川沿いのあれも桜か尋ねれば ええそうですと蕾が笑う
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コーヒーは微糖でタバコはマルボロで知ってるだけがいちばん辛くて
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春が来たって最初に告げたい君しか見えない可視光線で
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間違わない 君の口から出る「好き」は「軽くて便利」くらいの感じ
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君の親指なくても平気よ綺麗に拭える涙もリップも
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中央線 これで会うのが最後なら花束なんかいらなかったよ
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薄明のヴェールに二人包まれて首筋頬寄せ気付く あ、海
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コート一枚分距離が縮まって桜もうすぐ咲くね春だね
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バイバイと手を振ったあとドア越しの 発車する前長い一瞬
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父だった人から届く売り言葉 買わずにおいてよかった日よ来い
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言の刃で 刺しかけてやめ 絵はがきとペンを選んで 刃を葉に変える
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満ち足りぬ今日を満ち足りたようにしたいLUSHのバスボム力を貸して
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人類で 薄めてあおる なさけなさ 主語自分 では 濃くて飲めない
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桜塗り「もっとピンクに」正されて図画工作をきらいになった
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無印の店員さんと思われるのを防ぐため小脇にバナナ
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毎年のことなのに忘れてしまう早めのアレジオンが吉だと
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「未返却図書があります」身にないな 返した覚えもなくした覚えも
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知り合いに 知られたくないのになぜか 見知らぬ人には見てほしい 歌
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思い出に浸るでもなくただ単にものが多くて包み終わらん
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明日にはもうここじゃないそこにいてごみの出しかた調べたりする
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知らん部屋、知らんスーパー、知らん味噌、4日もすれば慣れると思う
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ドアの隙間から明かりが漏れ入る 他のだれかももう起きている
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会おうねと言えば言うほど遠ざかるような気がして口をつぐんだ
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「おはよう」と 昨日もあった君の声 明日もあると 思える幸せ
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いつまでも 生きて欲しいと 祈りつつ 今日も飲み行く 父を見送る
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障子窓 やぶれた三角からのぞく 野良猫の目のこちら見る丸
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たとえばの話だけどもしわたしが男だったら好きになれそう?
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聞けるはずもなくあえなく別のバス乗っておんなじ街に帰った
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彼氏より眷属がほしいと嘯いて返事も聞かず空へ連れ出す
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世の中の ビジネスモデル 上手いなあ いざ己では 思い付けない
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