Utakata
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私より上手いあの子がこの道と関係のない進路を選ぶ
20
免許証 返納したと 言う友の 少し寂しき 笑顔脳裏に
18
再検査終えてようやく息を吸うわが胸のなかに満ちゆく五月
23
坊さんとお布施のことで喧嘩して一夜明けても今朝まで憎い
15
桐の木に絡む藤蔓花落ちて 我こそ主役と桐咲き誇る
15
老ひるとは 亥の刻過ぎきし刻限は 夜更かしなどは夢のまた夢
21
瑠璃深く翡翠染み込む夕暮れのひかりの海の波の静けさ
11
触れたなら 戻れぬ場所が あると知り 距離を測って 季節が過ぎる
10
こんな俺褒めてくれてありがとういつもいいねに救われてます
10
あさぎりの空に響かふ鳶の声
己
(
おの
)
が占めたる
領
(
なは
)
を守るか
9
峠道 自転車で行く 汗だくの 耳に聞こえた 初夏のハルゼミ
12
この世をば我が世とぞ思ふ得票を 中傷動画で得たと思へば
9
夫婦にもたまにはチリが必要ね 甘いだけではつまらぬココア
10
自販機のあかるさのなかタンポポと夏のありかを探すサイダー
25
暑ければ冷房つけろテレビ言う節電しようテレビを消そう
17
お布団の引力強い朝6時やっと振り切り今日も始まる
9
失せぬやう付けし鈴なる定番も今では熊を避くるため付く
8
野良猫が寄るのと逃げるその差には 誰かがくれた優しさがある
8
指のたこ 左官の
鏝
(
こて
)
に指を添え脚立の上で壁塗る父よ
19
冬用のラグを持ち込みお洗濯朝日差し込むコインランドリー
7
諦めたらそこでおわり 生き残れ こころのなかの安西先生
9
一叢
(
ひとむら
)
の
釣鐘草
(
カンパニユラ
)
の 青き森 てんたう這うを ただ
凝視
(
みつ
)
める子
7
皐月でも締まり屋なれど堪え難き暑さに負けてつけるエアコン
7
同志見つけたかの如き嬉しきは街にぽつぽつ漂うマスク
12
てのひらをなぞって綴りを教えてよ、I love youとか君の名前を
6
銀色の 砂丘に風が 吹いている 月の目をした 鴉が飛んだ
14
恋し人貴女が違う屋根の下 幸多かれとただただ祈る
9
この品はあの店で買いその品は割り引きの日と戦略を練り
15
私には償い切れぬ罪がある 人差し指の名を変えたい
6
擦り傷に 魔法をかける女の子 うっすら頭上にとんがり帽子
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