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きみだから一秒すらも愛おしい 春夏秋冬の恋 ああもう七時
9
繋ぐ手を 失い探す闇のなか 立ち尽くしては 無可思に逝きる
20
青黛の空に煌めく冬星座二人歩きし夜道忘れじ
36
独
(
ひと
)
りだと 墓も建てれぬと 聞かされ 母の遺骨を
抱
(
いだ
)
き
戸惑
(
とまど
)
ふ
27
真冬日に降る粉雪の冷たさは誰もが知りて人影もなく
31
職求め茅野の駅頭降り立ちて
歩荷
(
ぼっか
)
薪わり 赤岳を仰ぐ
18
目の前の うずくまる人に 我慢 説く 立派な理屈が 私を冷やす
40
仕事場の 窓から聴こえる 清志郎 あわせて鼻歌 うたう休憩
43
カチコチのこころの可動域狭し 広げにゆこう短歌の森へ
29
雪中花
(
(水仙)
)
ほころぶ睦月 流れゆく 春まだ遠き 季節と心
44
諦めと度胸が身につく
四十前
(
しじゅうまえ
)
ビビり散らかす明日も見えるが
16
冬ざれの野道を行かば一斉に鳥飛び立ちて梢に集く
36
嘗
(
かつ
)
て来し 森の温室 夜は冷えて 君の名付けし
星灯草
(
せいびそう
)
咲く
24
戦争のできる国にはしたくない婆の繰り言願うは平和
33
競走馬スパート掛ける可動域グイッとひと伸び勝利を掴み
17
青い春 頬杖ついた 君を見て シャツの
釦
(
ぼたん
)
に なりたいと思う
16
金色の銀河が爛爛子猫の目 はじめましての小雪がほろろ
10
地吹雪の車内でかける音楽は敢えての夏曲脳をバグらせ
28
「死」より先、貴方の名前先に出る「死にたい」なんて打てなくなった
11
ラブソングみたいな空だ冬風に星瞬いて輝く空は
48
数人で 会話するとき 全員に 等しく目合わす そんな人、好き
27
氷点下
6
度の夜を越えた朝 カップを取った指から解けそう
15
悪かった、悪かったって終電でくまを抱えたひとが寝言を
15
プラマイがゼロになるよう神様が 与えてくれた私の余生
44
冬越せぬ 花の
骸
(
むくろ
)
を 土に埋め 来春にまた 逢はむと願う
35
心地良く 寒い空気と 温かい 吐く息眺め けふは良きかな
14
前に海 背に山控え 串本の 昼はとんびに 夜は鹿の音
22
食べ切れぬ ぽんかん貰い 有り難く 次に何をか じいさまの為
17
老梅の萎えし枝にも雪積もり 冴え冴えと立ち大寒迎ふ
22
雪にさす
朝陽
(
あさひ
)
の色は 生成り色 忘却の
彼方
(
かなた
)
竹を編む人
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