石鹸のあわ黒くなりし小さきて井戸より出づるスイカの赤さよ
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「介護する人はいつでも優しいね」チクッと針がハートを刺した
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ゲーセンで仲良くなった小学生 彼の指南でクレーン動かす/思い出
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ささやかな ミニの願いも 立ち枯れて トマト引きぬく 般若波羅蜜多
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台風が過ぎて夕方五時半の空は水色真昼の様に
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台風の後を飛んでく黄揚羽の後に続けと自転車を漕ぐ
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腐ってはダメだと君の歌声に心が少し軽くなったよ
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明日あすという言葉はきっと訳すると「明らかにいいこと起こる日」と
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台風が 乗っかっている 吾子の町 山のこちらは むし暑いだけで
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友達に短歌やってること言えば ちょっと奥さん、乙女ですってよ
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汝戰に征かず懸崖の菊一輪取つて曰 特攻隊につづけ、と
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ふるさとに帰ると決めて初夏の駅 遡上してゆく鮎でありたい
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誰が櫻を善となす 焼夷弾のあぶら撥ぬ火傷痣の癒着も
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潔く清ら を騙るは底浅く排‐同志のごと諸君捨てなむ
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富める日本。夢遊病にてくちずさむ約束手形に偽眞珠母 生る
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賛成の萬歳響く駅前に傀儡のごと晴着――濡れかへ ら ず
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溌溂と晧歯剥きつつ小綺麗なる口蓋言ふ 「原爆もたば」
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免れぬ老いではあるが胸底に忘れたくなき乙女心よ
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野球帽かぶる刹那に見上げたる空に半月今日は真夏日
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真夏日のコインランドリーばあひとり「明日しれぬ身に洗濯機高い」 / 買ったほうが良いと思います
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イラストを描いてみたいと言ったらさスマホで描けると⋯えっ指で?
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アプリ入れお絵かき開始!あっちゅーま描けるし消せるし楽しみ見っけ♪
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とりどりの百合の花咲く庭園に蜜吸うアゲハ陽に煌めいて
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お絵かきが止められないのごめんなさい 上手くなりたいちょこちょこ練習☆
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「研修で近くに来た」と炎天に訪ね来るのありて嬉しき
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久々に遠方の孫訪ね来て足取り弾む夕餉の支度
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夏休の一日分を乗せて行く単線列車よゆっくり進め
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指先で母の似顔絵描いてみる まるでまる子ちゃんのお母さん(笑)
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新しい波に乗っかりエイサッサ苦手な断捨離始めてみました
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ひざ痛がうれしい変化激痛がまだましクラス暑いからかな
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