5回死と遭遇したが目が覚めて思った神は不確かだった
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ジョーカーを引いてしまってトランプの引き際見えぬ切り札虚し
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帰路の宵 待受を閉づ漆黒のスマホ液晶に 映る月影
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花のを振り散らすよな北風に コート無しの身固く縮まり
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団塊の端にも春はひかり満つ 妻とおとなうたまゆらのはな
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桜舞い欅は芽吹くさわさわと御宮をわたる風の依代
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通院の日にテレワークは有難し ねこのおひるをやる人がいる
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降る雨に春の炎の鎮まりて集いのはなしずかに立てり
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春の陽に気持ちよさげな野の仏桃の花びらおでこに二つ
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風を切り よぎりぬ車 降り積もる花弁はなびらを巻き上げ 花飛沫
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漬け丼を半分食って茶を入れる鮪の赤身白む窓際
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公園に江戸の足音聞こえそう ここは土佐藩下屋敷跡
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味の素ふる指先のひかる粒赤いキャップはお玉の横に
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雪花(せっか)ほど 縁に欠けある 飯碗(めしわん)に 囲炉裏火映り 麦飯を食む
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タンポポの綿毛揺れるほど風はなく 神社の桜は 今ぞ満開
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 公園へ 誘われし春 にぎわいて いつしか夏の 夕暮れ想う
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袖破れしジャンバーを畳んだのち春巻きを噛むなり四月
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デパートの香水売り場通り過ぎ甘き苦しの思い出が舞う
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牛の背に老子が夢のかへるかな幽魂見たりなめくじの跡/府中市美術館長沢蘆雪展にて
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僕はこの世界に生きれてしあわせでした。特に、君がいる世界に!
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この前は 更地だったと 思ったら あっという間に 家が立つ、はや
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濃い灰の雲の下行く鷺の白まっすぐに飛ぶ羽ばたかず飛ぶ
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水玉の間を指でなぞってく 水玉に触れたら地獄行き
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蛍光灯光るプールで歌って踊りましょう誰かがくる前に
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かぜ薬 カバンの中に ぶちまけた ひっくり返し くしゃみをひとつ
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新学期 友との会話 ふと香る ホワイトムスク 白いシャツ
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入り組んだ策略無しに僕はただ愛しき月を君と見たくて
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貴方といる 「美しさ」を『当たり前』にする度、そっと花が散る
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郵便受け 手紙があるかドキドキする気持ちを僕等 忘れちゃった
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水を掛け合った訳でもないけれど 海が濡らした 我が左袖
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