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渋柿
(
しぶがき
)
に
焼酎
(
しょうちゅう
)
かけて 二週間
甘柿
(
あまがき
)
よりも
赫
(
かがや
)
く
身不知
(
みしらず
)
13
冗談のように言った好きは今 微妙な色を持って沈んでく
16
宝くじ クイックワンは やると負け 何度も買って 何度も負けた
7
動けないまでではないが動きたくない予定がよぎる微熱の日
18
白鷺は細き
足
(
あし
)
して草を分けひょろ首伸ばし川面覗きぬ
17
湯の川を揃ってゆったり魚たち群がるところが湯の湧くところ
21
気付いたら視線は自然と斜め前 あなたを見ぬようドリルに耽る
8
誕生日も血液型も知らない 占える手段は名前だけ
11
天気予報に嘘つかれ 夏の名残を薄手のセーターで迎える
13
ひたすらに眠ることと食べること 愛しさ増して 我が家の老犬 \ もうすぐ17歳
40
秋麗
(
あきうらら
)
うららうらら🎵で心はずみ子らを待つ吾に
亡父母
(
おや
)
重なりぬ
20
迷い猫
網戸越
(
あみどご
)
しから
覗
(
のぞ
)
いてる
愛嬌
(
あいきょう
)
に負け
煮干
(
にぼ
)
しを渡す
11
街灯の 一つも照らぬ
田圃道
(
たんぼみち
)
仰
(
あお
)
いだ先に
天象儀
(
てんしょうぎ
)
8
久々に犬も食わないナンとやら 秋刀魚の塩焼き二人で黙食
52
クレープが焼けぬようにと願うのは まだ二人帰りたくないから
15
気にするな って言わない人のやさしさに 育ててもらった 歌詠む 気持ち
52
咳をして 皿を洗って片付けて お風呂をためて 泣いても 一人
24
歯の中に 私の抜けた 歯があって カラカラいって 少し寂しい。
6
ひとひらの落ちた銀杏が集まって アスファルトに黄色のおめかし
10
近頃の 秋は
玉響
(
たまゆら
)
なればこそ
鱗雲
(
うろこぐも
)
さえ
儚
(
はかな
)
く見える
19
炒飯
(
チャーハン
)
は 細く刻んだ かまぼこの
薄紅色
(
うすべにいろ
)
が 味を
左右
(
さゆう
)
す
14
手のひらの ちっちゃなホクロ 手をピンと 伸ばさなければ すぐに埋もれて
34
幼日
(
をさなび
)
の
畑
(
はた
)
にあと追い赤とんぼ抱きとめし
亡父
(
ちち
)
遠きにありて
23
秋の陽に背を押されおり
畑
(
はた
)
立てば晴耕雨読の
亡父
(
ちち
)
訪れ
29
手土産の かんころ餅が 呼び起こす この懐かしさ
未
(
いま
)
だ
解
(
わか
)
らず
15
ご時世に翻弄されし
亡母
(
はは
)
の
人生
(
みち
)
なにをおもいて語らずし逝った
23
この想い 姿を見ぬと 伝えたい 姿を見ると 伝えられない
15
誰とでも仲良くなれる君の
瞳
(
め
)
がさみしがってる
理由
(
わけ
)
を教えて
42
嵐吹く 私の中の海もまた 光のどけき 日を 願いつつ
60
生え癖を なんとかしろと 罵られ
D
N
A
から やり直せってか
/
親子
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