天皇と言えば昭和の顔浮かび今上陛下浩宮様
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初対面 孫飼うチワワの 愛らしさ おもわず頬の ゆるむジジババ
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「かなしい」を泣き言でなく芸術に嵌めたい僕の、ゆらゆらが、好き!
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にぎやかな孫らの声の届かぬに春一番吹くふたりの今日は
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女房の皿に取りおく餃子二個 二個分だけは春日に免じ
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スーパーに久方ぶりに行き見れば品の爆値に目玉飛び出る
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人のまま進化を遂げたアサシン殺し屋の笑みはグサッと「君は素敵だ・・」
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夕立に二人濡れゆく放課後の 底に眠らす折りたたみ傘
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字が見えず 老眼鏡を ともに掛け めがね姿を ふたり笑わん
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婆さんよ! 笑うくちびる 目に焼いて 枝垂れ桜の 花は散らさじ
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軽トラに 婆さま乗せて 聴く声は 春唄いする 今もうぐいす
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たましいをふたつ守りつづけた乳房ふたつ揺らしてその人が走る 回る 笑う
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親切な「おすすめです」の一言に隠れた住所はヒルズあたりか
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きみに「もういい」と言われた歌で世界を驚かせるつもりだった
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違法改造バイクに「さびしい」とモールスを送られタオルの畳み方を間違える
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青纏い私は綺麗に歪になった 春の売り買いとかしよう
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歯ブラシも面影さえも去った部屋に会いたい理由だけが増えていく
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友の持つ素描集に見た平凡な名前に記憶の波押し寄せり/知り合いの画家M①
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美味しかった 楽しかったと帰りゆく次男夫婦を送りてほっと
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あったかい!春だ!嬉しく話しかけ「花粉症です」なんか気まずい
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春が好きと言うことさえ忘れてた 蝋梅ロウバイの雨粒を払えよ
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覆水の盆に還れば二打罰もありがたきかな賽の白杭
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いつもなら 気にはならない暗闇が 今夜は寂し 灯り点けたままで
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陽気から我慢できずにビール飲む症状悪化の花粉症也
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並び立つ者などいない君ひとり誰もが誇れ己が命を
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しんしんと更け行く夜未だ眠れず 静寂の中うつつ彷徨う
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下の子を連れて春日に義父見舞う花粉のかげにけばだつマスク
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友にだけ手書きの手紙しのばせて事務局報告封入終へる
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温暖化 天気の神に 問うてみた 家にも街にも 答え溢れて
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南風はえにより暖められし如月の 今宵の月の傍には昴
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