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バス停の桜花は誇り高き顔 いつかお前もみなに踏まれる
5
消えた子を見つけられずにはや一年 探してないのは仏壇の中
5
古き良き馴染みの店も 継ぐ者もなく 畳みゆく 惜別の春
21
泣いている 空の涙を 受け容れる如く 散らずに耐える 桜は
23
人間にならない代わりに僕はまだ割れた卵とメソメソしてる
6
恋人と呼ぶには低すぎる湿度 それでも僕ら、繋がれている
9
足を止め空を仰いで掛けているマスクをずらす桜木の下
22
暮れ
泥
(
なず
)
む空を仰いで 流れゆく雲に
三十一文字
(
みそひともじ
)
を浮かべて
14
読み終えた本とスピンを戻す癖 あなたが置いていったものたち
5
幸せは 手に有る時は 気付かずに 手からこぼれて 有り難さ知る
22
いつまでも小学校の夢を見る 僕の心はいまでもそこに
7
ユリ持ちて 月命日に 逢ひに来た 妻の墓石に 花吹雪舞ふ
32
水槽のガラス越しには想いビト 煮ても焼いても食えぬがコイよ
8
夢洲には無縁でいたいかりそめの過度な未来は信じていない
9
ボツにした歌詞が好きだと口ずさむ君がいまだに完成しない
6
時計だけ動き続けるこの机 積もる灰色に書く名前は
11
悲しみも 怒りも全部 ミキサーに
混
(
こ
)
めて一気に 飲み干せるなら
17
あなたから貰った物のいちばんはこの傷ですよ。失くせないから
6
「今あなた安全な場所に居ますか」と呼び掛けるラジオぐっと近づく/昨夜の長野県地震にて
18
よく見るとツツジの蕾並んでる 順番待ちを楽しむように
37
満開の
躑躅
(
つつじ
)
にカメラ 構えたら 一緒に写る 舞ってきた蝶
31
古き良き 時代に在りし 両親と 祖父母そろって 囲む食卓
19
雨に濡れ一つ二つと落ちる花 庭はもうすぐピンクの
絨毯
(
じゅうたん
)
36
「あの
頃
(
ころ
)
」と
済
(
す
)
ませてくれるな 学ランの
皺
(
しわ
)
懐
(
おも
)
いたる
卯
(
う
)
の
月
(
つき
)
の
末
(
すえ
)
9
春風が誰かの匂いを運ぶからもう全部捨ててしまおうかな
6
ここよりも遠いところに行きたくて揺られる波に爪先入れた
9
青光の中たゆたう赤海月 血は赤く 耳鳴と潮の音
7
初めてのレイトショーは貸切で やっと握ったエンドロールの手
7
小綺麗な砂のお城が攫われる バイバイと言う子供らしさも
9
不規則に動く ロボット掃除機に乗って くるくる回転す猫
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