モーレツを装うスーツ纏っても毛玉だらけのパジャマがイチバン
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先人の 運んだ 丸太と岩の道 踏みしめてゆく 三輪山登拝
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誰を待つ 訳でもなくティーカップあり 葉洩はもれ日の散る 庭のテーブル
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親友のような顔して近づきぬ カラスに諭す自分でさがせと
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自転車の アニメ楽しく いざ遠出 息子の跨ぐも 地に足遠く
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暗闇を走る電車に腰掛ける疲れた僕と傘が一本
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音立てて雪を踏み抜く長靴であちこち昇る吐息が白い
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檜葉ひばの木の枝の中には遠い土地香りの中に私の中に
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短すぎるショートヘアー明日からイブまでアイメイク極めるしか
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紙やすりで 研がれるような 寂しさに みぞれざらざら 降り注ぐ音
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ら·くっくの つまみを指でつまみ上げ 焼き印押されて アロエを貼って/ら·くっくは、グリルの中で使うほうろう容器
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屋上で煙草をくわえもらい火を星からすれば星の味する
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雪が降る むかし絵本で見た姫がガラスの靴を履く静かさで
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爪切りに小さな教会描かれて師走なればとしばし眺むる
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風邪っぽく ウォーキングから遠ざかる 私を責める職場の階段
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石鹸をむしゃむしゃ噛んで吐き出した この夢の意図をユングはわかるか
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あなたへの 想いはいつも 果てしなく 六年続く 片想いかな
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雀との距離が縮まった気がして逃げる彼らの鳴きまねをする
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遺書にするつもりだったが内容がボカロ曲の歌詞みたいで萎えた
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あの頃は 幸せだった 両思い 今は寂しき 片想いかな
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北風の冬の朝には日が澄んで歌の言葉をほどいてくれる
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最果ての地で君の名前を叫ぶには あと半歩分、想いが足りない
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世の人はおおむね一人で歩いてる寂しくないぞ辛くはないぞ
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闇の中光が横を流れゆく僕も一緒についてゆきたい
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さるすべり夏の名残りの赤々と街路に咲けり血の色をして
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娘たち 一人立ちしていく12月 もう少し後でもいいよと言いたい今夜
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頼まれて買物提げて娘来しシンクの汚れを見かねて磨けり
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透き通る 飴細工の虹 渡り行き まほろばの星で めぐり逢いたし
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フード越し風が鳴るのを聴いている星瞬いて流れて消えて
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底に少し テイスティングすれば 想いが回る 銘柄はなに?
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