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島の猫集まり来たる船溜り網を繕う老いたる漁師
2
善人を知らない私愚か者 会ったことない聞いたことない
2
ゆび先の 当たるつよさは 不安定 だけど気持ちは ショパンかリスト
28
それぞれの軌道を見せてゆるやかにつばめ散開する町はずれ
18
わだかまる胸のかたまりタップして「すべて12個のタブを閉じる」
6
ひとと待ち合わせる朝の 浮き上がる今日の世界は 肩よりも上
8
高機能紫外線加熱調理器具 ターンテーブルの上にいます
4
何となくそこが海だというだけで 肋骨が開く心持ちする
12
彼
方
(
あなた
)
には龍の雲ありしたたかに雨落とす影白々と立ち
7
オオカゼガマチガイナシニチカヅクとまじない文様浮かぶ天気図
5
今はまだ背景でゐる稲の穂のすこやかに待つ静かなる午後
7
冬薔薇は
静々面
(
しずしずおもて
)
上げるのみ
一日一夜
(
ひとひひとよ
)
を雑作なく過ごす
3
ひと巡り東の空からやつてくるおはやうございますの一年
5
この庇護に思ひ伝ふる事出来ぬまどろこし 暮るる空のやさし
3
この時間デカフェ飲むのだ何となく身体気遣う私気取って
6
生活の様式まずは野菜から食べる水飲み糖質減らす
4
本日は我が家より出ぬ段取りで連休いみじうも好もし
4
歩きつつ手袋外す如月の余白無くなる春近し待て
6
食べるとは成果に至る行為なりこの確実で頼もしき事
7
この場所は春のつもりにしましょうよ
殊
(
こと
)
にこんなに冷たい日には
7
冷たさの中ほの
温
(
ぬく
)
い雨落ちてしとしと地に当たる
音
(
ね
)
ひたひた
4
訊かれたら出欠迷う会だけど声掛からぬは少し寂しい
6
動脈の叫び胸から流る「赤」ドクリドクリ今生きているか
3
降る雨はあとからあとからきりがなく落ちて黄菖蒲がそれを吸う
6
拭いてみる昔の家の窓ガラス便利機能な地図アプリにて
2
ヒメジョオン暑くも寒くも無い日には手ぶらでいようと言いたげに立つ
6
雨雲のレーダーから見るこの町は蜘蛛の糸の先で溺れる
5
ご予約の本はこちらになりますと水槽の底で司書は呟く
7
引き千切れ引き千切れ
心
(
こころ
)
カサカサと鳴るはずが水
被
(
かぶ
)
り重く
5
うた見たよ変わらずネガチブなんだねと言われた そうだよ私の一部
5
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