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ヒヨドリや甲高き声寒空へひと矢放ちて姿消えゆく
21
梅の枝北風小僧が揺らし去り 紅の姫君 身を震わせて
18
みどりとは赤子につけばみどりごに髪に付ければみどりの黒髪
29
毎日が出会いの仕事 友がとどけてくれる今 そして知る『今』
9
水色の 空に浮かぶや 半月の 淡き光が 吾に微笑み
32
寒風に乗せて届けるこの想い 愛しい君へHappy Birthday
31
「普通」という名のバスをまた見送りて 私は私の歩幅で帰る
43
新調し 良き履き心地なる靴と 軽やかに通勤路を歩む
30
風避けに あなたのうしろ 歩いてく 52年分の ありがとうを呟いて
22
プラマイがゼロになるよう神様が 与えてくれた私の余生
44
にゃあと鳴き
偶
(
たま
)
に現れ すっと消え 気ままに見えて 思慮深き君
23
ソリをした斜面は枯れ草見えていてベージュと白でお菓子のようで
31
オレンジに熟すクチナシゆらゆらと枝葉の揺れる風冷えの午後
37
一目惚れ素直になれない浮かれ猫 距離置いている好かれるために
11
本読みの君に愛した受験生 本読みすぎよ! 司書危ぶむ
8
あなただけ! のつもりだったチョコレート その頃あなたはあのこに笑う
8
老い花の恋はまことに見苦しい年老いた今恋も抱かぬ
24
赤子皆生まれる
日時
(
とき
)
を選ぶのかならば選ぶは生きるそのもの
5
終電を逃す友連れ 山茶花の散りぬ小径を
夜半
(
よわ
)
家路に就く
34
今もなお
長々
(
ながなが
)
し夜に一人寝る
仮庵
(
かりほ
)
の上に雪はふりつつ
11
通学の自転車の群れ見送ってはるか昔を思い出す朝
30
留守電の長々しゃべる候補者に入れませんよとつぶやいてみる
30
曇天と 墨汁なぞる アスファルト 雪衣着て 緑待ちわぶ
18
値札だけ静かに替はり昨日とは重さの違ふ買ひ物籠や
11
あたたかい猫の惑星あるならば私の仕事は猫用ソファー
8
猫の星あったかくってフワフワな満員電車に乗りに行くかな
8
マタタビを褒美でくれる猫あるじ 要らないけれど喜ぶ演技
14
節水のせせらぎ春の雨まちの人のいとなみおもひやらるる
13
同じこと今夜も話す受話器越し 祖父はただ今二巡目生きる
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過去形も三人称もいらないわ あなたがここにいてくれるから
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