tomatojapan
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気まぐれに アイコン変えて 新年度

愚痴ぼやき 五七五で漕ぎ出せば 三十一の海 青く大きく
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「だから何」 深い意味などないけれど 新芽をつまむ 老いたる鋏
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相方の胃カメラを待つ吾もまた朝昼抜きの空腹にあり
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老人の昔語りのあるあるは 切り取り線で切れてくれない
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そもそも論 「誤解を与えかねない」の 誤解した人 ひとりもいない
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言の葉の けふは端から二番目を 摘んでぽいと 捨てるが如く
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覆水の澱みに迷う君なれば 掬いて見せる居待の月を
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勝ち負けや 優劣でなく 役割の あとの四人が 電車のお客
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幼子の柿食む口もと柿色に 可愛くもあり 貴くもあり/改
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徒歩三分 ひとり暮らしの 母おわす ともに暮らすに 五十年の距離
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「タコが死んでイカになるの」問いし吾子 スルメ烏賊イカと教えしあの日
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三割の 尿意に負けて 三回目 前立腺てふ 深夜の戦線
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冬立ちぬ ぬくもり満ちる 昼日中ひるひなか 喉の痛みに 目覚むる夜半やはん
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退院の翌朝に母転びたり 仰ぎ見るそら 日は冬隣
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けふもまた 消える言葉と ルーティン 帳尻合わせの 人生たびの折り合い
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ふたたびの母との暮らし始まりぬ 幼き日々や 上書きの罪
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たおやかに 揺れるコスモス ひかり満つ 微笑みしきみ 短歌うた詠みしわれ
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少しづつ アルツ近づく 妻見つめ つまづく箸の つましき夕餉
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東京のいちょう色づく間も惜しき フライングかな 木枯らしの吹く
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男気も枯れる尾花の夕暮れにマジックアワーの富士厳かに
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シャツアウト重ねるセーターだらしなく自信なさげにAIに訊く
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この秋は いいね日本 ノーベル賞 高市外交 ドジャース連覇
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自らを さらに追い詰め 退路断ち 何を見ている 「失職」の先
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プレッシャーに一度は消した画面には 絵にも描けないワールドチャンプ/改
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意もかけずテレビ手放す 願わくは秋の夜長に三十一みそひと詠わん
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麻布台ヒルズというらし 浜ちゃんの「スカ」のようなる絵をば飾りて/観てきましたが、なんだかなぁ…
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ハロウィンの無駄に明るき喧騒はバレンタインに敗れしむれか/いや、老人のひがみです
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園児らのハロウィン仮装や秋の道 天使の如き悪魔の衣装
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朝礼の後ろ姿の頼もしき診療開始十五分前
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四日目の朝の空気は冴え冴えと思惑などを呑み込んでおり
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