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放蕩の返済が果追はれつつ葡萄
圃
(
)
に裸婦は序する福音、鳩卵
2
小
約翰
(
よはね
)
まぎらはしくも謄本へ添ゆる洗礼名さへみわけがたかり
(
)
1
娼婦私生児しかれども父祖に
肖
(
に
)
てはなやかなる頬
実
(
じつ
)
を衒ひて
1
スーパーは隣町まで行ってます会ってもどうせ目をそらすんで
6
久々に目覚まし鳴るまで寝た時はなんだかふわふわ調子が悪い
9
夏茜、戻れずともまた逢いにきていいですかと君きいてくるから
2
意地悪な電話とぎこちない手紙 貴方の利き手すら愛おしい
6
この街に雪は降らねど 積もったと君が囁く電話越し 冬
14
これまでの自分をいくら赦しても今日の自分が罪を重ねる
16
透明な花瓶は傷も透明で 割れる前なら触っていいよ
16
聞こえないふりして前を行く君の真似して空も黙り込んでる
6
「ちょっと海さわってくる」ときみは言い半年前の夏へかけだす
5
こんな詩すぐに忘れていいよでも忘れるまでは僕を愛して
6
肝向かふこころに色ぞなき 今日の涙に色の絶へてなければ
8
朝月夜 並々入れた珈琲にうつるまだ眠そうな猫の目
6
脳死まで動き続ける心臓と心停止まで思考する脳
12
不発弾多き脳内 爆発と成れぬ芸術たちの墓原
9
長年の恋が一つの結末を迎えた朝の君の味噌汁
9
珈琲に溶けしミルクよ この傷も癒えて私の色を変えるか
18
川沿いのあれも桜か尋ねれば ええそうですと蕾が笑う
18
コーヒーは微糖でタバコはマルボロで知ってるだけがいちばん辛くて
5
春が来たって最初に告げたい君しか見えない可視光線で
3
間違わない 君の口から出る「好き」は「軽くて便利」くらいの感じ
7
君の親指なくても平気よ綺麗に拭える涙もリップも
5
中央線 これで会うのが最後なら花束なんかいらなかったよ
6
薄明のヴェールに二人包まれて首筋頬寄せ気付く あ、海
2
コート一枚分距離が縮まって桜もうすぐ咲くね春だね
6
バイバイと手を振ったあとドア越しの 発車する前長い一瞬
33
父だった人から届く売り言葉 買わずにおいてよかった日よ来い
13
言の刃で 刺しかけてやめ 絵はがきとペンを選んで 刃を葉に変える
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