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体力は基準ぎりぎりオーケーと 施設に並ぶ筋トレマシン
20
ちゃっかりと僕の寝床の中央で寝ている犬に「もしもし」と言う
28
富める日本。夢遊病にてくちずさむ約束手形に偽眞珠母 生る
13
賛成の萬歳響く駅前に傀儡のごと晴着――濡れかへ ら ず
13
溌溂と晧歯剥きつつ小綺麗なる口蓋言ふ 「原爆もたば」
22
いくつもの
〓
(
ゲタ
)
がならんだ三世代ほど未来から来たラブレター
5
「あれー」っと短期記憶があやふやで脳裏をよぎる認知の二文字
24
免れぬ老いではあるが胸底に忘れたくなき乙女心よ
26
とりどりの百合の花咲く庭園に蜜吸うアゲハ陽に煌めいて
26
いたずらを𠮟られそうな柴犬がソファーで狸寝入りをしてる
29
家庭科でどれくらいまで習うだろう娘のジャージに千鳥がけする
22
むきだしの心に傷がつくたびに 強さと弱さの歪みに流離う
13
さきどりの幸せに溺れてふやけた心がめくれてヒリヒリするの
10
オアシスの活断層の深くへと沁みていくような
湿潤療法
(
あなたのみず
)
12
流れゆく誕生日の群れもうすぐに夢が叶うと夢も無いのに
21
夕飯に取り出す玉子は小さくて
鶏
(
にわとり
)
も今夏バテと聞く
37
暗がりに 見つめる一点 ナツメ灯 私は何を してたんだっけ
14
猛暑から蝕まれつつ起床するふとした仕草で足がつります
27
一匹のイワシとなって終電の
漁火
(
いさりび
)
めいた明かりに向かう
27
条約に隔てられてもなほ海は絶へず微分可能な球面
11
この歳で記憶の中の恋愛は全てきれいに磨かれている
41
熱狂の舞台で不意に音が止み 今日も貴女の幻を見た
9
心臓を掻きむしりたい悔しさも灰になったら誰も知らない
30
白桃とプラムの香り 線香と夕立あとの路上の香り
45
うなじから汗が這い出す暑さにも身動きせず聴く般若心経
26
まだ眠いだろうけどさ、ほら起きて おはよう さあ 遠くまで行こう
11
進駐軍讃歌を唄ふ教師、アルファベットを暗唱せる「自由」教室
11
玉音、もはや手後れなる日本に響き――、無条件降伏の八十年 後
21
課題終え 突っ伏し肌をひっつける 机が
冷
(
ひや
)
くて 気持ち良いのだ
13
静寂の エスカレーター 踏み出して 動かす今日の 私は主役♪
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