tomatojapan
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気まぐれに アイコン変えて 新年度

連れションの響き懐かし停車場の公共トイレのクラス会の夜
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風呂上がり 換気忘れを妻責める 怒り 呆れて やがて 頷き
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よちよちの幼子たちとカゴ乗る子 今朝も嬉しき 天使の散歩
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大谷のホームラン見つめ朝珈琲 癒されてます 日本の老後
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かの人の回向を終えて夏祭りポスター貼る手に水無月の風
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『国宝』のカメラワークの美しき 喜久雄の紅の引くは艶けき
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歌詠みも歌詠まぬ人も 武蔵野に虹の掛かりて 驟雨は過ぎぬ
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毎日の朝迎えてのルーティンはまずはルーティン思い出すとか
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いつになくシニアの多き『国宝』の開場時間の十分早まる
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てにをはの ぎこちなさげな 三十一みそひとの 心のゆらぎ 見えて 隠れて
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生きる日はフラッシュバックの重なりて 窓打つ雨の メトロノームよ
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老いなれば 耳元近くのヒソヒソは 秘密の話 されど大声
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立ち回る先々に置く百均の老眼鏡の有り難きかな
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風流る 季節が変わる 人が逝く 花菖蒲散る 紫陽花の咲く
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「老いたれど血気盛ん」と怒る君 製造中止の白熱電球
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白熱の電球揺れる部屋恋し LEDの冷たきほだ
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上の句に何を置いてもいい朝よ 大谷翔平二十六号
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古希過ぎぬ煩悩多き悪童も白寿の母の露払いにして
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訊くけれど 「こちらのドアが開きます」 の「こちら」はどちら こっちじゃないの?
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後期前 冥土の土産の嵩張れば 腹膨るるほどの我儘と知る
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ニッポンのエアコンの風集めたり 梅雨空北に押し上げて、夏至
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五十年を行きつ戻りつ酌み交わす酒は愉しきタイムマシンに
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「いいよね」のあざとき言葉の切先を柔らに包む「いいかも」のきぬ
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青年の背中を押し吹く風ふたつみつよつあれば告れたあの夜
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マルクスを語る貴女は輝いて 高一の夏 ノンポリの夏
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太閤の夢叶いしかドローンてふ花火の映えて万博の空
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駅メロの残るホームに佇めば 往きしモノ・コト 逝きし人・時
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旧友の縁の取り持つ「北とぴあ」 孫の合唱 LINEに響く
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備蓄米千九百円なるを見る 枯れたはずの情熱のダッシュ
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長嶋に幾たびともなく重ねてた生きてく挫折のそのたびごとに
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