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温室に滴る苺の甘さほど想う気持ちは夏を待てずに
30
のどかなる 春の空にも 鋭角が ポラリスを射て 白鳥の矢よ
47
一年
(
ひととせ
)
に一度の福運なる日には列をなしたり来ぬ
生
(
よ
)
を求め
9
変はりゆく 街並みの中 桜咲く 古戦場のみ 置き去りにして
33
真ん中を射てしまうのは怖くて 少しズレてる自分を装う/其の一
16
林檎の真ん中射抜くごと詰られて わかってる恥じているよと胸の内で/其の二
10
音曲
(
おんきょく
)
に 詩歌に絵にと
謳
(
うた
)
われし 桜は生きむ 時代を超えて
30
出会わなければ 良かったなんて 思わない そんな別れが また一つ
14
蕎麦屋まで道々芽吹く木々あれど 相方のなく ただ此処に春
17
君を蛋白石にしよう。でも、それまでにはかえってきてね。
8
終わり続ける君と終わらない僕の終わりを迎えたちいさな約束
9
住職が花守らしき山門に 薄墨桜離し植へらる
51
よたよたと 丸ひ体を 揺さぶりて 犬は
翁
(
おきな
)
と 春のお散歩
42
たつぷりと付箋のつひた課題図書読むとは向かひ合ふといふ日々
17
告げよ春 この世は冬の幻と 河原の石売るほどのかひ無く(つげ義春逝く)
17
あなたへと、この春すべて書き留めるペンが折れても書き足りぬほど
40
炎症が どこか臓器に あるような けだるさ続く 花の咲く頃
22
みどり濃し湯に泳ぎきる菜の花よ熱燗酌みて早春を知る
24
安納芋 蒸して焼き目を 付けたなら 甘くてホッコリ 優しい味に
32
満開の
桜
(
はな
)
のもとにて 我もまた 息絶えてみたし 望月の頃
29
他人
(
ひと
)
のこと心が小さい人と言う君の大きな口だけ見える
35
春先は カイロと湿布の重ね貼り 腰のご機嫌伺うゴルフ
25
地に落つぬ 紅き椿は 天仰ぎ 道を飾りぬ コサージュの如
32
生活は 日々のタスクの 繰り返し 手をかけるもよし 抜いてもいいよ
21
定位置で ねこたちそれぞれ すやすやと ひにゃたぼっこは まだしないのね
22
今はもうコロナ禍思うは
稀
(
まれ
)
となり定点報告いまだ「0」無し/都道府県 新聞にて
23
うっすらと
紅粉
(
べに
)
をぼかして微笑めば枝垂桜の妖艶なるかな
19
思い出す「さぞ重かろうお前さん」肩書を見る祖母のつぶやき
12
普段なら歩きもしない堤防に我を
誘う
(
いざなう
)
桜の力
16
この世には限りがあると諭されて今満開で咲き誇る
11
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