Utakata
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月夜ぼたん
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ただ歌を詠むことが好きなおばあちゃんです。よろしくお願いします。
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小さき手を何度も左右に降りながら 「またね」の声を残し発車す
8
冷蔵庫で冷したけれどチョコは溶け身体の奥の孤独を包む
5
庭隅に光集めて咲いている都忘れは主張を秘めて
5
白緑の雨そのままにアマドコロ 連なり垂れる鐘型の花
9
この星にいなくなる日の来るまでに 私は生きる悔なき道を
7
幸せは 季節の移ろい 見届けて 黙って座る縁側にある
8
朝目覚め「今日も生きてた」ありがとう 庭の紫陽花風に揺れてる
7
転んでも泣かなくなった天使には パピコはブドウ紫色の
8
ばら肉となすの薄切りくるくると 巻いてる五歳の小さな指先
10
忘れてく記憶は全部この箱に 入れて地中に埋めておきたい
4
天然の鮎 頭から食べながら 友は呟く「人生いろいろ」
9
五十年勤めた会社を去ると言ふ 旨そうに飲むビールの泡も
11
初恋の遠くに思ふ歳になり 逢いたくもあり逢いたくもなし
9
川流る 藍色の水 白波と 共に留まることを忘れて
9
花も夜眠るのだろうか 紫陽花の 瑠璃色に降る 墨色の夜
17
「来年も行こうね 蛍」古稀の友 それまで生きる約束かわす
12
エンディング曲の違和感語り合い 映画を見る会終わっていきぬ
7
自転車で通学していた頃のあり セーラー服のスカート揺らし
4
母亡くし悲しみ暮れる友のいて 連れ出し 蛍 見に行く夕べ
14
笹舟に乗せて流した思い出は 今頃銀河 静かに進む
12
こんな日は部屋の整理と映画だね 屋根から聞こゆ降り続く雨
11
災害の最中 夢中でしてたこと 窓覗きつつ 米を洗った
5
山崩る 音も匂いも忘れない 呟いていた「今、死ぬもんか」(災害時に)
13
大雨の山の狐は木の影で 震えてるだろ葉揺らす雨に
7
夕暮れは寂しいものと決めていた 幼き頃の一人の夕焼け
12
豆を煮る母の前にはメモ一枚 「鍋の火を見る」焦がさぬように
10
死んだとき生きてたことの尊さを きっと分かって泣くんだろうな
8
幸せは自然の中に見つかりぬ 草、風、水、木 ただ見るだけで
7
何しよう?予定無き日の始まりに お茶は朝づみペパーミントで
9
人のため何かしたいと思ふ日の 空は大きく 我は小さき
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