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心地良く 寒い空気と 温かい 吐く息眺め けふは良きかな
14
前に海 背に山控え 串本の 昼はとんびに 夜は鹿の音
22
食べ切れぬ ぽんかん貰い 有り難く 次に何をか じいさまの為
17
一目惚れ素直になれない浮かれ猫 距離置いている好かれるために
11
本読みの君に愛した受験生 本読みすぎよ! 司書危ぶむ
8
あなただけ! のつもりだったチョコレート その頃あなたはあのこに笑う
8
老梅の萎えし枝にも雪積もり 冴え冴えと立ち大寒迎ふ
22
赤子皆生まれる
日時
(
とき
)
を選ぶのかならば選ぶは生きるそのもの
5
雪にさす
朝陽
(
あさひ
)
の色は 生成り色 忘却の
彼方
(
かなた
)
竹を編む人
39
通学の自転車の群れ見送ってはるか昔を思い出す朝
30
留守電の長々しゃべる候補者に入れませんよとつぶやいてみる
31
値札だけ静かに替はり昨日とは重さの違ふ買ひ物籠や
12
ごま団子甘く噛みしめ向かい見る 未来の僕を診るクリニック/団子屋の向かいは糖尿病クリニック
22
節水のせせらぎ春の雨まちの人のいとなみおもひやらるる
13
食事中テレビ消された幼き日 ウルトラマンの登場前に
32
コーヒーの吸い込む湯気の微粒子も君と過ごせばこその愛しさ
8
立ち尽くすスターハウスの真ん中に星がすうっと吸い込まれた夜
17
「生きるとは誰かを想うこと」と言う君の心に棲む人に傘
16
高まりにシーツを掴み 靴下はいつ脱ぐべきか考えている
11
悲しみの 雨にうつむき 泣いてては 空に昇った 虹に気づけぬ
28
ため息も 撫でてあげると 君がいう その言葉はまだ 少し震えて
9
17
時
4
分アイス食べかけのままであなたは春にいますか
7
きさらぎの 神に捧げる
榊
(
さかき
)
には 新芽がのびて 雪のふる春
46
定位置で すやすやねむる ねこを見る キッスもしよう ちいさな額
29
今、私、ブルーライトの檻の中 夜明けにそっと鳥になりたい
12
本日の お楽しみTV 徹子の部屋 五十年の 歴史に想い馳せ
10
いつの間に
厨
(
くりや
)
に立つ子の背は伸びて 注いでくれたる味噌の香膨らむ
26
同じ親の子だとて 好み異なりぬ 姉は好き
吾
(
あ
)
は苦手 椎茸
30
み吉野に われ問ふ鳥の来たりなば 袖振り示し給べ 山桜
23
雪だから細くなりゆく路地歩きすれ違う人袖すり合わせて
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