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居た場所に もう居ないこと 追いかける 言葉はゆっくり 植物に似て
44
また不意に 寄せて返すこの悲しみは われら家族を しばらく去らぬ
31
長い冬 耐えて開きし野辺の花 なんと可憐で愛しき
生命
(
いのち
)
25
初嵐 威勢良き名は 見目無垢の椿と知りぬ 詠う人いて
18
これほどに 待ち望む花が 他にあらむ 古きより胸に 刻み込まれて
27
転々と 君を追いかけ 春の中 今点々と 咲くシバザクラ
14
ハイハイで 一目散に 孫三女 ママをスルーし たこ焼き見つめ
28
二日間 メールを開けず 仕事して 週明け未読 百件超えて
31
次年度の 事業計画 練りながら 部下のクレーム 溜息混じる
27
面会の十五分ほどちぐはぐな義姉の話題は帰宅に尽きる
30
月夜野
(
つきよの
)
は今はなき町 ただ歌を詠むためにあれ文字も響きも
19
心臓よ、 高鳴らないで 今だけは 鼓動が彼に 聞こえちゃうでしょ
28
桜桜
(
さくらさくら
)
花を
抱
(
いだ
)
きて 舞う月夜
永遠
(
とわ
)
に散るなと 願い
愛
(
め
)
でつつ
28
天仰ぎ咲く木蓮の清しきや木立の奥にうぐいすの声
42
頬
(
ほほ
)
伝
(
つた
)
ひ 涙を隠す 春雨は 在りし日思ふ 弥生のしらべ
40
この世には素敵な言葉が多すぎる 修了式でもらう手紙に
12
吸わないで買っては欲しいたばこかな防衛費まで虫が良すぎる/増税計5回で
23
「ママはどこ?ねえパパ!」「百合が綺麗だろ今年は肥料が良かったんだよ」
15
のどかなる 春の空にも 鋭角が ポラリスを射て 白鳥の矢よ
47
一年
(
ひととせ
)
に一度の福運なる日には列をなしたり来ぬ
生
(
よ
)
を求め
9
林檎の真ん中射抜くごと詰られて わかってる恥じているよと胸の内で/其の二
10
音曲
(
おんきょく
)
に 詩歌に絵にと
謳
(
うた
)
われし 桜は生きむ 時代を超えて
30
出会わなければ 良かったなんて 思わない そんな別れが また一つ
14
蕎麦屋まで道々芽吹く木々あれど 相方のなく ただ此処に春
17
君を蛋白石にしよう。でも、それまでにはかえってきてね。
8
終わり続ける君と終わらない僕の終わりを迎えたちいさな約束
9
住職が花守らしき山門に 薄墨桜離し植へらる
51
たつぷりと付箋のつひた課題図書読むとは向かひ合ふといふ日々
17
告げよ春 この世は冬の幻と 河原の石売るほどのかひ無く(つげ義春逝く)
17
神様よこの北海道を
抱き
(
いだき
)
しめ叫びたいほど 春がまぶしい
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