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炎天に夏草を刈る益荒男よ機械と蝉が競う雄叫び
23
風景の
然程
(
さほど
)
変はらぬバス停も 風の温度で 変はりゆく秋
43
縋りつく愛に未来があるのならルーブルのように綺麗に飾って
8
言葉など無くても
触
(
ふ
)
れるだけでいい 猫に伝わる 人の気持ちは
32
長月の朝の道にも業火待つ狸の背中焼かれるやふな
31
雨催
(
あまもよ
)
ひの日暮れ 雲を貫ひて 居場所を示す如 光る月
20
若き日の 意味なき自負が 今あれば 寄る年波に 勝てる気がする
14
呼び捨てに一人勝手に心躍る 脈を感じてもいいやつなのか
18
スマイルは営業用と言いつつも君はまわりを明るく照らす
24
過ぎたれば 悲しきことも 苦しみも 想い出となる 人の
勇
(
つよ
)
さよ
17
女流とは言われないよと姪っ子が生き生きしてる将棋道場
25
いくつもの花びら風に舞ってゆく夏の化身の
百日紅
(
ひゃくじつこう
)
の
46
織彦の
逢瀬
(
おうせ
)
に想い 重ねては 指輪の箱と 天の川見る
9
名月に虫も魅せられ
清
(
さや
)
けしに同じ月見る人を思へり
33
蒼き蝶フジバカマ咲く山里へひらりと降りて羽を休めむ
20
野っ原はススキと野菊に覆われてアキアカネ待つ頃となりけり
19
三振で最後の打者になった子の肩を抱いてるチームメイトよ
24
考えも 心もすべて 枯れ果てて それでも見ゆる 朝焼けの月
10
ほんとうを
十重
(
とえ
)
に
二十重
(
はたえ
)
に押し匿すまあるい嘘の博覧会で
12
晴れてても天気急変の可能性 白スニーカー履くに履けない
29
夜勤へと向かうあなたに力水つけるつもりで麦茶を渡す
29
ひとり風呂子の水鉄砲構えては一心不乱に打ちまくる
深夜
(
よる
)
12
繰り返す2歳が鬼のかくれんぼ隠れる所もうありません
18
嬉し朝 猛暑に耐えたか ようやくに ツンと顔出し彼岸花咲く
39
同じ車両 向かいの席のあの彼に今日は会えない 土曜出勤
26
今朝方
(
けさがた
)
の
靄
(
もや
)
が掛かりし 山の
端
(
は
)
は 心の
様
(
さま
)
に 少し似ている
15
母親の眼差しだった小児科医 十五の僕に「背伸びせんとき」
32
テレビ前 後ろで手を組む父と
息子
(
こ
)
は おんなじかたち やっぱり親子 \ 世界陸上観戦
45
乱筆のわたしが書道七段のきみのとなりに寄せ書きをする
30
高き
旻
(
そら
)
澄
(
す
)
む
蒼色
(
あおいろ
)
が
海原
(
わだつみ
)
と 一つになりて 秋は来たりぬ
15
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