あきつ風 雲の通ひ路こころあらば ふみ吹き寄せて人に届けよ
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大仕事 終えた翌日 機嫌よく 二日目になり 来る疲労感
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久々に犬も食わないナンとやら 秋刀魚の塩焼き二人で黙食
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人間に怖がられないお化けたちハロウィンの夜はおうちでふて寝
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友からの 退院したと 報せ受け 少し心配 されど安心
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だいだいの小さき花から漂う そのかぐわしさに胸膨らませ
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あの頃に思い描いた大人とは程遠いけどホームへ向かう
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この蜜柑可愛いねって幼児おさなごが笑えば今朝は温かい朝
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西にし拝み花散り果つるルドベキア 種摘むひとの背のかげの青
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愛を説き信じた愛に殺された貴女への愛童話に咲かせ
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この街のどこが好きかと尋ねられ涙を堪え海と答えた
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雨に散る金木犀はまだ濡れて仄かに甘い香りの朝で
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嵐吹く 私の中の海もまた 光のどけき 日を 願いつつ
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ものごとを悪い方にばかり取りたがる自分を可哀想だと思う
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テレヴィのなかの日の丸にほほゑめる首脳に光差す優生卵
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列王に名を遺すてふみづからの榮代の後までいくさせむ
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高齢の妻より体力あるだろうなのに旦那は手ぶらで歩く
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退勤後フードコートに集合でみんなで食べるラーメン旨し
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葬儀屋のネオンサインは煌々と大河の様な国道の脇
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切り花のコスパ日割りで考えるそんな僕にも秋のひだまり
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夏を越し寒さに果てた我が友の 墓標に積もるは金木犀(子どもの頃飼ってたクワガタ虫です。)
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風邪の子に焼くオムレツの甘い香と休む仕事の後ろめたさと
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奥津城おくつきのきぬぎぬにすそふむ人の 常世とこよにかへす波はあらじと
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明るくて大きな月で立ち止まり見上げてしまう様な月です
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聞いたこと 言わずに留める 自尊心 ただ今全力育成中
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決勝で待ってるからなと言われたけど二人とも初戦で負けた
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銅像になってる人の業績も顔も名前もまるで知らない
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わがいほは木の葉散り敷き道もなしいづくを分きて冬のきぬらむ
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木枯らしの吹き余しつる草のいほにさらにびよと照る冬の月
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神無月誰に手向たむけむぬさぞとて紅葉吹き払ふ木枯らしの風
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