白昼の 雅な舞いに 相反す 月の宴で 魅するまなざし
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やさしさを求めるだけの人だからずっと本音は言えないままだ
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東屋あずまやでひと時いこう花見行き先客の花びらが鎮座す
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六十で動けぬ吾あり七十でテキパキ動くヘルパーさんあり
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ねこおみず ヤマザキボウルが だいにんき かわるがわるに ゴクゴクとのむ
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いにしへのひじりむてふ春霞憂き世をよそに山にみちたり
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咲けば散る 愛しきゆゑの 儚さに 夢か現か 桜花日月
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アメリカが爆弾背負って来る明日わびぬれば 今はた同じ 難波なる 身を尽くしても 逢はむとぞ思う 20/100 元良親王
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春風を彷徨さまよひ 羽化したてのはね休ませつ 花求む初蝶はつちょう
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青大豆水で戻して茹でこぼし 塩かけ冷ます自慢の粗肴
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転勤で夫と別居一人行く桜の花は今年で四度目
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蝶を見てのどかな春に微笑めばしかめ面する畑の主よ/食害
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難民は そこら中に おわします スマホ分別 SDGs
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息を吸い 負けを覚悟し 息を吐き 雌雄決する 戦の掟
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二十歳過ぎ 「ごっこ遊び」が 花盛り 日本の親は 何植え付けた!
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築五年八畳一間のワンルーム私の人生対策本部
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満天の星になれずに真っ黒な池の水面に浮かぶ花びら
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吾を恋し 人恋し故 吾を愛し 人を愛せて 永遠がたゆたふ
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テーピング添え木付けたい指先に丁度よかったグルーガンの糊
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脚本こうぞうで趣き変わるワンシーン歌人は監督カメラを回し
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人の世の 常とはいへど無情なり 親しき友の鬼籍の報せ 
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夜を裂く百足起こしの春雷よ何もせぬから刺すなと告げて
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風生の 句のそのままに まさをなる 空よりさくら しだれつるかも /富安風生
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真新しランドセルにも花びらが 雨をお供に孫入学式へ
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稲妻が走ること無く 音だけが響く春雷 ひとり聴き入りし
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綺麗だろこの剥製たちこのようにして永遠とわの美を君も得るんだ
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いつの間に気温尋ねぬ季節かな夏へのあはひ肌におそはる
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コスプレでサラリーマンをやってみたつまらなかったあれはやめとけ
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雨降る日 スーパー行きは あきらめて 冷蔵庫のぞく 特別スペシャルレシピ
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九十九の母が労わる七十四 逆バージョンの『老々』にして
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