野菜にも個々に可憐な花が咲く夫の口ぐせ花より団子
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日射し浴び土を耕し野菜愛で笑顔振りまく君はまぼろし
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同じ空の下にいるのに会えないね あなたに会いたい 早く会いたい・・・
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元カノのことを詠むの上手だね 私のことは恨み節のよう
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誰にでも 生きてく価値はないだろが 価値などなしで生きていこうぜ
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手を繋ぎ あぁ幸せと 実感し これで良いんだと 滝つぼに落ちるの
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太陽が自動ドアからこの国に入ってきたよおはよう世界
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紫陽花の葉末の露のひかる朝アマガエルじっと緑に染まる
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バスの旅友の居眠り横顔に我のみぞ知る試練があり
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夏椿 一日花の 儚さよ 真白きべべも 夕暮に落つ
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星の夜 姿見になる 店の前 浴衣のおりひめ 前髪直す
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どこかまだ後ろめたいような気がして 辺り見回す寄り道の夜
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夏至の日は晴天率が低いとか 今年は晴れて真夏日となり
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セルフレジ俺を試すかバーコードかざす印籠目に入らぬか
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おじさんの滑舌あいまいとりあえず笑ってごまかすコミュニケーション
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一日の わざなしおえた 港湾に 海を見つめる 茜のキリン
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炎天下 吾子をプールに 連れて行き 泳ぎ疲れた 吾にビールを
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「おやすみ」と送った後に ため息をつけば涙が一筋伝うの
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最終の列車はすでにかなたにてどうしよもなく一人だ僕は
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今しがた 路面を濡らす 雨の跡 玄関開けて 匂いで気づく
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味の無いガムを噛むよな一日だ朝起きたからとりあえず生きた
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母のごと米を贈りし妹を想ふ夕餉に舌鼓打つ
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鳥が鳴き 彩り始めた 東雲しののめと 撫でる涼風 納骨の朝
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早朝の 無心になれる 草むしり 百合のつぼみも 咲く時を待つ
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どしゃ降りの 雨の朝にも 四十雀しじゅうから ピーツピーツと 鳴き続けおり
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暮れなずみ 炎天を冷却す風 ようよう戻りぬ水無月の夕
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嫉妬とか そんな気持ちはもう無いの 何も感じないから終わりねってだけ
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生姜糖! それは良きこと 聞きました それなら美味しく 温まりそう/ねこ母さま、ありがとうございます
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空梅雨からつゆの炎天のもと 麗しくしたたかに咲く 桔梗は庭に
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かなり前一度だけ来たレストランいつも来てると常連気取り
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