この空の蒼の重さと夏のに おろしたシャツの白で抗う
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「恋する」を「あいする」と読み三角をくれた先生は独身のまま
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ワレワレハ 宇宙人だと扇風機 面白がって真似をするきみ 
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将来に不安のなかったぼくのこと 湯船でアヒルは今も待ってる
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朝靄に 紛れて歩く 横顔を 追えばほどける 靴紐ひとつ
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神主さん好きな料理は磯辺揚げなぜなら海苔と揚げるからです
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悲しみは部署の宴会遅刻して部長の横しか席がないとき
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駄菓子屋の飛行機かかえ空き地まで 「せーの」の声に子ら風を読む
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少しだけ 月が大きく 見えると言う 息子を肩に 乗っけて帰る
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妻の背の思いの外にやつれおり なでてやりたき 琥珀の酔いに
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貰い物 きゅうりの礼は 小松菜で 緑の回廊 野菜外交
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草原で幼い僕を怖がらす親指ほどの負飛蝗おんぶばった
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あまた度呼びて鳶舞ふ嶺の松いらふる声の絶えし虚空に
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聞き慣れぬ声と姿の野鳥おり 人口減って山化する村?
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珈琲に深きため息染みていく 黒に混じりて悩みも溶けて
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この丘の 眺めに遠く いつしかの 君を探せば 夏は直側すぐそば
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カタログのモデルが着てたあの服を自分が着ても同じにならじで
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切りすぎし前髪おさえてはにかんだ幼き君よ 泣けてくるほど
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オルレアの白い花々揺れる庭音無く注ぐ五月の光
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君は今幸せですかもしかしてそれは私を含んでますか
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ベランダで 洗濯物が そよいでる 心にも風 とおりすぎて
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予想に沿う 未来は有りはしないから 案じず今に 時を割きたい
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予備のネジ 捨てることなく 増えていく どの予備ネジか わかることなく
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花揺らす風が過ぎ去り猫あくび世は事もなし靴下に穴
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新ジャガの 美味うまさコロッケに詰め込みて 君を待ちおる 今宵こよい夕餉ゆうげ
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予定なし すこぶる快晴 鳥のように どこまでも行け 私は自由
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来年に死ぬ人としてデパートの開店時間待ちわびている
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五月からビニルプールで遊んでる環境適応するのが僕ら
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生きてしまう 生まれてしまう 人間の 強さか弱さか 八日目の蝉
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黄色く花びらうすく咲きなびく初夏の薫りの花は爽やか
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