おかわりが 無料じゃないと 知らなくて 俺は何度も レシートを見る
19
ママ友と私の間の菓子袋 いいよ!貰って!行きつ戻りつ
12
向日葵のこうべを垂れて夏送り今年はどんな景色を見たの
18
AIに疲れの元を相談しスマホを閉じて休めと言われ
13
新聞で 「しんどい君へ」とラジオでも寄り添い始める八月終わり
22
道端の草抜き取りし我の背に労いの声掛けし他人ひとかな
10
ひんやりの入浴剤の行く末を気にし始める八月下旬
15
小雨だと俺は思った 父さんはこういう天気で寿命を迎えた
7
年老いた 妻の小言を 避けたけりゃ 畑に座り 草を刈るまで
9
もう一度会っておきたく思う人 果たして今も健在なりや
13
美容室ハサミの音が進むほど自分の型がけずり出されて
6
ジオラマのトンネル抜けてスイカ割り 公会堂の結ぶ縁日/『子ども縁日』大盛況
11
あまと囁く声を夜に溶き居酒屋は往く 日曜の海
8
伸び代だ もがき悩める 若人わこうどに 過去を重ねて 背中をたたく
9
お便りに夏のひと日を綴る夕夢の旅路は雲の彼方か
11
治りかけ 口内炎に 気をつけて でもまた噛んで ああ振り出しに
6
絶好の曇り空なる今日の朝 こういう時こそ屋外プール
14
「暮れなずむ」 なんて言葉を 背伸びして いくつになっても この空が好き
5
打水に涼む夕べのすだれより松を離れて鳶ぞ飛び立つ
5
今もまだ詠み続けてる 宿題の短歌を君に「いいね」と言われ
6
百円のパスタをベンチですすってたあたしは入道雲の末裔
5
空をよみ言の葉つづれば青もみじ秋風ふけば月もくれない
5
カフェインの過剰摂取が癖になるギリ健全なオーバードーズ?
5
好きなんでしょ「好き」とはっきり言いなさいこっちもはっきり断れるから
5
幾度も吾にぶつけし理不尽な怒りの奥の君の傷痕
15
この地にはいとけなき人多ければ産廃原発次は何来る
5
夏の果て風の形を追いかける かつて不発弾の微睡んだ野で
4
新婚に求めし家電はたおれ逝き 冷蔵庫のみ銀婚迎え
10
あからめて もじもじ小人は 言いました  あなたの頭 なでてもいい?
4
夫どの。言ってくれたらやるのに、が不機嫌スイッチとは思わぬか?
4