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処暑かいな 言われてみれば朝晩の風はしょうしょう涼しくはあり
24
咲く花火横から見るか下からか夏は気にせず過ぎ去りますよ
25
体重計は 我に配慮など してくれず 「前より三キロ 太りましたね!😊」と
19
「耳障り」その一言に飲み込まれ望まぬ夏が閉じようとする
16
憂鬱が 肺の底から 押し寄せる。 苦しくなって ため息を吐く。
15
自転車を 漕ぎつつひっそり 息を止む 右前方に ごみ収集車
16
テストにて 「足枷」の字を 読めたから 今日はその字が 頭をめぐる
17
おっちゃんの こってりラーメン大盛りに ニンニクマシマシ 失恋の味
20
夥
(
おびただ
)
しい 努力で出来た その能力 羨むだけでは フェアじゃないかも
14
いま僕に また明日と言う太陽は 別の誰かに おはようと言う
17
サンゴジュの実の色付きし散歩道雀の遊ぶ涼風の朝
27
いつまでも続いて欲しい信号が 変わって私今交差点
18
君見つけ じっとり魅入る 炎天下 手元のアイスが 溶けてこぼれた
15
愚痴一つこぼす夕暮れ茜空ひぐらしの声みちてくるなり
30
月光夜どうしようもなく秋の風あしたは桃を買ってきましょう
23
ふくらんだ ホクロの真ん中に 毛が一本 孤島に生える ヤシの木みたい
13
バスの席われ譲られて老け見えを心配するも還暦近し
20
かたかなを つかわず書きし 恋ばなし 言葉おさへて 思ひ焦がれる
9
知天命 人生初の四十度 同居の蜘蛛にぼやく午後二時
21
見えねども
秋津
(
あきつ
)
ゆららにかろやかに 風の季節の
訪
(
おとな
)
ひを告ぐ
17
なぜ人は死ぬのかふいに知りたれり地球がずっと青くあるため
5
ポテポテと床に押された足あとは風呂まで吾を追いかけし猫の
23
かろうじて身体収めるバス停に真っ直ぐ伸びる電柱の影や
10
みまかりて三十余年経し夏に初めて訪いぬ
亡父
(
ちち
)
のふるさと
32
亡き父の生れし小島や瀬戸の海茜に染めて日は沈みいく
36
二学期の始まりの朝子どもたちどうか生きてね生きてるだけで
24
四十度の 声を聞きつつ 長月に 紫蘇に穂が出て 秋のたより
18
人類の総人口を危惧してる 奇数だったらハブられるから
9
はぐれかけの 私も取り込み 囲まれる 体育祭は
永遠
(
とわ
)
の思い出
15
AIにハマって他が手につかず それでさびしさまぎれるならば
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