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丑三つはあえかな道の開く
刻
(
とき
)
すっと心が抜け落ちる
刻
(
とき
)
11
毎日を壁面ミラーを見て過し飽きることなき病衣の十日
27
赤々と眼前に今道はあり茂吉の歌が轟然と射つ
13
じんわりと 民生が歌う トリビュート 私は今日まで生きてみました
20
世の中はいろんなことがおきてると眺め回してたたむ新聞
25
リビングで話す時間が隠し味少し強めの塩味も好き
15
朝食にゆで卵2個食べ続け最近ちょっと調子が良いわ
26
テーブルにこぼれた蜜を指で拭く かりんとう焼くよな午後が好き
21
きみが言う「さみしいじゃん」は青空に画鋲をひとつ刺すような音
22
杖をつく爺ちゃん追い越す背中あり子供は風を連れて走るよ
22
砕けちゃった僕の心がでもいいんだこぼれて君の星空になる
5
「連れてくよ」あの非常口の緑へと僕があなたの光になる日
18
覗かれるリンパの流れも心臓も 夫にも亡父母にもヒ・ミ・ツを持ちし
22
ひとり寝の 眠れぬ夜の さびしさに 冷たさだけが 纏い付きけり
11
寒き夜 眠れぬままに 日をまたぎ 独りを憂ひ 来る朝憂ふ
14
耐え難き 寒さの中の 眠れぬ
我
(
み
)
せめての癒し 暖房ピッ
14
「ごめんね」と息子が謝るそのあとの空の青さに名前をつけたい
28
眼に深し緑の野辺のやはらかき草の
褥
(
しとね
)
に心遊びぬ
16
情勢の不穏を
他所
(
よそ
)
に日常は海を跨いで今日を終わりぬ
11
悄然と
頭
(
こうべ
)
を垂れて月光に
射
(
う
)
たるるままに
刻
(
とき
)
は過ぎゆく
12
縁という摩訶不可思議に想い馳せ横目で見やる雲間の明かり
13
ばけばけの魔王とマグロ株に沸き民の痛みの影は地を這う
23
一睡も 叶わぬままに 朝迎え 今日一日の 生きかたに惑う/眠くはあるけど
12
心より体の方が正直だ悲鳴をあげた肋間神経
17
本年の仕事始めはお弁当ポテトでできた星3つです
9
お弁当箱に詰める係やります、あなたは洗う係をどうぞ
12
ン十年巡って過ぎたあれこれを宿して開く今生の花
14
雪の花 舞いこぼれゆき 年明けて 垣根に灯る 南天の
真っ赤
(
まっか
)
14
こんな夜はもうないはずの傷あとがちりちりちりと痛む気がして
15
家族五人 笑いまくった正月を 静かに閉じて 進む日常
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