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硝子越し写る景色が現実で 爪を立てても響かぬ身体
7
『あなたには泣かされたよ』と先生が今の娘に違う涙す
31
串カツを 味噌鍋浸し はふはふと ほおばる友は 無邪気さ溢れ
22
出逢えたと思う 海で街で本棚で 痛みだけが似てる貴方に
9
帰宅して扉を閉めて鍵かけて 社会人
A
の魔法が解けて
17
街
歩
(
ゆ
)
けば モミの木、イルミ、 ジングルベル… まだ霜月よ? 気が早いって
22
久々に会えば思っていたよりも少し痩せてる父のかんばせ
42
横になり描きかけの母じっと見る美人と写実迷うさじ加減
29
懐かしさ 漂う喫茶 奥の席 コーヒーフロート 至福の一時
42
華がない だからどうした漢なら 生き様死に様 背中で語れ
21
朝の度植物たちに霧を吹くこれも一つの祈りの形
54
気がつけば 朝から食べず 夜半すぎ チョコパイ一つ そっと噛みしめ
27
人知れず 産声上げし
機螂獅鮫
(
きろうしきょう
)
独り銀幕の 波に揺られる /Z級映画『メカカマキリライオンシャーク』
6
海面に小石をぽとり落とすときわたしも海も何も変わらぬ
10
縁語とか 枕詞とか入れたくて。 なかなかハマらぬ 「旅」と「足袋」の字
24
オリーブの
深緑色
(
ふかみどりいろ
)
空き瓶に薔薇生けてみて勤労感謝
48
子供部屋 壁紙お魚 幼稚だと 出世魚かな 任期満了
16
婚活も転職も停滞してる BL漫画の考察はする
5
煮えきらぬ想いを伝える裏技はスープの冷めない星の距離から
9
気遣いとノックの文化が無い星から来た宇宙人として生きる
6
穏やかな 君の目と声 いつまでも 心に残り 日々をあたたむ
19
ぼやけてる西の夜空に浮かぶ月 目を細めたら綺麗な三日月
43
休日の 灰色空と ため息に 生姜はちみつ あたたか琥珀
16
檜葉の枝杉の木の枝花屋にて並び始めて冬の訪れ
41
気がつけば駆け出していたあの頃の無闇に明き三日月の夜
21
小春日の温もりは母を 木枯しの厳しさは父を想ふ初冬
24
残業の後に限って見たことない光り方してるラブホテル
8
まぁるくも 五角形にも 嵌まらない ゆがみもあいす そんな性格/
9
角ばって 丸くなれずに 季節過ぎ それでも誰かが 「いいね」をくれる/
14
濡れ鼻を ツンと当てくる 老犬は 言葉無き愛で 我を励ます
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