すぐ終わるなんだかしょぼいGW61年目だというのに
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土いじり庭隅の土を裏返す昼寝のミミズに謝りながら
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花びらは アスファルトにさえ 解けてゆく 桜という名の かたちを借りて
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音声おんじょう文字もんじを深くかきわけてまだここにないことばを捜す
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鍬をふる 夏の野菜を 食むために 時をさまよう あなたのために
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名も知らぬ草をひきつつふと見れば黄色や白の花の咲きおり
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雑草と呼ばれし草もとりどりに可憐な花を咲かせておりぬ
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朽ち果てた パチンコ店の 駐車場 かつての栄華 そのままに藤
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若葉風 左脇腹 肉離れ ハムの四番を 護り給え / 推し活
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たわわなる リラの花房 街角で 胸いっぱいに 香りを満たす / ライラック祭り
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書き損じ気に食わぬ紙飛行機よ 十七機目もあえなく落ちる
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ときめいて君住む町の駅に立つ迎え待ちつつ見る茜空
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はちみつが娘より届く 母の日の贈り物らし風薫る午後
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いつかまたあの子に恋する時が来るそれまでずっと綺麗でいてね
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昨晩の大風なるか軒下に鳥の巣落ちて雛一羽おり
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おひとりのフードコートで食べ終えたスプーン見つめ時間を止める
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土手に咲く知らない草の写真とり調べて楽し皐月の空に
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「あと千歩」まだ歩こうとする父の残りの数を僕も数える
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幸せで散らかった部屋に春の風 ぬるい麦茶と午睡見学
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待ち侘びて運ぶ編み針ゆるやかに カーテン越しに雨の音聞く
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緑なす五月の風の中に立つ白きシャツ着た君が手を振る
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薔薇の棘とりて一輪挿し気づく萎れの早し棘もいのちと
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すれちがう バスの運転手さんたちの 挨拶 見たくて いつもこの席
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顔の価値決める権利はきみにない己の価値は己で決める
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ブスなんだ、と空気や態度で気づくときなにかが折れる音が聞こえる
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ガザの子・イスラエルの子ともに汚さざる手に平和を祈る日を望む
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雨の降るひとりの部屋は寒寒と雨音を聴く静けさもよし
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招かれた酒場に寄りてカウンター落ち着いて呑むひととき愉し
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私たち牛豚とりです議員様ココココ米に舞い上がる日々
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土曜の午後バイクにまたがり風を受けコーヒー店で文庫本読む
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