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理解とは「理性で分かる」ということで こころは未だ無知のただなか
11
我を越え三児の母となった
娘
(
こ
)
よ 出産終えて
貴女
(
あなた
)
はまぶしい
35
年を経し杉の根元は影差して朝日に映える梢の緑
19
創作の泉じゃないのよ傷口は カサブタ剝がすのたのしいけどさ
10
「チャッチャッチャッ」もう聞かれない足の音 歳老いて
犬
(
キミ
)
はひたすら眠る /ののの様へ
27
いつからか背に寄り添った諦念の顔をまだ見ぬふりをしている
16
伊達眼鏡 さりげなくUVカット 気持ちだけでも お洒落してみる
11
赤き実の豊かなる枝に
鵯
(
ひよどり
)
ら集いて遊ぶ
朝
(
あした
)
楽しも
21
切れぎれの雲の向こうに有明の月が隠れる冬の明け方
22
風の吹く夜更けにバスを待ち居れば影絵の森に怯える月夜
20
ご一家は路頭にぽいっと落とされてにっちもさっちも
尖沙咀
(
チムサーチョイ
)
9
何着よう何話そうどう座る? どころじゃない勉強デート
8
目的は勉強だけのはずだよね 妄想止まらずパックで冷やす
8
ねえ、留守を守ってくれてありがとね おかげで
ここ
(
・・
)
に帰ってこれた
14
朝靄の中に光の染み入りて白木蓮の蕾ふくらむ
24
相手より余計に好きになったほう 負けみたいだよずっと負けじゃん
16
まっすぐに縫えていないと後戻り なかなか進まぬ刺し子の歩み
22
脈を打つ音と雨音相まって 眠りに落ちるひとりリビング
26
残月の光冷たき広場からほぼ貸し切りの路線バスに乗る
16
浅はかについ羨んでは撤回すどの世代にも苦労それぞれ
21
雪による倒壊破損が露わなる近所の空き家全貌凄まじ
24
今君の 声が聞こえたと 思ったら あの頃に似た 春風でした
9
いつまでも群れに入れぬままでいる せめて背筋を伸ばすことしか
18
離れても桜見る心は穏やかで 終わりじゃないとわかっているから
7
辛いなら私があなたを抱きしめたい ご要望あればいつだって
9
喘息は例年通り三月の四週目ごろ和らぐでしょう
13
桜夜風に揺れながら聞く君が知ったばかりの神の数式
14
合鍵を百本作り鳩百羽と飛ばすね どこ行ったのあなた
14
病床の 父の手握る
母 涙
(
はは なみだ
)
伴侶の慈愛 初めて見せり
26
彩りが 日に日に増える 卯月末 足りなくなった 春色絵の具
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