Utakata
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向日葵のこうべを垂れて夏送り今年はどんな景色を見たの
16
ひんやりの入浴剤の行く末を気にし始める八月下旬
15
処暑過ぎて 移ろふ季節身に沁みて 鳴き交う虫も秋を告げをり
17
おかわりが 無料じゃないと 知らなくて 俺は何度も レシートを見る
12
年老いた 妻の小言を 避けたけりゃ 畑に座り 草を刈るまで
9
幾度も吾にぶつけし理不尽な怒りの奥の君の傷痕
13
ママ友と私の間の菓子袋 いいよ!貰って!行きつ戻りつ
8
Gがもし美し音色を出せたとて 逆効果でしょキモさ倍増
13
浮気ってどこまでかな?と問う君は どこからなのか知ってるんだね
8
新聞で 「しんどい君へ」と ラジオでも 寄り添い始める八月終わり
15
もう一度会っておきたく思う人 果たして今も健在なりや
12
ソプラノにバスで応ふる牛蛙 夜の静寂にタクト振る風
28
好きだとか可愛いだとか信じてた 成り損ないのヒロインの夜
13
生きていたくない
≠
(
ノットイコール
)
死にたい。 少なくともわたしにとっては。
6
道端の草抜き取りし我の背に労いの声掛けし
他人
(
ひと
)
かな
8
雨
(
あま
)
の
音
(
ね
)
と囁く声を夜に溶き居酒屋は往く 日曜の海
7
朝いちの占いだけで浮き沈み今日も変わらぬ乙女のこころ
14
車窓越しFMヨコハマ聞こえくるカーペンターズ十三にもどる
12
二時間の通院へ妻送る駅 背中の
健気
(
けなげ
)
の紛れて消えて
13
雨降りが大根の種蒔く時を決めさせぬまま数日が過ぎ
6
葬式に誰が来てくれるんだろう。夜中に歩く足には小蠅
5
冬 見ぬ振りする 咲こうとしてる春 生きることとは凍えることだと
5
ああ指がかさかさしては認証ができぬ季節となりにけるかも/指紋認証
18
朝起きて あれ?振り返る 疲れたし ちょっと横にと 寝転び朝に
5
「信じる」と能動態で言うきみに見つめられたら星もたじろぐ
5
何もかも桃太郎軍に奪われてあわれ鬼さんふんどし一つ
5
美容室ハサミの音が進むほど自分の型が
削
(
けず
)
り出されて
5
小雨だと俺は思った 父さんはこういう天気で寿命を迎えた
5
伸び代だ
踠
(
もが
)
き悩める
若人
(
わこうど
)
に 過去を重ねて 背中をたたく
8
倒伏
(
とうふく
)
す稲に雀の群れありて人の嘆きを知らず囀る
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