Utakata
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明け方の キンッと冷えた 空気越し 冬がこちらへ 駆け寄ってくる
13
死にたくて 買ったケーキを 食いあまし 明日のために ラップをかける
28
朝夕がひんやりすると思いきや足音立てて霜月が来る
17
秋深み星の舞台の静けさに健やかなるを祈る夜長よ
16
今君が 吹き渡る千の 風ならば 月に泣く我 どうか見つけて
10
厚切りの 戻り鰹の脂身が 醤油に揺らぐ虹色の酔い
16
冷え冷えと小雨の朝にバス並び各行き先へ向けて発車す
10
深夜まで かかる採点 コメントは 寝不足ゆえに やや辛口に
9
ママ友のさそいに急遽のっかってきゅうくつになる暦を見やる
16
入れない 君がシロフォン弾いてゐる音楽室は すぐそこなのに
7
朝露をしろく纏ひて
彼岸花
(
リコリス
)
は誰がためむすぶ祝ぎの水引
8
家で観る ホラー映画の お約束 暗くて映る 自分の姿
7
天の川
二星
(
じせい
)
見送り息をつく 次は我が身と願うが悲し
7
巨人負け大谷出ないこの季節松井監督期待値マックス
8
気が触れる 感覚だけが近くなる 流動的な流行りに押され
6
物憂げな夕陽を深く吸い込めばお隣今夜は南瓜の煮付け
18
花すすき咲けるところを秋にして心のうちぞ寂しかりけり
7
刻(とき)の色まとひて咲ける酔芙蓉 うつろふままに暮るる夕映え
7
ああ君は 初めましてのニンゲンに 温もり求めてひざに乗るほど
6
影さえも光と並んで歩く日に 忘れかけてた場所に帰ろう
5
エビデンス 論理やデータ見せられて でもなんかヤダで決めるのがいい
5
東雲の 斑の雲に 忍ぶれど 茜の衣 隠し得ぬかな
6
外来に昔の仲間の集いたり体重の話題秋の朝なら
5
やわらかなたるみを愛でる子どもたち筋トレする気なくす秋の日
5
うたかたの えんで繋がる この世界 残り人生 楽しからずや
19
月毎の鈍痛が来た苛立ちに輪をかけるように解体の音/近所の解体
8
歯が痛い 治りかけたら肩痛い 治りかけたら胃が痛くなり
5
ラブホテル嘘を交わした元カノと
(
春の夜の 夢ばかりなる 手枕に
)
かひなく立たむ 名こそをしけれ(噂が立つのがイヤ) 067/100 周防内侍
6
無花果
(
いちじく
)
の 実を
啄
(
ついば
)
みて オナガ
啼
(
な
)
く 閉ざされし儘の 窓の向こうで
19
手のひらに 季節外れの つむじ風 見知らぬ誰かが 斬りつける
5
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