塒から発つ白鳥を追う旅立ちぬ祖母送る日もみた景色かな/三回忌
27
息子のとこ 行くはずだった しょうがない 今日はおうちで いい子にしてる
19
きしのふたおやの声おもはする こはるひよりのやはらかな朝
24
オリーブの深緑色ふかみどりいろ 空き瓶に薔薇生けてみて勤労感謝
49
子供部屋 壁紙お魚 幼稚だと 出世魚かな 任期満了
17
檜葉の枝杉の木の枝花屋にて並び始めて冬の訪れ
42
我はが あばら骨より 生まれたるか 広き胸に満つ 創世の海【聖書の創世記・アダムとイブより】
17
「聞いて無い」夫の言いに腹が立ち 「◯回言った!」が盛り気味になる
22
脳内に「レイダースマーチ」が響いてる「インディジョーンズ」を見返した夜
6
ポイントを使い切るのに腐心して 買い物数点忘れて帰る
21
魂を売ってでも金欲しいけど腐ってるから誰も買わない
13
ベランダに米粒置けば食べに来る雀のお宿はお寺の竹薮
17
少しずつ防雪柵は組まれゆき里の風景日ごとに狭まり
30
私以外気づいていない窓外の木にやってくる多様な野鳥/職場
34
眼差しと サティのジュトゥブを 水飴の ように絡めて 夕風が吹く【サティ作曲のピアノ曲「あなたが欲しい」です】
21
山茶花の花びら降るる日溜まりの僕に秋の日静かに降るる
48
障らないよう生きたくて空けている隣の席に花束を置く
19
裸木の枝振多彩なるを見て 描き写したし絵心あらば
18
寒の雨のきらきらひかる涙の音 消え失せにけり連絡先よ /「クモの巣」
8
哀しみに刹那打たれて落丁の次第に増えし人生を生く
46
からっ風肌切るようなこの夜は あの日の痛みもこんなのだったか。
11
寒月のうら寂しげのそのままに今年はいかに凍てつく冬か
19
吹雪後の満月が照らす人々の必死の除雪語る雪塀
29
あと八日 今年はこれに懸けてきた 超楽しみでも 淋しくもあり
17
モーレツを装うスーツ纏っても毛玉だらけのパジャマがイチバン
17
先人の 運んだ 丸太と岩の道 踏みしめてゆく 三輪山登拝
39
誰を待つ 訳でもなくティーカップあり 葉洩はもれ日の散る 庭のテーブル
26
親友のような顔して近づきぬ カラスに諭す自分でさがせと
23
自転車の アニメ楽しく いざ遠出 息子の跨ぐも 地に足遠く
17
暗闇を走る電車に腰掛ける疲れた僕と傘が一本
13