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前線が迫る桜も他人ごと寒い朝夕白鳥の声
22
GPS付く標識鳥は我が町を発ち八時間休まず飛べり
18
標識の鳥はカメラを付けられて渡る空から我が町写す
17
近隣の町続々と開花して我が町はまだマイペースかな眠れる桜
19
美しい夕暮れの空グラデーション青と紫しばし見惚れる
24
色のない景色の向こうに繰り出せば花々の色やたら眩しく
24
空遥か 予想どおりの
報
(
しら
)
せきく 春の賑わい 胸ぞ潰るる
16
咲きかけの桜も二度寝する春の吹雪冷たく車を叩く/今朝の気温零度
30
雨に濡れ一つ二つと落ちる花 庭はもうすぐピンクの
絨毯
(
じゅうたん
)
34
合鍵を百本作り鳩百羽と飛ばすね どこ行ったのあなた
13
埋まらない孤独の穴さえ愛おしい今のわたしは一人で二つ
10
あの人の事掘り起こす考古学鞄の底に眠るクッキー
7
切り取り線あなたを安心させるため語尾の「?」を鋏で落とす
9
草むしる手を止め見上ぐ空高く飛行機雲が西へと向かう
23
何光年どれだけ遠く離れても足首掴む生まれの引力
9
植物がこときれるその瞬間に 気付く誰かは いるのだろうか
12
オレンジのバックライトに照らされた独自フォントの「8」つるつるの
5
生活に流され枯れた一輪を集めて作った罪の花束
8
あの人が密かに植えたチューリップ寄り添う様に赤、黄色
9
線香の 煙が揺れて 描く文字
逝
(
い
)
きし二人へ
草書
(
そうしょ
)
の手紙
21
滲
(
にじ
)
む空 重なる不幸に
筆
(
ふで
)
震
(
ふる
)
へ
悲
(
ひ
)
詩
(
うた
)
ばかりの
破
(
やぶ
)
れし心
26
おひとりのフードコートで食べ終えたスプーン見つめ時間を止める
21
羨
(
うらや
)
まし 空舞う鳥を 見上げるは
雉
(
きじ
)
の
番
(
つがい
)
か? 仲良き姿
27
「あと千歩」まだ歩こうとする父の残りの数を僕も数える
23
辛い時 涙を誘う 歌を聴く 心の重荷 流す笹舟
28
早苗田の空に飛行機ひとすじの雲を引きつつ雲間に入りぬ
15
凛とした 真白きカラーの 花言葉 「清純」… オヤジには縁無き言葉
22
塩茹でし 熱々ホクホク 新ジャガを 親父と嫁の 遺影に供へ
37
我 田舎
(
わが いなか
)
夜の
帳
(
とばり
)
は 駆け足で…
都会
(
まち
)
の暮らしは 楽しいですか…?
23
雷鳴が 曇天の空 轟きて 燕も我も 軒にて宿り
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