おたよりが通じることのありがたさ 心の便秘 しませんように
20
新聞の知らぬ誰かの言霊が我を鼓舞させ我を鎮めし
18
人生は こんなに早く 過ぎるのか 目に映るもの 全てが愛しい
16
マウントを取って取られて生きてきた ささくれ剥いた痛みの後悔
12
被災地を笑いで笑顔に 戯れ言だ ビートたけしに同意も切なし
11
スクープで時代が変わる日本国 浮かれし日々のデジタルタトゥ
12
母のぐ スナップえんどう サッと茹で 春の香りを 一足早く
17
大丈夫 気にしてないと小さき嘘 生きる術だね老若男女
15
君が今 深夜つぶやく絶望を 母は知るのか友は知るのか
27
みんなが三十一音きまりを守ってくれるから自由律はみだしものは生を授かる
16
語彙力はわたしの世界の解像度 「エモい」が全てを覆わぬように
17
ふゆうらら しずくがうがつ のきしたの 雪のふかくに うみのいろあり
30
こんなにも街は栄えてみえるのに ネット回線まだまだ遅く
8
アスファルト 押し上げ根っこが背のびして 立って春待つ 桜の並木
29
最近の犯罪的な冷え込みに名前をつけよう「寒すギルティ」
10
家人寝て、一人コトコト小豆炊く 静かな夜の季節を惜しみ
42
吾子にもう あんまり来ない でと言われ しょんぼりの帰路 雪解けのみち
31
時止めた 三本の腕 時計あり 未解決かな 三つの事件
13
老犬と孫は同じパンパース歩けない子と歩き出す子と
18
アルバムがいっぱいうちの財産だフィルムカメラを好きで良かった
5
ラインより手紙がいいと書きまくり返事を待てど来なくて短歌
9
失敗を恐れず真っ直ぐ努力する 君は本当にひかっているよ
6
言の葉が 胸に詰まって ヒリヒリと 痛む夜には うたかたが効く
25
病棟の 父への葉書に歌一首 余白で伝わるものの多かれ
27
春嵐も過ぎゆき晴れの門出かな 澄むよに青い空よ続けよ 
45
見る度に 遺影の君は 違う顔 怒っていたり 笑っていたり
21
和だんすの 遺品整理で 見つかりし 結婚指輪と 息子のへその緒
19
春待ちの列車に揺られ僕たちは 良い日、悪い日、行ったり来たり
62
三月が 三日くらいで 過ぎ去った ような気がする まだ雪が降る
33
「なんとなく、愛国。みんなで売ろう兵隊を君がその兵だけれども」
3