tomatojapan
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投稿数
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「異国か」と見まごうばかりの物価高外面そとづら優し「円」の内面うちづら
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二年ぶり会う友不意の老け顔にタイムラグにて「やあ」・「おう」・「しばらく」
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さりとてと 苦しみぬけて 楽するは まだ機にあらず 次の花待つ/さ・く・ら・ま・つ
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逝きし人の顔薄るるをことわりと知らば春陽はるひの我にやさしき
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震災が人のこころを炙り出す 宴酣えんたけなわの選挙を踊る
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いつのまに主語なき災禍の人々に及ばざりしか八十年は
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「サクラサク」知らせの続く春の日の 朧の空はサヨナラの色
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「思い出」のジャンルを軽く超えてくるフラッシュバックの哀しき凄み
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腰痛の妻に付き添う通院の帰り付き添い交代になり
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そちこちで鼻水啜る音のする京王線の電車は春へ
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佐々木朗希ローキからザッピングにてトランプへ思いは揺れるわれ地球市民
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春の歌を捻り損ねて日の暮れて寒の戻りの燗冷まし呑む
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ボケてみる ツッコミ入れる オチつける こころの薄紙 一枚剥げる
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孫たちの入学・進学重なって祝いの春は 老後の余震/物入りだとかで支出は先に
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四年目の金魚すくすく育ちおり 祭りの夜の記憶の薄れ
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君の短歌うたさえずるがごとやさしければ春ほころびてひよどりの舞う
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飲みきれぬ水割りきみが手伝って もうほろ酔いの、まだ七時半
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スイッチの(たていち)◯(まる)がわからない どっちがONなの どっちがOFFなの
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足形に脱げたソックス いでよ、春 梅ほころんで 我ねころんで
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「おきざり」を「おにぎり」と読み間違えて悲しみさえも可笑しみになり
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出会いとも別れとも見ゆ Y字路に ヒマラヤスギの木漏れ日 ゆらり
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「男はね照れがあるから言えない」を超えてみようか 古希も過ぎたし
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子の歳を数えてみればなるほどと孫遠ざかる日々が腑に落ち
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「老い」てふは嬉し哀しきアイテムか三十一さんじゅういち字間旅行じかんりょこう
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微睡まどろみの春めく光に誘われて外出てみれば頬に冬風
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AI の「楽しかったです」の回答にaiを感じているかも…わたし
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昭和てふ名残の朋の寄り添いし過ぎ(杉)たる日々の枝別る道/谷中のY字路に寄せて
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細き糸の紡ぎし春の絡まりて余寒に老夫婦ふたり熱茶を啜る
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寒空のオリオンが歌う静寂はふたりに注ぐシュプレヒコール
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通院の妻に付き添う待合を静かに包む時のにこごり
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