野垂れ死ぬような気がしていた父に 存外友が、いるのを知る夜
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寅さんの「それを言っちゃあおしまいよ」聞いて頷く我も俗人
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心地よい実家で過ごした代償がデジタル表示体重計
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父の撮る母はいつでも笑ってて誰が笑わせてるかも分かる
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山間の 路傍に咲きし鬼百合の 孤高の姿凛と立ちをり 
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逝く友も生きる私もあはれなる残暑厳しいことだけ確か
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朝顔の 葉の艶めきは 夜露かな  やさしく撫でて 産毛に触れる
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茨城の偉人といえばこのわしじゃさあさ助さん拡散しなさい
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北国は 早いんだよな コマーシャル 毎年思う もう冬タイヤ?
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踏切で群れる鳩へと警笛を鳴らせば教官わたしを𠮟る
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夏はまだここにいるよ、と雲が言う どこにも行けない私のために
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去年まで何があったか1ミリも思い出せない更地がひとつ
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苦しさも悩みも持たず生きるフリ そんな大人のつま先を見た
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みーんみんから変わってる蝉の声 ツクツクボウシ秋を告げるや
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よろこんでいいのか米価たつぷりと用水路には真水ながれる
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軒下にスズランテープを巻き込みし洒落た玄鳥つばめの巣に雛が鳴く
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友が言う「かき氷機を買ったから一緒に作ろう」小一の夏
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煎りじゃこの八百やおまなこに睨まれど 平然としてご飯にのせる
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下車駅に着いてしまうわもう二度と逢えないだろうあなたが横に
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敗因はあなたが植えた夕顔の蔓がこの胸に絡まったから
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仏塔の相輪かすめ秋つばめ 甍の波を遠く見下ろす
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一夏を 詰め込み遊ぶ 故郷の 静かな海に 映る島影
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かげの濃さ緑の深さ花々の色鮮やかさ目を刺すきせつ
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幼き日火の扱いを覚えたる蚊取り線香煙と消えて
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晴らす気も 覗く気もない 奥の霧 上手く言えなかった 助けてって
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子宮脱にペッサリー入れ具合問ひ患者の笑顔に安堵してをり
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両の手にいちじく受けてたらたらと盛り過ぎつつある夏啜る
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雨上がり 足もとにだけ 空があり 今日の曇りを 返して跳ねる
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カラオケを出て横歩く君の手は私の右手をマイクの代わりに
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大歩危の 岸の狭間を 流れけり 人の行く途も 危うきものぞ
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