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私から私に向けての通知表 よく頑張ったねのいちごタルト
10
ストロベリー・ナイト・ケイクス 君の頼みでも一緒には死ねない
7
風が止むその一瞬の静寂に (I’ll be there) 踵を鳴らす
7
ブロッコリー トマトにみかん パン うどん 一歳児にも食の歳時記
43
精神病院
(
1983年の手記。
)
より愛を込めて――、アール・ブリュットなどに興ずる昼を。
3
断乳に張り裂けるほど泣く吾子を 抱きしめる夜 卯の
小晦日
(
こつごもり
)
41
もういいと顔を覆った夜でさえフープピアスはきらきら揺れて
11
明日には他人に戻る日の夜の風呂の温度は少し熱くて
6
濁っても水面は光り水流は永遠の向こうがわまで続く
5
さよならを預け荷物に潜ませて定刻遅れの飛行機を待つ
7
花束を貰った人になりたくてもらった薔薇はすぐに枯らした
7
売り場さえ 何処にあるのか わからない 天国ゆきの 切符をさがす
29
二時間後雨の国へと降り立つ予定キャビンの中は蜜柑の香り
9
珈琲が飲めない私にはカフェモカ後のキスも苦すぎ
8
美味そうに何食べてんだ佐川君一口くれよなぜ隠すんだ
10
新聞の知らぬ誰かの言霊が我を鼓舞させ我を鎮めし
19
一歳半 床に突っ伏し駄々こねて 小さな神様 にんげんになる
56
いち、にい、さん ワルツのリズムで近付くと猫も君も逃げずに留まる
7
毎日が普通に来ると思うほど 愚かではないこの国は今
14
善人の言葉の棘がささる時 来る朝だけが良薬と知る
16
尿が出ないびっくらこいて病院に行ったら酒の飲み過ぎだとさ
7
一粒が千円のチョコに絶句する 過ぎる贅沢能登の地見れば
14
毎日を丁寧に暮らすその意味を 未だ分からず普通に暮らす
26
谷川の氷も解けぬ山里に霞ぞ春を空に知らする
7
春来れどなほ降る雪に鴬の初音待たるる山里の空
15
ようやくに暦が弥生に変わる頃 閉じた本など読める気がする
21
若水に映るは老いの影なれど汲めば心ぞ新たまりける
9
家人寝て、一人コトコト小豆炊く 静かな夜の季節を惜しみ
43
DAMチャンネルだけが響く狭い部屋 クリームソーダと気まずさを飲む
6
ハイハイの孫に不要のベビーチェア老犬介護に大活躍
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