毎日を丁寧に暮らすその意味を 未だ分からず普通に暮らす
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谷川の氷も解けぬ山里に霞ぞ春を空に知らする
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春来れどなほ降る雪に鴬の初音待たるる山里の空
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ようやくに暦が弥生に変わる頃 閉じた本など読める気がする
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若水に映るは老いの影なれど汲めば心ぞ新たまりける
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家人寝て、一人コトコト小豆炊く 静かな夜の季節を惜しみ
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DAMチャンネルだけが響く狭い部屋 クリームソーダと気まずさを飲む
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ハイハイの孫に不要のベビーチェア老犬介護に大活躍
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誰のものでもない自分を照らしてる誰のものでもない月光
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地割れした道から芽吹く花ありて 僕らの街も春は来ますか
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人の運 天秤ばかりにかけてみる シーソー如くに揺れて止まらず
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花咲けば青田を翔る風が待つ ゆっくり進めよ ゆらゆらの春
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階段を駆け上がってたねあの頃はよろける老犬と今朝もお散歩
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誰よりも春の風を待っていた 四月はじまりの日記みたいに
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無意識に死なないっておもってる つぼみの多い桜の枝買って
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電流のように走ってしまったと思うビールを飲んで酔えない
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気がつけば 短歌口調でぶつぶつと おもしろ可笑し 春待ちの午後
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植物は見かけるだけでいい 育てると恋と同じですぐ枯れるから
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初彼岸 春を待たずに 去りし君 膨らむ新芽 生まれ変わって
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見る度に 遺影の君は 違う顔 怒っていたり 笑っていたり
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和だんすの 遺品整理で 見つかりし 結婚指輪と 息子のへその緒
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二年ぶり脱力時期の来たようで「関心・意欲・態度」は2です
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私にも使える魔法がひとつだけ薄い瞼に「よい夢を」とキス
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十年も経てば君らの叙情など時代のコードもろともに死ぬ2024年現在のドレスコードでお送りしています。
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清らかな 水面の中の 数個の輪 石投げる事 我には出来ず
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黙々と 靴見て歩く道すがら 顔を上げて と桜に言われ
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あのときに言いたくなかったさよならを 桜のしたでそっとつぶやく
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理不尽なルール子どもが学ぶのはアフリカ系の人らの差別
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地球物理的運動すなはち万物の起源学家系図に零る洪水計
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夢前川過ぎりき彼奴こそは敵 芥子菜色の襯衣ぞあざらけき
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