Utakata
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炎天下 夏草茂る 土手道を 肩を狭めて 自転車の行く
15
レンチンの レトルトカレー置きゆきて 妻はいそいそ女子会へ行く
14
別れには「
再見
(
ツァイチェン
)
」という言葉がいい 再び見たい君の姿を
18
紙の
上
(
へ
)
で ピンチアウトが出来なくて「あれ?」じゃねーよとひとりつっこみ
10
暑い中申し訳ないと思いつつ 今日も宅配頼る還暦
10
サザエさんの笑顔のあとに押し寄せる月曜という名の怪物
10
びうびうと涼風の鳴る大暑の候。ねぷたばやしもかすかにまじる
9
山で咲く凛と逞し百合の花
生命
(
いのち
)
漲る仏花で見るより
15
高1と高3とイヌ寝転びて モアナ見ているそれでいいのか
8
君の名を 唱える夏の夜 消えたいと思えなくなる ほんの刹那に
9
ゆらゆらと風に吹かるる黒揚羽 蜜も赤いか彼岸花のうへ
8
鉄黒の瓦にポツリ雨雫乾く合間に雷雨となりて
8
背伸びして 酒のジョッキを 取り出して 中に注ぐ オレンジジュース
8
いつからか 夏の到来 憂へたり けふも列島 真っ赤っ赤っ赤の赤
7
泣いてでも最期まで行くその
訳
(
わけ
)
はみんなが私待っているから
8
夏祭り 過ぎしポスター 陽に灼けて 人影まばら まちかどに立つ
11
大福を落として転がるその先に すごい顔して犬が待ってる
7
どうせなら 悪いところの 話より おもしろそうな 話をしよう
7
荒天を衝きて渡らむ幾千里とうぞくかもめ逆境に立つ
7
煌々と
海原
(
わたつみ
)
の奥の 里の灯に 今ひとたび咲く 夏の花かな
17
「仲良し」をつまらないからやめてみる 涼しい風は水色らしい/折句・夏休み
6
クワガタの パンが並びて 手が伸びる 気持ちは
童
(
わらべ
)
に 戻る夏休み
10
遠き友誕生日と聞き送りたるハッピーバースデー想いを乗せて
6
「人」を「入」と間違えて書いて赤くなりはにかんだ君のその愛嬌で
6
待ってくれ行かないでくれと追いすがる 夏の昼寝の不確かな影
14
思い出を 重ねることが 望みなら 二人の路は あたたかく灯る
6
ポラロイド夏の日差しにすぐ褪せて 眩しい日々は残りにくくて
6
写真には 映らぬ陰を 見ていたら クリオネみたいな 声が聞こえた
7
無常なりあきつの翅に透くひかり 息ひそめ聴く 夏の静謐
20
ひとりにて部屋で花火の音を聞く苦に思わんのも考えものよ
10
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