Utakata
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万葉の 人の嘆きを詠めばなほ 千の月日も 人は変わらじ
25
青天が爽やかよりも汗を呼び 春の終わりを夏が追い越す
20
指切りをする手が蝶に見えるから交わしたあとは春野に逃がす
33
日にそよぎ薫りしずかに咲く薔薇の花びらに
透
(
す
)
く淡い蜂蜜
17
腐れ縁憎まれ口と減らず口破れ鍋一つ綴じ蓋一つ
15
味つけはせめて日毎に変えたいの今日は酢味噌で明日はごま和え
14
にょきにょきと 立派なアスパラ顔を出す 心と身体に 元気チャージ
14
もういない人の好みの味付けで 私のために作る肉じゃが
14
知ってるかい悪魔が編んだ歳時記じゃ夏の季語だよ腐乱屍体が
17
春は好き暑くもなくて寒くなくガス電気代かからないから
13
愛犬に余命宣告 あくまでも推測 長生き固く信じる
15
花菖蒲ご無沙汰の友思い出す政治談義に花咲かせし日
15
外来をすませ医局で一服し「一日一首」に生き甲斐おぼゆ
13
おしゃべりをやめないひとの右上に『✕』がないかと探してしまう
35
1日に二回までのバファリンを信じて眠る 雨の火曜日
23
やは肌の君の血潮も映らない写真にいいねを付けない指紋
12
春なのに 寒く冬服 春服を 交互に着ては 衣変えれず
12
うたかたに 登録してみたよ たのしいね 短歌の文字数何文字だっけ
11
声だけは憶えておいて いつかもしすれちがったらそれで気づいて
11
二組の万年布団の片方が謝るように畳まれている
17
薫風に 揺れる藤棚風に乗り 甘き花の香ほのか届けり
21
春麗ら 予定も無い日を 子と過ごす ありふれた日々 いつもの笑顔
11
ISO 認証取って人殺す機械を作れと母は言ったか。
12
産休で職場を離れる同僚に ろくな言葉もかけてやれずに
21
胡麻和えを作りし後のすり鉢に冷や飯擦り付けひとり頬張る/調理者特権✌
18
君と飲む土曜日の夜今ここで言ってしまうか一人で暮らすと
10
もしも今わたしが親鳥だったなら子供にさよなら覚えさせない
10
花火など鳴って何かの催事かと思いつ母の
襁褓
(
おしめ
)
を替える
23
木金を休んで八日の連休を自慢するなよ無職の吾に
24
せわしなく検温をしてまわるひと家で待つ子の言えない微熱
21
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