野っ原はススキと野菊に覆われてアキアカネ待つ頃となりけり
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隠れ里 そんな世界に いるような 苔むす庭に 日常忘れ
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晩夏には百日紅サルスベリの花遅れ咲きつくつく法師の鳴き声あはれ
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人生の三叉路に立つわたくしに秋はやさしくあいさつをする
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新米を食らふ悦び奪はれし古米をあさる瑞穂の国よ
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秋彼岸 ひと足早く 墓参り 虫の音を聴き 線香を焚く
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なぜかしらもつれた糸をほどいたらわだかまりまで解ける気がして
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山登り 山頂からの 絶景は 川や電車も ジオラマのごと
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虫の音の夜明けの空は茜色 熱き太陽兆し満ちくる
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茜空 夏を見送る 風が吹き 今日が最後の 真夏日なるか
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曼珠沙華 緋色あざやか 彼岸入り 一目だけでも また会えたなら
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テレビ前 後ろで手を組む父と息子は おんなじかたち やっぱり親子 \ 世界陸上観戦
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乱筆のわたしが書道七段のきみのとなりに寄せ書きをする
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木々溢れ 坂道登り 社から 見える街には 移りし時が
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十数年 想いも距離は 縮まらず どうしたらよい 悩みし日々を
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十数年 叶わぬ思いは 時間無駄 仲間の指摘に 目が覚めた吾
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積年の 想い乗り越え 進む道 彼岸花咲く 青空の下
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白黒で はっきりさせないこともまた 美しさかも 百鼠色
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おおらかに生きたいと言う 執拗に秋刀魚の小骨除けつつ君は
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十六夜の明き月の傍らを星粒の如飛行機の行く
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共生が難しいのは同じこと険悪なれば家族も切り合う
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名称をAIとうに教え乞い「言の葉日和」の会を立ち上げ
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新しい上司と食べるラーメンの脂っこさに ついてゆけない
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いつの間にか風の便りもなくなった友が残した本だけ 売れない
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地球よりもでかい猫の腹の上で眠る夢をみたい
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慌ただしい人々照らす朝空はあまねく伸びる宇宙の端っこ
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ようやくに家を出る息子に老婆心 あれもこれもと箱詰め始める \ 33歳の自立 羊の皮を被った山羊さん有難うございます
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『総入れ歯、ホントに楽よ合ってれば。』いっそ全てを抜いてしまうか?
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僕がすぐそばにいるよと遠くから想いを送る夕焼けの空
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ハ長調みたいな声で話すけどこころは変ロ短調の夜
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