せっかちな秋の訪れ早すぎる 夏の名残に浸りたかった
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「ハイキング日和ですね」と言いながら山登りなんてしたことがない
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この國は どうでもいいことだけ煽り 悪い奴らは野放しの糞
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アニヲタが 世を還るならテロリスト 喪うものない 死すれば2次元
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必要とされない話すことできず 要らぬ存在 それでも生きる
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暇人が 正論ぶって抗議する ムダな業務を増やすなカスが!
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懐かない猫のあくびに報われたような気がした夏の終わりに
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しろは白くろは黒だと言えぬから 見るものすべて灰色になる。
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対面す人の表情作るのは実は私だ先に笑おう
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終電がなくても生きて行ける場所いっぱい知っているんだごめんね
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天下楼ひとり立ちたる太閤に大地ひらける空のはてまで
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急流のようスーパーの人混みをすり抜け走り去る子供たち
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三十八でツインテール五十で婚活日本まだまだいける
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怖かった夜が私の居場所になり、太陽が昇る朝を恐れる
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機を織るように縦横組み合わず、つぎはぎ生きる襤褸を着たまま
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突然に赤と白とが並び咲く彼岸の時をしばし遅れて
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晴れた朝クリアに見える稜線のほんのり赤み頬紅みたい
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春先に ふとまた気づく 雫かな 知らす新緑 濡れた桃色
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慌し 朝の支度を 整えて 送りて気付く 都民の日とは
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曇天の上は いつも満天の星空なのよと 微笑む君は
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いたずらに吾子が鞄に忍ばせた丸い積み木が今日のお守り
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花の色 草の緑を 焼きつける あとひと月も すれば白銀
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静けさや 音に乗り込む 隅の水 諸君が水を ぬぐうまで
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見上みあぐれば ガラスの床に 突っ伏した オリオン様ね 遠いね、そこは
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画達えかきらの筆の捌きの さありたし こまやもえらく惑うなき線
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内向きな心を外に誘い出す巧みな陽キャ救われる秋
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秋雨で 進む季節は 冬支度 着るもの悩み 途方に暮れる 
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執着を手放した夜の青い月孤独なようで自由で身軽
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着信の君の名前が忘れさす  満員電車も嫌味なアイツも
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あらこんな所にカフェがあるなんて車ばかりじゃ気付けなかった
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