やっているのに上がらない 模試結果を見て呟く
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雨粒を弾くその背は輝けり 翡翠ひすいと書いてカワセミと読む / 図鑑には翡翠と書いてあります
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この想い 姿を見ぬと 伝えたい  姿を見ると 伝えられない
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覚えてる 声も仕草も やさしさも ずっと忘れず わたしは生きる
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見し蝶のゆふ月の黄に染まりしか 雨のきぬぎぬひとり寝ののき
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いにしえに おこし開墾 した田畑たはた 草木くさきがしげり 森へとかへる
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真似をしてるだけ力失って痩せてきた雨を嘲笑う様な傘を
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麦汁の澱キラキラと琥珀色 岩手の麦酒ばくしゅ喉を沈めり
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願望か 狂いなのかな 糸はまだ 切れていないの 風ささめくから
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愛し合う 二人で一組 じゃなくても 私は私を 愛しているし
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姉の名の ふりかけある事 嫉妬して 拗ねた紫色の思い出    (ゆかり)
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国の未来 知らしめるように 次つぎと 咲く場所呑み込む 外来種の花
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陽の当たる場所であなたが傍にいて 絵に描けなかったしあわせがある
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わたしという小さな天体のせているペロペロキャンディみたいな銀河
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揚げ油にキッチンペーパー被せたら泣き出すみたいに染み広がった
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犬あびる「かわいい~」の声めぐりゆき「幸せ」きっと、そに還らん
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雲垂るるはざまに光るきざはしは天に昇るや烏帽子の岩は
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ナミビア沙漠われゆかねども紺靑の美靑年など泛べ塩湖に
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風船ガムを膨らめないでいた僕はまだオトナになれない
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ハロウィーンの イベントどうでも 良いのです カボチャオレンジ 溢れる幸せ
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干炎の 白き道を 揺れ進む 砕ける潮も 浜の真砂も
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正解を選ぶんじゃなくて選んだことを正解にがやかましい
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この前はごめんなさいねまた今度って言えるかな明日謝る
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公園のトイレに灯る明かりさえ胸締め付ける風吹きすさぶ夜
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君がふと あふれるように 笑うから 一滴こぼさず 受け止めに行く
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キミはまだ28歳明後日に29歳今不安だろ
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この中じゃ一人が好きと愛されずに育った他に該当する
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ほうばったチョコマーブルが錠剤にみえて「最近だいじょぶそ?」
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一人では旅など無理と思いしが末のと行く秋の湯めぐり
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「三人で来たかったね」と逝きしを偲びつつ行くコスモスの道
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