なにかしら面白いことは起きないか 面倒じゃない日常の範囲で
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昔から みんなのうた が好きでした 宇多田ヒカルはクマの人です
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幸せの定義を君に聞きたいな 百二十文字以内で答えて
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暑がりの君に合わせたエアコンが僕をにわかに刺した休日
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もうすぐで自分の家に着くけれど 君の横にはずっと居たいし
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温泉へ 道のすがらに トラクター 田植えに浮きたつ 乙女でなくとも
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おひとりのフードコートで食べ終えたスプーン見つめ時間を止める
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「あと千歩」まだ歩こうとする父の残りの数を僕も数える
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緑なす五月の風の中に立つ白きシャツ着た君が手を振る
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薔薇の棘とりて一輪挿し気づく萎れの早し棘もいのちと
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洗面所 パックがぬるくなっていて もうすぐそこまで 夏の足音
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ご近所の人にゆっくりかけられる「こんにちは」の試されてる感
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名前のわからないペンギンの前髪みたいな寝ぐせをパシャリ
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外出の予定のない日だけ やけに髪と顔の調子がいい
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ガザの子・イスラエルの子ともに汚さざる手に平和を祈る日を望む
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今日もまた彼らは私の脳内で勝手に生きたり死んだりしている
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AIに自分の作った詩を読ませ ユーモアを分析される時間
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私たち牛豚とりです議員様ココココ米に舞い上がる日々
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自分なり幸せな方選んだよ 昔の私あなたも私
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昨日と一昨日のハンドタオルが両のポケットから出てきた
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ポケモンがほんとにポッケに入るなら もっと自分を大事にできる
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祝日の ない六月の そこここに 芍薬という 姫様が立つ
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馴れ初めは子等にも言わず秘めておく君を競いし友すでに亡く
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坂道を登れば白きアナベルの咲く庭のあり水無月の風
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わたくしの切な事情をものとせず雨が降り出す朝七時半
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私より白いあなたの手の甲を羨み 重ねて暑がられたりしたい
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紫蘭散り紫露草群咲いて雨降りしきる我が小庭にも
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キレそうになったら見てる 左手の壁を殴ったときの傷跡
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誰とでもすぐ友だちになる人の例外として僕は去ってく
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ラムネを自力で開けられなかったあなたを新しい夏の季語にしたい
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