Utakata
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月夜ぼたん
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ただ歌を詠むことが好きなおばあちゃんです。よろしくお願いします。
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秋桜を切りに出掛けた畑にて 出会った風に亡父がいた
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朝一に「風の通り道」作ってる 最初に味わう風の中に秋
9
諦めた夢の一つを取り出して 相談している 自分の歳と
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隣室の母のいびきの絶え間なく 安否確認これにて終了
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高齢者ばかりの我が家の食卓に キュウリと茄子の並ばぬ日無し
13
夏の日の 小さな涼風 密閉し 送ってやりたし都会の息子へ
11
宝くじ買いに行く吾に家族皆 「一組バラで」と声弾ませて
11
神輿引く少女の浴衣 水色の 「わっしょい」の声疲れた笑顔
7
歩行器を忘れて歩く母なれば 忘れて嬉し足の痛みを
15
「考える」「考えない」を交互させ 吾の哲学の草取り続く
16
「老いが寂しい」と言ふ友に 流星群の日時知らせる
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あの日には眩き強き熱波あり 八月六日は祈り願う日
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盆近し人の姿のない街に 等間隔の赤ちょうちん揺れ
12
辛口のカレーとサラダの夕食に ノンアルビール寄り添っている
11
夕立が涼風運びお昼寝の 時間は少し間延びしている
7
小学生俳句教室和やかに 大人を飛び越す感性の羽根
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かき氷買った機械で試作品 いちごミルクの他人行儀よ
9
夕立の三秒前に洗濯を 取り入れており太陽の香の
11
血液をさらさらにする薬剤の 偉大さと危機隣り合わせの
15
血栓のちりばめられた肺ありき CT画像の夫の一部
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病院へ送った夫の部屋に行く シーツに残る面影懐かし
14
真夏日の再入院の個室にて 四角い空を夫は見つめり
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吾に抱かれ手を伸ばしたる幼子は 過ぎる電車をつかまんばかりに
10
うす闇が本当の夜になるまでに 今日のダメさを溶かしてしまおう
7
一歳の小さき手には魔法あり 触れたる大人皆なる笑顔に
9
朝食に畑のトマト、ブルーベリー 幸せの味少し酸っぱい
11
指切りをし過ぎ短し吾の小指 孫とサイズの合うげんまん
12
激痛はテニス肘との診断で ちょっと嬉しいテニス知らぬが
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激痛の肘の痛みの診察に 退院まもない夫の車で
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「大丈夫?」「大丈夫か!」とお互いに 老々介護ここに始まる
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