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薄紅
(
うすべに
)
の 夢も想ひも 捨てたれば 身を罰するごと ニガウリを食む
23
在りし日に 母の集めし 人形の 我に似つること 今気づきたり
29
聞いたこと 言わずに留める 自尊心 ただ今全力育成中
20
決勝で待ってるからなと言われたけど二人とも初戦で負けた
22
銅像になってる人の業績も顔も名前もまるで知らない
28
年末の空気をまとう街を抜け 排水口を掃除する夜
12
桃色の 点描の星 コスモスの 瞬く丘は 夢を
纏
(
まと
)
えり
25
わが
庵
(
いほ
)
は木の葉散り敷き道もなしいづくを分きて冬のきぬらむ
12
木枯らしの吹き余しつる草の
庵
(
いほ
)
にさらに
侘
(
わ
)
びよと照る冬の月
13
神無月誰に
手向
(
たむ
)
けむ
幣
(
ぬさ
)
ぞとて紅葉吹き払ふ木枯らしの風
13
雨粒が落ちる墓石が悲しげでつい差し出した自分の傘を
9
己から湧き出す怒り引き受けてうなりをあげて電車が走る
10
大空に
大鷹
(
おおたか
)
の舞う 夢を見て 腰は痛いが 心晴れやか
33
「感謝しかない」と言う人がいるけれど他にも何かあるはずだよね
10
夕飯は小皿並べて燗つけてゆっくり食べる一人で食べる
18
泣き顔の 眉にも似たり 紫の 細き三日月 連れて
夜
(
よ
)
歩く
28
使用後に硬貨が戻るロッカーの百円のように無意味な
夫婦喧嘩
(
バトル
)
24
風切りの音が路上を
浚
(
さら
)
ってく夜の始まり冬の始まり
42
朝ぼらけ瀬々の
網代木
(
あじろぎ
)
現れて霧より
下
(
くだ
)
る宇治の柴舟
16
誰よりも早くコタツにもぐりこみ寝息をたてる猫をなでたり
21
漆黒の 丘の稜線 なぞりつつ 月の輪の凛と 今現れぬ
27
深夜の食事 危険だね 取り憑かれたように なんでも食べてしまう
5
死ぬなんてそんな怖いこと言わないで、百年後まで徹夜しようよ
10
青色に ラッピングした 恋という 砂糖菓子の溶け 雲の
掌
(
てのひら
)
25
音楽の底であなたが手を引いてわたしは二人称に溶けゆく
9
秋空は 淡く哀れに 泡の
様
(
よ
)
な 今亡き夏の 君の半袖
10
暁の寝覚めに鐘の音冴えて露は霜にや置き替はるらむ
15
風の中まだ君がいる気がしてる道の向こうの堤防の下
18
呼ばれたと何故か思えるこの町に光る水面に僕は映らず
14
スープジュリエンヌ 皿に満たして 軽やかに 銀のスプーンの 泳ぐ午後の
陽
(
ひ
)
【千切り野菜スープの事です】
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