夜のカフェ 安らぎ求め集う人 今日の疲れを ここに置き去る
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その味に飽きが来ないということは適当が良い母さんの味
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砂の城 潮が満ちれば 崩れると 気づいた吾子が 水際で泣く
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人間を脱した様な言い方で生活保護を下に見ないで
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ポケットに繋いだ手と手そっと入れ 歩く時間が愛しかった冬
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人はみな消せない過去と後悔をたずさえながら明日へと向かう
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ティファニーの箱とリボンは捨てられず少女の憧れ今ここに在る
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無言なのは美味しいことと解釈し 朝に晩にと食事を作る
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一人旅 自由気ままな旅情でも 夕飯時には 人恋しくなる
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うたた寝の夢で貴方に逢えたからまた目をつむる二度眠られず
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キョロキョロと 置いてきぼりに気づいたか  白鷺しらさぎ 一羽 仲間の後追う
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平和など踏みつけてゆく強者の右脳左脳に草が生えてる
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母のこと 褒めることなく 雲となり 数ある長所 空につぶやく
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肌寒く暖を取りたくなりましたシャワーも風呂も節制の頃
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嗚呼こんな時もあったよね 姉妹きょうだいで 母の遺影の写真を探す
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いつだって希望は俺の手の中に。あるよに見える友がまぶしい
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片付けは片をつけるかお仕舞いか収めて出してまた元通り
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病とは長い付き合い四季巡り 友になれずも一緒に生きる
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カメムシくん いつからここにいたのかい? 衣替えする半袖シャツに
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夏冬の衣類入れ替えし始めてやる事の無い断捨離のあと
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秋の雲 自由自在に姿変え 詩人のように季節をうたう
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数多ある難問何も知らずして義姉あねは無邪気に手をふり返す
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マッチ売る少女の灯す温もりも絶望も無し電子の煙草
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人生を百年として折り返し息絶え絶えにゴールまで這う
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ショートボブ揺らして話す君の腕気づいていたよ透ける傷あと
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孤独でも悲しいことも起きなくて幸せなのに雨はさみしい
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遠景に山の頂上見え始め 駆け出す子らに落ち葉散らばる
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続きたる夫の署名の代行に自分の名にも夫の名書くとは
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息子へと届くだろうか着々とチュイールを焼く離婚した母
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もし君が北風だったら空を舞う 枯葉になってダンスを踊る
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