塵どもの風に舞うさま目に入り 己の小ささ心に染み入り
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雪害の あちらこちらの 滞留は わが脳内の 仕組みに似たり
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「厄落し厄落し」言い礼も言う割れた湯呑みに捨てる湯呑みに
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御仏の御導きこそ無かれども孤独に耐える心を下賜され
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生きる意味 会社の利益 社会正義 オトナもなやむさんかくかんけい
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贈られし 小五の春より時刻み革のベルトが大人めきたり
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勉強に しがみつくのは 辛いけど 手を離しても 行く場所はない
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諦めた途端にチャンス来たらしい体験談をお守りにする
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寒の内 人もまばらな公園で 梅の香りを独り占めする
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近づいて怯えて離れ、けど触れる あたたかな指いつか絡めたい
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事故により 動かぬ電車 おとなしく クッキー食べて 祈るのみかな
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繋ぐ手を 失い探す闇のなか 立ち尽くしては 無可思に逝きる 
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寝静まるこの時間だけの自由なら眠ることさえ惜しいと思う
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積極的な擁立だから混戦に説得力のある訴えを
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与野党で丁々発止の大勝負 サイコロ振るも雪に埋もるる
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風が吹く  いつかあなたに届いてね  花びらはもう使いきったわ
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あちこちにチラシ看板恵方巻き 節分前にお腹いっぱい
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降車せし少女のリュックに吊るさるる ミッキーのぬいぐるみと目が合ひ
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兄により喜びの種こわされた笑顔のはずが涙に変わる
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耳飾る 可愛い花と 白イチゴ 愛に包まれ 疲れ吹き飛ぶ
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ヤフコメの民度よ此処は地獄哉 餓鬼畜生が心を屠る
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学級の 隣の席の 子も知らぬ 我の一面 Utakataここに隠せり
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「我儘」と詰られ慣れていたつもり そんな事ないつぶては痛い
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君宛てのルーズリーフの書き置きの余白に託す語りえぬもの
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崩れ落ち手から飛び出た生タマゴきみも必死に抗ったのか
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雪中花(水仙) ほころぶ睦月 流れゆく 春まだ遠き 季節と心
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君は問う「これ何しかも使ってないし」あの日の君の肩たたき券
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吹き抜ける風をいなして 寒川に 凛と立つサギ 見惚れる朝よ
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灰色の空から白き魔法陣どんな魔法を今宵はかけるの
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冬ざれの野道を行かば一斉に鳥飛び立ちて梢に集く
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