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朝晩の 寒さ厳しく 身に沁みる 装いの秋は さらに深まる
14
暮なずむ 茜の街は 人を皆 切なくさせる 家に帰ろう
15
病院の ベッドで
独り
(
ひとり
)
見る空と 今年最後のツクツクボウシ
21
点滴の落つるは遅く 雲速し 窓はキャンヴァス
茜雲
(
あかねぐも
)
染め
28
かまってと 肩や胸部を 押し当てる 猫の肉球 聴診器の如
34
手のひらを天に向けてほうけ顔秋の雨雲確認するひと
16
連帯で責任とらされるときにだけ仲間だと言われる俺か
16
イヤホンをしていないのに独りボソボソしゃべる人薄気味悪い
12
初雁の遅れ啼く聲かれがれに蓬老いたれみそらもろとも
29
忙しき監房 日の丸の旗の門居楯つればいづこ見張る目
18
手土産の かんころ餅が 呼び起こす この懐かしさ
未
(
いま
)
だ
解
(
わか
)
らず
17
美味そうな食べ物の
短歌
(
うた
)
よみながら食むコンビニの塩むすびかな
33
心から一緒にいたいと思えたら私は変われたのかもしれない
15
汝
(
な
)
が胸は 遠き潮騒 いだかれて 桜貝となり 眠り漂ふ
28
朝目覚め 青空に向け 手を合わす 今日の日がまた 穏やかであれ
21
烏瓜
(
からすうり
)
の
蔓
(
つる
)
の
螺旋
(
らせん
)
は 無口なる 「自然」の漏らす 不意の冗談
21
響いてる心の雑音消したくて 刺し子をしたり空見上げたり
39
いつかまた明るい
短歌
(
うた
)
を詠みたいな 秋空のよな澄んだ心で
40
秋の陽の 背を暖める縁側の 虫の音は止みて 独り栗食む
27
怪獣が来たら呼ぶんよアンパンマン息子の中の最強ヒーロー
9
歌の宿命とはおもふ有明の月蝕旅館から仇敵の余名出づ
16
料亭「花月」女房出奔しエルサルバドルより見し都市砂漠
17
ナミビア沙漠われゆかねども紺靑の美靑年など泛べ塩湖に
27
ぬばたまの 夜が朝連れ 去りしあと 龍が駆け抜け
東雲
(
しののめ
)
と化す
22
秋晴れだ 心と身体 清らかに 全身広げ 深呼吸する
19
童謡 森のくまさん 森でわなく 今は街中 すたこらさっさー
15
それこそがわたしにとっての息をするだから今日もうたをうたうの
18
「三人で来たかったね」と逝きし
妹
(
こ
)
を偲びつつ行くコスモスの道
41
柘榴石
(
ガーネット
)
を溶かしたようなドロドロが我が体から出るのを見てる/採血
31
諦観し全てを託す瞬間は心静かなバンジージャンプ
13
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