毎日を壁面ミラーを見て過し飽きることなき病衣の十日
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じんわりと 民生が歌う トリビュート 私は今日まで生きてみました
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世の中はいろんなことがおきてると眺め回してたたむ新聞
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御佛みほとけと 笑いあう夢 この年は 何があっても 乗り越えられる
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そんな夜はひっくりかえったスリッパとお話するのさ。おもて向くまで
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リビングで話す時間が隠し味少し強めの塩味も好き
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朝食にゆで卵2個食べ続け最近ちょっと調子が良いわ
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テーブルにこぼれた蜜を指で拭く かりんとう焼くよな午後が好き
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杖をつく爺ちゃん追い越す背中あり子供は風を連れて走るよ
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砕けちゃった僕の心がでもいいんだこぼれて君の星空になる
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「連れてくよ」あの非常口の緑へと僕があなたの光になる日
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覗かれるリンパの流れも心臓も 夫にも亡父母にもヒ・ミ・ツを持ちし
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ひとり寝の 眠れぬ夜の さびしさに 冷たさだけが 纏い付きけり
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「ごめんね」と息子が謝るそのあとの空の青さに名前をつけたい
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ばけばけの魔王とマグロ株に沸き民の痛みの影は地を這う
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心より体の方が正直だ悲鳴をあげた肋間神経
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本年の仕事始めはお弁当ポテトでできた星3つです
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お弁当箱に詰める係やります、あなたは洗う係をどうぞ
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雪の花 舞いこぼれゆき 年明けて 垣根に灯る 南天の真っ赤まっか
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こんな夜はもうないはずの傷あとがちりちりちりと痛む気がして
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開けたての長くからまる塩こぶにザクリと入れておく手間の有り
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家族五人 笑いまくった正月を 静かに閉じて 進む日常
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子どもらが それぞれ車で帰省する 送迎の手間も 一つ無くなり
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こうやって過ごす時間は瞬く間 ショッピング行こ! 次会う時には
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寒さゆえ 自販機のお汁粉 求めて出るも 売り切れ表示よ
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排水溝から立ちのぼる白い湯気ゆるまぬ寒さ初春月よ
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必要とされていることの幸福をわたくしは抱く 湯あがりタオル
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冬疲れ大儀な朝に唐突にユッサと傾ぐ地震ひと揺れ
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初売りのプラン乗り換え 「ご褒美」の値引きされたか 分からぬままに
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「まぁいいか」呪文のように唱えては完璧主義の呪縛をほどく
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