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宝物隠すがごとく球根を土に
埋
(
うず
)
めて冬を迎へり
32
胃がしまる日に持っていく弁当の卵焼きだけ卵
2
個分
17
人生がなんにもうまくいかなくて
T
K
G
がよく混ざる朝
9
代行は空に頼んでおくからね 体が消えた後の涙の
10
君はなぜ 過去変えたいと 悔やむのだ 明日なら今でも 変えられるのに/友人の言葉
26
ドライヤー 髪巻き込まれ 焼け焦げた 臭いが我の 火葬の香かも、と
22
山影に沈んでいった二日月
M
e
l
t
y
K
i
s
s
がとける速さで
13
同じ
刻
(
とき
)
重ねし友に会いにゆかんうすく紅ひき古希同窓会へ
26
少しづつ アルツ近づく 妻見つめ つまづく箸の つましき夕餉
21
満ちた月君の街では見えてるの? 空を見上げて問いかける夜
39
ギチギチと百舌の声する夜明け前 くもりぐらいでちょうどいいのに
15
上
(
あ
)
ぐ空を 到着便が 横切った 日本を想う 小春日和に
/
国会
33
厳密に選別されるジャガイモの気持ちがわかる人間ドック
19
想い出す時間が徐々に減っていく 気づかないふり今日も明日も
41
薔薇の
棘
(
トゲ
)
プチッと取ってツバつけて 鼻の頭に可愛いピノキオ
31
一つ石二つ体を寄せ合いて一つ衣の夫婦地蔵よ
46
茹で上げた落花生食む夕餉時秋の夜長に会話弾みて(再々考)
18
物故者に黙祷ささげ始まりし同窓会に集う古希たち
24
鈍色の空に真っ赤な柿一つ少し痛んで魂の如
54
寒いのね 吾が立ち上がり 温もりが 残る座椅子を
猫
(
きみ
)
が横取り
21
真夜中に するどく光る 二十三夜
17
才の 君に似ている
44
淡雪に零るる想い閉じ込めて春にはきっと宙に漂ひ
8
秋日和 風無き庭にメジロ二羽 残りし花の狭間たわむる
53
今日の月綺麗ですかと話しかけ 答えなくても信じていたい
31
積雪は 十九
糎
(
センチ
)
きのうまでの 浮かれ気分は 静かに埋まる
50
金色の銀杏背にして君を待つ遠い秋の日
十七歳
(
じゅうしち
)
の吾
22
短針が
5
さし長針
2
をさせば 母帰りきて
点
(
とも
)
る電灯
44
寒がりの 猫に湯たんぽ 熱すぎず ほどよき温度 模索する日々
19
彼岸花 萩、ほととぎす 秋深く いのち名残りを 惜しみつつ咲き
27
秋長けて隣家の庭にひとむらのローズマリーの紫さやか
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