tomatojapan
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気まぐれに アイコン変えて 新年度

いつのまに一枚になりし表札の二世帯住宅夕陽に照りて
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矍鑠かくしゃくは褒め言葉なるや 老人の 知らぬが仏の老害なるや
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日影の説明受ける けれどなお釈然とせず 条例の陥穽あな
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居酒屋の常連客の顔見知り みたいな感じ うたかたの人
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見渡せば圧縮された春の日が解凍するや同時多発と
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萌え出る若葉の色に染まり行く桜のくにの谷・山・里が
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青空にはな舞う里の鯉のぼり 萌黄若葉の風の色聴く
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舞い上がる桜の行く手さえぎるはまだ咲き残る桜の花で
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春の陽にきみと子らとに桜散る とある日の夢 幾たび目か見る
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ワセリンの量の少なき百均のハンドクリーム繰り返し塗る
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苛立てる妻の我が身に覚えなし 夜来の風雨 ツツジの落花
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もしここでフォークソング歌ったら白けるだろなぁ老人カラオケ
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花開き花散りてなお花時雨 春は狂気の伴奏曲か
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ひらひらり散り行く花に何思う 青空ぽつんと雲ひとついて
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願わくは十年のちのそのはなも今のはなとぞ想わんきみ
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鳥の声 風の囁き 花の色 心の波動 春を取り込む
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とりわけてきみそぞろの愉しけれ 桜舞い散りハナミズキ咲く
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菜の花と桜が今年は待ってるよ 岸辺の早咲きチューリップたち
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大げんかした日のことを語り合ふ夜の静寂しじまに友てふえにし
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花吹雪浴びて門出の破顔かな ちひさき宝は真白きページ
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二匹でも孤独と言うや我が金魚 四十五センチ小さき宇宙で
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呑むごとに奥から壊れていくような気怠けだる気付きづき「老い」てふイノチ
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「余ってる酒がないか」と尋ねられ手ぶらで行けぬ宵待ちの花見
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二人ふたり今日はおんなじ誕生日 十三歳じゅうさん八歳はち…おそらくだけど
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咲き残る桜の愛し花見かな あと幾たびぞ上弦の月
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うたた寝の風爽やかに春来たり どぶに捨てたし着信音など
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幸せの閃光 桜の咲き満ちて 時の流れの儚さ知るや
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喫茶去と声かけたくもかけられず我に喫茶去、満開の花
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喫茶去きっさこや イーロンマスクの一日と我の一日 比ぶ是非なき
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春なのに寒の戻りのしとど雨 泣き濡れているLovegrass愛の草たち
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