古き雛飾りてひなとめぐる母 なわとぶ少女の輪のなかの春
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職員のさじ加減あり疑いも信用もする保護の担当
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怒らずに私をなだめる先生に恩師と言うは僧侶のようで
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看板猫が大好きでまた行きたいと湯の宿汽車を待っている春
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高い言葉の壁に悩みも働いて道を開いて避難家族は
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市道行く除雪車の音遠くなるまだ眠らない午前 二時前
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買い替えて置きっぱなしのスマホには過去の夫婦の思いやる文字
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無花粉の杉を富山で発見し植林されると朗報を聞く
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戦火が怖くとも帰国する決断のウクライナ人避難家族は
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子どもとの昼寝に勝るしあわせは 中々無くて家事は山積み
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懐かしい食堂にきて懐かしくない献立をいただきました
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かわってく 道路、駅名、ラーメン屋、背すじの角度と結婚観
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波のれぬはぐれ鰯は漂いし 光る海あり夕凪を生く
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冷静に自分の立場守るため熱中しないことにしている
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スマホよりフィルムカメラが大好きで昭和男だレコードもいい
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清貧は知恵を授ける不便さも心持ちよう涙振り切る
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ねこのごとましろのほそきあしそろへちいさきぎんのみみをはねゆく/こいぬ
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雨あがり あさひの木洩れ日梅の木の捻れる幹に辛苦を映す
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この怒り我がものにして誰であれ抑えも奪えも出来ようもなし
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君の作 詩がないと言う人の刺さる言葉にペンを捨てたり
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傘持たぬ人しょんぼりと佇ませ赤信号の悠々と光る
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亡くなりし犬のにほひの残る家 庭の白梅シラウメ今年も咲いて
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完成の達成感を味わってみたいと若くなっている古希
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裏庭の 容積率が 満ぱいで 津波のようだ 押しよせる雪 / 早春
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イヤ、イヤ!と どこか得意気一歳半 言葉が気持ち運ぶを知って
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階段を駆け上がってたねあの頃はよろける老犬と今朝もお散歩
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反感が消えて肯定するようにまた新しい発見もあり
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冗談はかなり露骨でぎょっとする不満の色を隠しきれない
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おけいこの卒業ソングに包まれて 白もくれんのつぼみふくらむ
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ひとりいて不安のゆれる君の目に 淡紅色のさくらそう映え
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