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初雪に錯覚ごとき起こりつつ木々に花々咲かせおるなり
15
食細くなりつ 持ち直す老犬 無事に一緒に 正月迎へり
26
人知れず故郷離れた私にも 年賀の便りが一枚届く
20
意味の無い 問いかけですら すり抜ける やけに風吹く 満月の朝
6
ショッピングカートに残るぬくもりを感じる初売りのスーパーで
16
不従順を 叱りて鞭を 当てし事 悔やめば馬の 背を長く洗う
23
大体の嘘はニベアで隠せるとガールズバーで教えてもらう
17
馬の尾の 顔払いたるを 叱りつつ
蹄油
(
ていゆ
)
塗り終え 仰ぐ
落日
(
らくじつ
)
21
冴ゆる冬空 ふたご座を追ひ 浮上しをりぬ
寒夜
(
かんや
)
の
更待月
(
さらまちづき
)
22
忙しない時が私をクズにして レジに並んだ老婆を憎む
13
蟲が沸く 新年早々脳腐り アイツの性器切り落としたい
8
今さらに夏らしいことしたくなり 凍てつく銀の六花を思う
14
しんどいと瞼が重そうにしてるの 当たり前なのに そうじゃないみたい
7
待合室 長椅子の上 タップダンス ママの隣がステージだもん
10
バスの窓 知ってる道とかお店とか 私の顔とか 次で降ります
7
足りないね 人手や時間 分かりたい ひとのこころは 癒せないのか
10
冬枯れに烏の一羽柿つつき赤き実落つる哀しき青空
32
いちばん良いものを天国いちばん悪いものを地獄と生きてる人が
10
よく知っているけど 未だにスマホでは打ったことない言葉:『巻き尺』
7
不安でも一日ずつを生き延びて 詠み返す日に泣けますように
18
雀二羽 ぷっくり膨らみ 植え込みに 天敵のない 青空の
下
(
もと
)
40
白みゆく凍てる道行く車にはあからむ富士の
朝
(
あした
)
が乗りぬ
36
「泣けるわ」とスマホを閉じて見上げれば三十一文字の空広がって
28
推しが
嫁
(
い
)
く また裏切るの?糞女が いいよ。シェリルは永遠だから
16
「いいね」より温かいのは三十一文字スマホの中に咲く花の雨
30
予感してカーテンさっと開けてみる 白い世界が広がっていた❄️
46
あの日から変わらぬ
毒
(
アイ
)
に侵されて もう3年か、凶器は絶えず
17
わたしたち違っているから目をあわせ話しあって触れあえるのね
20
歩くたび抜かしていく人の背に元気だったわたしが見えるよ
36
掛け声の 余韻抱いて 影並べ 大きな夕焼け 背負って歩く
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