ページ繰る音を葉擦れの音として聴いてる初夏の図書館は森
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通院の日取り決まらずもどかしく送りの息子伺うばかり
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木々のにいつしか苔はむしりけり黄色い花を静かに咲かせ
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楽しげに鼻歌歌う夕暮れの あなたと暮らす日々の花束
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曖昧な朝のぬくもり コーヒーを大人が好む理由わけを知った日
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金曜は「いつもの方」になる夫  花屋の認知は優しき証
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久しぶり娘に洗髪してもらいあなたを産んでホント良かった
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雨上がりテールライトが映る道 きらめく赤を跳ね散らかして
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立ったまま枯れてしまったヒバの木をラオウと名付け心にきざむ
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刈りたての芝の香りのその風のトンボ泳がす少し涼しい
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家々の影と夕陽のくっきりと青田は二色に染められている
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友達と居酒屋ほたるで暑気払い元気もらって、からり梅雨明け
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ソファーにてプーマのロゴのように寝る猫のとなりにまるくなるわれ
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テーブルに琉球ガラスの箸置きの光うつって吾子待つ夕べ
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色褪せた箪笥のシールはいたずらな吾子が貼った日だからそのまま
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老いたれば風邪の治りも遅くなり五臓六腑にポカリがしみて/ねこ母様ありがとうございます
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欄干に虹の雫の連なりてわきに芙蓉の咲く雨あがり
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気遣いてが送りくる写メ動画スマホを開く夕風の中
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神様のキスを待つよな雨上がり 遠く 君へと虹が架かるよ
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病み上がり二週間ぶり電車乗る ホームから聞く警笛うれし
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下ばかり向いていた日々 笑顔より思い出すのはキミのスニーカー
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人類に文句があるのか この地球ほしは傾げて回る 今日も明日も
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あの人を私のものにしたいんだ、AIに問うこともためらう
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迎え盆準備が済みてほっとする家族頼みで老いを感じぬ
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セメントと一緒に樽に詰められて君に一生想われていたい
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ドン!と咲く花火が 僕には弾け飛び 光る血肉に 見えたあの夜
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それぞれの 朝を迎えて 支度をし ベルで着席している不思議
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尊いなぁ… こんなに小さな 生命が 手のひらの上 呼吸している
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おっちゃんの こってりラーメン大盛りに ニンニクマシマシ 失恋の味
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我と彼 同じもの食べ 育つのに どうしてこうも 差があるのだろう
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