鮮やかに映る餡蜜フルーツは雪と曇天の日々に彩り
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雪解けてついに露わなる田んぼ水面凝視すノスリ目敏し
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一塁ファーストはポニーテールの女の子少年野球の言葉ぞ古し
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ブチ野良に 強面じいさん餌をやる 猫なで声に心あたたか
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古希祝い 孫もローソク吹き消して どっちが主役? にんまり二人
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君がおく パンプスのなか白々と 白蛇のごとく 我をからめとる
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ころころと鈴音のような君の声 荒ぶるときも耳にやさしき
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夕暮れの桜吹雪を切り裂いて飛ぶ白球に胸を躍らす 
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ぱらぱらと貴方の恋が実る音 エピローグ読めないやまだごめん
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歳取れば 書くこと同じ日記帳 認知予防はいとむずかしき
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後ろから狙う賢さトンビかな 花見の弁当一瞬で消え
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風強き 花弁はなびら舞い上げ 山が泣く 紅葉と夏椿シャラの 新芽も踊る
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風に舞い 窓より入りた 花弁が ドレッサーに落つ…おかえりなさい
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見上げれば あの日あの時よみがえる 息子の記念樹 八重桜満開
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雨に濡れ一つ二つと落ちる花 庭はもうすぐピンクの絨毯じゅうたん
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故郷から小包届き よし決まり! 今日の夕餉は山菜三昧ざんまい
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咲き竸うツツジ美しウォーキング 愛犬キミの思い出詰まった道を
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言い訳をしないところが似ているね まるで僕の過去みたいな君
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悪性のしこりを胸に焼き棄てて少し明るい海に漕ぎ出す
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花びらは アスファルトにさえ 解けてゆく 桜という名の かたちを借りて
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音声おんじょう文字もんじを深くかきわけてまだここにないことばを捜す
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雨上がり 川の両岸一面に 活き活きと咲く 野の花愛らし
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ただ一つ作れる料理はカレーなり 夫の定番メニュー 母の日
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鍬をふる 夏の野菜を 食むために 時をさまよう あなたのために
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手先なら多分そこそこ器用なの 言葉はいつも出てこないけど
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朽ち果てた パチンコ店の 駐車場 かつての栄華 そのままに藤
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あなたとしか共有してないプレイリストの再生数が愛しい
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若葉風 左脇腹 肉離れ ハムの四番を 護り給え / 推し活
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たわわなる リラの花房 街角で 胸いっぱいに 香りを満たす / ライラック祭り
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お笑いの賞レースを見たあとの重いニュースが流れる時間
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