歳重ね別れが身に沁む吾がいて別れに慣れゆく吾もまたおり
26
雨に散る金木犀はまだ濡れて仄かに甘い香りの朝で
52
洗濯機 小春日和にフル回転 空も涙も からりと晴れた
19
獅子王候外交談話贖へる署名の火箭の取引一覧
18
あの人に逢えない時が苦しいと こぼす涙が眩しくうつる
8
綺羅星の愛しさ溢れ胸に抱く 君の姿もまた眩しくて
10
金沢へ 嫁いだ友は 道産子で 小箱につめて 「これが木犀」
41
鈴のよな声出し鳴くやすゞ虫は秋の夜長を我に教えし
22
縦列に ひょこひょこ動く 黄色帽 ひよこの列で幸せな朝
18
意味とかは実際無くて、視点だけがある。あなたの話が聞きたい。
11
繰り返し感じてしまう苦しみも 今世だけのラストワン賞
9
昨日観た映画の続き生きる様、絶望じゃなく、希望を持って
19
切り花のコスパ日割りで考えるそんな僕にも秋のひだまり
44
君はなぜ 過去変えたいと 悔やむのだ 明日なら今でも 変えられるのに/友人の言葉
26
下の名を呼ばれることが減るにつれ 背広が皮膚に溶け込んでいく
13
考察が 苦手なもので 短歌の意 味わいきれぬ 自分が悔しい
27
十三夜 見つめる月にごあいさつ 聞いてもいいの言ってもいいの
16
風邪の子に焼くオムレツの甘い香と休む仕事の後ろめたさと
48
じゃが芋を黙々と剥くピーラーは二十余年の現役選手
49
いつの間に 図太くなった  自転車で 近づいてなお 動じぬカラス
26
風切りの音が路上をさらってく夜の始まり冬の始まり
43
鴨川のもみじの赤と清き水きょう手術日を決めてきました
19
思い立ち電話の向こう寝込むに行けぬもどかし心は募る
18
一つ石二つ体を寄せ合いて一つ衣の夫婦地蔵よ
43
亡き友のペンダント着け参加する同窓会で逢える気がして
25
庭先のレモンは黄色に色づいて僕のほっぺは赤くなってた
10
ガラス越し淡く舞い散ることもなく 変わらぬ私 置いてゆく秋
23
晴れてるからギリ秋みたいな服装で スーパーに行く スポドリを買う
8
この道がそのまま障害物になる そうじゃない人におんぶされたい
7
フライドポテトを揚げて盛るとき 誰かがめちゃくちゃ喜んでくれる
11