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真ん丸だ!
夫
(
きみ
)
が指さす西の空 並んで見つめた早朝の風景
30
今はただよき日のほかは茫としてふたり重ぬる金婚の日々
15
神様の数限りなく今日の日は金木犀の色の夕焼け
49
いたづらで 棚から猫が落とす本 たまに息抜きせよと云ふ如
40
アトラスの良き理解者は袋詰めされたミカンだ一番下の
8
寝室の余熱を
攫
(
さら
)
ふ 秋雨の
夜
(
よ
)
には 毛布の温もりを足す
38
秋の夜に哀しみ撫でる白き手を払えば闇に雨の
音
(
ね
)
のふる
35
いつからか友仲間から遠ざかり一人宇宙を彷徨っている
8
一日中汗流しただろうおじちゃんの冷えたビールが誇らかに立つ
15
地球よりもでかい猫の腹の上で眠る夢をみたい
14
もしやまだ…と思いて置きし扇風機やっと仕舞ひて神無月秋
26
いつもなら つがいの雉鳩 ぽつねんと 今日は素直に ごめんて言うよ
51
紫の朝顔ひとつ残り咲く黄の葉をゆらす秋の夕風
32
灼かれると知っているのか?夕暮れの蛍光灯に飛び込む虫よ
14
「雛ポーズやってみようか」カメラマンがキメの弱いグラドルに指示
6
君は会社不適合者ではあるが社会不適合者ではないぞ
17
車窓から見えるススキの穂は白い 今年はじめて長袖を着る
16
秋の夜に震える僕の鳥肌をさすってくれた君の手のひら
17
あのときもマンション価格爆上がり 若きは知らず 泡の顛末
22
童謡も ファンタジーだと すまされぬ 人里で会う 森のくまさん
22
境内で 走る子供に 重ね見る もう戻れない あの日々たちよ
19
この蜜柑可愛いねって
幼児
(
おさなご
)
が笑えば今朝は温かい朝
47
いつかまた明るい
短歌
(
うた
)
を詠みたいな 秋空のよな澄んだ心で
41
透明な花火のように広がった 波の下から見上げた雨は
18
栄冠に一歩及ばず泣く子らにそぼふる雨のなぐさめのごと
24
白鷺がそろりと足を運ぶたびふわんと揺れる紫の花
24
雨音が鼓膜の奥へ流れこみ私の中の水は澄みゆく
22
氷よりヒヤリとしそう飲んだなら朝の淵からこぼれた月を
14
『この人はもう戻らない。』花束が机の上で主張している
18
退勤後フードコートに集合でみんなで食べるラーメン旨し
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