暗闇を 彷徨い歩く パチロード 誰が開けたか パンドラの箱
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夕暮れであかねに染まる公園に 踊る蜻蛉かげろう 夏の残り香
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ふとつけた テレビに映るウルトラマン 哀しきヒーローゼットンに散る
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今日を終え 空っぽになった 教室に 喧騒ぬぐう 秋風が吹く
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今はなき どしゃぶりの雨 碧の空 夏の熱気も 感じなく
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すれ違う少し手前で引き返され知ってる人かと違和感残る
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首垂れた向日葵の下 コオロギの涼やかな声 秋の風吹く
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HND】の文字 揺れる地下鉄の中 帰路に着く人はねむたげ
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最近は小さないくつもの未練を箸でつなげてひとつにしてます。
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ボロ負けや 他人の出玉 ランキング チラ見をする日 給料日前
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十六夜に 悲しみのパス蹴り出せば ゴールキーパー彼方より来る
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猛暑日が九月になるも続くなりそれでも咲くや秋の七草
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それなりにスマホメールに慣れし今 二日後に来る郵便待てぬ
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懐かしい匂いと声に乱されて 危うく君を引き止めかけた
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なぜこうも市民の期待裏切るか 常識もなく無恥で厚顔
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万博を開催中の大阪は降雨予報が外れてばかり
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リモコン手に嫌なニュースやコマーシャル逃げるが如くチャンネル変える
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消えたいと願ってネガって呟いてそれでも変わらず在り続ける生
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敬老の心こもるる飾りつけ集う笑顔に感謝あふれて
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少しでも安くて良い物買いたいと車使って遠くまで行く
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薄闇に夕刻の鐘鳴り響く 帰路の背を押す涼やかな風
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不自由な三十一文字みそひともじに溺れれば、呼吸ができる 自由になれる
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君よりも もっといい人がいるなんて わかってるけど 君じゃなきゃ駄目だ
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かなしいな 短歌づくりに没頭し 電車のりこし多摩川を越す
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夕立の音がかき消す啜り泣きバレないように起こさぬように
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夕空を懸命に飛ぶ蝶々に夏の終わりを教えられない
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欠ける月 いとしい人よ いまもまだ たったひとりでいるのだろうか
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日々眺む伊吹の山に登り来て途中で降参心残して
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揖斐川へ夏の終わりの「鮎料理」今日の気温は熱燗が合う
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「疲れた」と呟きながら息を吐く 吐いてしまえば後は吸うだけ
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