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愛犬の匂いの残るこの布団 そおっと下ろす小さな骨壷
51
十七年たくさんの幸せ有難う!
愛犬
(
キミ
)
のお家よ 骨壷を置く
55
最中に花火の音が鳴っているエロ音声で暖を取る冬
5
凩
(
こがらし
)
に震へぬやうに足許を
脚絆
(
きゃはん
)
の如く守るウォーマー
32
「限りなく透明に近いブルー」は涙なの?海辺の街で悲しみ拾う
14
ベランダで スマホを空に 向けながら 平安の夜と 同じ月見る
20
今朝はまた妻が特別ご機嫌で 良い一日が待っているかな
8
忘れたい事柄 ホワイトボードのマーカーの如 消し 前を向く
29
病ゆえ四角き景色のみぞ見る人にススキが 知らせる
爽籟
(
そうらい
)
(在宅療養)
22
十七夜
(
じゅうななや
)
仰ぐベランダ 澄む空気
夜半
(
よわ
)
に
寒気
(
かんき
)
の戻る立冬
35
その昔 子らに問われし
E.T.
の
訳
(
やく
)
しかと答えた 得体の知れない友達
16
昔日
(
せきじつ
)
の秋の 祖母との思ひ出を繋ぐ
鬼灯
(
ほおずき
)
隣家の庭に
31
厳密に選別されるジャガイモの気持ちがわかる人間ドック
18
使用後に硬貨が戻るロッカーの百円のように無意味な
夫婦喧嘩
(
バトル
)
23
ようやっと布団からぬるり頭出す 肌寒き朝にカタツムリとなる
24
硝子越し写る景色が現実で 爪を立てても響かぬ身体
7
公園のメリーゴーランド子供らを大人に変えて一人老いゆく
20
串カツを 味噌鍋浸し はふはふと ほおばる友は 無邪気さ溢れ
22
出逢えたと思う 海で街で本棚で 痛みだけが似てる貴方に
9
誰だってまぶたの裏に隠し持つ今よりもっと高かった空
25
帰宅して扉を閉めて鍵かけて 社会人
A
の魔法が解けて
17
「内緒だよ」教えてくれた公園で不意の初雪芝を覆った
11
秋日和 風無き庭にメジロ二羽 残りし花の狭間たわむる
52
街
歩
(
ゆ
)
けば モミの木、イルミ、 ジングルベル… まだ霜月よ? 気が早いって
22
久々に会えば思っていたよりも少し痩せてる父のかんばせ
42
二日間娘は音も沙汰もない好きなおかずをラインしたのに
30
横になり描きかけの母じっと見る美人と写実迷うさじ加減
29
懐かしさ 漂う喫茶 奥の席 コーヒーフロート 至福の一時
42
煮詰まった 頭を覚ます 屋上で チョコを一口 甘さにほろ酔い
30
華がない だからどうした漢なら 生き様死に様 背中で語れ
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