Utakata
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中州には鹿の親子が棲んでをり白斑の子も駆除の日知らぬ
12
あの鳥が ついばんでいた 花種が 世界平和を 咲かせますように
14
真夏日に スプリンクラーの おこぼれに
与
(
あずか
)
らんとて 道の
端
(
は
)
に寄る
29
曾孫の
母
(
おも
)
のふる里熊本は 大き
地震
(
ない
)
に大地もひび割れ
10
赤
(
あか
)
ら
引
(
ひ
)
く
日
(
ひ
)
が
焼
(
や
)
くる
肌
(
はだ
)
癒
(
いや
)
したし
君
(
きみ
)
と
分
(
わ
)
くるは
麦酒二缶
(
ばくしゅにかん
)
9
さよならを言いそびれてる七月はなあなあと鳴く猫 さようなら
9
施設にて 小さくなりし我が母は 負の記憶越え ただいとおしく
24
都会路
(
みやこぢ
)
の 人の
気配
(
けはひ
)
の 絶えざれば 虫の
集
(
すだ
)
きも はるけく聞こゆ
20
おもいだす必要もない蝉の声いつまでもいつまでも耳鳴り
8
しら
南風
(
はえ
)
に
打
(
う
)
ちてあを
閉
(
と
)
づ
海底
(
わたそこ
)
に
睡
(
ねぶ
)
れど
透
(
す
)
きし
汝
(
いまし
)
がゐのち
10
『笑点』で締める日曜ビール
注
(
つ
)
ぎ黄昏時は緩やかなりて
14
赤ワインもう一緒には飲めなくて 勧め上手な義母の初盆
8
山並みの向こうの街は見えないが入道雲の頭が見える
8
還暦を過ぎた私を親方はあの日のように「ちゃん」づけで呼ぶ
8
火の国を 再び襲う震災に 蘇りたり六強の揺れ
13
液体になりつつある猫を眺める ぼくも一緒に溶けてゆく夏
7
白壁に つく蜘蛛ひとつ見つけたり 茫と揺らぐや 下陰の宿
13
猛暑日が続き パワーが欲しいとき かけるボンジョヴィ 『It's My Life』
7
彼に会う二度目の土曜雨になり買ったばかりの靴が気になる
7
一本のマイク回して知っていく いつかの夜に救われる歌詞
7
流星は 孤独に耐えて 燃え尽きて 光る魂 のように見えた
7
早朝の目覚めに暗示ひとつかけ今日が生涯最後の一日
10
しばらくは 会えなくなると 帰郷する 前夜の花火 遠くにかすむ
13
今月も 終わりを告げる 熱の中 夏の始まり蝉が鳴く夜
6
宵の風 熱さは抜けて 草の上 何も気にせず ごはん待つ猫
13
食べきれず植ゑし里芋の成長に秋の芋煮を想ひて涎す
7
エアコンを一晩中かけて寝る 目覚め爽快、背徳感と
17
汝が声は大気を超えてVoyagerの黄金盤を追い越して飛ぶ
5
「おもいきり 鳴かせてやれ 短い命だ」夫の横顔 武士になりきる
11
リハビリの 廊下をあるく リズムとり 天国行きは スキップ踏んで
5
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