「あれー」っと短期記憶があやふやで脳裏をよぎる認知の二文字
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免れぬ老いではあるが胸底に忘れたくなき乙女心よ
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とりどりの百合の花咲く庭園に蜜吸うアゲハ陽に煌めいて
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いたずらを𠮟られそうな柴犬がソファーで狸寝入りをしてる
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家庭科でどれくらいまで習うだろう娘のジャージに千鳥がけする
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むきだしの心に傷がつくたびに 強さと弱さの歪みに流離う
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さきどりの幸せに溺れてふやけた心がめくれてヒリヒリするの
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オアシスの活断層の深くへと沁みていくような湿潤療法あなたのみず
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流れゆく誕生日の群れもうすぐに夢が叶うと夢も無いのに
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夕飯に取り出す玉子は小さくてにわとりも今夏バテと聞く
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暗がりに 見つめる一点 ナツメ灯 私は何を してたんだっけ
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猛暑から蝕まれつつ起床するふとした仕草で足がつります
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一匹のイワシとなって終電の漁火いさりびめいた明かりに向かう
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条約に隔てられてもなほ海は絶へず微分可能な球面
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この歳で記憶の中の恋愛は全てきれいに磨かれている
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熱狂の舞台で不意に音が止み 今日も貴女の幻を見た
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心臓を掻きむしりたい悔しさも灰になったら誰も知らない
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白桃とプラムの香り 線香と夕立あとの路上の香り
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うなじから汗が這い出す暑さにも身動きせず聴く般若心経
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まだ眠いだろうけどさ、ほら起きて おはよう さあ 遠くまで行こう
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課題終え 突っ伏し肌をひっつける 机がひやくて 気持ち良いのだ
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静寂の エスカレーター 踏み出して 動かす今日の 私は主役♪
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精霊は流れて空の雲の舟 彼岸へ帰る蝉のなく朝
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買い出しでからのやぐらをながめ見て夏祭りの風お勝手で聴く
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カップルが 2人並んで 歩く間を 突っ切るあたし ハハハ…虚しい
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偶然てあるものだねえばったりと猫の銀次と夢の再会
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エアコンに役目奪われ風鈴はうなだれ見入る涼し朝顔
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切ってで凍らして置く手仕事の爪をうっすら牛蒡ごぼうが染めし
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一玉のすいかもぺろりと食べれそう種を一気に除ける切り方
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豪雨来る予報外れぬ昨今に君の住まいの低さ気になる
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