終わり続ける君と終わらない僕の終わりを迎えたちいさな約束
9
住職が花守らしき山門に 薄墨桜離し植へらる
51
たつぷりと付箋のつひた課題図書読むとは向かひ合ふといふ日々
17
告げよ春 この世は冬の幻と 河原の石売るほどのかひ無く(つげ義春逝く)
17
勧誘に 問われて 光覇明宗です と真顔で答える 君に合わせる
34
満開の はなのもとにて 我もまた 息絶えてみたし 望月の頃
29
五時の鐘 二度と戻れぬ場所にいる気がして不意に詩が生まれる
14
雑踏で老いにし君とすれ違い後ろ姿に面影重ぬ
24
春先は カイロと湿布の重ね貼り 腰のご機嫌伺うゴルフ
25
地に落つぬ 紅き椿は 天仰ぎ 道を飾りぬ コサージュの如
32
うっすらと紅粉べにをぼかして微笑めば枝垂桜の妖艶なるかな
19
この世から逝ってしまった人達と桜の下でおしゃべりをする
13
この世には限りがあると諭されて今満開で咲き誇る
11
逢いたさは時として胸を噛み 瞼裏まなうらに彼岸の桜愛でる君の映りぬ/友の命日に
14
阿保のまま 生き死にせよの定めなり 目出度くもなく赤飯を炊く
10
花見へと一三八タワー駐車場どこもかしこも満車満車
25
弱者かつ女ひとりの生活は堀埋められた城も同然
35
毒親の歪んだ愛に育つ子は一生愛に不自由するんだ
29
整頓の手を止め 近場にて花見 よどみぬ心をほぐす桜
29
近距離に在りしが触れず紅白の無数の桃の花よ悲しき
22
花前線 桜前線 恋前線 開花の時は 待つ恋に似て
30
移ろいの四季の描写に飽きは無く自転車辞めぬ理由の一つ
25
春風を切り走行す 気持ち良さげな自転車と すれ違ふ道
33
真実は人の数ほどありますが事実はひとつしかないのです
19
積読を発掘中に重複をまた二つほど見つけ呆れる/持ってたのかよ!
23
君が代も無くふつり閉ずさまを聴き今朝は閉じたと案内も聴く/ラジオR2終了に
21
こんちはに こんにちはって1秒の会話が温い見知らぬ人や
30
朝採れの 菜花、スナップエンドウの たっぷりパスタ 春きらめきて
20
人混みで 圧死の恐怖を 思いけり 改札口の 人波の中
29
駆け込みで のぞみ飛び乗り 東京へ 桜の車窓 しばし見とれて 
32