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雨の中 カアカアカアと 鳴くカラス その鋭き目 力みなぎる
30
逢えぬ日に抱く微熱の囁きを星ひとつ詠む夜の短さや
23
廃屋の荒れにし庭に水仙の栄華の名残り一隅を照らす
23
6人でグループLINE作ったよ 四六時中が着信祭り
35
道端に打ち捨てられた私さえ 煌めく君が巻き込んでいる
10
いつの日か通り抜けたし 日本一長い商店街の端にて
29
死ぬ事に不服は無しと豪語せし 我の服薬手のひら一杯
17
身一つで 武器も持たずに 生きている
愛猫
(
きみ
)
は強いね そして優しい
38
泥んこの童が今日は貴公子に澄まして歩く入園の道
49
幼気な春の魔女たちたんぽぽの杖を回して笑顔振りまく
13
出来上がり二、三日後が美味くなるきな粉ねじりは待てば歯ごたえ
32
春だから訪問看護師入れ替わり前任者の今ずっと気になる
33
術もなくニュース見つめる白鳩の口に咥へし反戦ポスター
42
冬枯れの いばらも蒼く芽を吹きて 待ちにし
季節
(
とき
)
よ桜咲くなり
27
宵闇の月下の花は色褪せぬ 影も見ぬままただ散るを待つ
28
桜花なり 僅か十七逝きし友
存え
(
ながら
)
し身は恥の多くて
15
ワクワクを強要される四月かな ヴァニラのアイスが早く溶けでて
33
既読はね、まだ付けないでおくからさ 気が変わったら、そっと教えて
9
早緑の山椒の若葉艶やかに葉陰にひそと
小
(
ち
)
さき花咲く
46
外来の「ブログはじめました」の張り紙のQRコードにスマホの音なし
11
葉桜や川辺をゆけば陽を浴びて
水面
(
みなも
)
を飾る花筏かな
19
ひい孫が零れ桜の通学路嬉々として行くのどかなる朝
48
ひさかたの光散らしむ 忘れないよりも忘れるほうが優しく
11
人の世の 常とはいへど無情なり 親しき友の鬼籍の報せ
25
ほろ酔いの花渦まいて桜みち春の嵐に蒲公英の咲く
18
夜を裂く百足起こしの春雷よ何もせぬから刺すなと告げて
28
花は散り 桜の珈琲淹れる朝 淡きにほいに 満たされていく
19
「重たいか」心配そうに母の声 荷を持つための我が手なりしも
20
鳥の歌いつしかやみて花寒に空の涙の音のみぞする
18
玄関を出るたびひらく花がある「がんばれよ!」 と隣のじいちゃん
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