アジサイと皐月咲いてる裏通り初夏の足音聴こえてくる日
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一日で その差二十度寒暖差 老いゆくこの身耐え難きかな 
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郭公ほとときす世を[憂]の花の山人に昔恋しき声な聞かせそ
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早弁と昼にドカ弁平らげて部活帰りの日焼けせし肌
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大雨が洗った空に足跡をつけていく久々の逆上がり
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ハイボール片手に読書の昼下がり眠くなれば眠る幸せ
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この世では通用しない美しい言い訳だけを夕陽が照らす
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飾られた 手縫いのマスク ゆるキャラも 埃被りて いく商店街
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それぞれの週末溶けてゆく夕べ月曜朝の荷物つみこむ
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死ぬる日は すべての者に やって来る  今日一日は もうやって来ず
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さつきすえ水天宮は戌の日で 身重のひとの列や撫でし子
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退院を 控えし晩に 訪れる ありがたきかな 若手医師たち
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寝る前に三ついいこと思い出し今日も平凡それで十分
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このところ半分浮かぶが半分浮かばず このあと浮かばず浮かばず投稿
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窓際のパキラの太き幹ながめ二十年はたとせまへの小鉢を想ふ
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きみの町にいた雨雲がぼくの町にきました 少しだけ泣きました
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身に沁むる 朝日と君の 抱擁に 一歩踏み出す 力を得たり
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感傷が下戸の私を酔わせてく 別れた君の置いてった瓶
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段取りと道具揃えて始めればやる気は後から湧いて来るもの
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暴れ出す心臓に手をあてるとき あまりにも皮膚は臓器の容れ物
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明け暮れにその時までの暇つぶす フラッシュバックのあわいを生きる
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飽くほどに同じ遊びを繰り返す(いっしょにいられるだけでうれしい)
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この世をば我が世とぞ思ふ幼子の足元にえいと言ってみる昼
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野良仕事ついでに新じゃが試し掘り茹でて塩振り上出来だった
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もう一度楽しさだけで満たされる 夢を見せてよ、めいどのみやげ /5月10日に捧ぐ
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人間が作った知性という意味じゃ私も立派なエーアイなんだが
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帰り道 最後の言葉 落としたまま 拾わず終わる 春の校門
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あやめ草雲井の鳶も羽休め谷川の水花をでけり
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いつまでも バカをやってる 俺を見て 学ばないのも 才能ねとキミ
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針の音を親の心音と思う鳥みたいなわたしとあなたの寝息
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