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容赦ない追い駆けっこのルールにはタッチ交代おしまいが無い
12
剥き出しの言葉は無くて果たされた義務深き沈黙の凄みよ
11
気圧だか湿気か何か知らないがやたらめったら気が滅入ってね
15
よろよろのつまらない午後運命の赤いドレスの女に出会う!
10
ぴかぴかのサテンの空が穏やかに秋の岸辺にたどり着く時
11
平凡でありきたりだと捨てた日が懐かしき詩の一節となる
30
鹿と樹がただ一類としてあればこの時神の
苑
(
その
)
は音無く
9
次々とあなたの願い叶いますようにと
銀杏
(
きん
)
の葉が
舞
(
ま
)
いて降る
16
雪道に張り付く紅葉ぱらぱらと秋のパズルが外れるように
13
巻きつくも枯れてゆくのも意のままにきっとならずに生きたアサガオ
6
息をして
一万八千
日生きた誰にも言わぬ寂しさにいる
13
わはははと漫画のように笑ってる座椅子の義父の在りし日想う
9
テレビつけカボチャの種を煎っている冬の時間は夏より長い
13
茶だんすの奥に未封の赤ワイン今夜飲もうか一人飲もうか
9
枝豆を夏の名残りと固茹でて青い景色を口に広げる
10
お誘いを断る理由思いつつ鍋の卵は半熟となり
11
入店時 手指消毒をする人もせぬ人もいて秋刀魚は旨し
6
山深き
斎岩群
(
ゆついはむら
)
の
丹躑躅
(
につつじ
)
は
迦具土
(
かぐつち
)
の血の
奔
(
たばし
)
れるかも
4
水銀のような雨降るこの街で抱きしめた子が今に飛び立つ
9
知り合いを友達と呼ぶ同僚を嫌いと思う 窓の外雪
10
純朴も過ぎると心配してた子の眉はいつしか整えられて
18
私よりコロナの都合重んじて会いたき人に会えぬ秋雨
8
透明に下がるつららを見つめつつ細くなりゆく自分をおもう
12
バイバイと手を振ったあとドア越しの 発車する前長い一瞬
33
言の刃で 刺しかけてやめ 絵はがきとペンを選んで 刃を葉に変える
17
桜塗り「もっとピンクに」正されて図画工作をきらいになった
8
無印の店員さんと思われるのを防ぐため小脇にバナナ
6
毎年のことなのに忘れてしまう早めのアレジオンが吉だと
4
「未返却図書があります」身にないな 返した覚えもなくした覚えも
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知り合いに 知られたくないのになぜか 見知らぬ人には見てほしい 歌
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