拳の外側にいた
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生きている あかしのような 耳鳴りが 僕の眠りを 妨げている
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三が日 寺の出店を潰す通夜 お前らしいよ 寂しがりだな
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随分と軽いもんだな 抱き上げた君の身体 棺桶の重み
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苦手だと 元妻作るおせち避け ああ馬鹿だなあ 今頃欲す
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さらさらに なゐなりそね 波越えし 珠州すすの里には 雪なりそね
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走馬灯 主演は俺だぞ 息巻いた 君のことだけ 映したフィルム
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おたよりが通じることのありがたさ 心の便秘 しませんように
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抱きしめて欲しい日もある。猫のようにあなたに喉を撫でられたい日も。
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人間よ 蟻が蠢き 働いて 種族を残す よく似たもんだ
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君と歌うカラオケルームの205 きっと今なら空も飛べるはず
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聖域のない改革が訪れて街から声がいくつか消えた
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天気図をよく見て開けな恐ろしい嵐を呼ぶぞどこでもドアは
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老犬と孫は同じパンパース歩けない子と歩き出す子と
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そこにある 風じゃない声 耳澄ます 人差し指で評する前に
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臆測の結果10円足りなくてわたしに還る重いラブレター
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雪の舞う寒の戻りに囲む鍋 おろしガネにも降るみぞれ雪
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何らかの麻痺毒として観てしまう海のむこうの選手の知らせ
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休日を終わらせたくないこんな夜も 車窓に流れる人の「日常」
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おたいまつ往く路々を照らすよう 火の粉散るたび春は近づく
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ささやかに泣いていつかを誓い合う一期一会に去りゆく人々
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