Utakata
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月夜ぼたん
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ただ歌を詠むことが好きなおばあちゃんです。よろしくお願いします。
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ふるさとを口にし力士強くなり 越えていかんと伝ふ能登へと (祝優勝 大の里さん)
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夕暮れの薄墨色のひとときに 月とまちがふ夕顔の白
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心にもワレモコウのごと赤のあり 消せども消えぬ紅色の染み
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吾亦紅 月夜の風にふうわりと 包まれゆれたり小さき赤は
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母の手で植栽されし裏庭に 「ムラサキシキブ」の玉がこぼれる
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金魚には金魚の理由のありたるか 絢爛豪華恥ずかしげなり
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幼子の金魚すくいの手もヒレも 同じリズムで動きを止めず
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教壇にどんな笑顔で立ちたるか 吾子を思ふ日の我はただ母
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同歳の友の訃報の新聞を 指で撫でてる母すぐ百歳
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待ちかねた秋の便りは庭の隅 白の清けさ秋明菊の
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もう五歳まだまだ五歳一年生に 自分で決めるランドセルの色
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煮た栗で母の作りし栗きんとん 深き味わい九十過ぎの
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乾きかけ少し崩れた心持ち 吾の人生の終盤スタート
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月探し空眺むれど見つからず 軒下の闇に夕顔一つ
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庭の隅 吾亦紅咲き 静かなり こういう人に我はなりたし
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亡き叔父の剥きし栗たち冷凍の 面影残る渋皮の茶
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人よりも多い蜻蛉の飛ぶ空に 忘れかけてた寂しさ思ふ
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敬老の祝い母へと手渡して 他日は我も貰い手となる
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ささやかな涼しさ求め窓辺にて 空っぽの自分置いておく夕
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勉強をしたいと思ふ吾に免じ 野の花模様のノート買った日
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あの草を取ればいいとは分かりつつ 手は動けども足は動かず
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古稀といふ通過点すら理由にし旅の計画横浜、鎌倉
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ざらざらと山崩る音 今日もして 豪雨の爪痕まだ足らぬかと
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ゆるやかな寂しさのあり九月には 秋明菊の蕾見に行く
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抱き枕欲しがる伯母のわがままは 誰をも知らぬ孤独の化身
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百七の歳を重ねし伯母の眼に 時々映る遠くの景色
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台風の胸痛ませる天気図の 赤色の下いる人思ふ
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通せんぼした秋茜追い越して まだ夏の中生きてる私
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向日葵のゴッホのごとくさしてみる 真夏の喧騒静かに現る
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向日葵の中心の色 手術後の 夫の傷の色に少し似
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