悪夢みた うちにはねこはいるけれど 獏も飼いたくなる朝がある
27
制服着て大人の気分背伸びして校門潜り吹く風光る
19
そぞろ歩き いつの間に木々の若葉萠え 目にもこころにも沁み渡りゆく
20
日が過ぎて終わりの桜でる日々今ここにある花はいかり
24
既読はね、まだ付けないでおくからさ 気が変わったら、そっと教えて
8
片付けの頃合い逃し部屋の隅 放置のストーブ 今宵こよい火を灯し
20
花散らし 頬を撫でるあの風を 僕の手中に収めたくなり
13
興味抱くモノは調べて読み学ぶわが身と人の明日の光影
21
お師匠の声に呼ばれて軽トラへ積むのは釣りのお土産話し
24
集まれり 球児ら開く ドカ弁へ 母の祈りの 光り照らせり
25
春雨に 蕾膨らむ桜花 陽射しを浴びて今ぞひらかむ 
22
散るを待ち契りの丘に咲き誇れ 月に逢ふため生ける桜よ
24
葉桜の 横にハナミズキ 「まかせて」と  次は私と 言わんばかりに
17
ダイソーとニトリを巡りはじめての街の景色を少し覚えた
15
平和とは死神からの花束で一体どこから摘んできたのか
14
咲けば散る 愛しきゆゑの 儚さに 夢か現か 桜花日月
10
乱舞する 花竜巻はなたつまきを まん中に 子ら駆け描く 同心円や
8
たくさんの「はじめまして」に出会う春きみが桜に見えた気がした
8
水槽のギラファノコギリクワガタと並んで、きみらピース似合うな
13
バタバタで子の水筒はメビウスの帯となり新学期三日目
10
六十歳むとせ とは全生涯だ泣きぬれて審判せよと額づいてただ
11
納豆を食うからからしすぐに減り刺身食えんでわさびは減らん/物価高
8
肩書きなんてなくても私であるだけで愛されてると思える日々へ
10
メルカリで買えども売らず増えて捨て 利はなく離のみめぐりのとめど
9
真偽とかどうでもいいから抱きしめて 言葉より温もりがすぐに効く
11
誰だっけ 午前中だけ いたバイト 親が時給を 取りに来た奴
7
制服が馴染む頃には新緑はスパンコールの艶を纏って
9
桜散る 若葉綻び 空埋み 青葉に映える 桃色桜 名残の花と 春を惜しまん
7
舌にのせ見せてくれた君のいちご味の唾液といちご味の精神安定剤
5
天国から急転落下さかさまに地獄の底まで落ちてさよなら
5