Utakata
登録
Login
月夜ぼたん
フォロー
74
フォロワー
62
投稿数
1073
ただ歌を詠むことが好きなおばあちゃんです。よろしくお願いします。
« 最初
‹ 前
1
2
3
4
5
6
7
8
…
次 ›
最後 »
夕方にこの病院に行くことを 思ってもない朝が懐かし
16
手術する夫はすでに病院へ 追いかけティッシュ一箱持って
12
突然の救急搬送告げられて ヘリか車かも迫られている
6
気がつけば反対側に人多し こちら側には吾一人の電車
8
次の駅天気はなあに?くるくると 猫の目のよに電車の外は
7
電車にて少女の声の「トンネル!」と 三秒後入る黒の世界に
10
雷雨にて電車に乗れば青空に 我を連れ行く気ままな天気
10
病院で夫の検査の結果聞く いつになく
横顔
(
かお
)
おだやかな彼
12
灯台のような言葉のひとつあり 我に与えし忘れ得ぬ人
11
夏に耐えこぼれるばかりの花々と 虫集う庭を風吹き抜けぬ
11
風ありて壊れてしまうシャボン玉 一つくらいは雲まで届け
14
宿題を手に手に集まる子供たち 家より出きる寺子屋ならば
6
水筒の麦茶ごくりと喉通り 体の熱をすこし待ってく
7
買い求め花瓶に挿した赤ダリア 憎らしいけど酷暑に似合う
8
イマドコだ?石で背中を焼いた夏 川触れ魚になった夏
3
日傘さす小学生の下校時に 照り返しまた強くなりけり
6
仏壇の前の時間の静かなり 亡き人思ふただそれだけのこと
9
二年前 夫の植えたる花水木 大樹となりて与えん影を
11
我が家にもブルーベリーのなりたるを 孫に知らせて食べるを我慢す
11
幸せは小さいものと分かる朝 手足も動く今日も生きてる
13
いつからか雲に名前をつける癖 その時私は少女になった
10
辛いこと悲しいことや理不尽も いつかは消えて跡形もなく
8
梅シロップの氷たっぷりソーダ割り くいっと飲み干しさぁ草取りだ
10
窓からは七割山の我が家にも 三割の空 真夏 連れ来る
10
火をつけし蚊取り線香携えて 夜を探しに森まで散歩
10
帰省する息子一家と過ごす夏 笑顔の思い出作ってみせる
13
作業して共に汗かく若者に メロンの半分おすそわけする
10
背丈より高いヒメジョオン抜く朝に 日差しは草の合間より光る
9
亡き父の苦手なメロンを仏前に 供えしお盆の小さないたずら
14
トイレまで九歩の距離の往復に 母の筋力守られている
11
« 最初
‹ 前
1
2
3
4
5
6
7
8
…
次 ›
最後 »