Utakata
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この空の蒼の重さと夏の
陽
(
ひ
)
に おろしたシャツの白で抗う
19
「恋する」を「あいする」と読み三角をくれた先生は独身のまま
18
ワレワレハ 宇宙人だと扇風機 面白がって真似をする
孫
(
きみ
)
23
将来に不安のなかったぼくのこと 湯船でアヒルは今も待ってる
24
朝靄に 紛れて歩く 横顔を 追えばほどける 靴紐ひとつ
10
神主さん好きな料理は磯辺揚げなぜなら海苔と揚げるからです
13
悲しみは部署の宴会遅刻して部長の横しか席がないとき
10
駄菓子屋の飛行機かかえ空き地まで 「せーの」の声に子ら風を読む
23
少しだけ 月が大きく 見えると言う 息子を肩に 乗っけて帰る
9
妻の背の思いの外にやつれおり なでてやりたき 琥珀の酔いに
23
貰い物 きゅうりの礼は 小松菜で 緑の回廊 野菜外交
24
草原で幼い僕を怖がらす親指ほどの
負飛蝗
(
おんぶばった
)
よ
17
あまた度呼びて鳶舞ふ嶺の松
応
(
いら
)
ふる声の絶えし虚空に
8
聞き慣れぬ声と姿の野鳥おり 人口減って山化する村?
11
珈琲に深きため息染みていく 黒に混じりて悩みも溶けて
11
この丘の 眺めに遠く いつしかの 君を探せば 夏は
直側
(
すぐそば
)
14
カタログのモデルが着てたあの服を自分が着ても同じにならじで
16
切りすぎし前髪おさえてはにかんだ幼き君よ 泣けてくるほど
25
オルレアの白い花々揺れる庭音無く注ぐ五月の光
16
君は今幸せですかもしかしてそれは私を含んでますか
12
ベランダで 洗濯物が そよいでる 心にも風 とおりすぎて
12
予想に沿う 未来は有りはしないから 案じず今に 時を割きたい
9
予備のネジ 捨てることなく 増えていく どの予備ネジか わかることなく
7
花揺らす風が過ぎ去り猫あくび世は事もなし靴下に穴
6
新ジャガの
美味
(
うま
)
さコロッケに詰め込みて 君を待ちおる
今宵
(
こよい
)
の
夕餉
(
ゆうげ
)
12
予定なし すこぶる快晴 鳥のように どこまでも行け 私は自由
6
来年に死ぬ人としてデパートの開店時間待ちわびている
7
五月からビニルプールで遊んでる環境適応するのが僕ら
7
生きてしまう 生まれてしまう 人間の 強さか弱さか 八日目の蝉
8
黄色
透
(
す
)
く花びらうすく咲きなびく初夏の薫りの花は爽やか
7
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