tomatojapan
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気まぐれに アイコン変えて 新年度

言葉ありて 過ぎたと覚ゆ コトガラの 至らぬ証し そこここに見ゆ
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人生の結び目解かずに逝きし人 花手向けつつ 夏空に問い
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参るたび手桶の水の重くなる あと幾たびの務めとなるや
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数秒で帰る人いて墓参り 数分後には我らも帰り
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戯れにカラオケ動画撮ってみる 自己肯定感 崩壊の夜
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秋立ちぬ 暦におもねる風の舞う 炎暑薄らぐ 迎え火を待つ
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夏祭り 夏休みの孫集まれば 疲れるほどに 癒されてゆき
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花火さえ金燃やす気する野暮なれば 入場料をばひとりケチたり
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二人して久方ぶりのカラオケは禍根残すや三・五点差
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もつれたる記憶の断片手繰り寄せ 立ちすくみおり 人生の淵
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人生のゲシュタルト崩る甲子園 子らに哀しき 「高野」のひじり
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「少し前」・「も少し前」を通り過ぎ、「ずっと前」など覗き込んでる
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バーチャルの清水の舞台端に立ち飛び降りてみる、くらいの勇気
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息をするように取られているんだとふと思い出す年会費など
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マウントをそっと譲って微笑めば 猫にさるる静けしほむら/改
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悩んでたことがなんだかちっぽけに見える日のあり 映画を観に行く
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太鼓の音 消えて夜更ける 夏祭り 恐竜フィギュアの 忘れてぽつり
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階段を 下りていく音 上がる音 そのどちらもが 君がいる音
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踏切の上がらぬ間に人生のふたコマほどを歌にする
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八十年経てばお返し千億の 貿易黒字(大谷翔平) 三十九号
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灼熱を回避し部屋に閉じこもりオータニを見る八月六日
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飯食えば微動だにせず一時間 エアコンなき日の 『夏』を忘るる
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熱波師のライバル現る日本のごく普通なる八月初旬
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いくつかの数値に不満はあるけれど笑い顔なる女医さんが好き
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四十度 息子は山へ芝刈り(ゴルフ)に 我らはいつもの病院に
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久しぶり息子に小遣いあげてみる 照れ笑い見る 爺 父になる
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天気予報三十六度でホッとするここ最近の新たな『普通』
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直前の会話忘るる幸せを噛み締めている老後の時間
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メモ持ちて「『ウィキペディア』ってなんのこと」 白寿の母の質問タイム
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奉納の神楽舞終えし子どもらの手に労いのアイスを貢ぐ
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