風に舞い 窓より入りた 花弁が ドレッサーに落つ…おかえりなさい
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窓を開け 朝の空気を 吸ひ込みて 静かに過去の 扉閉めゆく
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また食べる好きでもないのにまた頼むラーメン食べて腹がいっぱい
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カタツムリ 墓石の隅に 隠れ居り 淋しくないね 春の日の午後
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見上げれば あの日あの時よみがえる 息子の記念樹 八重桜満開
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涼しさの なかの朝焼け すまし顔 マントル対流 あつき夢みし
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小手毬こでまりの 白き小さな 花びらに 蜜蜂止まる 晴天のもと
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暗やみの 星をさがして ダムへゆく もう逢えぬ人 見ていてくれる
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雨だれが 海の景色を 呼んできて 奇跡のように はじまる呼吸
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悪性のしこりを胸に焼き棄てて少し明るい海に漕ぎ出す
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五月さつき告ぐめざめるようなみどりなら「生きていればいいことがある」?
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君だけの男でいるって言ったなら買いに行こうか縛るあかしを
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女の子最低の日の鮮血と最高の日の赤薔薇ロリィタ
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刻まれたわたしの一部忌まわしく太もも伝う赤赤赤赤
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新しい彼女ができたら追い出して気づいてた母散れど守れず
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やわらかい毛布のようなきみの声柴染ふしぞめの瞳硝子みたいだ
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八月と山似合わない君だけど向日葵ひまわりだけは似合う気がする
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柴染ふしぞめの瞬き 彼のお母さん おんなじ色のきらめきを見た
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すぐ終わるなんだかしょぼいGW61年目だというのに
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耳かきの梵天付きを買う事も忘れるくらいどうかしていた。
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合法なうば捨て山と例えられ老人ホームで笑ううばたち
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土いじり庭隅の土を裏返す昼寝のミミズに謝りながら
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贅沢を禁じられてる保護世帯眠る時間は誰よりもある
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これからは捨てて行こうよ胸の底重たい石を持たず生きよう
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花びらは アスファルトにさえ 解けてゆく 桜という名の かたちを借りて
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音声おんじょう文字もんじを深くかきわけてまだここにないことばを捜す
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鍬をふる 夏の野菜を 食むために 時をさまよう あなたのために
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名も知らぬ草をひきつつふと見れば黄色や白の花の咲きおり
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雑草と呼ばれし草もとりどりに可憐な花を咲かせておりぬ
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朽ち果てた パチンコ店の 駐車場 かつての栄華 そのままに藤
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