過積載 いや、化石のお祭りじゃなくてね きみはそのまま身軽でいてね。
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もう一度あなたの素顔が見たいから 二度目はないと知っていたから
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次ぼくが逆上がりした時にもういなかったら どうしよう 浅葱
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いつの間にか風の便りもなくなった友が残した本だけ 売れない
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口吻を 君と交わした 砂浜で 夜空を眺め 途方に暮れる
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ようやくに家を出る息子に老婆心 あれもこれもと箱詰め始める \ 33歳の自立 羊の皮を被った山羊さん有難うございます
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いつもなら つがいの雉鳩 ぽつねんと 今日は素直に ごめんて言うよ
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もしも世が偶然できたというならば目に映るもの全て夢なり
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散り落ちて 藤むらさきの葛の花 成り代わりたいわけもなけれど
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十四年震災後 小さな骨箱 抱く母を 我に置き換へ ゆるむ涙腺 /今日のニュースより
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最後にはあなたの墓前が残されたこの故郷で変わらないのは
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人生という名の旅人の休憩地コンビニへ寄る人は様々
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過去と未来 タイムマシーンで行けるなら? 過去(子供の頃)は未来で今は過去かな?
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虫二なる静かな水に垂らす糸 風月無辺も腹は鳴るなり
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久々に犬も食わないナンとやら 秋刀魚の塩焼き二人で黙食
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カメロンパンひとくち食べてあの頃の祖母が一緒にいる気がしてる
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もうどこで何をしてるか知らないがあの観覧車に乗ってたりするかな
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暮なずむ 茜の街は 人を皆 切なくさせる 家に帰ろう
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泣きたくて 入ったトイレ 汚すぎて 夢かと思った 現実だった
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ごめんねすずむしあなたのこえがきえてしまうまでぼくはおきていられない
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後ろに住む誰かは姿見せないのにみんな生きてると言う透明人間か?
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夕焼けを僕だけが見ている街にいくつもの新車 いくつもの手からふうせん
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唇に甘しクリーム 笑う母 糖尿だけど 今日は誕生日
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棚田跡 雑木の繁る谷となり 自然回帰の早さに慄く
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真夜中に 月と話した 星の事や 宇宙の話し 僕は君の事を
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遠ざけて いたパーカーを ギュッとハグ 今は私を 守るアイテム
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葉の裏で 淋しく揺れる 蝉のから 朱鷺とき色染る 秋の夕焼け
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雲流る切れ間に覗く星空よ 紺の深さは海溝のよう
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ゆく風の流れは絶えず鴨の旅 きのうとちがう地図をつかみて
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霜降そうこう」前 仕事区切りて 墓参り あかきコキアが 映える参道
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