ぬばたまの纏いし衣だけ残し解放される紫の明日あす
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木枯らしに吹きさらされてバス停の朝の寒さと晴れやかな空
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死にたいと 口ずさむ割には 寝て食べて ああ生きたいんだ と冬の朝
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暖房が寒さに勝てぬ布団から 小一時間も出られずにいる
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君は君それ以上でもそれ以下でもない その言葉で一歩進めた
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やる事とやる気が上手くからまらず「まぁいっか〜」がわたしを救う
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コンシーラー 全てを消して 真っ白に 私が隠した あの日のピンク
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さるすべり夏の名残りの赤々と街路に咲けり血の色をして
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ピークなる疲労の夜に浮かぶ星やさしいオリオン私を照らす
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この雪が紙吹雪なら良いのにね 不特定多数のハッピーバースデー
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死にたいと口から吐いた白い息 季節は巡ると答えた息
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「大丈夫?」やさしい顔のこの言葉 どんなときでもイエス一択
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窓帷カーテンを開ければ 冴へり 冬の朝 細き残月 見ゆる青空
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漫ろ雨 傘をさしつつ 空を仰ぐ 思案に暮れる その顔は濡れていた
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フード越し風が鳴るのを聴いている星瞬いて流れて消えて
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純情可憐な私は今日も君に会うためパフェを食べるの
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やすき世は箱入りものやかたぬきの 匂い立つなきあはれなりけり
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寒空のもと ひっそりと葉の裏に 剪定逃れ 残る空蝉うつぜみ
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寂しさは空気が読める奴なので 友の後ろに隠れているの
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あたしってなんてつまらぬ人間か そういう思考浮かんで消えて
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エヴァ見ると自分を抱きしめつつ刺しているという感覚になる
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ざわざわと人混みの声夕闇に染まる街並みイルミネーション
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暁に 消え入りそうな下弦月 師走の空の雲間隠るる 
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漢でなく 日本に生まれし我ならば 漢(おとこ)ではなく 倭(おとこ)になろうぞ
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月がみえない夜にベランダ一服 ラベンダーの匂いした君
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薔薇色と すみれ混ぜたる 揚羽蝶あげはちょうの 形崩して 逝く夕雲よ
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八朔はっさくがおっきな箱で届く朝 フライング気味サンタ姉さん
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怖いから歯をむき出して威嚇する 動物すらもしない仕草で
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浜辺にて 君の名を書く 僕の指 打ち寄せる波 君が消えゆく
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雲のない夕暮れの山その奥にそびえるあの山クリアに捉え/冬の晴れた日限定
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